花王BRCC発表|2025日中韓メイクと3種の提案

2025日中韓メイク分析

開催日:9月12日

2025日中韓メイク分析
今回の発表って何が新しいの?
花王BRCCが日・韓・中の文化差を踏まえて比較分析し、個性尊重を軸に日本向けの具体的な3つのメイクテーマ(進化型ミュート/大人dolly/Neo Y2K)を提示した点が新しい。
この記事のメイクはどのアイテムで再現できるの?
記事で推奨された代表アイテムはLUNASOL クラリティフロウリクイド、KANEBO ムードブースティングブラッシュ02、KATE ザ アイカラー063。質感と色味の再現に適した組み合わせ。

花王BRCCが示した日中韓の2025年メイクトレンドと調査の背景

花王株式会社(Kao Beauty Brands)のビューティリサーチ&クリエーションセンター(以下、花王BRCC)は、2025年9月12日 11時00分に発表したレポートで、日本・韓国・中国それぞれの最新メイクトレンドを分析した結果を公開しました。BRCCは1998年から継続するストリートの定点観測に加え、国内外のメイクやファッション、カラートレンドのリサーチを行い、今回はアジア圏で活躍するメイクアップアーティストや美容感度の高い層へのインタビューも実施しています。

この調査は単なる流行語の列挙にとどまらず、各国の文化や美意識がメイク表現にどのように反映されているかを比較し、個性の尊重自己表現としてのメイクを再定義する試みです。BRCCの分析に基づき、国内のメイクアップに関して3つの新しいスタイル提案が示されました。

発表団体
花王株式会社(Kao Beauty Brands) ビューティリサーチ&クリエーションセンター(BRCC)
発表日時
2025年9月12日 11時00分
調査手法
ストリート定点観測(1998年から継続)、国内外の専門家インタビュー、トレンドリサーチ
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日本の主要トレンドと特徴

日本ではくすみカラーを中心としたミュートメイク、透け感とつやを併せ持つ「大人バブみメイク」、2000年代を参照するY2K、そして健康的な印象を与える多幸感メイクが注目されています。これらはワントーンや透ける肌づくりを重視する傾向が強く、ナチュラルさと品の良さを両立させる方向にあります。

以下に日本のトレンドを整理します。

  • ミュートメイク:肌なじみの良いくすみカラーでワントーンにまとめ、ピーチベージュ等の柔らかい色でアイやリップを仕上げる。
  • 大人バブみメイク:透ける肌、つやのあるリップ、青みピンクの滲みチークでピュアさと色っぽさを併せ持つ表現。
  • Y2Kメイク:キラキラしたラメ、鮮やかな色、涙袋やつけまつげなど個性的なディテール。
  • 多幸感メイク:つやと血色カラーで内側からあふれる幸福感を演出。
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韓国と中国の傾向

韓国では白い肌にふんわりとしたパステル系を用いる「ポヨンメイク」や、肌になじむミュートメイク、さらにドウイン(抖音)発のドウインメイク、MLBB(My Lip But Better)といった唇表現が継続して人気です。特徴としては透明感・つや感を維持しつつ、部分的にラメやハイライトを取り入れる点が挙げられます。

中国では華やかで人形のような「ワンホンメイク」、伝統美を意識した「新中華メイク」、東欧的な寒色を使う「寒冷地メイク」、そしてアジアと欧米が混ざったY2Kが注目されています。若年層の間ではオーバーリップやキャットライン、ハイチークなど、顔のパーツ強調が顕著です。

主要トレンド 特徴
日本 ミュートメイク/大人バブみ/Y2K/多幸感 くすみワントーン、透け肌、つや×血色
韓国 ポヨンメイク/ミュートメイク/ドウインメイク/MLBB 白肌×パステル、つや感、涙袋強調
中国 ワンホン/新中華/寒冷地/Y2K 人形的華やかさ、骨格強調、オーバーリップ
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BRCCが提案する日本向けの3つのメイクスタイル(具体的な手順と意図)

BRCCのメイクアップアーティストが分析に基づいて考案した3つのテーマは、Meta-DemureClear NostaldollyComposite Modernityです。いずれも個性を活かしながら時代性と機能性を両立させることを意図しています。

以下で各テーマのポイント、工程、質感や色の選び方を詳述します。

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テーマⅠ:Meta-Demure(進化型ミュート)

Meta-Demureは、上品でエレガントなニュートラルカラーに近未来的な輝きを重ねることで、控えめながら光で立体を作るアプローチです。全体として落ち着いたトーンを保ちながら、偏光パールや部分的なラメで視線を集めます。

具体的なポイントは以下の通りです。

  1. EYES:ミュートカラーでグラデーションを作り、目頭・目尻を偏光パールの放射状ハイライトで囲む。目の下にパール・ラメ感のあるアイライナーを点置きする。
  2. LIPS:セミマットのコーラルでふんわりと輪郭をぼかし、中央に色を重ねることで内側から発色するように仕上げる。
  3. BRUSH/BASE:つやを残しつつ部分的にパウダーで整え、紫みのあるチークをこめかみから縦に入れて血色のある影を作る。
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テーマⅡ:Clear Nostaldolly(大人dolly)

Clear Nostaldollyはトーンを抑えたピンク×コーラルにウエットな質感を加え、チークを主役にする大人のドーリールックです。ラベンダー系下地やWチークの使い方で遊び心を残しつつ上品に仕上げます。

プロセスの要点を整理します。

  • BASE・BRUSH:ラベンダー下地で透明感を出し、明るめのファンデでフォギーな肌に。コーラルのチークを目の下から鼻にかけてWに入れる。
  • EYES:マットなベージュで立体を作り、青みピンクを目尻中心に入れて横長の抜け感を演出。下まぶたにパールラベンダーで涙袋を強調。
  • LIPS:リップペンシルでオーバーに描き、外側はマットなピンクベージュ、内側にミルキー血色カラー、中央にグロスを重ねることでグラデーションリップに。
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テーマⅢ:Composite Modernity(Neo Y2K)

Composite Modernityは、マットな影と湿度感のある光をレイヤードさせることで、対極の質感を組み合わせた現代的なY2Kアプローチです。彫りの深いベースに濡れたようなつやを部分的に重ねるのが特徴です。

実践的な手順は次のとおりです。

  1. EYES:マットなベージュで彫りを作り、目尻に透けるダークカラーを入れた後、濡れたようなつやのあるグリーンを重ねて質感をミックスする。Y2Kらしい長めのキャットラインを調整して入れる。
  2. BRUSH:Cゾーンに赤みのあるベージュチークを仕込み、その上から青みピンクを重ねてじんわりと滲む立体を作る。
  3. LIPS:コンシーラーで輪郭を整え、リップライナーで部分的にオーバーに描いてぷっくりした形を作り、青み系リップにグロスを重ねて湿度感を出す。
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使用アイテムとBRCCの紹介、関連情報

BRCCでは、今回の3テーマそれぞれで実際に使用したおすすめアイテムを明示しています。商品はBRCCの考える質感・発色を再現するために選ばれています。

以下はプレスリリースに記載のアイテムです。各リンクはメーカー公式の情報ページです。

また、BRCCの役割としては、科学的エビデンスや生活者リサーチを基にKao Beauty Brandsの全ブランドの基礎となる美容情報や技術を開発する点が明示されています。美容情報はビューティコミュニティサイト「Kao Beauty Brandsプレイパーク」で監修のうえ公開されています。

関連リンク:https://member.kao-kirei.com/jp/kbbplaypark/

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〈花王BRCC メイクアップアーティストの紹介〉

プレスリリース内ではBRCCのメイクアップアーティストが考案した旨が記載されています。個々の担当者名や詳細プロフィールについてはプレス原文に準じて見出しの形で掲載されていますが、本文では具体的な個人情報や経歴は明記されていません。

使用アイテムやテクニックは上記の各テーマの手順に沿っており、日常的に取り入れやすい工程でありながらトレンド性を反映することを目的としています。

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要点の整理(テーブル)

以下に本記事で紹介した内容を表で整理します。各国のトレンド要点、提案された3テーマの概要、代表的な使用アイテムとリンクをまとめました。

項目 内容
発表 花王株式会社(Kao Beauty Brands) ビューティリサーチ&クリエーションセンター(BRCC)/発表日:2025年9月12日 11:00
日本の主要トレンド ミュートメイク、大人バブみメイク、Y2Kメイク、多幸感メイク(くすみワントーン、透け肌、つや×血色)
韓国の主要トレンド ポヨンメイク、ミュートメイク、ドウインメイク、MLBB(白肌×パステル、つや感、涙袋)
中国の主要トレンド ワンホンメイク、新中華メイク、寒冷地メイク、Y2K(人形的華やかさ、骨格強調、オーバーリップ)
提案テーマ(日本向け) Meta-Demure(進化型ミュート)/Clear Nostaldolly(大人dolly)/Composite Modernity(Neo Y2K)
各テーマの主な特徴
  • Meta-Demure:ニュートラル×偏光パールで光と立体を表現
  • Clear Nostaldolly:ピンク×コーラルのWチーク、ウエットな質感で大人のドーリールック
  • Composite Modernity:マット×湿度の質感レイヤードでNeo Y2K表現
代表的な使用アイテム
  • LUNASOL クラリティフロウリクイド(テーマⅠ): リンク
  • KANEBO ムードブースティングブラッシュ02(テーマⅡ): リンク
  • KATE ザ アイカラー 063(テーマⅢ): リンク
参考・関連情報 ビューティコミュニティサイト「Kao Beauty Brandsプレイパーク」: https://member.kao-kirei.com/jp/kbbplaypark/

本記事はBRCCの公開資料に基づき、2025年時点における日本・韓国・中国のメイクトレンドの特徴と、BRCCが日本向けに提案する3つのメイクスタイルを具体的に整理しました。各テーマは質感と色の組み合わせ、部分的なテクニックにより個性を引き出す設計になっており、紹介した製品リンクからより詳細な商品情報にアクセスできます。

参考リンク: