RazerとSide、AIで大規模プレイテストを開始
ベストカレンダー編集部
2025年8月25日 15:49
Razer×Sideプレイテスト
開催日:8月25日
RazerとSideが提示した、AIと実プレイヤーを融合させたハイブリッドプレイテスト
2025年8月25日14時55分、Side International Japan株式会社が発表したプレスリリースによると、受賞歴のあるゲームサービス企業Sideとゲーマー向けライフスタイルブランドのRazerが共同で、世界初となるAI活用のハイブリッドプレイテスト+QAソリューションを公表しました。発表はドイツ・ケルン発の報告(8月21日付)がもとになっており、両社が共同で提供する新サービスは「Razer Cortex: Playtest Program – Powered by Side」と名付けられています。
このソリューションは、SideのAI技術を活用してプレイテストデータを品質保証(QA)プロセスにも同時に流用する点を最大の特徴としています。結果として、従来の主要プレイテストプロバイダーと条件によっては比較して最大で80%のコスト削減を見込める可能性があると明示されています。
発表の背景と配信情報
発表文には、RazerのPCゲームランチャーであるRazer Cortex上でこのプログラムが動作する旨が明記されています。Razer Cortexは世界中で5,500万人以上のユーザーを抱えるプラットフォームであり、この既存の大規模なコミュニティを活用することで、ターゲットを絞った大規模なプレイテストを実行可能にする仕組みです。
発表本文には、Side International Japan株式会社の発表日時(2025年8月25日 14時55分)と、現地配信としてのケルン(8月21日)という日付情報が含まれており、グローバル展開を想定した発表であることが読み取れます。
仕組みの詳細:参加方法、データ収集、AIと人の役割
このプログラムは、実際のプレイヤーを活用する「大規模ロータッチ」と、社内QAチームによる検証を組み合わせる点で従来手法と差別化されています。プレイテスト参加者はRazer Cortexを通じて直接参加し、ランチャー上でNDA(秘密保持契約)に署名後、対象ゲームビルドの固有ダウンロードキーを受け取ることで安全にアクセスできます。
プレイ時にはCortex側でプレイ時間とパフォーマンスデータが追跡され、一定の条件を満たした参加者は定性的なアンケートに回答することでRazerの報酬プログラムRazer Silverを受け取る仕組みが導入されています。これにより参加インセンティブを提供しつつ、実プレイヤーからの定性/定量データを大量に収集できます。
AIの役割と人間のQAの連携
収集されたゲームプレイやユーザー反応データは、Sideの独自AIで分析され、重複するデータの排除や初期解析が行われます。AIによる前処理後に、Sideの専門QAチームが最終レポートを考察・検証するワークフローにより、実用的で検証可能なインサイトを提供します。
プレスリリースはこの仕組みを「人間が関与するAI」と表現しており、AIの自動分析と人間の経験に基づく検証の相互補完を強調しています。AAAタイトルで一般的に行われている小規模QA(5~6人体制のセキュアなテスト)と、プレイテスターの楽しむプレイデータを組み合わせることで、社内テストでは見落としがちな不具合の発見が期待されます。
開発者、プレイヤー、業界に対する効果と経済性
発表文では、開発者に対する利点として大規模でターゲットを絞ったテスターへのアクセス、感情分析や機能テストを通じた深いインサイトの提供、コスト効率の改善が挙げられています。オンタリオ大学とニューヨーク市データサイエンスアカデミーの調査を引用し、プレイテストが早期に問題点を発見し、レビューと売上に影響し得る点も言及されています。
プログラムの経済的メリットは、条件次第で従来の主要プロバイダーに比べてプレイテスト費用を最大80%削減できる可能性がある点です。Razerの既存のユーザーベースとCortexの組み込み機能により、従来の手間のかかる募集プロセスを削減し、より多様で適切なテスター層へのアクセスを効率的に実現します。
実務面での期待と運用の流れ
発表では、開発者側が次のような流れで本プログラムを利用できることが説明されています:
- Razer Cortex上で参加基準を満たすプレイヤーを事前審査
- プレイヤーがNDA署名後に固有のダウンロードキーを取得
- Cortexがプレイ時間やパフォーマンスをトラッキングし、一定条件でアンケートを誘導
- SideのAIがデータを分析・重複除去し、QAチームが最終検証
この運用により、将来的にはローカライズを含むプレイヤー主体のテストも可能になる可能性が示唆されています。
主要関係者のコメントと企業情報
発表文には複数のキーパーソンのコメントが掲載されています。Side CEOのDeborah Kirkhamは、プレイテスターを『株主のような存在』に例え、熱心なプレイヤーが意思決定に関与できる機会を作ることでIPへの初期投資を育成し、リリース時の売上に結び付けられる点を説明しています。また、Sideのソリューションが収集データをAIで分析することでQAも向上すると述べています。
Sideの最高技術責任者(CTO)であるDr. Harlan Beverlyは、同等かそれ以下のコストでより多くのテスターとプレイテスト時間を確保できる点、そして現場のQAチームとクライアントが、ベータテスト前の段階で大量の実プレイヤーと有用なデータにアクセスできる点を指摘しています。
Razer側の視点
Razerソフトウェア担当VPのQuyen Quachは、Razer Cortex内の新機能としてこのプログラムを位置づけ、ビルド配布の簡素化、ターゲット選定、体系的なデータ収集を評価しています。開発者が熱心なプレイヤーとつながり、有意義なフィードバックを収集できる点を強調しています。
Razerについての紹介では、Razerがゲーマーのためにゲーマーによって作られたライフスタイルブランドであること、トリプルヘッド・スネークの商標、SynapseやChromaなどのソフトウェアスイートが2億5,000万人以上のユーザーに利用されていること、Razer GoldとRazer Silverを通じた支払いと報酬のエコシステム、ならびに#GoGreenWithRazerによる持続可能性計画などが記載されています。Razerは2005年創立で、2025年に20周年を迎える旨も明記されています。
SideとRazer、関連情報、連絡先およびまとめ表
Sideに関する情報として、2009年に日本で設立され、現在はロンドン本社を軸に北米、ヨーロッパ、南米、アジアの14ヶ国に20以上のスタジオを展開している点、アートプロダクション、ゲーム開発、音声制作、QA、ローカライズ、LQA、プレイヤーサポート、コミュニティ運営、データセット、オーダーメイドのAIサービスなどを提供している点が挙げられています。
また、参考となる関連リンクやソーシャルメディアの情報も発表文に含まれています。Sideのプレイテストページは以下のリンクにて案内されています:https://www.side.inc/ja/services/quality-assurance/playtesting。SideのソーシャルはFacebook、X、LinkedInが提示されています。
- Side ソーシャルメディア
- Facebook: https://www.facebook.com/sidejapan/
- X: https://x.com/SideIntlJapan
- LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/sideglobal/
- お問い合わせ
- marketing@side.inc
以下に、この記事で取り上げた主要事項を表形式で整理します。表は発表の要点、提供されるサービス名、日付、関係者、プラットフォーム、期待される効果、連絡先などを含みます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表タイトル(報道内表記) | Razer Cortex: Playtest Program – Powered by Side |
| 発表元 | Side International Japan株式会社(発表日時: 2025年8月25日 14:55)/現地配信: ドイツ、ケルン(8月21日) |
| 参加プラットフォーム | Razer Cortex(PCゲームランチャー、世界で5,500万人以上のユーザー) |
| 主な機能 | 大規模かつターゲットを絞ったプレイテスト、NDAによる安全なアクセス、プレイ時間とパフォーマンスのトラッキング、定性アンケート、Razer Silver報酬 |
| 技術要素 | Side独自のAIによるデータ分析と重複除去+Sideの専門QAチームによる検証(人間が関与するAIワークフロー) |
| 期待される効果 | 高精度なQAインサイトの提供、従来比で条件により最大80%のコスト削減可能性、より多様で適切なテスター層への効率的アクセス |
| 主要コメント | Side CEO Deborah Kirkham、Side CTO Dr. Harlan Beverly、Razer ソフトウェア担当VP Quyen Quachのコメントを含む |
| 関連リンク | https://www.side.inc/ja/services/quality-assurance/playtesting |
| 連絡先 | marketing@side.inc |
| Sideの概要 | 2009年日本で設立。ロンドン本社、14ヶ国に20以上のスタジオ。アート/開発/音声/QA/ローカライズ等のサービスを提供。 |
| Razerの概要 | ゲーマー向けライフスタイルブランド。Synapse/Chroma等のソフトウェアに2億5,000万人以上の利用者。Razer Gold/Silverのエコシステムを運営。2005年創立、2025年に20周年。 |
上記は発表文に含まれる全ての主要情報を網羅的に整理したものであり、ソリューションの名称、運用の仕組み、関係者コメント、企業概要、関連リンクおよび連絡先までを含めて記載しています。画像素材のダウンロードや追加のプレス資料に関しては、プレスリリース内のダウンロードセクションが利用可能である旨も発表文に示されています。
参考リンク: