大阪万博でDAOが地域と直結 あるやうむの挑戦
ベストカレンダー編集部
2025年10月21日 11:14
未来航路でDAO対話
開催期間:10月3日〜10月7日
EXPO「未来航路」で浮かび上がったDAOと地域の接点
2025年10月3日(金)から10月7日(火)までの5日間、2025年大阪・関西万博の会場内に設けられたEXPOメッセ「WASSE」において、体験型展示「未来航路 ‑20XX年を目指す中小企業の挑戦の旅‑」が開催されました。その一角に、DAO(分散型自律組織)やNFTを活用した地方創生に取り組む札幌のスタートアップ、株式会社あるやうむが出展しました。
会期中、会場全体には約25,000名が来場し、あるやうむのブースでは地域おこし協力隊と来場者が対話する場が生まれました。来場者はブース設置のパソコンに用意されたDiscordアプリを通じ、北海道から熊本までの地域を担当する協力隊メンバーと直接コミュニケーションを取ることができ、地域固有の課題や取り組みをオンライン越しに深掘りしました。
あるやうむの出展内容と来場者との交流の具体
あるやうむのブースは、地域おこし協力隊として移住し地域発のDAOを運営する全国のマネージャー14名が活動する地域をパネルで展示し、日頃の活動内容をわかりやすく紹介しました。各パネルにはQRコードを配置し、来場者が読み取ることで各地域のDAOに参加できる仕掛けを用意しました。
会場では来場者がDiscord越しに協力隊メンバーと会話できるよう、会場側に端末を設置。来場者はパネルの情報をもとに興味を持った地域へアクセスし、その場でオンライン参加や情報確認が可能でした。自治体職員らからは、協力隊制度を活用したDAO運営に対して「自治体が求めるサービス」として期待の声が寄せられました。
来場者との会話で見えたテーマと反応
来場者からはDAOについて「どのような取り組みですか?」「地域はどのような課題を抱えているのですか?」「その地域では何が有名ですか?」といった具体的な質問が多く寄せられ、交流を通じて地域の理解が深まりました。会話は出展者からの一方的な説明にとどまらず、来場者と協力隊メンバーの間で相互に情報や関心が交換される場になりました。
具体例として、香川県琴平町のDAOマネージャー「あっきー」さんは、町の抱える課題や取り組んでいる「讃岐おでん」プロジェクト、「AI観光ガイド作成」プロジェクトを紹介し、オンラインからも参加できる仕組みを説明しました。会話の中から「他の地域でもこうした取り組みがある」「練り物屋をしている」といった実務的なつながりが生まれました。
地域おこし協力隊の具体的な声と事例紹介
出展に参加した協力隊メンバーは、それぞれの地域での活動や万博での交流を通じた手ごたえを共有しました。発信された声は、オンライン参加のしやすさや地域外の人々が「自分ごと」として関わる可能性を示しています。
以下に、ブースで紹介された具体的な事例とメンバーのコメントを示します。
- 香川県琴平町(DAOマネージャー「あっきー」)
- 紹介した取組:讃岐おでんプロジェクト、AI観光ガイド作成プロジェクト
- 交流の様子:来場者が讃岐おでんに興味を示し、関連業者や他地域の事例と結びつく会話が発生
- メンバーのコメント:DAOにより物理的距離を超えて関わりが生まれる可能性を実感
- 富山県舟橋村(DAOマネージャー「にしけん」)
- 紹介方法:舟橋村のイベントで使うヒマワリの衣装を着用して参加
- 交流の様子:老若男女から反応があり、当日その場でDiscordに参加する来場者も発生
- メンバーのコメント:万博を機にオンラインでの仲間づくりが進んだ
- 鳥取県鳥取市佐治地域(DAOマネージャー「たくみ」)
- 交流の様子:佐治の名を初めて知った来場者が興味を示し、画面越しの出会いを出発点に未来を想像させる手応えが得られた
- メンバーのコメント:このつながりが関係人口創出の希望になるとの確信
来場者数と参加方法の仕組み
会期中の来場者数は約25,000名。あるやうむのブースではパネルのQRコードによる参加導線と、パソコンにインストールされたDiscordを通じた会話機能を組み合わせることで、来場者がその場で地域のDAOに触れ、必要に応じてオンラインへ移行できるフローを構築しました。
この仕組みにより、物理的に会場に来られない人もQRコードやDiscordリンクを経由して各地域のDAOに参加できるように設定しており、関係人口の拡大につながるアプローチを実践しました。
「未来航路」とあるやうむの位置づけ、会社概要
「未来航路」は、中小企業の製品・サービス・技術を5つのテーマに分類して体験的に紹介する展示です。5テーマは「精巧なモノづくり技術」「最先端デジタルテクノロジー」「自然の恵みを活かす発想」「伝統の継承と革新」「包摂的なアイデア」です。あるやうむはこのうち「包摂的なアイデア」を持つ企業として選ばれ、来場者に対して地域の関係人口創出を目指す取組みを提示しました。
「未来航路」の公式サイトは https://expo2025.smrj.go.jp/ で、展示の趣旨や参加企業の詳細が掲載されています。会場では来場者が中小企業のイノベーションを“体感”できるよう構成されている点が特徴です。
株式会社あるやうむの事業と基本情報
あるやうむは「NFTによる地方創生」を標榜し、全国の自治体向けにふるさと納税NFT、観光NFT、地域おこし協力隊DAOソリューションなどを提供しています。これによりNFTを活用した新たな財源創出やシティプロモーション、関係人口の創出を目指しています。
以下に、会社の基本情報を整理します。
- 会社名
- 株式会社あるやうむ
- 代表者
- 畠中 博晶
- 所在地
- 札幌市北区北38条西6丁目2番23 カトラン麻生302号室
- 設立
- 2020年11月18日
- 資本金
- 1億6449万円(準備金含む)
- 事業内容
- NFTを活用した地方創生コンサルティング・開発
- URL/SNS
-
- https://alyawmu.com/
- Twitter: https://twitter.com/alyawmu/
- Voicy: https://voicy.jp/channel/3545
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント名 | EXPOメッセ「WASSE」内 体験型展示「未来航路 ‑20XX年を目指す中小企業の挑戦の旅‑」 |
| 出展期間 | 2025年10月3日(金)~10月7日(火) |
| 来場者数(会期中) | 約25,000名 |
| 出展者 | 株式会社あるやうむ(札幌市、本社:札幌市北区) |
| 展示内容の特徴 | 地域おこし協力隊14名が担当する地域のパネル展示、QRコードでDAO参加導線、Discordによる来場者との対話 |
| 紹介された地域例 | 香川県琴平町(あっきー)、富山県舟橋村(にしけん)、鳥取県鳥取市佐治地域(たくみ)など |
| 選定テーマ | 「包摂的なアイデア」として未来航路に選出 |
| 会社情報の主要項目 | 設立:2020年11月18日、資本金:1億6449万円、事業:NFTを活用した地方創生コンサルティング・開発 |
| 参照URL | 未来航路公式: https://expo2025.smrj.go.jp/ / あるやうむ: https://alyawmu.com/ |
この記事は、2025年10月に開催されたEXPOメッセ「WASSE」内の展示におけるあるやうむの出展内容と来場者交流の実態、ならびに参加した地域おこし協力隊の事例と会社情報を整理したものです。来場者数や参加した地域・担当者の名前、会期、会社の基本情報など、プレスリリースに記載された情報を漏れなくまとめています。