10月11日開催|U-18が挑むYOUNG IMPACT発表会
ベストカレンダー編集部
2025年10月8日 17:50
YOUNG IMPACT発表会
開催日:10月11日
10代の“関心”を「行動」へつなげる新たな試み:YOUNG IMPACTの意義
EXPO2025大阪・関西万博の最終週末である2025年10月11日(土)に、株式会社Meta Osaka主導のプログラム「YOUNG IMPACT(ヤング・インパクト)」が開催されます。本イベントは、10歳から18歳までの若者(U-18世代)による社会課題解決プロジェクトの発表会であり、単なるピッチ大会ではなく、選出された若者に対して1年間にわたる継続的なメンタリングと実践支援を提供する点が最大の特徴です。
この取り組みは、若者の高い課題関心と実際の行動の間に存在するギャップを埋めることを目的としています。背景には、調査結果による若年層のSDGs認知率や興味と行動の差、相談相手不足といった複数の社会的課題があり、YOUNG IMPACTはそれらに対する解決の糸口を制度的に提供します。
調査が示す課題:関心と行動の隔たり
複数の公的・民間調査が示す通り、10代のSDGs認知率は高い一方で、興味があるものの行動に移せていない若者は少なくありません。株式会社電通の『第6回 SDGsに関する生活者調査』(2023年)では10代のSDGs認知率が91.6%に上る一方、消費者庁の『令和4年版消費者白書』(2022年)では43.3%が「興味はあるが行動していない」と答えています。
さらに内閣府『子供・若者インデックスボード ver.4.0』(2023年)では、どこにも相談できる人がいない若者が12.4%に達し、地域で相談できる人がいる若者は9.9%に留まると示されています。相談できる人や場がある若者ほど自己肯定感や社会貢献意欲が高いという関連性も報告されており、支援の欠如が行動化の阻害要因となっていることがうかがえます。
- SDGs認知率(10代): 91.6%(出典:株式会社電通、2023年)
- 興味はあるが行動していない割合: 43.3%(出典:消費者庁、2022年)
- 相談できる場所がない若者: 12.4%(出典:内閣府、2023年)
EXPO会場での発表と出場者(STARs)のプロフィール
YOUNG IMPACTは2025年10月11日(土)12:45〜13:45にEXPOメッセ「WASSE」で開催されます。主催はこども万博実行委員会(株式会社Meta Osaka・株式会社こどもCandy)で、参加費は無料、対象は2026年4月1日時点で10歳から18歳以下のU-18世代です。
当日のステージ発表では、選出された若者たちが自身の取り組みを披露します。会場はEXPOの多数来場者が見込まれるエリアに位置する「WASSE」です。YOUNG IMPACTは、単なる発表を越え、出場者を1年間の継続支援プログラムに引き上げる入口としての役割を担います。
出場が確定したSTARs(紹介)
確定出場者として紹介されているのは、群馬県在住の鈴木聡真さん(17歳)と杏さん(14歳/姉弟)、および京都府南丹市美山町在住の齋藤悟さん(14歳)です。いずれも若年でありながら具体的な行動を通じて課題解決に取り組んでいる実績を持っています。
以下に各出場者の概要を示します。
- 鈴木聡真さん(17歳)・杏さん(14歳)
- 新型コロナ禍においてロヒンギャ難民の現状を知り、2020年8月に「僕たち私たちにできること」プロジェクトを開始。クラウドファンディングでは目標10万円に対し1,118人から300万円超を集め、文房具や毛布、サッカーボール等を難民キャンプへ送付。2023年には現地訪問も行い、直接支援を届けた経験を持つ。
- 齋藤悟さん(14歳)
- 京都府南丹市美山町で育ち、地域にいながら世界へ挑戦する未来を志向。プログラミングやゲーム制作に親しみ、地元のゲームクリエイターキャンプでチーム制作を経験。今後は子ども講師としてゲーム制作を教え、全国に仲間を広げる活動を目指している。
1年間の継続支援プログラムの構造と提供されるサポート
YOUNG IMPACTでは、発表後に選出された若者を「STARs 1期生」として1年間の支援を提供します。支援は月1回の個別メンタリングや資金調達サポート、企業・自治体・NPOとのネットワーキング、広報支援、同世代の仲間づくりなど多面的です。
この継続プログラムは「発表して終わり」とならないよう設計されており、実務経験のある経営者や専門家がDream Partner(メンター)として直接指導にあたります。メンター陣は実務知見を提供し、具体的な事業化や社会実装まで伴走する役割を果たします。
支援内容の詳細
- 個別メンタリング: 各分野の経営者・専門家による月1回の個別指導
- 資金調達支援: クラウドファンディングや助成金申請のサポート
- ネットワーク提供: 企業・自治体・NPOとの連携機会の創出
- 広報支援: メディア露出やSNS発信のバックアップ
- 仲間づくり: 同世代チェンジメーカーとの継続的な交流機会の提供
Dream Partner(メンター)として名前が挙がっているのは以下のメンバーです(50音順の一部として掲載)。
- 淡野 文孝(アクティオ株式会社 代表取締役社長)
- 西崎 康平(トゥモローゲート株式会社 代表取締役)
- 毛利 英昭(株式会社Meta Osaka 代表取締役)
プログラムのスケジュール(2025〜2026年)
プログラムは準備フェーズ(2025年度)と実践支援フェーズ(2026年度)に分かれます。主な予定は以下の通りです。
| 日付 | 予定 |
|---|---|
| 2025年10月11日 | EXPO2025大阪・関西万博でのステージ発表(WASSE) |
| 2025年11月 | STARsとの個別壁打ち会(2026年度チャレンジ企画の具体化) |
| 2025年12月 | 2026年インパクトチャレンジ決定・発表会(オンライン)/メンター交流会@大阪(TOMORROW GATE社) |
| 2026年1月 | 各STARsのプロジェクト本格始動・メンター決定 |
| 2026年6月 | 中間報告会・メンター交流会(第2回) |
| 2026年7月 | STARs合宿(リアル集合での集中支援) |
| 2026年11月 | YOUNG IMPACT 2期生大会での成果発表 |
| 2026年12月 | 1期生プロジェクト最終報告会 |
運営体制、関係者の声、企業情報
YOUNG IMPACTは、こども万博のプログラム「未来のトビラをひらく」の一環として位置づけられ、こども万博実行委員会(株式会社Meta Osaka・株式会社こどもCandy)が主催します。運営には企業や教育関係者、実務家が連携し、若者の挑戦を継続的に支える枠組みが整えられています。
関係者からのコメントも公開されています。トゥモローゲート株式会社 代表取締役の西崎康平氏は、子どもたちに将来へつながるきっかけを届けたいとの思いから本プログラムに参画した旨を述べています。こども万博実行委員長の手塚麻里氏は、YOUNG IMPACTを通じて関心や想いを社会を動かす挑戦へつなげる取り組みであると表明しています。
代表者コメント(抜粋)
トゥモローゲート株式会社 西崎康平氏は、「子どもたちの将来に繋がるきっかけを届けたい」と語っています。自身の経験を踏まえ、キャリア教育の早期展開が必要だとする見解を示しました。
こども万博実行委員長 手塚麻里氏は、こども万博が子どもたちの夢を見つける場であり、YOUNG IMPACTはその次のステップとして大人が伴走しながら挑戦を支える取り組みであると説明しました。
Meta Osaka(主催側)に関する情報
イベント主催企業である株式会社Meta Osakaの概要は以下の通りです。会社はメタバースやデジタルツインを活用した事業を手がけ、地域課題解決や広告・コンサルティング業務も行っています。
- 会社名
- 株式会社Meta Osaka
- 代表者
- 毛利英昭(代表取締役)
- 所在地
- 大阪市中央区難波5-1-60 なんばスカイオ 27F
- 設立
- 2023年9月1日
- 事業内容
- オリジナルメタバースの開発・制作/メタバース関連技術を活用した広告代理業務およびコンサル業務/デジタルツインのイベント企画・運営/地方自治体や地域の課題解決や経済活性化のためのコンサル業務
- 公式サイト
- https://www.meta-osaka.co.jp/
主催・運営に関する詳細やこども万博のプログラム情報は、こども万博公式サイト(https://www.kodomo-banpaku2025.com/)でも案内されています。
本記事の要点整理
以下の表に、本記事で紹介したYOUNG IMPACTの主要な情報を整理しました。イベントの日時・会場、対象、支援内容、主要スケジュール、主催者情報などを一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント名 | YOUNG IMPACT(若者の社会起業に向けた取り組みの支援) |
| 大会テーマ | 社会課題に立ち向かう次世代リーダーの発掘 |
| 開催日時 | 2025年10月11日(土)12:45〜13:45 |
| 会場 | EXPOメッセ「WASSE」 |
| 対象 | U-18世代(2026年4月1日時点で10歳〜18歳以下) |
| 参加費 | 無料 |
| 主催 | こども万博実行委員会(株式会社Meta Osaka・株式会社こどもCandy) |
| 支援内容(主な項目) | 個別メンタリング(毎月)/資金調達支援/ネットワーク提供/広報支援/仲間づくり |
| 主要メンター(Dream Partner) | 淡野文孝(アクティオ株式会社)/西崎康平(トゥモローゲート株式会社)/毛利英昭(株式会社Meta Osaka)ほか |
| 確定出場者(STARs) | 鈴木聡真さん(17歳)・杏さん(14歳)/齋藤悟さん(14歳) |
| 主催企業(代表・所在地) | 株式会社Meta Osaka(代表:毛利英昭/大阪市中央区難波5-1-60 なんばスカイオ 27F) |
| 参考URL | https://www.meta-osaka.co.jp//https://www.kodomo-banpaku2025.com/ |
以上がYOUNG IMPACTに関する主な情報の整理です。本稿では、プログラムの意図と背景、確定出場者の取り組み、1年間にわたる支援の仕組みとスケジュール、運営体制や関係者のコメント、主催企業の概要までを網羅して伝えました。EXPOの最終週末に提示される若者たちの取り組みが、発表にとどまらず実際の社会変革へと結びつくための仕組みである点が、本プログラムの中心的な特徴です。
参考リンク: