ミシュランガイド東京2026発表 新規65店と新星の顔ぶれ
ベストカレンダー編集部
2025年9月25日 19:16
ミシュラン東京2026公開
開催日:9月25日
ミシュランガイド東京2026が示した今年の地図と公開情報
日本ミシュランタイヤ株式会社は、2025年9月25日(木)14:30に「ミシュランガイド東京2026」の全セレクションを発表し、同時に公式ウェブサイトおよび公式アプリに新たな掲載情報を公開しました。プレスリリース発信元は日本ミシュランタイヤ(本社:群馬県太田市、代表取締役社長:須藤 元)で、今回の公開はミシュランの企業ビジョン「すべてを持続可能に」の下で行われています。
今回のセレクションでは、新規掲載店が合計65軒にのぼり、世界で最も多く星付きレストランを擁する都市としての東京の地位が改めて示されました。公式のオンライン掲載は同日14:30に行われ、アプリやウェブサイトから検索・予約が可能です(公式ページ:https://guide.michelin.com/jp/ja)。
公開形式とアクセス方法
ミシュランガイドは公式ウェブサイトと無料アプリで最新のセレクションを提供します。アプリはiOS、Androidの両方で利用可能で、二次元バーコードからダウンロード可能です。検索・お気に入り・リスト共有・予約機能により、利用者が目的に応じた情報へアクセスしやすく設計されています。
公開時間は2025年9月25日14:30。ウェブサイトとアプリは世界のミシュランガイド(レストラン・ホテル)を一元的にカバーし、最新の掲載情報が随時反映されます。
新たに星を獲得した店舗とセレクションの特徴
「ミシュランガイド東京2026」では、新三つ星が1軒、新二つ星が3軒、新一つ星が14軒、合計で多数の店舗が評価を得ました。特に注目すべきは、評価を上げて新三つ星になった店舗や、カテゴリーの多様化、デザート中心の『クリエイティブ』カテゴリーの拡充などです。
今回のセレクションは、伝統的な技術の継承と創造的な料理表現が同時に評価される結果となっており、和食の技術やだし、炭火、発酵、地域素材の活用といった要素が再評価される傾向が見られます。
新たに星を獲得した主な店舗(概要と特徴)
新三つ星(評価を上げた1軒):
- 明寂 / Myojaku(日本料理):京都や徳島での経験を経て、2022年に開業。2023年に二つ星で初掲載され、今回は三つ星へ。調和、淡、清らかを指向し、昆布と鰹節によるだしの多用を控える一方で、食材の持ち味と海底湧水を活かして水と塩で味を整える調理を重視しています。
新二つ星(いずれも一つ星から昇格した3軒):
- 西麻布 鮨 真 / Nishiazabu Sushi Shin(寿司):東京ガイド初版から一つ星。握り鮨の伝統と円熟した仕事、魚介の上質さと種と酢飯の調和が評価されています。
- 伯雲 / Hakuun(日本料理):柔軟な発想で食材の組合せや味付けに独自性を示す日本料理店です。
- 炎水 / Ensui(日本料理):だしと炭火を重視し、食材選びや調理工程で探求心を見せる料理が特徴です。
新一つ星は14軒が新たに掲載され、首都圏の多様な食文化を反映しています。料理カテゴリーは合計で37種類に増え、デザートにフォーカスする『クリエイティブ』カテゴリーの店舗数は昨年の2軒から6軒に増加しました。
ビブグルマン、グリーンスター、受賞者の詳細
セレクションは星付きだけでなく、ビブグルマン、ミシュラングリーンスター、各種アワードも含めて幅広く評価を示しています。持続可能性やサービス、教育的貢献といった要素が重視される構成です。
東京は19年連続で世界で最も星付き掲載店が多い都市であり、ミシュラングリーンスターを13軒で維持して世界最多の座を保っています。これは持続可能なガストロノミーに注力する店が多く存在することを示しています。
ビブグルマンとクリエイティブ事例
ビブグルマンは合計114軒が掲載され、そのうち新規掲載が16軒ありました。価格以上の満足感を提供するレストランが中心に選出されています。
注目の新規ビブグルマンとしては、ナイトマーケット / Night Market(東南アジア料理)が挙げられます。シェフが東南アジアを巡り夜市の屋台文化に着想を得たコンセプトで、日本の食材を取り入れつつ伝統レシピを再構築している点が評価されています。
ミシュラングリーンスターと具体的な取り組み
新たにグリーンスターに選ばれたのは、トワヴィサージュ / TROIS VISAGES(フランス料理)です。同店は自然な農法で野菜やハーブを育て、端材を堆肥化して自家菜園に還すなどの取り組みを行っています。産卵役目の終了した鶏や廃棄ホエーの引取、国産食材の重視など、フードロス削減とフードマイレージ低減を目指した実践が評価されました。
ミシュランのグリーンスターは2020年から導入され、持続可能なガストロノミーに取り組む飲食店を可視化しています。東京は今年も13軒と、世界で最も多い都市として報告されています。
アワード受賞者の紹介
メンターシェフアワード、サービスアワード、ソムリエアワードの各受賞者とその理由は以下の通りです。これは単に料理の優劣だけでなく、業界への貢献や接客、ワイン知識など総合的な評価に基づきます。
- メンターシェフアワード
- 野田岩 麻布飯倉本店 / Nodaiwa Azabu Iikura Honten(うなぎ) 金本兼次郎氏:五代目の店主として後進育成に尽力し、鰻文化の継承と国内外での普及に貢献。現場で若手に技術を伝え続ける姿勢が評価されました。
- サービスアワード
- 飄香 / Piao-Xiang(中国料理) 熊谷泰代氏:銀座・六本木の姉妹店統括マネージャーとして空間・雰囲気・食体験を含めた接客を実践。料理説明とゲスト対応の巧みさが高く評価されました。
- ソムリエアワード
- マノワ / MANOIR(フランス料理) 中村豪志氏:今年初掲載で一つ星獲得の同店においてワイン選びとサービスの専門性を発揮。フランスワイン中心の構成で、ゲストの嗜好に合わせた提案力が評価されました。
書籍・アプリ情報とミシュランの評価基準、企業姿勢
「ミシュランガイド東京2026」は書籍および電子書籍でも刊行されます。書籍の発売日は2025年9月30日、定価は3,498円(本体3,180円+税10%)、ISBNコードは978-4-904337-47-9(C2026)です。発行は日本ミシュランタイヤ株式会社、判型はA5変形、言語は日本語・英語となります。なお、今回の書籍にはホテルセレクションの掲載はありません。
ミシュランの評価は長い歴史に基づき、料理を評価する5つの基準(素材の質、料理技術の高さ、味付けの完成度、独創性、常に安定した料理全体の一貫性)により行われます。インスペクターは全額支払いで訪問し、客観的な評価を保つための訓練を受けています。評価法としての星付けは1926年に現在の形で始まりました。
ミシュランの企業ビジョンとサステナビリティへの取り組み
ミシュランは「すべてを持続可能に」という企業ビジョンを掲げ、人(People)、地球(Planet)、利益(Profit)の調和を目指しています。2050年までに100%持続可能なタイヤ製造を目標に掲げ、海上輸送の低炭素化、天然ゴム栽培の最適化、電動化支援など、グローバルな脱炭素活動を推進しています。
ミシュランはまた、ガイドとしても持続可能なガストロノミーを可視化する取り組みを続けており、今回の東京セレクションでもグリーンスターや持続可能性に配慮した店舗が重視されました。詳細は同社の公開するサステナビリティ資料や2050年ビジョン、2030年戦略を参照できます(参考リンクは記事末の表にまとめます)。
公式リンク・アプリの特徴
公式ウェブサイト:https://guide.michelin.com/jp/ja。アプリは無料でダウンロード可能、世界のミシュランガイドを一括検索でき、先行公開の情報や周辺検索、旅先検索、リスト共有、予約機能を備えています。
公開直後から新規掲載店や評価の変更点はウェブとアプリの双方で確認でき、旅行者や食の専門家にとって最新情報を得やすい環境が整備されています。
要点整理(表)と締めのまとめ
以下の表に本記事で取り上げた主要な情報を整理しています。数字、店名、公開日時、書籍情報、受賞者など、プレスリリースに含まれる全ての主要項目を網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表社 | 日本ミシュランタイヤ株式会社(代表取締役社長:須藤 元) |
| 発表日時 | 2025年9月25日(木)14:30(公式ウェブサイト・アプリに掲載) |
| 新規掲載店数 | 65軒(全体の新規掲載) |
| 星の主な増減 | 新三つ星:1軒(明寂/Myojaku)、新二つ星:3軒(西麻布 鮨 真、伯雲、炎水)、新一つ星:14軒 |
| ビブグルマン | 114軒(うち新規掲載16軒)。東南アジア料理としてナイトマーケット/Night Marketが東京で初選出 |
| ミシュラングリーンスター | 13軒(新規掲載:トワヴィサージュ/TROIS VISAGES) |
| クリエイティブ(デザート中心) | 昨年2軒 → 今年6軒に増加(例:九九九/Kukuku、ヴェール/VERT) |
| アワード受賞者 | メンターシェフ:金本兼次郎(野田岩 麻布飯倉本店)/サービス:熊谷泰代(飄香/Piao-Xiang)/ソムリエ:中村豪志(マノワ/MANOIR) |
| 書籍情報 | 『ミシュランガイド東京 2026』発売日:2025年9月30日、定価:3,498円、ISBN:978-4-904337-47-9 |
| 公式リンク | https://guide.michelin.com/jp/ja |
| ミシュランのビジョン | ‘すべてを持続可能に’(2050年に100%持続可能なタイヤ製造などの社内外の取り組み) |
今回の「ミシュランガイド東京2026」は、伝統と革新、そして持続可能性を評価軸として東京の多層的な食文化を示すものです。発表・公開の日時、書籍情報、各受賞者の氏名と所属、各カテゴリーの変化などは上表の通り整理しました。公式情報や詳細はミシュランガイド公式ウェブサイトおよびアプリで確認できます。
参考リンク: