渋谷ファッションウィーク秋、日韓コラボランウェイ解説

渋谷とソウルが交差したランウェイ—SHIBUYA RUNWAY – SEOUL MIX -の全景

2025年10月19日（日）、渋谷・文化村通りを舞台に開催された「渋谷ファッションウィーク2025 秋」の目玉企画、SHIBUYA RUNWAY – SEOUL MIX –は、東京・渋谷と韓国・ソウルによる国境を越えたコラボレーションランウェイとして実施されました。ランウェイは午後14時に開始し、約1時間にわたって展開され、ストリートカルチャーの現状と次世代の表現を凝縮した構成となりました。

会場となった渋谷 文化村通り（東京都渋谷区道玄坂2丁目）は、再開発が進む渋谷の中心エリアで、交通規制エリア内に設置された特設ランウェイでの開催です。渋谷ファッションウィーク実行委員会は、今回の企画を韓国を代表する百貨店・株式会社新世界（SHINSEGAE）と共創し、「渋谷から世界へ」という視点での文化発信を推し進めました。

構成の概要と狙い

ランウェイは3部構成で構成され、『SHIBUYA LOOK』・『SEOUL LOOK』・『SHIBUYA×SEOUL』が順に上演されました。各部はいずれも都市の個性とストリートカルチャーを反映する内容となり、特にフィナーレの『SHIBUYA×SEOUL』では東京とソウルの感性が混ざり合うミックススタイリングが披露されました。

本イベントは2014年3月の初開催以来、毎年春と秋に開催され、今回で24回目となる定着した都市型ファッションイベントの一環です。2025年秋は韓国側のパートナーシップを深めることで、新たな価値観の創出を目指しました。

3部の詳細と参加ブランドの全リスト

ショーはまず渋谷を活躍の場とする国内ブランドが登場する『SHIBUYA LOOK』で幕を開け、続いて新世界百貨店がグローバル展開するプラットフォームSHINSEGAE HYPER GROUNDから選出された韓国ブランドを集めた『SEOUL LOOK』が続き、最後に双方のブランドが交差する『SHIBUYA×SEOUL』で締めくくられました。

以下に各部に参加したブランドを漏れなく列挙します。

『SHIBUYA LOOK』 参加ブランド

• MOUSSY（マウジー）
• Kastane（カスタネ）
• メーカーズシャツ鎌倉（メーカーズシャツかまくら）
• Barbour（バブアー）
• TISSU ROUGE（ティシュルージュ）
• doublet（ダブレット）
• Dionis（ディオニス）
• ENMOCA（エンモカ）
• Wrangler（ラングラー）
• CONVERSE TOKYO（コンバーストウキョウ）
• 西海岸ANCHOR（にしかいがんアンカー）
• AGEM9（エージェムナイン）

『SHIBUYA LOOK』では、日本のストリートファッションを象徴する12ブランドが登場し、渋谷ならではのトレンドと若者文化の“今”を提示しました。

『SEOUL LOOK』 参加ブランド

• LUV IS TRUE（ラブイズトゥルー）
• epingler（エピングラー）
• NOT4NERD（ナッフォーナード）
• HOLY IN CODE（ホーリーインコード）
• MONTSENU（モンセヌ）
• LETTER FROM MOON（レターフロムムーン）
• ffroi（フルア）
• MUCENT（ムセント）
• THREE TO EIGHTY（スリートゥーエイティー）

『SEOUL LOOK』は、株式会社新世界が運営するグローバル事業ブランドSHINSEGAE HYPER GROUNDから選ばれた注目ブランドが中心となり、韓国の最新ストリートトレンドを渋谷で示しました。

『SHIBUYA×SEOUL』 参加ブランド（双方）

フィナーレでは日本側と韓国側のブランドが同じステージに立ち、混成されたスタイリングを通じて国境を越えた新しい価値観を表出しました。参加ブランドは以下の通りです。

• 日本・渋谷側：MOUSSY、Kastane、メーカーズシャツ鎌倉、Barbour、TISSU ROUGE、Dionis、ENMOCA、Wrangler、CONVERSE TOKYO、西海岸ANCHOR、AGEM9
• 韓国・ソウル側：LUV IS TRUE、epingler、NOT4NERD、HOLY IN CODE、MONTSENU、LETTER FROM MOON、ffroi、MUCENT、THREE TO EIGHTY

このミックススタイリングは、若者文化の象徴である両都市のトレンドが融合し、自由で多様な自己表現を映し出す内容でした。

関連企画、会場・運営体制、パートナー情報

会場周辺の商業施設や後援・協賛の体制も本イベントの特徴です。開催当日は複数の参加施設が連動し、渋谷全体でイベントが展開されました。主催は渋谷ファッションウィーク実行委員会です。

以下に開催概要、後援・協賛、協力団体などの全情報を列挙します。

開催概要（日時・場所・スケジュール）

ショーは特設ランウェイでの路上開催という形で、渋谷の街並みを生かしたステージとなりました。

主催・後援・協賛・協力

主催

渋谷ファッションウィーク実行委員会

後援

渋谷区、東京商工会議所渋谷支部、一般財団法人渋谷区観光協会、渋谷区商店会連合会中央ブロック、大向地区町会連合会、氷川地区町会連合会、一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構、一般財団法人 日本ファッション協会、一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会、一般社団法人日本メンズファッション協会

協賛

SHINSEGAE HYPER GROUND

特別協賛

東急グループ

協力

一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメント、シブヤ経済新聞、渋谷のラジオ

イベントは渋谷区および多くの業界団体と連携して実施され、地域と業界を結ぶプラットフォームとしての役割が強調されました。

参加施設

渋谷の主要商業施設が参加し、街全体でフェスティブな雰囲気を作り出しました。参加施設は次の通りです。

• cocoti SHIBUYA
• SHIBUYA109渋谷店
• 渋谷スクランブルスクエア
• 渋谷ヒカリエ
• 渋谷ヒカリエ ShinQs
• 渋谷マークシティ
• 西武渋谷店
• 東急プラザ渋谷
• MAGNET by SHIBUYA109
• RAYARD MIYASHITA PARK

POPUPと新世界（SHINSEGAE）の役割、企業情報

本企画に伴い、渋谷の商業施設では韓国ブランドのポップアップが展開されました。SHIBUYA109渋谷店を会場として、株式会社新世界がセレクトした韓国の最旬ブランドが出店しています。

ポップアップは2期に分けて開催され、各期間・会場は次の通りです。

• 第1弾：2025年10月17日（金）～10月26日（日） 会場：SHIBUYA109渋谷店 8階
• 第2弾：2025年10月28日（火）～11月10日（月） 会場：SHIBUYA109渋谷店 1階「Limited POP UP BRIDGE.」

新世界ハイパーグラウンド（SHINSEGAE HYPER GROUND）は、新世界がオンライン・オフラインを通じて展開するグローバル事業ブランドで、韓国ファッションブランドの海外進出支援を目的に設立されました。現在は日本を含むアジアやヨーロッパに展開し、新世界百貨店のグローバルブランド価値向上に寄与しています。

株式会社新世界 会社概要（抜粋）

名称

株式会社新世界

所在地

ソウル特別市中区小公路63(忠武路1街)

事業内容

百貨店運営、ブランド展開、ライフスタイル事業 等

URL

https://www.shinsegae.com/

新世界は1930年に韓国初の百貨店として設立され、流通業界の中核として長期にわたり事業を展開してきました。現在は世界規模での百貨店運営とブランド展開を行っています。

イベントの意義と要点のまとめ

渋谷ファッションウィーク2025秋におけるSHIBUYA RUNWAY – SEOUL MIX –は、渋谷という都市空間を舞台に、東京とソウル双方のストリートシーンを可視化した点が最大の特徴です。ランウェイを通じて示されたのは、単なるトレンドの紹介にとどまらず、若者たちの多様な自己表現や国際的なクリエイティブ交流の可能性でした。

開催後、大西賢治・渋谷ファッションウィーク実行委員長は「渋谷ファッションウィークはこの秋、海外、“韓国・ソウル”とのコラボレーションに挑戦しました。これからも、渋谷の街を舞台にファッションをはじめとする多様なカルチャーを世界に発信していきます。ご注目ください！」と述べ、企画の意義と今後の継続的な発信意欲を示しました。

上表は本記事で触れた主要情報を整理したものです。開催日時、会場、参加ブランド、関連企画や協力体制など、イベントの全容をひと目で確認できるようにまとめています。