11月8日開始|ザ・シネマが愛を描く4作を順次配信

ザ・シネマ11月特集配信

開催日:11月8日

ザ・シネマ11月特集配信
いつ配信されるの?
11月8日から順次配信される特集で、スケジュールは11/8『死刑台のエレベーター』、11/15『アナザー・カントリー』、11/22『シェルタリング・スカイ』、11/29『愛の狩人』。
どうやって見られるの?
視聴にはザ・シネマメンバーズへの加入が必要。公式サイトで会員登録と支払いを行えば、PC・スマホ・対応TVで再生可能。学割も24年4月から利用できます。

ザ・シネマメンバーズが描く「さまざまな愛」――11月の特集ラインナップ

洋画専門チャンネル「ザ・シネマ」が運営するミニシアター向けストリーミングサービスザ・シネマメンバーズは、2025年11月に「さまざまな愛のゆくえ」をテーマにした4作品を順次配信する。配信される4作はいずれも現在アクセスが難しくなっている作品であり、単純なロマンスに留まらない、登場人物の人生や運命を左右する「愛」の形を重層的に描いている。

運営はAXN株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 大園天樹)によるもので、ザ・シネマメンバーズはミニシアター・単館系作品を意図的にセレクトして提供するサービスだ。2024年4月より学割を開始しており、限定的だが濃密な作品群を定期的に届ける方針である。

  • 配信対象作品:『死刑台のエレベーター』『アナザー・カントリー』『シェルタリング・スカイ』『愛の狩人』
  • 配信期間:2025年11月の各開始日から順次配信
  • 公式サイト:https://cineclub.thecinema.jp/
  • 公式Instagram:@the.cinema.jp(https://www.instagram.com/the.cinema.jp/)
ロマンスを超えた愛を描く希少な4作品を一挙ラインナップ【ザ・シネマメンバーズ:さまざまな愛のゆくえ】 画像 2

4作品の特色と制作・出演クレジット

以下では各作品の見どころと、監督・出演者などの主要クレジットを網羅して紹介する。各章では作品のテーマや映像・音楽面の特長、受賞歴などにも触れる。

すべての情報は配信発表の内容に基づく。各作品の配信開始日は別章のスケジュール欄に明記している。

ロマンスを超えた愛を描く希少な4作品を一挙ラインナップ【ザ・シネマメンバーズ:さまざまな愛のゆくえ】 画像 3

『シェルタリング・スカイ』――ベルトルッチの映像美と坂本龍一の音楽

配信開始:11月22日。ベルナルド・ベルトルッチ監督がサハラ砂漠を舞台に、愛情の冷めた夫婦の関係とそのゆくえを描いた作品である。広大な砂漠と北アフリカの都市風景をエキゾチックかつ壮大に捉えた映像美が特徴だ。

音楽は日本の作曲家坂本龍一が担当し、第48回ゴールデングローブ賞の作曲賞を受賞している。主演にはデブラ・ウィンガージョン・マルコヴィッチをはじめ、ジル・ベネット、キャンベル・スコットが名を連ねる。

監督
ベルナルド・ベルトルッチ
出演
デブラ・ウィンガー、ジョン・マルコヴィッチ、ジル・ベネット、キャンベル・スコットほか
解説
『ラストエンペラー』でアカデミー賞9部門を制したベルトルッチが、夫婦の微妙な心理と広大な風景を対比させた演出を行う。音楽面では坂本龍一の得意とする情感豊かなスコアが作品世界に深みを与える。
権利表記
『シェルタリング・スカイ』© The Sahara Company Limited & Tao Films SRL.1990
ロマンスを超えた愛を描く希少な4作品を一挙ラインナップ【ザ・シネマメンバーズ:さまざまな愛のゆくえ】 画像 4

『死刑台のエレベーター』――ルイ・マルの出発点とジャズの呼吸

配信開始:11月8日。ルイ・マル監督の長編第1作で、ヌーヴェルヴァーグの先駆者的存在となる作品だ。大都会パリの光と影を活写し、完全犯罪の綻びを斬新な映像で紡ぎ出す。

フィルムを見ながらトランペットを即興演奏したというマイルス・デイヴィスのモダンジャズが、画面にドライで鋭いリズムを与える点が重要である。出演はモーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー、ジョルジュ・プージュリイ、リノ・ヴァンチュラなど。

監督
ルイ・マル
出演
モーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー、ジョルジュ・プージュリイ、リノ・ヴァンチュラほか
解説
ヌーヴェルヴァーグ世代に影響を与えた本作は、新機軸の編集やカメラワーク、そしてマイルス・デイヴィスの即興的音楽が相まって、犯罪ドラマのテンポ感や空気感を刷新した作品として評価されている。
権利表記
『死刑台のエレベーター』© 1958 Nouvelles Editions de Films NEF
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『アナザー・カントリー』――英国名門校を舞台にした禁断の恋と権力の綾

配信開始:11月15日。実在の英国人スパイを題材に、伝統と秩序の重い空気が支配する名門校で若者たちが繰り広げる駆け引きの中で、ある青年が禁断の恋に落ちていく物語である。

監督はマレク・カニエフスカ。出演にはルパート・エヴェレット、コリン・ファース、ルパート・ウェンライト、マイケル・ジェンらが名を連ね、緑豊かなキャンパス風景と若者たちの複雑な心理を叙情的に描いている。

監督
マレク・カニエフスカ
出演
ルパート・エヴェレット、コリン・ファース、ルパート・ウェンライト、マイケル・ジェンほか
解説
秩序と伝統が支配する舞台背景のもと、若者たちの権力争いと駆け引きが大人顔負けの緊張感を生み、そこに生まれる禁断の恋が登場人物の運命を決定づける様子を丁寧に描写している。
権利表記
『アナザー・カントリー』© 1984 Eastern Counties Newspaper Group. All Rights Reserved.

『愛の狩人』――対照的な二人の男が示す愛のかたち

配信開始:11月29日。マイク・ニコルズ監督が描くのは、恋愛観の異なる二人の親友と、その周辺にいる女性たちとの関係である。愛情を求めることと肉体関係を優先することの対比が主題となる。

主演はジャック・ニコルソンとアート・ガーファンクル(クレジット表記ではアーサー・ガーファンクル)。キャンディス・バーゲン、アン=マーグレットらが共演し、アン=マーグレットは本作でゴールデン・グローブ助演女優賞を受賞している。

監督
マイク・ニコルズ
出演
ジャック・ニコルソン、アーサー・ガーファンクル(アート・ガーファンクル)、キャンディス・バーゲン、アン=マーグレットほか
解説
アート・ガーファンクルとジャック・ニコルソンが、恋愛観や価値観の違いを体現する親友役を好演。女優ボビー(アン=マーグレット)をめぐる関係性が物語の中心となる。
権利表記
『愛の狩人』© 1971 STUDIOCANAL – Icarus Productions

配信スケジュールと視聴方法の詳細

4作品は11月の各日より順次配信される。それぞれ配信開始日が定められており、各作品は開始日以降にザ・シネマメンバーズのプラットフォーム上で視聴可能になる。

配信スケジュールは以下の通りである。サービスの加入や視聴には公式サイトからの確認が必要だ。

配信開始日 作品
11月8日 死刑台のエレベーター
11月15日 アナザー・カントリー
11月22日 シェルタリング・スカイ
11月29日 愛の狩人

ザ・シネマメンバーズの視聴手続きや料金、対応デバイスなどの詳細は公式サイト(https://cineclub.thecinema.jp/)で案内されている。サービスはミニシアター系の作品に限定したセレクションを行うため、毎月の配信本数は限定的である点に留意が必要だ。

また、サービスは24年4月から学割を導入しており、学生向けの料金優遇が設定されている。

要点整理(作品一覧と主要データ)

以下の表は、本記事で紹介した4作品の主要データを整理したものである。配信日、監督、主な出演者、作品の特長、及び権利表記を明示している。

作品名 配信開始日 監督 主な出演 主な特長 権利表記
シェルタリング・スカイ 11月22日 ベルナルド・ベルトルッチ デブラ・ウィンガー、ジョン・マルコヴィッチ、ジル・ベネット、キャンベル・スコット サハラ砂漠を舞台にした映像美。坂本龍一が音楽を担当し、第48回ゴールデングローブ賞 作曲賞を受賞 © The Sahara Company Limited & Tao Films SRL.1990
死刑台のエレベーター 11月8日 ルイ・マル モーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー、ジョルジュ・プージュリイ、リノ・ヴァンチュラ ルイ・マルの長編第1作。パリの光と影を描写、マイルス・デイヴィスの即興的ジャズが効果的に用いられる © 1958 Nouvelles Editions de Films NEF
アナザー・カントリー 11月15日 マレク・カニエフスカ ルパート・エヴェレット、コリン・ファース、ルパート・ウェンライト、マイケル・ジェン 英国名門校を舞台にした禁断の恋と権力争いを描く叙情的な群像劇 © 1984 Eastern Counties Newspaper Group. All Rights Reserved.
愛の狩人 11月29日 マイク・ニコルズ ジャック・ニコルソン、アーサー・ガーファンクル(アート・ガーファンクル)、キャンディス・バーゲン、アン=マーグレット 対照的な2人の男の恋愛観を軸にした群像ドラマ。アン=マーグレットがゴールデン・グローブ助演女優賞を受賞 © 1971 STUDIOCANAL – Icarus Productions

本特集は、ザ・シネマメンバーズの独自セレクションによるもので、アクセスが難しい往年の名作やミニシアター系作品を再提示する試みである。視聴や詳細確認は公式サイト(https://cineclub.thecinema.jp/)を参照されたい。

参考リンク: