豊橋市の新動物愛護センター「あいくる」開所、譲渡や防災の拠点に

豊橋市動物愛護センター開所

開催日:10月1日

豊橋市動物愛護センター開所
あいくるって具体的に何ができる施設なの?
あいくるは譲渡や飼育支援、動物愛護の学習会・講習会を行う拠点で、猫モデルルームや譲渡室、多目的ホールを備え、保護動物の診療や不妊去勢、災害時の被災動物保護まで総合的に支援します。
譲渡会や講習会に参加したいときはどうすればいいの?
最新の譲渡会や講座は公式サイトでスケジュールと申し込み方法を案内しています。譲渡は事前講習や面談が必要な場合があり、詳細はウェブまたは施設へ問い合わせてください。

豊橋市に新設された動物愛護センター「あいくる」誕生の背景と開所情報

豊橋市は「人と動物が共生する住みよいまち豊橋」を目指し、市動物愛護センター「あいくる」を2025年10月1日(水)に開所しました。開所に関するプレス発表は豊橋市より2025年10月21日10時30分に行われています。

新施設は中野町字中原145に位置し、市保健所・保健センターの隣接地に整備されました。建設は2024年7月から着手され、平家建て延べ床面積は997.58平方メートルです。施設の整備により、動物愛護や管理、譲渡活動、災害対策などを総合的に進める拠点が市内に設けられました。

豊橋市動物愛護センター「あいくる」がオープンしました!「人と動物が共生する住みよいまち豊橋」を目指します。 画像 2

開所式の開催と当日の主な出来事

開所式は2025年10月1日に実施され、式典ではテープカットのほか地元小学生による合唱が行われました。来賓や市関係者が出席し、新施設の開設を記念しました。

当日は長坂尚登市長があいさつに立ち、「『あいくる』を活用し、動物愛護へ関心を持ち、理解を深めていただきたい。特に、次世代を担う子供たちには、動物愛護教室や譲渡講習会などを通して、動物の命の大切さについて学ぶ機会を設けるなど、慈しみの心を育んでいただきたい」と述べました。

  • テープカット:長坂市長らが出入り口前で実施
  • 合唱:市立磯辺小学校6年生98人が「地球の子どもたち」を合唱
  • 祝辞:小原昌子市議会議長が「犬、猫などは暮らしに寄り添うかけがえのない存在」と述べる
豊橋市動物愛護センター「あいくる」がオープンしました!「人と動物が共生する住みよいまち豊橋」を目指します。 画像 3

愛称「あいくる」の決定経緯と命名者のコメント

施設の愛称「あいくる」は、応募総数744点の中から選ばれました。名称には「『愛くる』しい瞳の犬と猫」、「みんなが犬と猫に『会いに来る』」、「犬と猫に『愛が来る』」という三つの意味を込めた意図が反映されています。

開所式では命名者の近藤由喜男さんが登壇し、自身の愛犬(16歳)と愛知県動物愛護センターで出会った経験を紹介。「愛くるしい瞳との感動的な出会いが『あいくる』誕生の原点。あいくるが、人と犬、猫との愛の懸け橋になってほしい」と語りました。

豊橋市動物愛護センター「あいくる」がオープンしました!「人と動物が共生する住みよいまち豊橋」を目指します。 画像 4

施設の主要な設備とデザイン思想

建物は平屋建てで延べ床面積は997.58平方メートル。用途に応じた複数の専用空間を備え、犬や猫の譲渡・飼育支援、教育・啓発、多目的利用、災害時対応を想定した構造となっています。

施設のコンセプトは「命を育む・つなぐ・守る・支え合う」であり、動物と人が安心して接するための場づくりと、地域の多様な主体と連携するための事業運営が想定されています。

各部屋と主な設置施設

主要設備には、家庭の居室をイメージした猫モデルルーム、犬・猫の譲渡室、多目的ホールなどが含まれます。利用者が動物の行動を観察し、適切な飼育方法を学べる設計が施されています。

多目的ホールは飼い方教室や譲渡講習会のほか、有料での貸し出しにも対応。講習やイベントの開催場所として地域活動にも活用できるよう配慮されています。

猫モデルルーム
家庭の居室を想定した空間で、室内飼いの行動観察・学習が可能
譲渡室(犬・猫)
譲渡を前提とした面談や手続きの場として整備
多目的ホール
飼育教室、講習会、地域向けイベント、有料貸出に対応

ネーミングライツに基づく命名:中央製乳キャットルームMilk

猫モデルルームは乳製品の製造販売を手がける中央製乳株式会社(豊橋市)との命名権(ネーミングライツ)契約により、「中央製乳キャットルームMilk」の愛称が付けられました。

開所式で中央製乳の荻野誠代表取締役は、あいくるが「命をつなぐ、命を大切にする空間、時間」になることを期待し、地域で愛される施設になることを願うと述べています。

あいくるが担う具体的な取り組みと運営計画

あいくるでは、動物愛護に関する教育や啓発、適正飼養の普及、保護動物の医療的支援や譲渡、災害時の被災動物の保護など、多岐にわたる取り組みを実施していく計画です。地域団体や関係機関と連携・協働して運営します。

取り組みは常設事業として定期的に実施することが想定されており、具体的な活動内容と体制の整備が進められます。

実施予定の主要プログラム

市が発表した取り組み内容を以下に整理します。各項目はあいくるを拠点にして継続的に展開されます。

  • 動物愛護に関する学習会の開催
  • 適正飼養に関する講習会(譲渡講習会等を含む)の実施
  • 保護した犬・猫に対する不妊去勢手術や診療の実施
  • 定期的な譲渡会の開催
  • ペット防災対策の啓発および大規模災害時の被災動物の保護体制整備
  • 災害時の拠点としての連絡体制整備と情報収集の実施

これらの活動は、市と地域のNPO、ボランティア団体、獣医療機関など多様な主体と連携して行われる予定です。

利用方法・問い合わせ先

多目的ホールや各種講座の利用については、施設運営に関する案内やスケジュールが豊橋市動物愛護センター「あいくる」の公式ホームページに掲載されています。講座や譲渡に関する最新情報や利用料金、申し込み方法はウェブサイトを確認するか、施設に問い合わせる形で案内されます。

公式サイトのURLは次の通りです:https://toyohashi-aikuru.jp/

要点の整理

以下の表は、この記事で触れた開所日や施設所在地、主な設備・取り組みなどの要点をわかりやすく整理したものです。表で整理することで、施設の基本情報と主要な活動内容が一目で確認できます。

項目 内容
発表元・日時 豊橋市(プレス公表日:2025年10月21日 10時30分)
開所日 2025年10月1日(水)
所在地 豊橋市中野町字中原145(市保健所・保健センター隣接)
建物規模 平家建て、延べ997.58平方メートル
施設の愛称 あいくる(応募総数744点より選定)
命名者/命名理由 近藤由喜男さん(愛犬との出会いが由来。16歳の愛犬との出会いがきっかけ)
主な設備 中央製乳キャットルームMilk(猫モデルルーム)、犬・猫の譲渡室、多目的ホール 等
ネーミングライツ 中央製乳株式会社(豊橋市)との契約により猫モデルルームに愛称を付与
主要な取り組み 学習会・講習会、保護動物の不妊去勢手術・診療、定期譲渡会、ペット防災対策・災害時の被災動物保護 等
開所式の主な出来事 長坂市長のあいさつ(動物愛護教育の重要性)、小原昌子市議会議長の祝辞、テープカット、磯辺小学校6年生98人の合唱(「地球の子どもたち」)
問い合わせ先(公式) 豊橋市動物愛護センター「あいくる」公式サイト:https://toyohashi-aikuru.jp/

この記事では、開所の経緯、式典の内容、愛称の選定理由、施設の主要設備、ネーミングライツの概要、そして今後あいくるが担う具体的な活動計画までを整理して伝えた。施設は動物愛護の理解を深める場であると同時に、保護動物のケアや地域の防災体制の一翼を担う拠点として機能することが期待される。詳細や各種イベント、利用方法については公式サイトで確認されたい。