Notion 3.0:業務を完遂するAIエージェントが登場
ベストカレンダー編集部
2025年9月19日 05:52
Notion AIエージェント発表
開催日:9月19日
Notion 3.0:ワークスペース内で仕事を完遂する「Notion AIエージェント」
Notion Labs Inc.(本社:米国サンフランシスコ、共同創業者兼CEO:アイバン・ザオ(Ivan Zhao)、共同創業者:サイモン・ラスト(Simon Last))は、2025年9月18日(米国太平洋標準時間 午前11時、以下US PST)に、ワークスペースに組み込まれたAIエージェント機能「Notion AIエージェント」を発表しました。日本時間では2025年9月19日午前3時の発表です。発表はサンフランシスコで開催中の年次イベント「Make with Notion」で行われました。
プレスリリースによれば、Notion AIエージェントは従来の「質問に答える」補助AIを超え、実際のチームメンバーのように業務を最後まで遂行することを目指す機能として位置付けられます。これにより、単純な情報提供に留まらず、複数工程から成るタスクを完了まで自律的に処理する能力が付与されます。
発表の日時・場所と基本的な位置付け
発表の日時は、米・サンフランシスコ発表が2025年9月18日午前11時(US PST)、日本時間では2025年9月19日午前3時です。発表はNotionの年次イベント「Make with Notion」で行われ、「Notion 3.0」と総称されるアップデート群の中心機能としてAIエージェントが紹介されました。
Notion 1.0でのドキュメント中心の提供、Notion 2.0でのデータベース統合といった変遷を経て、Notion 3.0では「SaaS時代からエージェント時代へ」という観点で、AIが作業を実際に遂行する役割を担う点が強調されています。
主な機能と現場での効果:何を、どのように自動化するか
Notion AIエージェントは、ワークスペースに蓄積されたナレッジを活用し、会議調整、文書作成、データベース更新、定期報告書の自動生成など、多岐にわたる業務を効率化します。特に複数ページの編集やデータベース全体の更新といった複雑な処理を、従来何日もかかっていたところを数分で終わらせることが可能とされています。
以下はプレスリリースで示された主な機能と、その期待される効果です。すべての項目は発表内容を網羅しています。
- タスクの完結実行:単一の回答提供に留まらず、複数工程からなる業務を実行し完了させる。例:複数ページ編集、データベース一括更新、定期レポート作成。
- ツール横断的な情報分析:Notionワークスペース内だけでなく、Slack、Googleドライブなどの連携ツールやウェブ情報を参照して、必要なコンテキストを取得・分析する。
- パーソナライズ:プロフィールと記憶の活用:各ユーザーの作業スタイルを学習し、プロフィールで動作やデータ保存場所、参照すべき情報を指定可能。作業中に「覚えておいて」と指示すると、その情報がプロフィールに自動追加される。
- MCPと外部AIの直接アクセス:新しいMCPにより、CursorやClaudeなどの外部AIツールからNotionワークスペースに直接アクセスできるようになる。
- 拡張された連携:Microsoft Teams、SharePoint、OneDrive、Gmailとの連携機能が拡張され、より包括的な分析のためのウェブ検索機能が利用可能。
機能面の説明に加え、データの取り扱いについては「アクセス権のある情報のみを使用する」旨が明記されています。これにより、企業のアクセス管理や権限設定が重要な役割を果たす設計であることが示唆されています。
カスタムエージェント(近日公開予定)
発表では、特定業務フローを自動化する専用のAIチームメイトを作成できる「カスタムエージェント」も今後公開予定であると明記されています。これにより、週次の顧客フィードバック集約やナレッジベースの更新など、業務に特化したエージェントを作成できるようになります。
カスタムエージェントはスケジュールやトリガーに基づき、自動的にタスクを実行する設定が可能です。つまり毎回指示を出さなくても、定期的にあるいは条件発生時に実行される自律動作が想定されています。
連携エコシステムと導入事例、拡張ポイント
Notion AIエージェントは単独の機能ではなく、既存の連携エコシステムを活用して効果を発揮します。プレスリリースに記載された連携対象は以下の通りです。
- 社内外ツール
- Slack、Googleドライブ
- Microsoft関連
- Microsoft Teams、SharePoint、OneDrive
- メール
- Gmail
- 外部AI
- Cursor、Claude(MCP経由の直接アクセス)
- ウェブ検索
- より包括的な情報収集のためにウェブ上の情報を参照
連携によってNotionは、ワークスペース内の情報だけでなくアクセス権に即した外部情報もコンテキストとして活用し、分析・実行可能なインサイトに変換できる点が強調されています。
また、Notionの説明として「ドキュメント作成・共有、プロジェクト管理、ナレッジ整理を一箇所で実現するコネクテッドワークスペース」である点が改めて示され、Notionの導入実績として日本国内の大手企業名も列挙されています。具体的にはトヨタ自動車、三菱重工、サイバーエージェント、セプテーニといった企業での導入が進んでいると記載されています。
日本における位置付けと責任者のコメント
Notion Labs Japan合同会社のゼネラルマネージャー(アジア太平洋地域担当)西 勝清(にし・かつきよ)は、プレスリリース内でNotion 3.0の意義を述べています。コメントでは、Notion AIエージェントが質問に答えるアシスタントを超え、実際に仕事を遂行するチームメイトになる点に革新性があると位置づけています。
西氏は、日本企業が直面する人材不足や生産性向上の課題に対して本機能が大きな可能性をもたらすと説明し、特に複数ステップのタスク処理や構造化されたデータベース管理において、日本企業特有の緻密なプロセスを支援することで、創造的で戦略的な業務に集中できる環境を提供できると述べています。Notion 3.0は人間とAIの協働の場を構築し、日本企業のイノベーションやグローバル競争力強化に寄与する点が強調されています。
技術的な留意点、アクセスとプライバシー、関連リンク
発表文には、Notion AIエージェントがワークスペース内の情報や連携ツール、ウェブ上の情報を参照することが明記されていますが、それらは「アクセス権のある情報のみを使用する」とされています。企業導入時にはアクセス管理や権限設定の整備が重要になる点が示唆されています。
また、MCP(Multichain Platform等の意図ではなく今回の文脈では新しい連携枠組みを指す)により外部AIが直接アクセスできる点や、Microsoft関連サービスや主要SaaSとの連携拡張が行われることから、既存のIT資産との統合性が高まる一方で、連携先ごとのセキュリティ設定やデータ取り扱いポリシーの確認が必要です。
製品や機能の詳細は公式ページで案内されています。発表で示された関連リンクは以下です。
要点の整理(表)と締めくくり
以下の表は、本プレスリリースで提示された主要情報を整理したものです。各項目は発表内容を漏れなく反映しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表者 | Notion Labs Inc.(共同創業者兼CEO:アイバン・ザオ、共同創業者:サイモン・ラスト) |
| 発表日(現地) | 2025年9月18日(米国太平洋標準時間 11:00) |
| 発表日(日本時間) | 2025年9月19日 03:00 |
| 発表場所・イベント | サンフランシスコ、Make with Notion(年次イベント) |
| 新機能名 | Notion AIエージェント(Notion 3.0の中核機能) |
| 主な機能 | 業務の完結実行(複数工程の自動化)、ツール横断分析、パーソナライズ(プロフィールと記憶)、外部AI連携(MCP経由)、拡張連携(Teams/SharePoint/OneDrive/Gmail/Slack/Google Drive) |
| カスタムエージェント | 近日公開予定。業務フローに特化したエージェントの作成・スケジュールやトリガーによる自動実行が可能 |
| 日本での位置付け | 人材不足や生産性向上の課題に対応。複数ステップ処理やデータベース管理を支援し、創造的業務への集中を促進(西 勝清氏コメント) |
| 導入事例(日本) | トヨタ自動車、三菱重工、サイバーエージェント、セプテーニ など |
| 公式URL | https://www.notion.com/ja/product/ai |
以上はプレスリリースに基づく情報の整理です。Notion 3.0とNotion AIエージェントは、ワークスペースに蓄積された知識を活用して従来の作業プロセスを自動化・省力化するとともに、外部ツールやウェブ情報との連携を通じて意思決定を支援する点が特徴です。導入に際してはアクセス権管理や連携サービスのデータ取り扱い方針を確認することが重要になります。
参考リンク: