11月11日開幕|九谷焼美術館で古九谷の至宝 後期展
ベストカレンダー編集部
2025年11月8日 16:44
古九谷の至宝 後期展
開催期間:11月11日〜12月14日
古九谷の独創と色彩──石川県九谷焼美術館で「古九谷の至宝」後期展が開幕
石川県九谷焼美術館は、特別展「古九谷の至宝─石川県立美術館のコレクションから─」の後期展を令和7年11月11日(火)より開幕します。本展は、17世紀に大聖寺藩下で生まれた古九谷の独自の意匠と鮮やかな色絵磁器の魅力を前期・後期に分けて紹介する企画で、石川県立美術館が所蔵する古九谷コレクションから選りすぐりの名品が並びます。
展示には石川県指定文化財7件が含まれ、そのうち1件は〈重要美術品〉に指定されています。古九谷の技術と表現の幅、絵付けに用いられた色彩の工夫、そして大聖寺藩の背景が織りなす文化史的意義を、実物資料を通して確認できる構成です。展示替えを行うことで、往時の多様な意匠をより立体的に理解できるようになっています。
- 展示例(後期展示の代表作品)
- 石川県指定文化財・重要美術品《色絵布袋図平鉢 古九谷》
- 《色絵石畳双鳳文平八 古九谷》
各作品は個別の保存状態や図像的特徴、絵具の構成が異なり、作品ごとの比較・分析が楽しめます。出品点数や会期中の展示替えにより、古九谷の多様な表現様式を段階的に把握できる点が本展の特色です。
会期・会場・入館案内──来場前に確認しておきたい実務情報
後期展の会期は令和7年11月11日(火)~12月14日(日)です。開館時間は9:00〜17:00(最終入館は16:30)で、祝日を除く月曜が休館日となります。会場は石川県九谷焼美術館 企画展示室(加賀市大聖寺地方町1-10-13)です。
入場料は以下の通りに設定されています。鑑賞計画を立てる際には年齢区分と料金を確認してください。
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 一般 | 560円 |
| 75歳以上 | 280円 |
| 高校生以下 | 無料 |
展示に関する問い合わせや入館に関する質問は、石川県九谷焼美術館まで電話で連絡が可能です。電話番号は0761-72-7466です。最新情報やアクセス案内は美術館の公式サイトにも掲載されています(https://www.city.kaga.ishikawa.jp/kutani-mus/index.html)。
また、本プレスリリースに含まれる画像や配布資料はダウンロード可能な素材が用意されていますので、報道関係者や研究者は指示に従って取得してください。ダウンロードについての詳細は美術館窓口または公式サイトで確認することができます。
関連プログラム──講演会・ミニ国際シンポジウム・現代アートセッション
展覧会期間中には関連イベントとして、専門的な講演会や国際的な研究者を迎えたミニシンポジウム、さらに古九谷と現代美術の対話を試みるセッションが実施されます。いずれも参加費は無料ですが、事前申し込みが必要です。申し込み窓口や連絡先は各イベントごとに異なりますので注意してください。
以下に各プログラムの詳細を整理します。参加希望者は指定の電話番号または申込フォームを利用して事前申込を行ってください。
講演会:「古九谷を創ったのは誰か」-利常・仁清・宗達・探幽
開催日時は令和7年11月16日(日)14:00~15:30(13:30開場)です。会場は石川県九谷焼美術館2階ホールで、講師には石川県九谷焼美術館館長の村瀬博春 氏が登壇します。参加は無料ですが、事前のお申込みが必要です。申込・問い合わせは石川県九谷焼美術館(電話:0761-72-7466)まで。
講演は古九谷創成期に関わった人物や文化的背景を多面的に論じる内容が予定されており、古九谷の制作史や絵付技法、地域史との関連を深掘りすることが期待されます。研究者や関心のある一般来館者にとって、作品鑑賞を補完する専門的な解説となります。
ミニ国際シンポジウム:「古九谷を科学する」-Scientific Approaches to Ko-Kutani
開催日時は令和7年12月7日(日)13:30~16:00(13:00開場)です。パネリストには文化財分析に詳しいリカード・モンタナリ氏と館長の村瀬博春氏が参加します。会場は同じく石川県九谷焼美術館2階ホールで、参加費は無料、事前申し込みが必要です。申し込み・問い合わせは石川県九谷焼美術館(電話:0761-72-7466)まで。
リカード・モンタナリ氏はローマ第三大学で電子工学の修士号を取得し、非破壊分析技術を用いた古陶磁の研究で知られる研究者です。本シンポジウムでは、顔料や釉薬の分析、出土陶磁片の化学的検証など、科学的手法による古九谷研究の最前線が紹介される予定です。
Session:「古九谷と現代アート」-Session par le Salon de Kutani
開催日時は令和7年12月14日(日)13:30~15:00(13:00開場)で、ゲストに現代美術家の中村元風 氏、および村瀬博春氏が登壇します。会場は石川県九谷焼美術館2階ホール、参加費は無料ですが事前申込が必要です。申し込み・問い合わせは茶房古九谷(電話:0761-72-6366)まで。
このセッションでは古九谷の伝統的表現と現代美術の対話を通じて、古典工芸が持つ表現可能性の拡張や応用、現代作家が見る古九谷像について議論される予定です。展覧会の鑑賞体験を別角度から補佐するプログラムです。
登壇者の経歴と問い合わせ窓口──専門知見と申込方法の整理
ここでは主要な登壇者の経歴と、本展および関連プログラムの申し込み方法・問い合わせ先を整理します。研究的視点と実務的な問い合わせ先を分かりやすく提示することで、参加希望者や取材者が動きやすくなります。
主催・運営に関する問い合わせ先は美術館窓口のほか、加賀市観光交流機構(加賀市観光情報センター KAGA旅・まちネット)でも案内が可能です。観光に関する一般的な相談は同機構の窓口を利用してください(電話:0761-72-6678、受付時間 8:45~17:30、年中無休)。公式サイトはhttps://www.tabimati.net です。
- 村瀬 博春(石川県九谷焼美術館館長)
- 2007年に北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科博士後期課程を修了(博士(知識科学))。1982年より石川県美術館(旧館)に臨時職員として学芸業務に従事し、以降石川県立美術館で学芸員・課長職を歴任。九谷焼美術館館長就任は2024年4月。専門は日本古美術および工芸の展示、研究、保存管理・修復などです。
- リカード・モンタナリ(文化財分析科学者)
- ローマ第三大学で電子工学修士(MSc)を取得。大学での講義や研究を経て、非破壊的分析手法を用いた顔料・釉薬・陶磁片の体系的研究を行っている研究者。日本の16〜17世紀美術工芸に移入された材料・技術の分析に精通しています。
- 中村 元風(現代美術家)
- 現代美術家として活動するクリエイターをゲストに招き、古九谷と現代美術の接点を探るセッションに登壇します。作品制作視点から古九谷の表現を批評的に考察する役割を担います。
申し込み方法は原則として電話または各イベントの申込フォームを利用します。講演会・シンポジウムの申込先は石川県九谷焼美術館(電話:0761-72-7466)、古九谷と現代アートのセッションは茶房古九谷(電話:0761-72-6366)となっています。参加は無料ですが、座席数に制約がある場合がありますので早めの申し込みが推奨されます。
以下の表は、本記事で解説した展示と関連イベント、問い合わせ先を一目で参照できるように整理したものです。会期・会場・料金・主要プログラムと登録方法を網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 展覧会名 | 特別展「古九谷の至宝─石川県立美術館のコレクションから─」後期展 |
| 会場 | 石川県九谷焼美術館 企画展示室(加賀市大聖寺地方町1-10-13) |
| 会期(後期) | 令和7年11月11日(火)~12月14日(日)※祝日を除く月曜休館 |
| 開館時間 | 9:00~17:00(最終入館16:30) |
| 入場料 | 一般560円 / 75歳以上280円 / 高校生以下無料 |
| 主な出品作品 | 石川県指定文化財・重要美術品《色絵布袋図平鉢 古九谷》、《色絵石畳双鳳文平八 古九谷》ほか(石川県立美術館コレクションより) |
| 講演会 | 「古九谷を創ったのは誰か」11月16日(日)14:00~15:30(13:30開場) 講師:村瀬博春氏 / 参加無料(要事前申込) 問合せ:0761-72-7466 |
| ミニ国際シンポジウム | 「古九谷を科学する」12月7日(日)13:30~16:00(13:00開場) パネリスト:リカード・モンタナリ氏、村瀬博春氏 / 参加無料(要事前申込) 問合せ:0761-72-7466 |
| セッション | 「古九谷と現代アート」12月14日(日)13:30~15:00(13:00開場) ゲスト:中村元風氏、村瀬博春氏 / 参加無料(要事前申込) 問合せ:0761-72-6366(茶房古九谷) |
| 美術館問合せ | 石川県九谷焼美術館 TEL:0761-72-7466 / 公式サイト:https://www.city.kaga.ishikawa.jp/kutani-mus/index.html |
| 観光案内(加賀温泉郷) | 一般社団法人加賀市観光交流機構(KAGA旅・まちネット) TEL:0761-72-6678(8:45~17:30) 公式サイト:https://www.tabimati.net |
以上が本展および関連プログラムの概要です。出品作品および開催情報は公式発表に基づいており、展示替え・スケジュール・問い合わせ先情報は変更される場合があります。最新の情報は石川県九谷焼美術館および加賀市観光交流機構の公式サイトで確認することを推奨します。