台北ファッションウィーク2026春夏、映像と服の交差

台北ファッションウィーク

開催期間:10月16日〜10月20日

台北ファッションウィーク
台北ファッションウィークっていつどこでやるの?
会期は2025年10月16日〜10月20日で、メイン会場は松山文創園区(Songshan Cultural and Creative Park)。ランウェイや展示、商談が連動する大型イベントです。
オンラインで見られる?配信はあるの?
はい。公式がYouTubeで全プログラムをライブ配信します。詳しいスケジュールや視聴リンクは公式サイト(tpefw.com)や公式SNSで案内されています。

ドラマとファッションが交差する舞台 — Fashion, Action!

台湾文化部主催の台北ファッションウィーク2026春夏(Taipei Fashion Week SS26)が、2025年10月16日(木)から10月20日(月)まで松山文創園区を主会場に開催されます。今季のテーマは「Fashion, Action!」。台湾ドラマブームに着目し、映像の物語性と服飾デザインを融合させることで、ファッションを文化的な対話と共鳴の装置として提示します。

本企画は、映像表現が人々の美意識やポップカルチャーに与える影響を可視化すると同時に、デザイナーによる再解釈を通じてファッションを文化コンテンツ産業と結びつけることを目的としています。メインビジュアルは「ファッションショー=ドラマ撮影現場」をコンセプトに、監督、カメラマン、スタイリスト、美術監督といった裏方のキャラクターが“役に入って”ファッションスタイルとして登場する演出が採られています。

  • 会期:2025年10月16日(木)〜10月20日(月)
  • 公式会場:松山文創園区(Songshan Cultural and Creative Park)
  • 主催:台湾文化部
  • プロデュース:台湾コンデ・ナストグループ CNX Taiwan
  • 公式ウェブサイト:https://tpefw.com/
  • YouTube:全プログラムはライブ配信(公式チャンネルあり)
  • 公式SNS:Facebook: @tpefashionweek | Instagram:@tpe.fashionweek | Threads:@tpe.fashionweek

本シーズンは10月に開催される台湾テレビ業界の大きなイベント「金鐘奨(Golden Bell Awards)」の授賞式と時期を合わせることで、ドラマ表現と台湾ファッションの相互関係を強調します。金鐘奨は1965年創設で、金馬奨(映画)、金曲奨(音楽)と並ぶ「台湾三大アワード」の一つであり、2025年は60周年を迎え、授賞式は10月17日・18日に予定されています。

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オープニングショーと6つのドラマ連携 — デザイナーと俳優が紡ぐ物語

10月16日の松山文創園区で開催されたオープニングショーは、6人のデザイナーが6つの人気台湾ドラマとコラボレーションする形式で行われました。各デザイナーはそれぞれのドラマに内在する物語、感情、登場人物の心理を服飾で翻訳し、ランウェイを「文化の鏡」として提示しています。

オープニング当日は一般向けの特別公演も実施され、観客は単に観るだけでなく「撮影中のファッション映画」の中に入り込むような体験が設計されています。照明、カメラ、ランウェイが物語の要素となり、衣装が登場するごとに新しいシーンが開くという演出が特徴です。

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DYCTEAM ×《The Outlaw Doctor 化外之医(The Outlaw Doctor)》

DYCTEAM(ディワイシーチーム)は「縫合(ほうごう)」を制作のシンボルに据え、修復と裂け目の象徴性をファッションに落とし込みました。医療現場の縫合を比喩に、理性と感情のせめぎ合いを、服飾では構築と解体の対話として表現しています。

具体的にはスーツ生地を基調にジャカードデニムへ展開し、ツートーンのパッチワーク、アシンメトリー構造、ウォッシュ加工といった技法で体制と自由の衝突を描き出しました。デザイナーは趙之逸 McFly。俳優の楊一展さん(ゲスト)と蔡亘晏さんが着用して登場しています。

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WEAVISM ×《人生清理員(The Cleaner)》

WEAVISM(ウェアヴィズム)はワークウェアのカッティングをベースに、ドラマの「清掃」「整理」というテーマをファッションに変換しました。多数のポケットは記憶の収納と保存を象徴し、露出した縫い目は修復の痕跡を示しています。

風化したようなプリントと再生素材の対比により、再生と継続の概念を表現しています。Designer: 陳璽年 Tony Chen。鳳小岳さんと黃冠智さんがWEAVISMの装いでランウェイに立ちました。

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Dleet ×《今夜一起為愛鼓掌(US WITHOUT SEX)》

Dleet(ディリート)は二人の女性主人公の関係性と自己探求をテーマに、黒と白を基調にしたミニマルなトーンで「情欲と自由」の関係性を再構築しました。作品は友情、癒し、成長をファッションで描きます。

Designer: 李倍 Baron Lee。Dleetのショーには俳優の王可元さんがゲスト出演し、ドラマの物語性を衣装で再解釈しました。

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NIKI YEH ×《死了一個娯楽女記者之後(Tabloid)》

NIKI YEH(ニキイェ)は暴露と犠牲をテーマに、ピンク、レッド、ラベンダー、グレー、ブラック、ホワイトを配色に用い、剛と柔の共存を表現しました。デザインにはカマキリの触角や三角形のモチーフ、関節の階層構造などが取り入れられています。

Designer: 葉孟瑀 NIKI YEH。柯淑勤さんと林予晞さんがNIKI YEHの装いをまとい、物語の「暴くこと」と「隠すこと」のあいだに存在する力を体現しました。

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RAY CHU ×《拜六禮拜(Holiday)》

RAY CHU(レイ チュウ)は軽やかなカッティングとジェンダーフルイドな美学で、日常と自由を表現しました。ブランドのジェンダーレスなシルエットとドラマチックな要素を融合し、生活をパフォーマンスとして捉える精神を衣服に落とし込みます。

Designer: 朱柏諺 Ray Chu。連晨翔さんと孫淑媚さんがRAY CHUのルックで登場し、サステナブル素材や解体的カッティングを通じて現実と自己の対話を描きました。

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oqLiq ×《我們與悪的距離 II(悪との距離 II、The World Between Us II)》

oqLiq(オクリク)は機能性素材、非対称カッティング、構造的分割を用い、ドラマにおける「善と悪」「是と非」のあいだで揺れる価値観をビジュアル化しました。灰色のグレースケールで秩序と混沌が交差する世界を再現しています。

Designers: 洪琪 Chi Hung、林家豪 Chia-Hao Lin。白潤音さんがoqLiqの装いで登場し、人物の葛藤を衣服のディテールで表出しました。

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11ブランドのランウェイと関連プログラム — 展示、商談、セレクトショップ

台北ファッションウィーク2026春夏では、合計11ブランドによるランウェイショーが実施されます。初参加ブランドや新鋭、またベテランの復帰まで、台湾デザインの多様性が一堂に会します。ミニマルデザイン、サステナブルな理念、文化的参照の混交など、各ブランドが異なる視点で台湾の現代ファッションを提示します。

同時に《台湾色感》展、国際バイヤー商談会、セレクトショップといった多彩な企画が開催され、産業の商業面と文化面の両軸から台湾ファッションの深層を紹介します。

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参加ブランド一覧と特徴

今季ランウェイに登場するブランドは以下のとおりです。新鋭から老舗まで、各ブランドの個性が集積しています。

  • 01WOOMIN(ゼロイチウーミン) — 初参加
  • HANSEN ATELIER(ハンセンアトリエ) — 新鋭
  • HORSE LAI(ホースライ)
  • INMORIES(インモリース)
  • WEITZUYUAN(ウェイ ツィ ユェン)
  • Daniel Wong(ダニエル・ウォン) — 継続参加
  • INFDARK(アイエヌエフダーク)
  • JENN LEE(ジェン リー)
  • Story Wear(ストーリーウェア)
  • Yentity(イェンティティ)
  • CHARINYEH(チャリンイェ) — 40周年記念

これらのブランドはそれぞれミニマル志向やサステナブル素材使用、カルチャーとの接続など固有のテーマを持ち、台北ファッションウィークの多面的な地平を補完します。

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《台湾色感》展:色彩の再発見

松山文創園区3号倉庫では《台湾色感》展を開催します。キュレーターは豪華朗機工(LuxuryLogico)共同創設者の林昆穎氏。大阪での「We TAIWAN」展から出展された《光織自然》を再展示し、台湾の色彩文化を紹介します。

展示では天染工坊の染織アーティスト、陳景林さんと馬毓秀さんが天然染料で作り上げた「台湾色譜(台湾スペクトル)」を通じ、地域に根づく色の言語を提示します。また会場には6人のデザイナーによるドラマ着想のファッション作品展示、インタラクティブなカラー診断、雄獅文具(シンバライオン)による特製DIY調色機が設置され、来場者は自身を表す“台湾の色”を発見できる設えになっています。

日時:10月17日(金)〜19日(日)12:00〜21:00

会場:松山文創園区3号倉庫

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国際バイヤー商談会とセレクトショップの展開

松山文創園区5号倉庫では「ファッション国際バイヤー商談会」が開かれ、30ブランドが出展します。台湾ブランドと国際市場の交流促進と協業可能性の探求が主眼です。

商談会日時:10月16日(木)16:00〜20:00/10月17日(金)〜19日(日)12:00〜20:00

また、微風信義(Breeze Xinyi)とのコラボによる「台北ファッションウィーク セレクトショップ」は、9月26日(金)から2026年1月4日(日)まで運営されます。会場は微風信義3F(台北市信義区忠孝東路五段68号)で、平日11:00〜21:30、休日11:00〜22:00の営業時間です。台湾デザイナーブランドのアイテムを展示販売し、創造性と商業性の両立を図るプラットフォームとなります。

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開催情報の整理と主な見どころ

本章では記事中で紹介した主要情報を整理します。期間中はメイン会場の松山文創園区を中心に、ランウェイ、展示、商談、常設セレクトショップが連動し、台湾ファッションの現在地を多角的に示します。

以下の表は開催概要および本記事で取り上げた主要な企画や参加者を一覧化したものです。事実関係を簡潔に示すためのまとめとして活用できます。

項目 内容
イベント名 台北ファッションウィーク2026春夏(Taipei Fashion Week SS26)
テーマ Fashion, Action!(ファッションショー=ドラマ撮影現場のコンセプト)
会期 2025年10月16日(木)〜10月20日(月)
主会場 松山文創園区(Songshan Cultural and Creative Park)
主催・プロデュース 主催:台湾文化部/プロデュース:台湾コンデ・ナストグループ CNX Taiwan
オープニングショー 6人のデザイナー×6つの台湾ドラマ(DYCTEAM、WEAVISM、Dleet、NIKI YEH、RAY CHU、oqLiq)
出演俳優(オープニングゲスト) 楊一展、鳳小岳、王可元、孫淑媚、連晨翔、柯淑勤、白潤音 他
参加ランウェイブランド 01WOOMIN、HANSEN ATELIER、HORSE LAI、INMORIES、WEITZUYUAN、Daniel Wong、INFDARK、JENN LEE、Story Wear、Yentity、CHARINYEH
《台湾色感》展 日時:10月17日〜19日 12:00〜21:00/会場:松山文創園区3号倉庫/キュレーター:林昆穎/天然染色による台湾色譜展示
国際バイヤー商談会 松山文創園区5号倉庫/日時:10月16日 16:00〜20:00、10月17日〜19日 12:00〜20:00/出展:30ブランド
台北ファッションウィーク セレクトショップ 微風信義3F(台北市信義区忠孝東路五段68号)/期間:9月26日〜2026年1月4日/平日11:00〜21:30、休日11:00〜22:00
公式情報・配信 公式サイト:https://tpefw.com//YouTubeで全プログラムライブ配信

以上が台北ファッションウィーク2026春夏の開催概要と主要プログラムの整理です。ドラマの物語性とファッション表現を結びつける今回のテーマは、台湾の映像文化とデザインの接続点を可視化する試みとして設計されています。詳細なスケジュールや配信情報は公式サイト(https://tpefw.com/)で案内されています。

参考リンク: