2027年12月開業へ 八方尾根に日本初POMAゴンドラ公開
ベストカレンダー編集部
2025年10月14日 19:58
八方尾根新ゴンドラ導入
開催日:12月1日
老朽化した既存ゴンドラからの刷新──背景とプロジェクトの狙い
白馬八方尾根スキー場を運営する八方尾根開発株式会社(本社:長野県北安曇郡白馬村、代表取締役:丸山直樹)と白馬観光開発株式会社(代表取締役社長:松沢修)は、共同で推進する次世代プロジェクトの一環として、新ゴンドラリフトのメーカー選定と搬器デザイン、ならびにベースエリアにおけるセンターハウス建設計画のパースを公開しました。プレスリリースは2025年10月14日15時00分付で公表されています。
このプロジェクトは、1983年の運行開始以来40年以上が経過した既存ゴンドラ「Adam」の老朽化による輸送力・利便性不足、駐車場のキャパシティ不足といった課題を解消することを目的としています。これまで小雪対策や非圧雪エリア整備、NSDキッズプログラムなどソフト・ハード面での改善を進めてきた同スキー場が、次の段階として大規模な設備投資に踏み切る背景が明確になりました。
プロジェクトで解決を目指す主要課題
今回の投資で想定される解決ポイントは、名木山エリアをサウスゲートとする拠点整備、既存ゴンドラの更新による安全性と輸送力の強化、センターハウス新設と駐車場拡張による利便性向上に集約されます。
- 名木山エリアを新たな拠点(サウスゲート)として整備
- 既存ゴンドラ更新で輸送力・安全性を向上
- センターハウス併設の山麓駅で飲食・インフォメーション機能を集約
- 冬季のみならず夏季の登山・観光にも対応するオールシーズン体制の強化
これらは総合的に「HAKUBA VALLEYの中心にある当スキー場を世界で戦えるマウンテンリゾートにする」ことを意図した投資です。計画は2027年12月の運行開始を目指して進められますが、天候や工事進捗により変更の可能性がある旨も併せて示されています。
POMA社製B-03 EVOキャビン採用──日本初導入となる先進搬器の詳細
新ゴンドラリフトの製造はフランスの索道メーカーPOMA社製に決定し、同社の日本法人であるLEITNER-POMA JAPAN株式会社が導入・建設を担当します。POMA社は欧州アルプスをはじめ世界各地で高い実績を持つメーカーであり、今回採用する最新モデルは日本で初めて導入される「B-03 EVO キャビン」です(※POMA社製EVOキャビンが日本初導入)。
搬器は1台あたり10人乗りの大型タイプで、四面とも強化樹脂ガラスで覆われる設計により、全方位360°のパノラマビューを実現します。バリアフリー対応のユニバーサルデザインを採用し、乗降場床上と搬器に段差が生じない構造を確保することで、さまざまな利用者に配慮した設計です。
主要スペックと性能向上
線路は名木山エリアから「うさぎ平」までを予定し、線路延長は全長2,180m、高低差652mとなります。最新技術の導入により、運行速度は従来の秒速4m/sから6m/sへと引き上げられ、輸送力は1,350人/時から2,400人/時へと大幅に増強されます。
- 線路延長
- 2,180m
- 高低差
- 652m
- 速度
- 4m/s → 6m/s(向上)
- 輸送力
- 1,350人/時 → 2,400人/時(向上)
- 搬器仕様
- B-03 EVO キャビン(10人乗り)・四面強化樹脂ガラス・ユニバーサルデザイン
新型機種の採用により耐風性が向上し、メンテナンス期間の短縮が可能となる点が示されています。これにより運休日数の減少が見込まれ、オールシーズンでの営業日数増加が期待されます。導入に関するイメージ動画も公開されており、搬器の外観や車内イメージ、乗車イメージを視覚的に確認できます(https://youtu.be/7gdfbuKoOfI?si=qwEMiSFuUyERIprp)。
ベースセンターハウス(仮称)の設計と機能──名木山ゲートウェイとしての役割
新たに計画されたベースセンターハウス(仮称)は、八方尾根の玄関口にふさわしい施設として、来訪者の動線を効率化し利便性を高めることを目的とした設計です。建物内には総合インフォメーションカウンター、チケット販売、レンタル、スキースクール受付を集約します。
内外装は白馬の自然と調和するデザインとし、自然光を取り入れた開放的な空間が想定されています。最新のデジタルサイネージが導入され、天気、運行状況、周辺観光情報などをリアルタイムで提供することで到着から出発までの行程をスムーズにします。
駐車場・アクセス改善と周辺機能
駐車場は大幅に拡張され、従来の混雑緩和と自家用車・シャトルバスのアクセシビリティ向上を図ります。これによりスキー場へのアクセスの利便性が格段に改善される見込みです。
- 駐車場:1,200台(無料)・6か所(現状の掲載情報)
- アクセス目安:東京から約3時間、名古屋から約3時間30分、関西から約4時間30分
- 最寄IC:長野IC、安曇野IC、糸魚川ICから約1時間(幅広道路経由)
新ゴンドラとベースセンターハウスの相乗効果により、冬季のスキーヤー・スノーボーダーだけでなく、グリーンシーズンの登山者や観光客、海外からのインバウンド需要にも対応する設計です。ベースセンターハウスは、名木山ゲートウェイとして訪問者の第一印象を左右する施設となる予定です。
運営情報・取組み、問い合わせ先と概要の整理
白馬八方尾根スキー場の運営情報や各社概要、SDGsの取り組みなど、プロジェクトを取り巻く基本情報がプレスリリースにはまとめられています。営業期間や料金、会社情報、問い合わせ先などの具体的な数値・連絡先も明記されています。
以下に、主な運営情報や会社データ、問い合わせ先を整理した上で、本リリースの主要ポイントを表形式でまとめます。計画内容は現時点でのものであり、天候や工事の進捗状況等により変更となる場合がある旨が明記されています。
主な運営・料金情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 冬期営業期間 | 2025年12月1日〜2026年5月6日 |
| 夏期営業期間 | 2026年6月上旬〜11月初旬(予定) |
| 営業時間 | 8:00〜17:00 |
| 冬期料金(リフト1日券) | 大人 8,700円/小児 4,350円/シニア 8,400円 |
| 夏期料金(八方アルペンライン往復) | 大人 3,400円/小児 2,000円(2025年11月時点) |
| ペット料金 | 一頭につき 700円 |
| 駐車場 | 1,200台(無料)6か所 |
| 所在地 | 〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村大字北城5713 |
会社概要と連絡先
- 八方尾根開発株式会社
- 代表:丸山直樹/設立:1960年12月9日/所在地:〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村大字北城5713/事業内容:スキー場一般(索道事業・飲食業)、温泉事業/URL:https://happoone.co.jp/
- 白馬観光開発株式会社
- 代表:松沢修(代表取締役社長)/設立:1958年7月4日/所在地:〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村大字北城6329-1/事業内容:スキー場一般(索道事業・飲食業)/URL:https://www.nsd-hakuba.jp/
- SDGsの取組み
- 詳細:https://happoone.co.jp/sdgs/
- 問い合わせ先
- 八方尾根開発株式会社 担当:秋元 TEL 0261-72-2715/白馬観光開発株式会社 担当:松沢 TEL 0261-72-3280
以上の内容を踏まえ、今回の発表は新ゴンドラ導入とベースセンターハウス建設によって、安全性・輸送力・利便性の向上を図り、オールシーズンでの集客基盤を強化することを明確に示しています。特にPOMA社製B-03 EVOキャビンの日本初導入や、センターハウスによる動線の効率化、駐車場拡張など具体的な施策は、地域全体のインフラ改善に直結する計画です。
本文で触れた主要ポイントのまとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年10月14日 15:00 |
| 導入メーカー | POMA(LEITNER-POMA JAPANが導入・建設) |
| 搬器モデル | B-03 EVO キャビン(日本初導入)・10人乗り・四面強化樹脂ガラス・ユニバーサルデザイン |
| 線路長/高低差 | 全長 2,180m/高低差 652m |
| 速度・輸送力 | 速度:4m/s → 6m/s、輸送力:1,350人/h → 2,400人/h |
| 開業予定 | 2027年12月(運行開始予定、ただし進捗や天候で変動の可能性あり) |
| ベースセンターハウス | 総合インフォメーション、チケット、レンタル、スキースクール受付、デジタルサイネージ導入、駐車場拡張 |
| 営業期間(例示) | 冬期:2025/12/1〜2026/5/6、夏期:2026/6上旬〜11/初旬(予定) |
| 主要連絡先 | 八方尾根開発(秋元)0261-72-2715、白馬観光開発(松沢)0261-72-3280 |
本稿ではプレスリリースに記載されたすべての情報を整理して紹介しました。計画は現時点でのものであり、今後の状況変化により内容が更新される可能性があります。最新情報や詳細については公式ウェブサイト(https://www.happo-one.jp)および各社の案内を参照してください。
参考リンク: