10/30開幕|朱里が主演する密室サスペンス舞台
ベストカレンダー編集部
2025年10月9日 11:32
朱里主演舞台上演
開催期間:10月30日〜11月6日
朱里――リングで磨かれた表現者が舞台主演に挑む背景
女子プロレス団体スターダムのトップレスラーであり、“モノが違う女”の異名を持つ朱里が、舞台『人を殺して何が悪い?』の主演を務めることが決定した。本公演は2025年10月30日(木)から11月6日(木)まで、東京・シアター・アルファ東京(東京都渋谷区東3-24-7)で上演される。
朱里はプロレスという身体表現の場で圧倒的な存在感を示してきた一方で、女優を志した原点を持つ。高校卒業後は雑誌モデルやドラマのエキストラを経験し、当初は女優の道を目指していた。しかし「もっと自分の運動能力を活かしたい」という思いからハッスルのオーディションに合格し、以後レスラーとしての道を歩むことになった。のちに第4代IWGP女子チャンピオンに輝き、スターダムの顔として活躍している。
近年も朱里は演技の道をあきらめず、関係者に相談を重ねながら女優業への本格的な挑戦を視野に入れてきた。今回の主演決定はその継続的な取り組みの延長線上にあり、リングで培った強さと存在感を密室サスペンスという舞台に持ち込む形となる。
なお朱里は肘の手術で一時欠場していたが、2025年9月27日に後楽園ホールで復帰戦を行いリングに戻っている。試合後のやり取りの中で、今回の舞台に向けた覚悟を次の言葉で表している。「わたし今まで、やりたいこと全部やって、結果出してきている。だから、全部、本気でやって、全部結果出してやるよ」。この言葉どおりプロレスと俳優業の両立を本気で目指す姿勢が示されている。
作品の来歴と作・演出 浦川公仁が描く表現の拡張
作・演出を務める浦川公仁(ウラカワ タカヒト)は、『人を殺して何が悪い?』を映画用の脚本として執筆後、朗読劇、舞台、映像など多様な形で発表してきた。今回の上演は本作の3回目の上演にあたり、これまでの表現の蓄積を結実させた舞台化と位置付けられている。
浦川は当初、3月末に朗読劇として初演した際に観客の生の反応に感動すると同時に、動員が思わしくなかったことに悔しさを覚えた。8月末のリバイバル上演では反省点を生かして目的を達成したが、その過程で朱里が作品に興味を示していることを知り、再々上演を決意したと説明している。浦川は「舞台も映画も作者自身がやりたいことを表現する場である一方で、自分は誰かに観てもらわなければ意味がない」と述べており、より大きな劇場で幅広い表現を届けたいとの思いを今回の公演に込めている。
このような経緯から、本公演は単に再演にとどまらず、表現手法の深化と観客との直接的な共有を目的とした上演となる。朗読劇を経て舞台化し、映像的要素も含めた演出の集大成を目指す舞台として企画されている。
物語の構造と上演スケジュール、会場案内
本作は密室サスペンスの要素を持つ物語で、登場人物たちの倫理と責任、暴力と被害の構図を描く。主人公たちが置かれた状況は、一見して所得のありそうな住居の一室。だが目を覚ますと手足を拘束され、周囲には同じように拘束された仲間たちがいるという不穏な場面から始まる。
あらすじの要点は以下のとおりである。睦が目を覚ますと薄暗い部屋に拘束されており、千夜、佐田、希美、義昭、藤二郎も同様に拘束されている。睦は映像制作会社のメンバーで、表向きはCMやテレビ番組の制作を行っているが、裏では非合法なアダルトビデオ制作や強引な性産業で利益を上げる反社会的な手口に関与していた。そこへ凛としたパンツスーツ姿の真美が現れ、親友の久秀を睦たちが拷問して自殺に追い込み殺したと告げる。真美は久秀の死に対する“擬似裁判”の手続きを通じて、真相の認定を求める。
会場および上演スケジュールは次のとおりである。
- 公演期間:2025年10月30日(木)~2025年11月6日(木)
- 会場:シアター・アルファ東京(東京都渋谷区東3-24-7)
- 公演スケジュール:
10月30日(木)19:00
10月31日(金)19:00
11月1日(土)13:00/18:00
11月2日(日)13:00/18:00
11月4日(火)19:00
11月5日(水)14:00/19:00
11月6日(木)14:00 - ※開場は開演の45分前、上演時間は約90分
観劇の実務情報
チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)での取り扱いがあり、発売は2025年10月7日(火)10:00から開始予定である。チケット購入はカンフェティのサイト(https://www.confetti-web.com/)から可能で、公式の告知や関連情報は作品公式Xアカウント(https://x.com/hito_waru)でも確認できる。
座席・料金は以下のとおりである。S席は8,000円だが、カンフェティ取扱はない点に注意が必要である。A席は6,000円(自由席・税込)。カンフェティ限定の割引特典として、通常料金6,000円のところをカンフェティ席では5,000円(1,000円割引)で販売される。
出演者・スタッフ構成と制作体制
出演はTEAM編成で行われる。主演の朱里を含む出演者には芸能事務所やプロダクション所属の俳優が並び、複数のチームに分かれて配役が編成されている。
出演者は以下のとおりである。
- 【TEAM K/E】:朱里(スターダム)、須藤公一(太田プロ)、服部武雄(GFA)
- 【TEAM K】:樋口みどりこ(吉本興業)、宮下誠(AZ PROMOTION)、井上肇(プレミアムエンターテイメント)、野口涼
- 【TEAM E】:長尾長幸(劇26.25団)、八角麗子(宝井プロジェクト)、井上翔太(ソニー・ミュージックアーティスツ)、渡良瀬眞椰
スタッフは以下の体制で整えられている。
- 作・演出
- 浦川公仁
- プロデューサー
- 宮下誠
- 舞台監督
- 銀ゲンタ
- 制作
- 北田万里子(オフィスリコプロダクション)
- 制作協力
- 桂 佑輔(PRAY▷)
- 音楽
- 鶴喰歩
- 衣装
- 岡本華菜子
- 音響
- 行村 剛
- 照明
- 仲光和樹(E-FLAT)
- スチール
- 奈良則孝
- スチールメイク
- 飯干美紀
プロデューサーや制作・技術スタッフ、撮影・メイクまで包括的な制作体制が整えられており、舞台表現の細部にわたる演出・設計が行われることが読み取れる。
関係者の発言と作品に対する目指し方
朱里は今回の主演について、復帰戦を経た後の心境や俳優としての原点を語っている。肘の手術のために一時欠場していたが、2025年9月27日の後楽園ホールで復帰。試合後に対戦相手から舞台について指摘を受けた際、前述の「わたし今まで、やりたいこと全部やって、結果出してきている。だから、全部、本気でやって、全部結果出してやるよ」と答えたとプレリリースで伝えられている。朱里は映画『家出レスラー』でプロレス監修・指導・羅月役を務めた経験をきっかけに俳優業にも興味を持ち、今回久しぶりの主演として全力で臨む意向を示している。
浦川は本作が今年で3回目の上演であること、初演は映画用脚本を朗読劇として上演したこと、初演時の生の反応と動員への悔しさから再上演・再々上演に至った経緯を説明している。浦川は「もっと多くの人に知っていただくきっかけにしたい」と述べ、劇場で観客と作品世界を共有することを上演の目的としている。
公演概要の整理(要点表)
以下の表は本記事で触れた公演の主要情報を整理したものだ。上演日程、会場、チケット情報、出演者・スタッフなど、公演参加を検討するうえで必要な基本情報を一目で確認できるようにまとめている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 『人を殺して何が悪い?』 |
| 公演期間 | 2025年10月30日(木)~2025年11月6日(木) |
| 会場 | シアター・アルファ東京(東京都渋谷区東3-24-7) |
| 上演時間 | 約90分(開場は開演45分前) |
| チケット発売 | カンフェティにて2025年10月7日(火)10:00発売開始予定(購入サイト:https://www.confetti-web.com/) |
| 料金 | S席:8,000円(カンフェティ取扱なし)/A席:6,000円(自由席・税込)/カンフェティ席:5,000円(A席相当の1,000円割引) |
| 主演 | 朱里(スターダム) |
| 主要出演 | 須藤公一、服部武雄、樋口みどりこ、宮下誠、井上肇、野口涼、長尾長幸、八角麗子、井上翔太、渡良瀬眞椰 |
| 作・演出 | 浦川公仁 |
| プロデューサー/制作 | 宮下誠/北田万里子(オフィスリコプロダクション) |
| 公式情報 | 公式X:https://x.com/hito_waru / カンフェティ:https://www.confetti-web.com/ |
以上が公演の主要情報の整理である。舞台は密室サスペンスとして人間関係や責任の問題を扱い、作・演出の浦川公仁がこれまでに培った表現を集約する形で上演される。朱里はプロレスで培った身体と表現力を持ち込み、主演として新たな一歩を踏み出す。チケットはカンフェティでの取り扱いが中心となり、発売日時は2025年10月7日(火)10:00を予定しているため、参加を検討する際は発売開始日時や座席種別、割引条件を確認されたい。
参考リンク: