10/3開幕 ヤノベケンジ《LUCA号》が大阪に着陸

LUCA号大阪着陸展

開催期間:10月3日〜11月3日

LUCA号大阪着陸展
いつどこで開催するの?
展覧会は2025年10月3日〜11月3日(分割開催)に大阪・MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA、北加賀屋)。開場時間は12:00〜18:00で計17日間の開催です。
入場料やオープニングの参加方法は?
入場は原則無料。ただしオープニング(10月4日)は有料で前売2,000円/当日2,500円、Peatixで要予約。前売完売時は当日券なしとなります。

北加賀屋に着陸した『LUCA号』と宇宙猫神話の最終章

大型現代アート作品を収蔵・公開する拠点「MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)」に、ヤノベケンジの太陽の塔型宇宙船《LUCA(ルカ)号》が到着し、大阪での一般公開が決定した。作品は、ヤノベが2017年以降制作を続ける《SHIP’S CAT(宇宙猫)》シリーズの中心的モチーフであり、本展はこれらを核にした大規模なインスタレーションとなる。

本展はクラウドファンディングにより実現したプロジェクトで、会期終了後には《LUCA号》を解体し、その断片を支援者へ届けるという特徴的な取り組みが組み込まれている。作品を展覧会という枠を超えて“分かち合う”形式を採る点は、MASKならではの試みとして注目される。

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《LUCA号》とSHIP’S CATの構成

当初は《LUCA号》1体の移設・展示を目標にクラウドファンディングを開始したが、支援の結果、《LUCA号》のほかに背中に乗る1体、宙を飛ぶ2体の計4体の《SHIP’S CAT》が移設・展示されることになった。これらをMASKの他の収蔵作品と大胆に組み合わせることで、倉庫空間ならではのスケール感ある展示が実現される。

作品は大型インスタレーションとしての存在感に加え、展覧会後の解体というプロセスが支援者へ作品の断片を配布する社会的な循環を生む点で、従来の美術展示の在り方に問いを投げかける。

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MASKで展開する展示プログラムと会期・入場情報

展覧会「Open Storage 2025 KENJI YANOBE LUCA:THE LANDING」は、2025年10月3日(金)から11月3日(月・祝)までの17日間にわたり、MASK(大阪市住之江区北加賀屋)で開催される。会場は元鋼材加工工場・倉庫を活用した約1,030m²の空間で、高さ9.25mのボリュームを生かした大型作品の展示が可能だ。

開催日時、会場、アクセス、料金等の主要情報は以下の通りである。入場は原則無料だが、オープニングイベントが行われる10月4日(土)の当該時間帯は有料のイベント運営となる点に留意が必要だ。

  • 会期(通期分割開催):2025年10月3日(金)~5日(日)、10日(金)~13日(月・祝)、17日(金)~19日(日)、24日(金)~26日(日)、31日(金)~11月3日(月・祝)の計17日間。※11月9日(日)は特別開館
  • 開場時間:12:00〜18:00
  • 会場:MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)大阪市住之江区北加賀屋5-4-48
  • アクセス:Osaka Metro四つ橋線「北加賀屋」駅 4番出口より徒歩10分
  • 入場:無料(ただし10月4日(土)のオープニングイベントを除く)
  • メインアーティスト:ヤノベケンジ
  • 参加作家(50音順):宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、名和晃平、持田敦子、やなぎみわ
  • 公式サイトhttps://mask.chishima-foundation.com/
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企画・協力体制

本展の企画協力・キュレーターは木ノ下智恵子(大阪大学21世紀懐徳堂 准教授)で、特別協力に一般財団法人ヤノベケンジ財団、京都芸術大学ULTRA FACTORY、株式会社アド・ジャパン、株式会社ピア21が名を連ねる。広報協力には京都芸術大学ULTRA FACTORY、MIWA YANAGI OFFICE、Sandwich、ANOMALY 他が協力している。

撮影クレジットはYasuyuki Takaki。主催は一般財団法人おおさか創造千島財団で、MASKは2012年より大型作品の保管・展示を無償で行う場として運営されている。

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オープニングと関連プログラム:音楽、サウナ、対話型鑑賞

オープニングイベントは10月4日(土)19:00〜20:30(18:30開場)にMASKで開催され、ヤノベケンジのトークに加え、DOZAN11 aka 三木道三とBL4CK PEARLによるライブパフォーマンスが行われる。料金は前売2,000円、当日2,500円で要予約。前売券が完売した場合は当日券販売は行われない。

チケット申し込みはPeatixの専用ページ(https://mask-openstorage2025.peatix.com)を通じて行う。オープニングは作品世界を音楽と結びつける構成で、ヤノベの宇宙猫神話を多角的に体感できる機会となる。

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出演者とプログラムの概要

トーク出演
ヤノベケンジ(アーティスト)
ライブ出演
DOZAN11 aka 三木道三(コラボ音楽NFT絵本『SPACE SHIP’S CAT Zitto & Gatito』)、BL4CK PEARL(《SHIP’S CAT》ミュージックビデオ “Dawn”)

これに併せて、北加賀屋エリアでは関連イベントも多数開催される。特に注目されるのは、クリエイティブセンター大阪で同時開催されるサウナイベント「北加賀屋MULTI BARTHE」での《SHIP’S CAT SAUNA》の発表だ。

《SHIP’S CAT SAUNA》はキャンピングカー「エアストリーム」を用いた新作インスタレーションで、内気浴の機能を備えた空間を作り、来場者は宇宙空間を漂うような内気浴体験を得られる設計になっている。タカラスタンダード株式会社の協力により、昭和レトロな《SHIP’S CAT》のホーロー看板をエアストリームに展示し、北加賀屋のまちなかにも同デザインの看板が掲示される。

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対話型鑑賞プログラム(子ども向け含む)

例年好評の対話型作品鑑賞プログラムも実施される。タイトルは「アートのヒミツ基地?!みんなで探検ツアー」で、10月26日(日)に全3回、各回約45分で行われる。定員各回10名、申込制・無料。申込はPeatixの専用ページ(https://openstorage2025-tankentour.peatix.com)から。

  1. ①12:00〜 小学校1〜3年生向け(要保護者同伴)
  2. ②14:00〜 小学校4〜6年生向け(要保護者同伴)
  3. ③16:00〜 中学生から大人向け(保護者の見学は自由)
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出展者・協力者のプロフィールと北加賀屋周辺の同時期イベント

本章では主要出演者・関係者のプロフィールおよび周辺で同時期に行われる関連イベントの情報を整理する。各人物や団体の経歴は、展覧会の文脈を理解するうえで重要な要素となる。

ヤノベケンジは1965年大阪生まれ。1990年代初頭より「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに機能性を持つ機械彫刻を制作してきた。1997年の《アトムスーツ・プロジェクト》、2011年の《サン・チャイルド》、2017年以降の《SHIP’S CAT》シリーズなど代表作があり、2022年には《SHIP’S CAT (Muse)》(2021)が大阪中之島美術館に恒久設置された。

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主要出演者プロフィール(要旨)

  • DOZAN11 aka 三木道三:1996年に三木道三名義でデビュー。ジャパニーズレゲエの黎明期を牽引し、2001年に『Lifetime Respect』が90万枚以上を売り上げる。近年は作家・プロデュース業、絵本出版、学究的活動など多岐にわたる。ヤノベとのコラボでNFT絵本『SPACE SHIP’S CAT Zitto & Gatito』を発表。
  • BL4CK PEARL:ボーカリストVelaと音楽家SOZEN OTSUBOによるユニット。R&BやPopを基調にElectroやAmbientを取り入れ、ヤノベ作品のテーマソング「Dawn」などを手掛ける。
  • キュレーター 木ノ下智恵子:大阪大学准教授、MASKキュレーター。現代芸術、文化政策、事業プロデュースの実績が豊富で、本展の企画協力を務める。
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北加賀屋の同時期開催イベント(主なもの)

  • 北加賀屋MULTI BARTHE:会期 2025年9月20日(土)〜11月3日(月・祝)の金土日、祝日 11:00〜21:00(金は15:00開場)。会場:クリエイティブセンター大阪。入場は2時間制 4,500円(税込)。詳細:https://multi.barthe.world/
  • Super Studio Kitakagaya「Open Studio 2025 Autumn」:会期 2025年10月24日(金)〜26日(日)、31日(金)〜11月3日(月・祝)12:00〜18:00(計7日間)。会場:Super Studio Kitakagaya(SSK)。入場無料。詳細:https://ssk-chishima.info
  • KITAKAGAYA FLEA 2025 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET:会期 2025年11月1日(土)〜3日(月・祝) 11:00〜19:00(予定)。会場:クリエイティブセンター大阪。詳細:https://kitakagayaflea.jp/
  • M@M第11回展「勝手にしやがれ」:会期 2025年9月12日(金)〜12月21日(日)の金土日 12:00〜18:00。会場:M@M(モリムラ@ミュージアム)。入場:一般・大学生600円、高校生・中学生300円。詳細:https://www.morimura-at-museum.org/
  • すみのえアート・ビート 2025:日時 2025年11月9日(日)10:00〜16:00。会場:クリエイティブセンター大阪。入場無料。詳細:https://suminoeartbeat.wixsite.com/home

これらのイベントと連動して、北加賀屋のまち全体にヤノベの作品世界が拡張される計画が組まれている。サウナ展示の看板掲示やエアストリームの展示など、地域を巻き込んだ展開が意図されている。

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展覧会の要点まとめ

以下は、本記事で触れた主な情報を表形式で整理したものだ。会期、会場、主要プログラム、参加アーティスト、チケット情報などを一目で確認できるようにまとめている。

項目 内容
展覧会名 Open Storage 2025 KENJI YANOBE LUCA:THE LANDING
会期 2025年10月3日(金)〜11月3日(月・祝)計17日間(分割開催)※11月9日(日)特別開館
開場時間 12:00〜18:00
会場 MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)大阪市住之江区北加賀屋5-4-48
アクセス Osaka Metro四つ橋線「北加賀屋」駅 4番出口 徒歩10分
入場 無料(ただし10月4日オープニングイベントを除く)
オープニングイベント 2025年10月4日(土)19:00〜20:30(18:30開場) 前売2,000円・当日2,500円 要予約(Peatix)
主な出演者・参加作家 ヤノベケンジ(メイン)、宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、名和晃平、持田敦子、やなぎみわ、DOZAN11、BL4CK PEARL
主催・企画 主催:一般財団法人おおさか創造千島財団 企画協力・キュレーター:木ノ下智恵子
関連イベント 北加賀屋MULTI BARTHE(SHIP’S CAT SAUNA)、Super Studio Kitakagaya Open Studio、KITAKAGAYA FLEA 2025など
公式情報 https://mask.chishima-foundation.com/

以上が、本展とそれに連動するプログラムの要点である。会期や各種申し込み、関連イベントの詳細については公式サイトおよび各Peatixページでの確認を推奨する。

参考リンク: