10月18日開幕｜豊田市博物館で「深宇宙展」全貌と見どころ

豊田市博物館で開く「深宇宙展」の全体像と開催スケジュール

豊田市博物館は2025年10月18日（土）から2026年1月18日（日）まで、特別展「深宇宙展～人類はどこへ向かうのか（To the Moon and Beyond）」を開催します。開催時間は10:00～17:30（入場は17:00まで）で、会場は愛知県豊田市小坂本町5丁目80番地の豊田市博物館です。休館日は毎週月曜日および2025年12月28日（日）～2026年1月2日（金）ですが、11月3日（月・祝）、11月24日（月・祝）、1月12日（月・祝）は開館します。

本展は豊田市博物館、NHK名古屋放送局、NHKエンタープライズ中部、中日新聞社、中部経済新聞社の主催のもと、JAXA、国立天文台、東京大学など日本の主要な宇宙研究開発機関や宇宙開発に関わる企業・団体の協力を得て企画されました。企画協力は日本科学未来館、後援は文部科学省、内閣府宇宙開発戦略推進事務局、愛知県教育委員会です。展示内容や会期、開館時間は今後の諸事情により変更される場合があるため、最新情報は展覧会公式サイト（https://deep-space.jp/）で確認してください。

主催

豊田市博物館、NHK名古屋放送局、NHKエンタープライズ中部、中日新聞社、中部経済新聞社

企画協力

日本科学未来館

後援

文部科学省、内閣府宇宙開発戦略推進事務局、愛知県教育委員会

協力

宇宙航空研究開発機構（JAXA）、自然科学研究機構国立天文台（NAOJ）、東京大学、理化学研究所（RIKEN）、一般社団法人SPACETIDE、一般社団法人宇宙旅客輸送推進協議会、とよた科学体験館

監修

戸梶歩（宇宙開発エバンジェリスト）

天文分野監修

平松正顕（自然科学研究機構国立天文台天文情報センター副センタ―長）

展示の見どころ――実物大模型から微小サンプルまで

「深宇宙展」では、月や火星、小惑星、ロケットの最前線に関する実物大模型や実機、サンプル観察が一堂に会します。東京会場での展示も含めて注目の展示が目白押しで、世界初公開の展示も複数含まれています。

ここでは掲示される主要展示を詳細に紹介します。展示は子どもにもわかりやすい解説や体験コーナーが多数設置され、宇宙開発に携わる機関や団体の技術や成果を実際に感じられる構成です。

世界初公開：有人与圧ローバー（実物大模型）と月面計測機器

有人月面探査車「有人与圧ローバー」の実物大模型を世界初公開します。これは宇宙飛行士が車内で約1カ月生活しながら探査を行うことを想定した次世代の月面探査車です。展示では車内構造や居住空間の模型、探査に用いる機器類の解説が行われます。

あわせて、月面資源を探るための計測機器「月面誘電率計測器（LDA）」も展示され、月面環境と資源探査の手法を具体的に理解できます。

• 有人与圧ローバー：実物大模型（世界初公開）
• 月面誘電率計測器（LDA）：月面資源の探査機器

小惑星探査の成果：はやぶさ／はやぶさ2の粒子とMMX模型

「はやぶさ」と「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星の粒子を、顕微鏡観察で見ることができます。はやぶさは世界で初めて小惑星の粒子を持ち帰り、はやぶさ2は水やアミノ酸を含むサンプルを持ち帰っています。これらを実際に顕微鏡で観察できる展示は教育的価値が高く、サンプルの特徴や解析の意義についての解説パネルも充実します。

また、火星衛星探査計画「MMX」の2分の1模型も展示され、フォボスからのサンプルリターンに向けた技術や計画の概略を学べます。模型とサンプル展示を組み合わせることで、探査の”現場”を立体的に理解できる構成です。

• はやぶさ・はやぶさ2：実サンプルの顕微鏡観察展示
• MMX：2分の1模型展示（火星衛星フォボスからのサンプル帰還計画）

ロケットと実機の展示：H3ロケットフェアリング、ロケット部品、ソユーズ帰還モジュール

日本の最新基幹ロケット「H3ロケット」の先端部（フェアリング）を実物大模型で再現し、迫力あるスケールを間近で体感できます。フェアリング部分の構造や打ち上げ時の役割についての解説も併設されます。

さらに、JAXA・種子島宇宙センターから運ばれた本物のロケット断熱材などの部品に触れられる体験コーナーを設置します。実物の素材に触れることで、ロケット設計の現実感と技術的な課題を直に感じられる機会が用意されています。

加えて、前澤友作さんが搭乗した「ソユーズ宇宙船帰還モジュール」の実機を展示。大気圏再突入時に発生した焦げ跡など実機ならではの痕跡が観察できます。これらの実物展示は、宇宙旅行や有人宇宙活動の実感を伝える要素になります。

• H3ロケットフェアリング：実物大模型
• ロケット断熱材等：JAXA提供の実物に触れられる体験展示
• ソユーズ宇宙船帰還モジュール：実機展示（焦げ跡など観察可能）

展示の見どころを彩る音声・映像ナレーションと関連イベント

展示映像のナレーターには俳優の蒼井優さんが起用され、展覧会の映像コンテンツをナビゲートします。映像による解説は展示物の背景やミッションの目的をわかりやすく伝える構成です。音声と映像を組み合わせた展示解説により、来場者は技術的な説明だけでなく、人類が宇宙へ挑む意義や歴史的経緯も理解しやすくなっています。

音声ガイドは声優・小西克幸さんが担当します。小西さんの主な出演作や所属などのプロフィール情報も展示解説のプロフィール欄で紹介されます。

音声ガイドのアプリは「iMuT いつでもミュージアム・トーク」で配信されます。アプリ版は1ダウンロードにつき利用はおひとり様までとなっています。

開催記念の講演会も予定されており、講師は本展監修者の戸梶歩さん（宇宙開発エバンジェリスト）です。「『深宇宙展』がひらく宇宙への扉――監修者とめぐる見どころと宇宙開発の未来像」というタイトルで、日時は10月18日（土）14:30～16:00、場所は豊田市博物館セミナールームです。申込は当日先着100名で、参加には深宇宙展観覧券が必要です。その他のイベントは順次展覧会公式サイトで発表されます。

チケット、販売窓口、各種割引・無料対象、グッズ情報

チケットは前売りと当日券が設定されており、前売券は2025年10月17日（金）まで販売されます。料金体系、販売場所、各種無料対象などの条件が細かく定められています。

以下がチケットの詳細です。高校生・大学生は入場時に学生証の提示が必要です。無料対象者には年齢や居住条件など細かい要件があり、身体障害者手帳等を所持する場合は介助者1名が無料となるなどの配慮があります。

販売場所は豊田市博物館の窓口に加え、Boo-Woo（ブーウー）チケット、ローソンチケット、チケットぴあ、セブンチケット、イープラス、電子チケット「アソビュー！」、ART PASS、中日新聞販売店などで取り扱います。

無料対象者の詳細は次の通りです。要学生証・証明書提示が条件です。

• 中学生以下
• 豊田市内在住在学の高校生
• 豊田市内在住の18歳以下（満18歳から最初の3月31日まで）
• 豊田市内在住の70歳以上
• 豊田市内在住の母子・父子家庭医療費受給者

身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・戦傷病者手帳・療育手帳のいずれかの交付を受けている方およびその介助の方1名は、手帳（ミライロID可）提示で観覧料が無料になります。

団体扱いは20名以上で当日料金から1名につき100円引きの設定があります。企画チケットとしてはペアチケット（一般2枚で3,200円）やグッズセット券（一般1枚＋コラボトートバッグで3,600円）が数量限定で販売されます。ペアチケットはBoo-Woo、ローソンチケットのみ、グッズセット券はBoo-Woo、ローソンチケット、ART PASSでの販売です。いずれも販売は10月17日（金）までとなります。

グッズは会場内の特設ショップでも販売されますが、グッズセット券の引換は本展会期中の開館時間内に限り、館内指定場所での引換のみ対応で、郵送や会期終了後の引換はできません。掲載画像はイメージで、実際の商品とはデザインが異なる場合があります。

トートバッグの寸法は高さ：約37cm、幅：約36cm、マチ：約12cm、ハンドル：約55cmです。金額はいずれも税込価格で表示されています。

要点のまとめ（展示・開催情報の一覧表）

以下に本記事で紹介した深宇宙展の主要情報を表形式で整理します。展覧会の開催期間、会場、主要展示、料金体系、音声・映像担当、主催・協力機関などを一覧にまとめました。来場前に必要な情報確認に活用してください。

上表は本展の主要事項を整理した一覧です。会期中は講演や関連イベントが順次発表されますので、参加を検討する際は展覧会公式サイトで最新のスケジュールや案内を確認してください。