マンガと図解でゼロから学ぶNISA入門

新制度で使いやすくなったNISAを〈ゼロ〉から学べる一冊

2025年9月29日、株式会社主婦の友社は『そろそろNISAをはじめようと思ったら知りたいことが全部のってる本』を刊行した。発売時刻は同日9時30分で、紙版に加え電子書籍も同時発売されている。監修は1級ファイナンシャル・プランニング技能士であり、生活者目線のやさしい解説に定評がある坂本綾子氏。

背景には、2024年の制度改正によりNISAが使いやすくなったことがある。利用者数は大きく増加しており、2025年3月時点で18歳以上の人口に換算すると約4人に1人がNISA口座を保有している。とはいえ「興味はあるが知識がない」「投資は難しそうで不安」といった声が根強く、スタートをためらう層が存在する。本書はそうした投資ビギナーを想定し、必要な知識と実践の手順を丁寧にまとめた入門書である。

誰に向けた本か、監修者の役割

本書の主な対象はマネー初心者、特にNISAに興味があるが知識が少ない人、これから口座開設を検討している人、そしてiDeCoとの使い分けを知りたい人だ。監修の坂本綾子氏は長年にわたり家計管理・資産運用の記事執筆や相談業務を行っており、本書では制度の基礎から実践的な運用術まで監修している。

監修

坂本綾子（ファイナンシャル・プランナー、1級FP技能士、日本FP協会認定CFP）

監修者の主な実績

女性誌・マネー誌での執筆、家計相談、セミナー講師、著書多数（例：『今さら聞けないお金の超基本』他）

監修者の経験と取材力を生かし、本書は読者の生の声を反映した設計になっている。

マンガと図解で「わかる」まで導く紙面設計

本書の特色は、マンガを軸にした親しみやすい紙面構成と、図解や表、実際のアプリ画面の見本などを併用した視覚的な理解支援にある。等身大の主人公と猫キャラクターの掛け合いを通じて、読者の疑問に寄り添いながらNISAの基礎を身につけさせる構成だ。

投資に不慣れな読者が読み進めやすいよう、専門用語は図で示し、手順はチャートやアプリ画面の見本を用いて具体的に説明している。これにより「口座開設の流れがわからない」「注文の手順が不安」といった実務的な障壁が下げられている。

マンガの登場人物と学習効果

主人公は投資未経験のアラフォー女性。周囲の影響でNISAを始めようとするが知識はゼロという設定で、読者の多くが共感しやすい立場にいる。先生役は猫キャラクターの「にゃーさ」で、時に辛口に、しかし的確にポイントを示す演出になっている。

マンガ形式は単なる読み物ではなく、具体的な判断場面や商品選びの考え方、失敗しやすいポイントの説明に活用されている。読者は物語の流れで自然に基礎知識を学べるようになる。

• マンガでの疑問提示→図解での論理整理→実務手順での操作説明、という3段階学習
• 実際のアプリ画面見本による注文手順の可視化
• リスクや出口戦略の図解で感覚的な理解を補強

実践に直結する章構成とiDeCoの扱い

本書は全5パート構成で、知識のインプットから口座開設、実際の購入、継続的な運用、そしてiDeCoの基礎までを網羅している。章立ては以下の通りで、順を追って学べるよう設計されている。

1. パート1＜知識編＞NISAの基本を知っておく
2. パート2＜準備編＞NISAの口座を開いてみる
3. パート3＜実践編＞NISAで買ってみる
4. パート4＜運用編＞NISAを自分らしく続ける
5. パート5＜番外編＞iDeCoのことも知っておく

パート2では口座開設の工程をチャート形式で示し、迷いがちな手続きや必要書類、実際のアプリ画面を用いた注文手順の手引きを掲載している。パート3は投資信託や株の買い方を具体的に示し、パート4では運用術や出口戦略（いつ、どう売るか）を丁寧に解説する。

パート5はiDeCoに関する章で、NISAとの違い、向いている人、開始方法、買える商品の種類などを整理している。NISAとiDeCoは税制上の特性が異なるため、どちらを優先するか、併用する際の考え方について具体的な比較と判断材料を提示している。

リスクや出口戦略の具体的説明

本書は「リスク」が生じるメカニズムを図解でわかりやすく示している。値動きの捉え方、損失の観点、長期保有のメリットとデメリット、リバランスや解約・売却のタイミングに関する考え方などを具体例を交えて説明する。

また、「NISAが口座開設で完結するわけではない」ことを強調し、運用継続のためのチェックポイントや心理的な対応策、出口戦略の選択肢を提示している。

刊行情報、シリーズ構想、購入案内と要点整理

書誌情報は以下の通りである。定価は税込1760円、A5判192ページ、ISBN: 978-4-07-461913-9。発売日は2025年9月29日（月）。同日に『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』も同シリーズとして同時発売された。

大きな特徴としては、「知りたいことが全部のってる」シリーズの記念すべき第一弾である点が挙げられる。シリーズは子育て、老後、健康、お金、仕事、住まいなどライフステージに応じた課題を取り上げるラインナップを想定しており、読者アンケートや取材で得たリアルな声を反映した内容設計が謳われている。

• 書名: そろそろNISAをはじめようと思ったら知りたいことが全部のってる本
• 監修: 坂本綾子
• マンガ・イラスト: てらいまき
• 定価: 1760円（10%税込）
• 仕様: A5判、192ページ
• ISBN: 978-4-07-461913-9
• 発売日: 2025年9月29日（月）
• Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/407461913X
• 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18362508
• 電子書籍: 同時発売

問い合わせ先は主婦の友社広報窓口（株式会社C-パブリッシングサービス 広報宣伝部）。連絡用にプレスリリースでは pr★c-pub.co.jp（★は＠に変換してお送りください） と案内されている。

本書は、視覚情報と実務的な手順の両輪で初心者が安全にNISAを始められるように構成されている点が特徴だ。マンガや図解、実際の操作画面の見本などを通じて、知識の習得だけでなく実際の一歩を踏み出すための支援が意識されている。

この記事では刊行情報と内容の特徴を整理した。NISAについての基礎知識、口座開設の手順、購入・運用・売却に至るまでをマンガと図解で段階的に学べる構成であり、iDeCoとの比較も含めた実践的な情報が一冊にまとまっている点が本書の要点である。