テックドクター、ウェアラブル連携の食品ヒト試験パッケージ開始

食品ヒト試験サービス開始

開催日:10月14日

食品ヒト試験サービス開始
このサービスで何ができるの?
主観のアンケートとFitbitやApple Watchなどのウェアラブル生体データをSelfBaseで統合し、長期連続データとAI解析で睡眠・ストレス・疲労などのエビデンスを客観的に強化できるサービスだよ。
導入にどれくらいの期間や費用がかかるの?
週単位から利用でき、短期・集中型試験にも対応するのが特徴。費用は公開されておらず、ベーシックはデバイス調達・オンボーディング・ヘルプデスク等込み。見積や詳細は問い合わせが必要だよ。

食品ヒト試験における「主観」と「客観」をつなぐ新たな一手

2025年10月14日9時、東京都中央区の株式会社テックドクターは、食品企業向けの新サービスとして「食品ヒト試験サービス」パッケージを発表しました。本サービスは、従来のアンケート中心の主観評価に加え、ウェアラブルデバイスから得られる生体データを統合することで、エビデンスの客観性と再現性を高めることを目的としています。

食品ヒト試験は医薬品試験と運用面で異なり、単施設実施や日・週単位の計測、全被験者が同一タイミングで試験を開始するケースが多い点が特徴です。テックドクターはこうした食品試験特有のニーズに応じ、週単位から利用可能なパッケージを用意すると明示しています。

テックドクター、ウェアラブルデバイスを活用した「食品ヒト試験サポートパッケージ」を提供開始 画像 2

なぜウェアラブルデバイスが有効なのか

ウェアラブルデバイスは24時間365日連続的に生体データを収集でき、遠隔モニタリングにより被験者の継続率を高め、被験者管理の負担を軽減します。これにより、主観的なアンケートだけでは捉えきれない日常の変化を「線のデータ」として補完できる点が大きな利点です。

テックドクターはFitbitやApple Watchなどのスマートウォッチから得られるデータを取り込み、アンケート結果と組み合わせることで、睡眠・ストレス・疲労・女性特有の不調といった不定愁訴領域でのエビデンスを強化するとしています。

テックドクター、ウェアラブルデバイスを活用した「食品ヒト試験サポートパッケージ」を提供開始 画像 3

SelfBaseで実現するデータの取得から解析までの一貫体制

本サービスの中核となるのが、テックドクターのデジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase(セルフベース)」です。SelfBaseはデータ取得、モニタリング、データ出力、質問票作成、管理機能といった主要機能を備え、試験運営の効率化と精度向上を目的に設計されています。

SelfBaseは複数のウェアラブルデバイスや医療機器と連携し、日常生活から得られる大量の生体データをクラウド上で安全に管理・解析します。CSVガイドライン(コンピュータ化システム適正管理ガイドライン)に沿った運用がなされている点も明記されています。

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プラットフォームの具体的機能

データ取得・連携
FitbitやApple Watch等のスマートウォッチから長期的に連続データを取得可能。スマートフォンや質問紙データとの結合も可能。
モニタリング・運用管理
遠隔での被験者管理、オンボーディングやヘルプデスク対応のサポート機能を提供。
解析・デジタルバイオマーカー開発
AI・機械学習を用いた高度解析により、デジタルバイオマーカー(dBM)の開発や臨床的指標の抽出を支援。

SelfBaseは2020年から提供され、100件を超える研究プロジェクトでの導入実績があること、医療・製薬・食品・研究機関向けに展開していることも公表されています。

サービス構成と料金オプション:短期集中試験にも対応

テックドクターの提供するパッケージは、食品企業向けに週単位での利用が可能な設定がなされ、短期・集中型の食品ヒト試験にも柔軟に対応します。これによりコストを抑えつつ高品質なデータ収集・解析を実現することが狙いです。

基本サービス(ベーシック)には、デバイス選定・調達、オンボーディング、ヘルプデスク対応、運用方法アドバイスの4点が標準付帯として含まれます。解析サポートや論文作成支援はオプションとなります。

プロフェッショナルプラン(オプション)の内容

  • キッティングサービス(デバイス準備・配布等)
  • プロジェクトマネジメント
  • 資材作成(オペレーション向け資料、参加者向け資料等)
  • 説明会・モニタリング支援
  • 分析サポートサービス(探索分析プラン:層別解析、介入分析プラン:前後/群間比較)
  • 論文作成サポートサービス

これらのオプションにより、単なるデータ収集に留まらず、研究計画の設計からアウトプット(論文化)まで一貫した支援が行えることが示されています。

可視化例・実装事例、展示情報と問い合わせ先

プレスリリースでは分析サンプルとして、複数の可視化例が示されています。実際の分析は試験デザインに合わせてカスタマイズされますが、提示された可視化例は研究成果の提示方法の参考になります。

提示されているデータ可視化例は次のとおりです。いずれも試験設計に応じたカスタマイズが前提です。

  1. 前後比較分析:摂取前後の変化を視覚化し、効果を明確化
  2. 層別分析グラフ:年齢・性別・症状別の効果差異把握
  3. 時系列データ分析:継続摂取による経時的効果の可視化
  4. ウェアラブルデータと主観的評価の統合分析:多角的な効果検証で信頼性向上

展示会での紹介と問い合わせ

本サービスは、2025年10月15日(水)〜17日(金)に東京ビッグサイトで開催される「食品開発展2025」(ブース番号:1-410)にて紹介される予定です。ブースでは食品ヒト試験における活用事例や導入イメージが示されます。

サービスに関する資料請求やお問い合わせは公式サイトの問い合わせフォームを通じて受け付けられています。問い合わせURLは以下の通りですp

  • 資料請求・お問い合わせ:https://www.technology-doctor.com/contact/
  • テックドクター公式:https://www.technology-doctor.com/

まとめと主要ポイントの整理

以下の表は、本記事で述べたテックドクターの「食品ヒト試験サービス」パッケージの主要項目を整理したものです。発表日や展示会情報、提供機能、オプションの有無などを一目で確認できます。

項目 内容
発表日 2025年10月14日 09:00
提供サービス 食品ヒト試験向けパッケージ(主観アンケートとウェアラブルデータの融合)
中核プラットフォーム SelfBase(データ取得・モニタリング・解析支援・質問票作成等)
対象分野 食品・ヘルスケア領域(睡眠・ストレス・疲労・女性特有の不調等)
標準付帯(ベーシック) デバイス選定・調達、オンボーディング、ヘルプデスク、運用方法アドバイス
オプション(プロフェッショナル) キッティング、PM、資材作成、説明会・モニタリング支援、分析サポート、論文作成支援
デバイス例 Fitbit、Apple Watch(Appleは米国および他国でのApple Inc.の商標)
展示会 食品開発展2025(東京ビッグサイト) 2025/10/15〜10/17 ブース:1-410
問い合わせ https://www.technology-doctor.com/contact/
企業概要 株式会社テックドクター/代表:湊 和修/本社:東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン4階/設立:2019年6月21日
運用基準 CSVガイドラインに沿ったクラウド運用。100件超の導入実績あり。

本サービスは、アンケートによる意識データとウェアラブルから得られる生体データをリアルタイムかつ長期的に収集・統合し、AI・機械学習による解析やデジタルバイオマーカー開発を通じて、食品ヒト試験のエビデンスを強化することを目指します。短期・集中型試験への対応、ベーシック機能の標準付帯、さらに専門家チームによるプロフェッショナルプランなど、研究実施から成果の提示まで一貫した支援体制が特徴です。

詳細な資料請求や導入検討は、テックドクターの公式サイトおよび問い合わせフォームを利用して確認することが推奨されます。

参考リンク: