2026年4月着工へ シックスセンシズ妙高が描く新マウンテンリゾート
ベストカレンダー編集部
2025年10月22日 09:43
シックスセンシズ妙高開発発表
開催日:4月1日
妙高杉ノ原に新たな山岳リゾートが刻まれる
2025年10月21日11時に発表されたプレスリリースによれば、シックスセンシズは妙高杉ノ原スキー場にて、ゲレンデに寄り添うマウンテンホテルおよびレジデンスの開発計画を公表しました。本計画は、シックスセンシズのブランドを所有するIHGホテルズ&リゾーツ(IHG)と、投資運用会社のペイシャンスキャピタルグループ(PCG)による初の共同プロジェクトに位置づけられています。
発表文は、妙高高原の豊かな自然、歴史的なスキー文化、天然温泉という地域資源を尊重しつつ、フランスのクーシュベルやスイスのグシュタードを想起させる洗練されたマウンテンライフスタイルを目指すこと、そして四季を通じて機能するデスティネーションの創出を明確に掲げています。シックスセンシズのCOO、ニール・パーマーは本プロジェクトについて「妙高高原は、日本で最も歴史のあるスキーエリアのひとつであり、アクセスも良く、冒険心をかき立てる体験と奥深い文化、そして圧倒的な自然美が見事に調和しています」と述べています。
- 発表日時
- 2025年10月21日 11時00分
- 発表主体
- IHGホテルズ&リゾーツ / IHG・ANA・ホテルズグループジャパン
- 場所
- 妙高杉ノ原スキー場(妙高高原)
- パートナー
- IHG(シックスセンシズ) × Patience Capital Group(PCG)
滞在のかたちと四季を通じた体験設計
シックスセンシズ妙高は、ホテル客室57室(スイート含む)と、上層階に配置されるシックスセンシズブランドの21戸のレジデンスを中核に据えます。客室の多くにはプライベート温泉が備わる計画で、マウンテンリゾートにおけるプライベートな温泉体験が重視されています。
周辺環境は年間平均13.4メートルの降雪に恵まれ、総滑走面積90ヘクタール、全長8.5キロメートルのロングコース、最大標高差1,124メートルという日本有数のスキー条件を有します。春から秋にかけては滝や信仰の息づく山道、紅葉などを通じて多彩なアウトドアアクティビティが可能です。
施設とサービスの具体像
施設内には季節に合わせたメニューを提供する2つのレストランとバーが設けられ、ブティックでは個別フィッティングサービスが提供される予定です。これによりスキー・スノーシーズンだけでなく、オフシーズンも滞在価値が維持される設計になっています。
また、周辺の山里を含む敷地周辺では、フラッグシップストアやダイニング、地域文化とつながるウェルネス体験やアートプログラムが集積され、地元のクリエイターや商店が通年で活動するコミュニティハブを生み出す計画です。ホテルゲストおよびレジデンスのオーナーは、リゾートと地域社会双方の恩恵を受けられるよう設計されています。
- 宿泊構成:57室(スイート含む)、レジデンス21戸
- 飲食施設:レストラン×2、バー
- ショップ:ブティック(個別フィッティングサービス)
- 地域連携:フラッグシップストア、アートプログラム、地域ウェルネス体験
- 主要アクティビティ:スキー、ハイキング、滝めぐり、紅葉観賞など
建築哲学とウェルネスの核
建築デザインは隈研吾氏と久米設計のチームが指揮を執り、「失われた山麓の景観を再生し、自然と調和する地形を取り戻す」という明快なコンセプトを掲げています。デザインは「ゴールデンウィンド(Golden Wind)」と名付けられ、棚田に渡る陽光と風の流れを表現する造形的モチーフで、季節の移ろいを建築で体現することを目指しています。
シックスセンシズの創業以来の方針に則り、サステナビリティは建築、運営、ゲスト体験すべての中心に据えられます。自然環境の保全、地元資源の活用、エネルギー効率の追求などが設計段階から組み込まれる旨が明記されています。
スパとウェルネスの設計
ウェルネス領域では、スパエリアに8室のトリートメントルームをはじめ、ハイドロセラピー、予約制のプライベート温泉を備える計画です。常駐のウェルネスエキスパートとゲストプラクティショナーが、個別のニーズに合わせたトリートメントや長期的なウェルビーイングプランを提供します。
シックスセンシズは古代の知恵と現代科学を融合したスパを標榜しており、本プロジェクトでもエビデンスに基づくトリートメントと静かなリトリート環境の両立を図ります。提供されるサービスは短時間のリフレッシュから、長期滞在に適した包括的なウェルビーイングまで幅広く想定されています。
- トリートメントルーム(8室)
- ハイドロセラピー設備
- 予約制プライベート温泉
- 常駐ウェルネスエキスパートとゲストプラクティショナー
- 長期的なウェルビーイングプランの提供
事業の位置づけ、スケジュール、関連企業情報
Patience Capital Group(PCG)は本プロジェクトを、妙高高原を通年のマウンテンデスティネーションとして再生する大きな構想の一部と位置づけています。PCGの創始者でありCEO兼CIOのケン・チャンは、地域の自然環境と文化遺産を尊重しながらラグジュアリーとサステナビリティを両立するビジョンを語っています。
立地面では、シックスセンシズ妙高は東京から車で約3時間、電車で約2時間の距離にあるとされ、プロジェクトの着工は2026年4月を予定しています。これらは計画段階のスケジュールであり、完成時期や仕様は変更される可能性があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年10月21日 11:00 |
| 場所 | 妙高杉ノ原スキー場(妙高高原) |
| 開発主体 | IHGホテルズ&リゾーツ(シックスセンシズ) × Patience Capital Group |
| 宿泊構成 | ホテル57室(スイート含む)、レジデンス21戸(上層階) |
| 主要施設 | レストラン×2、バー、ブティック、スパ(トリートメント8室、ハイドロセラピー、プライベート温泉) |
| 自然・スキー情報 | 年間降雪平均13.4m、滑走面積90ha、ロングコース8.5km、標高差1,124m |
| 着工予定 | 2026年4月(予定) |
| アクセス | 東京から車で約3時間、電車で約2時間 |
| デザイン | 隈研吾氏+久米設計、コンセプト名「ゴールデンウィンド」 |
| ブランド情報(IHG/シックスセンシズ) | シックスセンシズは世界22か国で27軒の開業、38軒の開発プロジェクトを進行中。IHGは100ヶ国超に6,700軒超の開業中ホテル、約1,000,000室超、会員数約1億4,500万人、2,200軒超の開発パイプラインを有するグローバル企業 |
本稿では発表された内容を整理してお伝えした。事業は地域資源を尊重しつつ国際的なラグジュアリーブランドの手法を導入するもので、設計、ウェルネス、地域連携、スケジュール、企業体制といった要素が明示されています。今後は着工(2026年4月予定)以降、設計の詳細化や環境影響評価、地域との協議が進み、計画の具体的な歩みが公表される見込みです。
参考リンク:IHG公式(日本) https://www.ihg.com/japan/content/jp/ja/japan、Patience Capital Group:http://patiencecapital.group
参考リンク: