WEAR、生成AIで好みと体型に寄り添う着回し提案
ベストカレンダー編集部
2025年10月15日 18:48
WEARの着回し提案開始
開催日:10月15日
WEARに導入された新機能「着回し提案」がもたらす変化
株式会社ZOZO(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長兼CEO:澤田 宏太郎)が運営するファッションコーディネートアプリ「WEAR by ZOZO」(以下、WEAR)は、2025年10月15日(水)に新機能「着回し提案」を導入しました。プレスリリースは同日2025年10月15日15時00分に発表されています。今回の機能追加は、生成AIを活用してユーザーの好みや体型の悩みに応じた着回しを提案することを目的としています。
新機能の導入により、ユーザーが特定のアイテムを選択すると、ファッション特化の生成AIがそのアイテムを軸に複数の着回しを画像とテキストで提示します。提案はユーザーの好みに合わせてパーソナライズされ、必要に応じて体型の悩みを登録することで、より個々人に寄り添ったコーディネートが提示される設計です。これにより、着用イメージの明確化や、気になったアイテムの購入導線がより短くなることが想定されます。
導入日・対応環境と提供範囲
新機能「着回し提案」は、2025年10月15日から利用可能になっています。利用にあたってのバージョン要件は、iOS/AndroidでWEAR by ZOZOのアプリがver 7.36.0以上であることが必要です(※1)。
提案に使用する画像は、WEARに投稿された1,400万件以上のコーディネート画像を活用しており、実際の着用イメージを想起しやすい構成になっています。さらにZOZOTOWNの商品データと連携することで、提示されたアイテムについてそのまま購入ページへ移動できる仕組みが整っています。
- 導入日:2025年10月15日(水)
- 対応アプリ:WEAR by ZOZO iOS/Android ver 7.36.0以上(※1)
- 画像ソース:WEARに登録された1,400万件以上のコーディネート画像
- 購入連携:ZOZOTOWNの商品データと連携
似合うラボの知見と生成AIの連携が可能にしたこと
WEARの「着回し提案」には、リアル店舗「niaulab by ZOZO(似合うラボ)」で蓄積された独自の知見やノウハウが活用されています。似合うラボでは約2年半にわたり、ZOZO独自のAIとプロのスタイリストによる超パーソナルスタイリング体験を通じて、「似合う」に関する多角的なデータ分析が行われました。
似合うラボで得られたデータの特徴量(※3)をWEARのコーディネート画像に付与することにより、生成AIはユーザーの好みや登録した体型の悩みに応じた最適なコーディネートを導き出すことが可能になっています。さらに、似合うラボの知見は生成AIによる説明文生成にも活用され、ジャンルの特徴や体型カバーのロジックを踏まえた丁寧な解説が付されます。
似合うラボのデータ概要と現在の状況
似合うラボでの分析を通じて、ZOZOは「似合う」を構成する要素として現時点で以下の4つを特定しています:ジャンル、味付け、与えたい印象、体型の悩み(※5)。これらは個人ごとに異なり、組み合わせることでその人ならではの「似合う」が見えてくるという結論に至っています。
なお、似合うラボはサービスとしては2025年7月31日に終了していますが(※2)、そこで蓄積した知見はWEAR上の機能に組み込まれており、ユーザーの着こなし提案に反映されています。
- 似合うラボの期間
- リアル店舗でのデータ蓄積は約2年半、サービス終了日:2025年7月31日(※2)
- 特徴量(※3)
- 似合うの課題解決のために必要なデータや情報を特徴量として定義・付与
ユーザーの悩みと新機能の具体的な利用フロー
WEARが実施したアンケート(2025年3~4月、回答者779名)によると、約88%のユーザーが体型の悩みを抱えていることが確認されています(※4)。そのうち半数以上はオンラインで洋服を購入する際に体型の悩みを意識しており、例えば「ノースリーブを着たいが二の腕が気になる」「背が低くコート丈に違和感がある」といった具体的な理由で好きな洋服に挑戦できなかった経験があることが分かりました。
こうした実情を踏まえ、着回し提案は単に複数のコーディネートを表示するだけでなく、体型の悩みを登録することで悩みを解消する方向のコーディネートを優先的に提示します。ユーザーは好きな服を諦めるのではなく、着こなしで工夫する選択肢を得られるようになります。
操作フローと診断の流れ
アプリ初回起動時に表示されるファッションジャンル診断画面では、ユーザーは好みのスタイルを5枚以上選択します。診断の結果、AIがユーザーの好みを数値化した「ジャンル」を表示します(※6)。その後、コーディネート画面から特定のアイテムとカラーを選択すると、AIが選択アイテムを活用した着回しをコーディネート画像とテキストで紹介します。
このプロセスにおいて、ユーザーが「体型の悩み」を登録すると、さらに個別最適化された提案が行われます。提案内容は画像による着用イメージと、生成AIによる「どこをどう工夫するか」を説明するテキストの両面で提示されます。提案されたアイテムはZOZOTOWNの商品データと連携しているため、そのまま購入ページへ移動して購入検討が可能です。
- 初回起動でファッションジャンル診断:好みのスタイルを5枚以上選択
- 診断結果に基づきユーザーの「ジャンル」を数値化して表示
- コーディネート画面でアイテムとカラーを選択
- 生成AIが着回しを画像とテキストで提案(体型の悩み登録によりパーソナライズ)
- 気になるアイテムはZOZOTOWNの購入ページへ遷移可能
要点の整理と主要情報の一覧
以下の表は本記事で取り上げた「着回し提案」の主要情報を整理したものです。導入日、対応環境、活用データ、調査結果など、読者が把握すべき項目を網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日/発表時刻 | 2025年10月15日 15:00 |
| 企業 | 株式会社ZOZO(本社:千葉県千葉市、代表取締役社長兼CEO:澤田 宏太郎) |
| サービス名 | WEAR by ZOZO |
| 新機能 | 着回し提案(生成AIによる画像・テキスト提案、体型の悩み登録によるパーソナライズ) |
| 導入日 | 2025年10月15日 |
| 対応端末/バージョン | iOS/Android WEAR by ZOZO ver 7.36.0以上(※1) |
| 画像データ | WEARに登録された1,400万件以上のコーディネート画像を活用 |
| 連携 | ZOZOTOWNの商品データと連携し、購入ページへ遷移可能 |
| 似合うラボ | 実運用期間に蓄積した知見を活用(サービス終了日:2025年7月31日、※2) |
| 利用者規模 | WEARは1,900万ダウンロードを突破(日本最大級のファッションコーディネートアプリ) |
| ユーザー調査 | 2025年3~4月にWEARで実施、回答者779名。約88%が体型の悩みを保有(※4) |
| 今後の機能展開 | 「味付け」「与えたい印象」などの要素を組み合わせたさらなるパーソナライズ機能を予定 |
| 参考リンク | WEAR by ZOZO ダウンロードページ niaulab by ZOZO(似合うラボ) |
本稿では、WEARに実装された「着回し提案」の目的、技術的基盤、似合うラボの知見の活用方法、ユーザーの課題とそれに対する具体的な対応手順、そして導入に関する主要な数値や日付を整理しました。今回の機能追加は、既存のデータ資産と生成AIを結びつけることで、より具体的で実用的なコーディネート提案を実現することを志向した改良と位置づけられます。
注記:本文中の(※1)~(※6)はプレスリリースに記載の注釈に対応しています。※1:10月15日時点での対応バージョン要件、※2:似合うラボのサービス終了日、※3:似合うラボで得られた特徴量の定義、※4:WEAR上でのアンケート(2025年3~4月、回答者779名)、※5:2024年5月9日付プレスリリースの参照、※6:2024年5月9日付プレスリリースで導入された「ジャンル」診断の経緯。