11月12日幕張出展:築野が米ぬか・廃食油素材を披露

築野SUSMA初出展

開催期間:11月12日〜11月14日

築野SUSMA初出展
築野オレオって何を展示するの?
米ぬかの非可食部や廃食用油を原料にしたオレオケミカル製品群を展示。TFA/TFE/ツノダイムやポリアミドなど工業向けの樹脂・潤滑油原料に加え、初公表の糠由来TFA‑IS4Rも出展します。
展示会はいつどこで見られるの?
幕張メッセで2025年11月12日〜14日に開催。開場は各日10:00〜18:00(最終日17:00まで)、築野のブースは小間番号32‑40。商談型展示会のため来場登録が必要な場合があります。

築野オレオケミカルズ、SUSMA(第5回サステナブルマテリアル展)に初出展 — 幕張メッセで米ぬか・廃食用油由来素材を提示

築野オレオケミカルズ株式会社(本社:和歌山県伊都郡、代表取締役社長 築野富美)は、2025年11月12日(水)から14日(金)に幕張メッセで開催される「第5回サステナブルマテリアル展―SUSMA―(主催:RX Japan株式会社)」に初出展します。プレスリリースは築野食品工業株式会社より2025年11月5日 10時28分に発表されています。

出展テーマは「米ぬかの非可食部」「廃食用油」由来の素材と技術で、環境配慮型の製品ラインナップと最新の技術ソリューションを披露します。会期中の展示位置は幕張メッセ 小間番号「32-40」です。展示会開催時間は11月12日・13日が10:00〜18:00、11月14日は10:00〜17:00になります。

開催日
2025年11月12日(水)〜11月14日(金)
開催時間
10:00〜18:00(最終日11月14日は17:00まで)
会場
幕張メッセ 小間番号「32-40」
主催
RX Japan株式会社
【築野オレオ】第5回サステナブルマテリアル展(SUSMA)初出展!米ぬか非可食部・廃食用油由来で、あらゆる製品のバイオマス度を向上 画像 2

出展製品の中核:TFA/ツノダイム/TFE/ポリアミドのラインアップ

築野オレオケミカルズが展示する製品群は、主に米ぬかの非可食部や廃食用油を原料とするオレオケミカル製品です。産業用途に向けた脂肪酸系原料から、樹脂・可塑剤・潤滑油用途まで幅広い展開が特徴です。

以下に出展品目とその用途、特性を詳細に整理します。技術的な数値や開発状況、用途例もプレスリリースの記載どおり紹介します。

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脂肪酸 TFAシリーズ

TFAシリーズは、こめ油製造時の副産物や廃食用油由来を主原料とし、C16〜C18の混合脂肪酸が主成分です。主に工業用途向けに幅広く利用されており、塗料用樹脂原料、粉石鹸原料、各種樹脂原料、誘導体の原料として用いられます。

工業用途以外でも、乳牛用飼料の脂肪酸カルシウムとして乳脂率・乳量向上に用いられるケースがあるほか、化粧石鹸原料やゴム添加剤への応用も報告されています。廃食用油リサイクルを推進することで資源の有効利用に貢献しています。

  • TFA-IS4及びIS4R(開発品):これまでの脂肪酸精製や水添技術、ダイマー酸生産技術を応用し、イソステアリン酸の製造・販売を開始。展示会では糠由来のTFA-IS4Rを初公表します。
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ダイマー酸 ツノダイムシリーズ

ツノダイムシリーズは、植物系油脂由来のC18不飽和脂肪酸を二量化して得られるC36ジカルボン酸を主成分とする液状脂肪酸群です。一塩基酸や三塩基酸を含有し、廃食用油リサイクルから得られる脂肪酸を原料にした再生可能な製品です。

用途としては、エポキシ樹脂硬化剤のポリアミドアミン、熱可塑性ポリアミド樹脂等の原料に用いられ、塗料・インキ・接着剤分野での使用が想定されます。ジカルボン酸の性質を活かし、柔軟性改質原料としての利用も可能です。

  • ツノダイムLH395(部分水添ダイマー酸)およびFH395(完全水添ダイマー酸):国内で初めて開発された部分水添・完全水添のダイマー酸。色や耐熱性など従来の課題を大幅に改良しています。
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脂肪酸エステル TFEシリーズ

TFEシリーズは、食用として使用できない再生可能なバイオマス原料を最大限に活用した脂肪酸エステル製品群です。環境配慮型の特性を有し、樹脂可塑剤、繊維油剤、金属加工油(切削油・圧延油・塑性加工油)、合成潤滑油など多様な工業用途での利用が想定されています。

受託製造やカスタマイズにも対応可能とし、用途に応じた仕様提案が行われます。代表製品として展示される製品の一例は以下のとおりです。

  • TFE-248:廃食用油由来の脂肪酸を用いた低粘度・高引火点タイプの脂肪酸エステル。代表値として40℃動粘度12.0 mm2/s、引火点250℃以上(指定可燃物質の区分)。切削油のベース油や各種ベース油の希釈剤としての利用が可能です。
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ポリアミド樹脂(液状/固形)と水性化開発品

液状ポリアミドは、ダイマー酸や脂肪酸とポリアミンを縮合したポリアミドアミンで、エポキシ硬化剤として塗料や接着剤に配合されます。船舶、橋梁、自動車、電気製品、土木建築、陸上・海上構造物など幅広い用途で使用されています。

固形ポリアミドはダイマー酸を主成分とした環境配慮型合成樹脂で、食品包装向け印刷インキのバインダーやホットメルト接着剤として自動車・電気・電子部品の工業用途に使用されています。また、開発品として水性エポキシ硬化剤を紹介しており、製品の水性化による環境対応とバイオマス度約50%を維持した保存安定性・接着性を実現しています。

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その他の開発品と長年の事業背景

展示品には上述以外にも自社技術を掛け合わせた開発品が含まれます。代表的な開発品としては、築野独自技術により生み出されたバイオマス炭化水素THC-182が挙げられます。ユニークな分子構造を持ち、潤滑油などのベース油としての用途が想定されています。

築野グループのオレオケミカル事業は1960年に開始され、こめ油精製過程で発生する副生成物や各植物油由来の副生成物から脂肪酸や脂肪酸誘導体を製造してきました。1990年代からは使用済み食用油のリサイクル技術にも取り組み、長年の技術革新の積み重ねによって原料から誘導体まで一貫生産・開発体制を確立しています。

  1. 1960年:オレオケミカル事業開始(築野グループ)
  2. 1990年代:使用済み食用油のリサイクル技術導入
  3. 以降:ダイマー酸、脂肪酸精製、水添技術などの蓄積と製品化

企業概要(プレスリリース記載)

築野グループは1947年に和歌山県で創業し、米ぬかの高度有効利用や使用済み食用油・油滓の循環利用を推進しています。事業はこめ油製造、ファインケミカル、オレオケミカルの3本柱で構成されています。

本社所在地は和歌山県伊都郡かつらぎ町、設立は昭和22年2月1日、代表者は代表取締役社長 築野富美です。グループ構成には築野食品工業株式会社、築野ライスファインケミカルズ株式会社、築野オレオケミカルズ株式会社、築野運輸株式会社、株式会社スズキ製油などが含まれます。事業案内は公式サイト(https://www.tsuno.co.jp/oleo-chemicals/)で案内されています。

出展の要点と展示で示される技術の整理

本展示では、米ぬかの非可食部や廃食用油を原料とする各種素材が示され、資源循環とバイオマス度向上に資する製品群が一堂に会します。製品ごとの主要用途、開発品の特徴、展示で初公表となる製品などが明記されています。

以下に今回の出展内容を表形式で整理します。記事全体で触れた情報を一覧で確認できるようにまとめています。

項目 内容(プレスリリース記載の要点)
発表日 2025年11月5日 10時28分(築野食品工業株式会社)
出展期間/時間 2025年11月12日(水)~14日(金)、各日10:00~18:00(最終日のみ17:00まで)
会場・小間 幕張メッセ 小間番号「32-40」
主催 RX Japan株式会社
主な出展品目 脂肪酸エステル TFEシリーズ、ポリアミド樹脂、ダイマー酸 ツノダイムシリーズ、脂肪酸 TFAシリーズ、その他開発品(THC-182 等)
TFAの原料・用途 こめ油副産物・廃食用油由来、C16~C18混合脂肪酸。塗料用樹脂原料、粉石鹸原料、樹脂原料、乳牛飼料(脂肪酸カルシウム)、化粧石鹸原料、ゴム添加剤等
注目の開発製品 TFA-IS4/IS4R(糠由来TFA-IS4Rを今回初公表)、ツノダイムLH395/FH395(部分・完全水添ダイマー酸)、TFE-248(40℃動粘度12.0 mm2/s、引火点250℃以上:代表値)、水性エポキシ硬化剤(バイオマス度約50%)、THC-182
企業沿革・背景 1960年にオレオケミカル事業開始、1990年代から使用済み食用油リサイクルに取り組む。原料から誘導体まで一貫生産・開発体制を確立。
企業情報 築野グループ(1947年創業)、本社:和歌山県伊都郡かつらぎ町、代表:築野富美、公式URL:https://www.tsuno.co.jp/

上表はプレスリリース記載内容を整理したもので、展示会で提示される各製品の概要、技術的特徴、企業の事業背景を一覧化しています。展示会での出展は初出展となり、糠由来のTFA-IS4Rの初公表など、新情報も含まれています。関連情報や製品の詳細は築野グループの公式ページ(https://www.tsuno.co.jp/)で案内されています。