WSPがネイチャーパール作品『Rebirth Sphere』を銀座で展示開始
ベストカレンダー編集部
2025年10月27日 16:58
Rebirth Sphere展
開催日:10月27日
素材の記憶をふたたび光らせる「Rebirth Sphere」
株式会社WSPは、ジュエリー基準を満たさなかった真珠を「ネイチャーパール」と名付け、その再生と新たな活用を通じてクリエイター支援を続けています。2025年10月27日付の発表では、多数の応募の中から選出された造形作家・山口洋二氏とのコラボレーション作品、山口洋二 作「Rebirth Sphere」が同日よりWSP東京銀座本店にて展示されることが公表されました。
本作品は、ジュエリーとして流通しなかった真珠と、絹の糸にならなかった真綿という二つの「行き場を失った素材」に新たな価値を与え、“再生の喜び”を具体化したものです。展示初日は2025年10月27日(月)であり、WSPの理念「Love Our Nature(自然を愛そう!ありのままを愛そう!)」の考え方に基づく一連の活動の一環として紹介されています。
作品の特徴と表現
「Rebirth Sphere」は、ネイチャーパールの持つ個性を集合体として提示することで、見る者に想像の余地を残す造形になっています。青みがかったパールを地球のイメージに重ねるなど、素材の色調や質感そのものが鑑賞体験の中心となる構成です。
山口氏は作品について「ネイチャーパールは一粒ごとに異なる個性があり、その集合体である今回の作品のモチーフは見る方の心に委ねました」と述べており、鑑賞者の解釈を促す余白を意図的に残しています。また、ネイチャーパールと真綿が交差することで「もったいない」という日本の美意識を現代に映す新たな価値を提示している点が重要です。
- 展示開始日:2025年10月27日(月)
- 展示場所:WSP東京銀座本店(東京都中央区銀座3-14-1 銀座三丁目ビル6階)
- 作品名:Rebirth Sphere(山口洋二 作)
創作の背景と山口洋二氏のアプローチ
山口洋二氏は、WSPが推進する「Love Our Nature」の理念に共感して本コンテストへ応募しました。もともと真珠の美しさと光沢に惹かれていたこと、そして「素材の命を最後まで生かす」というWSPの姿勢が、自身のものづくりの思想と重なったことが今回の制作の起点です。
作品制作にあたっては、素材の個性を尊重する手法が採られました。流通規格で除外された真珠は「欠点」があるとされる一方で、ひとつひとつ異なる表情を備えており、それらを束ねることで別の美が際立ちます。真綿も同様に、紡がれなかった状態から別の表現へと転換されています。
山口洋二(Yoji Yamaguchi)プロフィール
- 職業
- 造形作家
- 学歴
- 金沢美術工芸大学 卒業
- 経歴
- TOPPAN入社、アートディレクション業務に従事。退社後より創作活動を開始。
- 受賞歴
- 2023 伊勢志摩パールジュエリーグランプリ 審査員特別賞
- 2025 JJAジュエリーデザインアワード 新人部門 入選
これらの経歴は、山口氏がパールに関する表現やデザインに深い関心と取り組みを有していることを示しています。今回の作品は、その延長線上に位置づけられる創作活動の一例です。
WSPのサステナビリティとネイチャーパールの位置づけ
WSPは「Love Our Nature」を通して、ジュエリー製造の背景にある海洋環境や素材循環の課題に取り組んでいます。真珠が生まれる海を守ることがブランドの根幹であり、その考えを具現化するために廃材の活用や素材の再生へとつながる取り組みを継続しています。
過去には段ボール造形作家・玉田多紀氏、廃材再生師・加治聖哉氏とのコラボレーションを行い、ジュエリーにならなかった真珠をアートや什器に再生するなど、再生をテーマにした活動を実施してきました。今回の山口氏の作品もこの流れの一環として位置づけられます。
ネイチャーパールとは
真珠はジュエリーとして流通するために厳格な品質基準に基づいて選別されます。入札時に1級・2級へ仕分けされ、ハイグレードな1級に選ばれるのは約10%にすぎません。2級に満たない低品質真珠は通常販売されず、化粧品原料(コンキオリン)や再生核などに利用されます。
WSPはこうした流通から外れた真珠を独自に「ネイチャーパール」と命名し、新たな価値創造の対象として扱っています。ネイチャーパールは、ジュエリー基準に達しなかったという理由で見過ごされていた素材の美しさや可能性を改めて提示する役割を果たします。
企業としての具体的施策
WSPは以下のような施策を行っています。これらは環境負荷低減と素材循環の両面から実施されています。
- ジュエリーにならなかった真珠の再活用(アート作品・什器への転換)
- 廃材を生かした什器の制作
- 関連団体への寄付活動
- 真珠由来成分を用いた化粧品やサプリメントの研究・開発
これらの活動はブランドの歴史と事業内容とも結びついています。WSPは1991年に大阪で真珠の卸業として創業し、現在はジュエリー製造・販売のみならず化粧品やサプリの開発・販売まで事業を拡大しています。
展示情報と関連情報の整理
展示に関する主要な事実や関連情報は以下の通りです。展示はWSPの理念を具体化した取り組みの一例として位置づけられ、素材の再生と表現の可能性を来訪者に示します。
また、本プレスリリースでは展示に用いられた画像ファイルのダウンロード提供が述べられており、報道関係者や関心のある方が素材を確認できるようになっています。関連リンクとして、WSPのLove Our Nature特設ページも案内されています(https://www.wspcorp.jp/love_our_nature/)。
- 主催:株式会社WSP(取締役社長:藪野真紀子)
- 展示開始:2025年10月27日(月)
- 展示場所:WSP東京銀座本店(東京都中央区銀座3-14-1 銀座三丁目ビル6階)
- 関連リンク:https://www.wspcorp.jp/love_our_nature/
- プレスリリース日:2025年10月27日 14時10分
カテゴリ/キーワードもプレスリリース内で明記されています。カテゴリは「ジュエリー・アクセサリー」「アート・カルチャー」、キーワードとしては「真珠」「パール」「アート」「SDGs」「サスティナブル」「パールアート」「ネイチャーパール」「Love Our Nature」「アート作品」が挙げられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年10月27日 14:10 |
| 発表者 | 株式会社WSP(取締役社長:藪野真紀子) |
| 作品名 | Rebirth Sphere(山口洋二 作) |
| 展示開始 | 2025年10月27日(月) |
| 展示場所 | WSP東京銀座本店(東京都中央区銀座3-14-1 銀座三丁目ビル6階) |
| 作品の素材 | ネイチャーパール(ジュエリー基準を満たさなかった真珠)、真綿 |
| ネイチャーパールの定義 | ジュエリーとしての厳格な品質基準に満たなかった真珠。1級になるのは約10%で、その他は化粧品原料(コンキオリン)や再生核等に利用される。WSPが独自に命名。 |
| 関連活動 | 段ボール造形作家・玉田多紀氏、廃材再生師・加治聖哉氏との過去コラボなど |
| 会社情報(抜粋) | 株式会社WSP/創立1991年(設立1994年12月)/東京オフィス:〒104-0061 東京都中央区銀座3-14-1 銀座三丁目ビル6階/URL:https://www.wspcorp.jp/ |
今回の発表は、素材の価値を再評価する試みとして位置づけられ、WSPが掲げるサステナビリティ施策とクリエイティブの接点を具体的に示しています。展示情報、作家プロフィール、ネイチャーパールの定義、企業の取り組みなど、本文中で示した要点を表にまとめて整理しました。
参考リンク: