11/21開放|三溪園・聴秋閣奥の遊歩道で紅葉散策
ベストカレンダー編集部
2025年10月21日 12:25
聴秋閣遊歩道開放
開催期間:11月21日〜12月14日
古建築と色づく木々が描く散策路――聴秋閣奥の遊歩道が期間限定で開放
国指定名勝・三溪園(所在地:横浜市中区)では、2025年11月21日(金)から12月14日(日)まで、園内を代表する紅葉スポットである聴秋閣の奥にある遊歩道を期間限定で開放します。遊歩道は石段で構成された一周およそ5分のコースで、散策中は水のせせらぎや小鳥のさえずりに包まれながら、渓谷と古建築、そして紅葉が織りなす景観を間近に楽しめます。
遊歩道の途中から見える三重塔と紅葉の組み合わせは特に見どころで、黄葉に輝くイチョウや赤や橙に色づくカエデ、モミジが古建築の佇まいを引き立てます。聴秋閣自体は外からの見学となりますが、外観と周辺景観が一幅の絵のように見える場所が複数あり、写真撮影や静かな観賞に適しています。
- 公開期間:2025年11月21日(金)~12月14日(日)
- 公開時間:9:00~16:00
- 料金:入園料のみ(別途の追加料金は不要)
- 所要時間:一周約5分の石段遊歩道
遊歩道は足元が石段中心であるため、歩きやすい服装と履物が推奨されます。また、聴秋閣は外観観覧となる点をあらかじめご承知おきください。
紅葉シーズンに合わせた展示・講演・観察会のプログラム
三溪園では紅葉の公開に合わせ、関連する文化・自然のプログラムが多数予定されています。期間中は、原三溪と親しく交流した茶人・松永耳庵に関する企画展や、専門家による講演会、ボランティアによる自然観察会など、学びと体験の機会が揃います。
各プログラムは開催日や定員、参加費が異なりますので、参加前に詳細を確認してください。以下に主要プログラムの内容と開催情報を整理します。
企画展「拝啓、三溪先生 ―松永耳庵と原三溪」
茶の湯を通じ、原三溪(1868–1939)と交流した松永耳庵(1875–1971)に焦点を当て、二人の交流を関連資料からたどる展示です。展示資料は三溪記念館で公開されます。
会期:2025年11月1日(土)~12月9日(火)/時間:9:00~17:00/会場:三溪記念館/料金:入園料のみ
講演会「松永耳庵からみた原三溪」
講演会は二部構成で、第一部は針生清美氏(東京国立博物館 柳瀬荘管理人)による「原三溪からの贈りもの」、第二部は後藤恒氏(福岡市美術館 学芸課長)による「松永コレクションにみる原三溪」です。白雲邸の椅子席で実施され、定員は25名の先着順(要予約)。
- 日程
- 2025年11月30日(日)
- 時間
- 10:00~13:00
- 会場
- 白雲邸(椅子席)
- 定員
- 25名(要予約・先着順)
- 申込開始
- 2025年11月2日(日)10:00よりPeatixにて受付
- 料金
- 2,000円(呈茶付、入園料は別途必要)
申込はPeatixによる先着受付となるため、希望者は開始日時に留意してください。
紅葉の自然観察会
園内の豊かな自然を守る三溪園ボランティアが案内する自然観察会です。昔のままの自然が残る園内を歩き、季節の植物を観察します。集合は正門にある案内板付近で、予約不要の先着順です。
- 日程:2025年12月10日(水)
- 時間:10:30~11:30 および 13:30~14:30(2回開催)
- 定員:30名(各回、予約不要・先着順)
- 料金:入園料のみ
荒天や諸事情により中止または変更となる場合があります。現地案内に従ってください。
見世物と食の楽しみ――猿まわしと期間限定店舗の詳細
紅葉観賞の合間には伝統芸能の猿まわしや、期間限定で出店する飲食・物販を利用することができます。家族連れや観光客に向け、幅広い世代が楽しめる内容が揃っています。
猿まわしは動物の体調や天候等により変更・中止の可能性がある点に注意が必要です。開演中は猿の体調に配慮し休憩が入る場合があります。
猿まわし(主催:日光さる軍団)
日光さる軍団による猿まわし公演が複数日程で行われます。会場は中央広場で、観覧は無料(入園料別)です。公演の実施は天候や猿の体調に左右されます。
- 日程
- 2025年11月22日(土)~24日(月)、29日(土)、12月1日(月)~14日(日)
- 時間
- 10:00~15:30(開演中、適宜休憩あり)
- 会場
- 中央広場
動物取扱業者標識の情報も公表されています。以下は事業者の登録情報です。
| 事業者名 | 株式会社モンキーエンタープライズ |
|---|---|
| 住所 | 東京都港区赤坂5-4-13(拠点・事業所住所:東京都葛飾区南水元4-8-3) |
| 取扱種別 | 展示 |
| 登録番号 | 25東京都第006780号 |
| 登録年月日 | 令和7年5月26日 |
| 有効期限 | 令和12年5月25日 |
| 動物取扱責任者 | 長沼江美 |
期間限定店舗(ポップアップ)
茶論望塔亭のポップアップカフェスペースには日本茶専門店「茶倉 SAKURA」が出店し、お茶や和菓子を提供します。加えて地元で人気のパン屋、梅加工食品、漁師のキッチンカー、和菓子店などが期間限定で出店します。
- パン屋のオヤジ(根岸駅)— 人気のコッペパンを販売
- 梅工房むめや— 横浜ゆかりの杉田梅を使った手作り梅加工食品
- SUNRISE BERTH(サンライズバース)— 漁師さんのキッチンカー、魚介中心のメニューを提供
- 香炉庵(元町)— 和菓子の販売
- 茶倉 SAKURA— 日本茶と和菓子(茶論望塔亭)
各店舗は期間限定出店で、営業時間や販売メニューは日によって変動する場合があります。詳細は現地および三溪園の公式案内をご確認ください。
三溪園と原三溪――庭園の成立と歴史的価値
三溪園は実業家・原三溪(本名:富太郎、1868年―1939年)により創設され、1906年(明治39年)5月1日に一般公開されました。園域は約17.5ヘクタール(東京ドーム約3.7個分)に及び、京都や鎌倉などから移築された古建築が巧みに配置されています。園内の建造物は合計17棟あり、そのうち10棟が重要文化財、3棟が横浜市指定有形文化財に指定されています。
原三溪は生糸貿易で財を成し、美しいものを広く公開するという信念のもと「遊覧御随意」を掲げ、開園当初は外苑を24時間無料開放するなどの方針をとりました。彼はまた新進芸術家の育成と支援にも力を注ぎ、横山大観、下村観山、前田青邨らの育成に関与しました。戦災の被害を受けた後、1953年(昭和28年)に原家から横浜市へ園地が譲渡され、財団法人三溪園保勝会が設立されました。2007年(平成19年)には国の名勝に指定されています。
原三溪の略歴としては、岐阜県で庄屋の家に生まれ、若年期に絵画や漢学、詩文を学び、1885年に東京専門学校(現在の早稲田大学)へ入学、後に原家に入籍して経営の近代化に尽力したことが挙げられます。三溪自身の書画作品は園内の三溪記念館に収蔵されています。
主要情報のまとめ
以下の表は本記事で取り上げた主要項目を一覧化したものです。公開期間、開催場所、料金、申込方法等を整理しています。参照リンクとして三溪園の公式発表ページも併記します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 紅葉遊歩道開放 | 2025/11/21~12/14、9:00~16:00、入園料のみ、聴秋閣は外観見学 |
| 企画展 | 「拝啓、三溪先生 ―松永耳庵と原三溪」2025/11/1~12/9、9:00~17:00、会場:三溪記念館、入園料のみ |
| 講演会 | 2025/11/30 10:00~13:00、白雲邸、定員25名(要予約・先着)、Peatix申込:11/2 10:00開始、料金2,000円(呈茶付、入園料別) |
| 自然観察会 | 2025/12/10、10:30~11:30 / 13:30~14:30、定員各回30名(予約不要・先着)、集合:正門案内板付近、料金:入園料のみ |
| 猿まわし | 2025/11/22~24、29、12/1~14、10:00~15:30、会場:中央広場、天候・動物の体調により変更あり。動物取扱業者:株式会社モンキーエンタープライズ(登録番号25東京都第006780号) |
| 期間限定店舗 | 茶倉 SAKURA(日本茶・和菓子)、パン屋のオヤジ(コッペパン)、梅工房むめや(杉田梅加工)、SUNRISE BERTH(キッチンカー)、香炉庵(和菓子) |
| 園の概要 | 開園:1906/05/01、面積:約17.5ha、古建築17棟(重要文化財10棟、横浜市指定有形文化財3棟)、国指定名勝(2007年指定) |
| 公式情報 | 三溪園 公式発表ページ |
本記事では三溪園の紅葉期における遊歩道の開放を中心に、併催される企画展・講演会・観察会・猿まわし・期間限定店舗の情報、ならびに三溪園と原三溪の歴史的背景を整理して記載しました。参加や来園の際は、各催事の定員・申込方法や当日の案内表示、天候等の影響にご注意ください。
参考リンク: