ロブロックス、初の日本開催イベントで経済効果報告書を発表
ベストカレンダー編集部
2025年11月10日 15:51
Roblox東京クリエイター祭
開催日:11月10日
東京で初開催された「Roblox Creator Series in Tokyo 2025」の全体像
ロブロックス(Roblox)は、初の日本開催となるクリエイター向けイベント「Roblox Creator Series in Tokyo 2025」を開催し、日本のクリエイター、ゲーム開発者、インフルエンサーが一堂に会しました。プレスリリースは2025年11月10日14時00分に発表され、イベントの意義や当日の主なプログラム、そして同時に公開された年次報告書の内容が伝えられました。
本章では、イベントの構成や来場者に向けた主なプログラムについて整理します。展示やパネル、ライブQ&A、表彰式といった複数のセッションを通じ、クリエイターの活動事例やIP連携の実例が紹介され、クリエイター同士・企業との協業の可能性について議論が交わされました。
当日の主なプログラム構成
イベントは、開発者向けのパネルディスカッション、トップクリエイターとのライブQ&A、インフルエンサーセッション、そして日本クリエイター表彰式といった構成で進行しました。各セッションは国内外の成功事例や実務的なノウハウの共有を目的として企画されています。
- 開発者パネルディスカッション:日本のトップクリエイターやIPホルダーが登壇
- トップクリエイターとのライブQ&A:海外の人気デベロッパー含む出演
- インフルエンサーセッション:特別ゲスト出演を含むトーク
- 日本クリエイター表彰式:各部門の受賞者発表
イベントでは来場者やメディア向けに写真や資料も提供され、当日のスナップや登壇者の顔ぶれが公開されています。発表資料や写真はイベントの公式リリースにて参照可能です。
登壇者とセッションのハイライト:誰が何を語ったか
開発者パネルディスカッションには、羽柴健太氏(株式会社タカラトミー アライアンスマーケティング企画課、IP作品『BEYBLADE X』より)、田中創一朗氏(GeekOut株式会社代表取締役、クリエイターとIPホルダーの共創支援担当)、さらに辻潤一郎氏、丹治慶太氏、くろにゃんこ氏らが登壇しました。各登壇者は、ロブロックス上でのIP連携や制作現場の実務、海外展開の可能性について具体的な事例を示しながら議論しました。
ライブQ&Aセッションには、代表的なグローバルデベロッパーとして『Grow a Garden』のクリエイターJandel氏が登場し、創作のモチベーションや技術的チャレンジ、プレイヤーベースの拡大手法について語りました。また、インフルエンサーセッションでは日本を代表するYouTuberのHIKAKIN氏がサプライズで登場し、国内におけるロブロックス文化の影響力を示しました。
- 登壇者(一部)
- 羽柴健太(タカラトミー、BEYBLADE X)
- 田中創一朗(GeekOut株式会社 代表取締役)
- Jandel(『Grow a Garden』クリエイター)
- 辻潤一郎、丹治慶太、くろにゃんこ(日本のトップクリエイター等)
- 特別ゲスト:HIKAKIN(YouTuber)
登壇者はそれぞれの立場から、クリエイター育成、IPとの共創、観客やユーザーとのエンゲージメントを高める工夫について具体的な経験を共有しました。
『Roblox Japan Economic Impact Report 2025』の主要な指標と示唆
イベント内で発表された『Roblox Japan Economic Impact Report 2025(日本版 ロブロックス経済効果年次報告書)』は、Access Partnership社との共同作成によるもので、ロブロックスが日本のクリエイターエコノミーに与える影響を数値と事例で明らかにしています。発表はロブロックスのチーフマーケティングオフィサー(CMO)ジェレット・ウェスト、チーフデザインオフィサー加藤匡嗣、Roblox Japan統括責任者アリ・ステイマンによるファイアサイドチャットの中で行われました。
レポートはいくつかの主要な定量指標を示しています。日本国内での成長率やクリエイターの収益、インフルエンサーの収入寄与など、クリエイターの経済活動をサポートするプラットフォームとしての側面が具体的に示されています。
- 収益分配資格を得たクリエイター数:2022年第4四半期から2024年第4四半期で415%増
- 収益分配の総額:同期間で78%増
- 日本国内DAU(デイリーアクティブユーザー数):同期間で120%増
- クリエイターの対外的機会:調査対象クリエイターの86%が作品をきっかけに外部から仕事のオファーやビジネス機会を得たと回答
- インフルエンサーへの寄与:国内インフルエンサーの60%が「Robloxは収入に大きく貢献している」と回答し、総収入の平均44%がロブロックス関連であると報告
レポートは、クリエイターの収益化やスキル可視化におけるプラットフォームの役割を示すと同時に、日本発の体験が海外で受容される事例が増えている点を指摘しています。具体的な成功事例としては、Inu_productionsのホラーゲーム『ペタペタサマ』が累計4億3,900万回以上の訪問を記録したことや、タカラトミーの『BEYBLADE X』がロブロックス上で世界的な人気を拡大していることが挙げられています。
レポートの日本語版・英語版および当日の写真は、それぞれ公式リンクから参照可能です(公式サイト:https://corp.roblox.com/ja)。
グローバル指標と日本市場での位置付け、表彰結果
ロブロックスのグローバルな規模感も併せて報告されました。2025年第3四半期時点でデイリーアクティブユーザー数の平均は1億5,150万人に達し、累計利用時間は396億時間を突破しています。プラットフォーム上には350万の開発者と700万以上のアクティブな体験が存在するとされ、巨大なデジタルコミュニティとしての地位を示しています。
イベントの締めくくりでは日本クリエイター表彰式が行われ、本年度の受賞者が発表されました。受賞は日本のクリエイティブ活動を可視化する重要な機会となっています。
| 部門 | 受賞者 | 作品/活動 |
|---|---|---|
| 日本最優秀エクスペリエンス部門 | manato氏 | 『顔から逃げるゲーム』 |
| 日本最優秀UGC | Akusesa氏 | UGC(ユーザー生成コンテンツ)制作 |
| 日本最優秀インフルエンサー | てきと氏 | インフルエンサー活動 |
表彰式では受賞者の功績と、それぞれが示したクリエイティブ性や影響力が紹介されました。これらの受賞は、日本発のクリエイティブ・コンテンツがプラットフォーム上で評価され、国内外へ広がっていることを示す指標にもなります。
この記事の要点まとめ
以下の表は、本記事で触れた主要な情報を整理したものです。イベント名、発表日時、主要登壇者、レポートの主要数値、受賞者、参照リンクを含めています。記事全体を通じて、ロブロックスが日本のクリエイターやインフルエンサー、企業に与える影響と、グローバルなプラットフォームとしての規模感を示しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント名 | Roblox Creator Series in Tokyo 2025 |
| プレスリリース日時 | 2025年11月10日 14時00分 |
| 主な登壇者 | ジェレット・ウェスト(CMO)、加藤匡嗣(CDO)、アリ・ステイマン(Roblox Japan統括責任者)、羽柴健太、田中創一朗、Jandel、辻潤一郎、丹治慶太、くろにゃんこ、HIKAKIN(特別ゲスト) |
| 発表資料 | Roblox Japan Economic Impact Report 2025(Access Partnership共同作成)日本語版・英語版 |
| 主要数値(日本) | 収益分配資格クリエイター数: +415%(2022Q4→2024Q4)、収益分配総額: +78%、DAU: +120% |
| 主要数値(グローバル) | デイリーアクティブユーザー数: 1億5,150万人(2025Q3)、累計利用時間: 396億時間、開発者数: 350万、体験数: 700万以上 |
| 受賞者 | 日本最優秀エクスペリエンス: manato(『顔から逃げるゲーム』)、日本最優秀UGC: Akusesa、日本最優秀インフルエンサー: てきと |
| 参考リンク | https://corp.roblox.com/ja |
以上が「Roblox Creator Series in Tokyo 2025」および同時に発表された『Roblox Japan Economic Impact Report 2025』の要点と事実の整理です。ロブロックスは、日本のクリエイターやブランドがグローバルな観客と直接つながるためのプラットフォームとしての機能を強めており、今回のイベントとレポートはその現状を数値と事例で示すものとなっています。
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