日本酒と共同生活が描く恋物語『酒蔵かもし婚』2巻発売

酒蔵を舞台に始まる新たな共同生活――『酒蔵かもし婚』第2巻が刊行

株式会社新潮社は、Web漫画サイト「くらげバンチ」で連載中のコミック『酒蔵かもし婚』第2巻を、2025年11月8日（土）に刊行すると発表しました。プレスリリースは2025年11月8日 12時00分に配信されており、刊行日は同日の設定です。

本作は日本酒をテーマにしたラブコメディで、日本酒オタクの女性・涼と、婚約者（仮）となった元気が中心となって物語が展開します。住み込みで酒蔵に入ることで生まれる共同生活と、日本酒造りをめぐる人間模様が本巻の主題です。出版社は新潮社、連載サイトは「くらげバンチ」とされています。

人物相関と第2巻の物語構成――住み込みで挑む日本酒造り

第2巻では、元気が鮎原酒造に住み込み、実際に日本酒造りに取り組む姿が中心に描かれます。元気は明るく前向きな性格で、日々の仕事に真摯に向き合う一方で、酒蔵には個性の強い面々が揃っており、職場でのやり取りや価値観のぶつかり合いが物語に厚みを与えます。

また、涼と義母との対立が表面化する点も本巻の重要な要素です。後継者を巡る酒蔵内の思惑が動くなかで、元気と涼の関係性は揺らぎと成熟を繰り返します。作品全体としては「日本酒オタク女子×住み込みピュア男子」が生む化学反応と、その中で育まれる信頼や葛藤が描かれます。

酒蔵で交わる日常と仕事の描写

日常描写と仕事描写は密接に結びついており、酒造りの工程や酒蔵特有の人間関係が丁寧に描かれています。住み込み故の距離感や、酒を通じた交流が物語を前に進めます。

酒蔵の内部で生じる対立や協力は物語の緊張感を高める要素であり、後継者問題や家族関係など、外部から見えにくい世界の複雑さが作品の主題に深みを与えています。

「満天星」と料理、そして監修コラムの収録

第2巻には鳥取の純米吟醸酒「満天星（まんてんせい）」が登場します。本作では、製造を終えた後に3年の熟成期間を経た「満天星」が登場し、コクのある味わいと、華やかでフルーティな香りが特徴として描かれています。

作中では、その「満天星」に合わせて元気が同僚たちにふるまった料理が描かれています。プレスリリース本文ではその具体的な料理名や詳細までは明示されていませんが、満天星の特性に合わせた献立が物語内の一幕として収められている点が紹介されています。

監修コラム「日本酒つまみ話」について

本巻には監修者である増田晶文によるコラム「日本酒つまみ話」も収録されています。コラムでは日本酒にまつわる知見や、作品の背景にある酒文化の説明などが盛り込まれていることが予想され、物語の理解を深める付加情報として位置付けられています。

増田晶文は小説家であり、四半世紀にわたり日本酒を取材してきた経歴を持ちます。著作には『うまい日本酒はどこにある？』『うまい日本酒をつくる人たち』があり、コミック『いっぽん!! しあわせの日本酒』では原作を担当するなど、漫画と日本酒の接点に精通した立場から本作の監修に関わっています。

著者コメントと制作スタッフの紹介

著者の菅原じょにえるは、本連載を通じて日本酒のおいしさや面白さを知ったことを述べつつ、自身はお酒が弱く少量しか飲めないことを悩みとして挙げています。プレスリリース内の著者コメントは次の文言です。

「この連載で日本酒のおいしさや面白さを知れましたが、お酒弱すぎて少ししか飲めないのが悩みです…。よろしくお願いします！（菅原じょにえる）」

著者

菅原じょにえる（すがわら・じょにえる）。代表作に『花と修羅場』『清く貧しく』など。

監修

増田晶文（ますだ・まさふみ）。小説家。日本酒取材を四半世紀続け、『うまい日本酒はどこにある？』『うまい日本酒をつくる人たち』など著書多数。

書誌情報と購入先情報

刊行に関する具体的な書誌情報は以下の通りです。書籍データは読者が購入や図書館蔵書登録に利用できる基本情報を網羅しています。

出版社は株式会社新潮社で、発売日は2025年11月8日です。造本はB6判、定価は792円（税込）となっています。ISBNは978-4-10-772833-3で、作品ページのURLは新潮社の刊行情報ページにて案内されています。

本稿では、プレスリリースの記載に基づき第2巻の刊行情報、物語の概要、登場する日本酒「満天星」に関する記述、監修コラムの収録、著者と監修者の紹介、そして書誌データを整理して伝えました。作品の詳細や購入は新潮社の刊行ページで確認することができます。