11/22開幕|泥方陽菜 個展『▶CONTINUE』陶と絵で綴る人生像

泥方陽菜個展▶CONTINUE

開催期間:11月22日〜12月16日

泥方陽菜個展▶CONTINUE
いつどこでやるの?
会期は2025年11月22日(土)〜12月16日(火)、会場は京都岡崎 蔦屋書店 GALLERY EN ウォール。開館時間は10:00〜20:00。入場料の記載はありません。
作品って買えるの?オンライン販売はある?
店頭販売は11月22日(土)10:00から開始。一部作品はオンラインマーケットプレイス「OIL」で11月25日11:00〜12月16日23:59に販売されます。出品は店頭とオンラインで異なる場合あり。

ゲームの反復が描く「リセットできない」人生像──陶と絵で綴る新作群

京都岡崎 蔦屋書店は、美術作家・泥方陽菜(HARUNA HIJIKATA)の個展「▶CONTINUE」を、2025年11月22日(土)から12月16日(火)までGALLERY EN ウォールで開催します。本展では、ゲームプレイの反復から着想を得た新作の陶作品とペインティング作品を通じて、個人の体験や記憶、愛着の断片を結晶化しながら、“リセットのできない人生”について静かに問いかけます。

泥方は夏頃から同じゲームを何度も繰り返しプレイし、クリアしてデータを消すことを繰り返す中で、人生にリセットボタンがないこと、また「つづきからあそぶ」を選び続けた先に必ずしも満足のいく結末が保証されないことを考察しました。ゲームのプレイヤー視点、時間感覚、繰り返しの中で生じる感情を手がかりに、人生の儚さや再生の可能性を探る作品群が並びます。

【京都岡崎 蔦屋書店】美術作家 泥方陽菜の個展「▶CONTINUE」を11/22(土)より開催 画像 2

作家による本展に寄せた言葉

展覧会に寄せられた泥方陽菜のコメント(原文)は以下の通りです。こちらは、作品の制作動機や鑑賞者が辿る視点を直接伝える重要なテキストです。

「夏頃から、同じゲームを何度も繰り返しプレイしていました。ゲームをクリアしてはデータを消し、再プレイを重ねながら、リセットが不可能な人間の人生についても同時に考えていました。人間の人生はつまずいても、道を間違えても、バトルで負けても『はじめからあそぶ』を選択することはできず、リセットボタンもありません。また『つづきからあそぶ』を選び続け、長いたたかいを終えた先に、満足のいくエンドロールが流れるのかすら保証されていません。攻略本も、ネタバレも、裏技も存在しない、人生は不条理な無理ゲーかもしれません。それでもゲームクリアの風景はきっと美しいものだと信じて、今はできるだけ長く、あそび続けることしかできないのだと思います。」(泥方陽菜)

【京都岡崎 蔦屋書店】美術作家 泥方陽菜の個展「▶CONTINUE」を11/22(土)より開催 画像 3

展示作品の細部──作品ごとの寸法と素材、表現のヒント

本展に出品される代表作は、いずれも2025年制作の新作で、陶、釉薬、金彩・銀彩、着彩といった素材を用いた立体作品と、ペインティング作品が中心です。以下に各作品の仕様を示します。

  • 《Out of Control》 — H100×W175×D40mm / 陶、釉薬、金彩、銀彩、着彩 / 2025
  • 《死なない雑魚敵》 — H65×W65×D40mm / 全て陶、釉薬、金彩 / 2025
  • 《Game Over》 — H105×W190×D10mm / 陶、釉薬、金彩 / 2025
  • 《Lost Game Units#1~5》 — およそ H50-60×W56-85×D25-30mm / 全て 陶、釉薬、金彩 / 2025

泥方はもともと球体関節人形作家として細部を緻密に造形する技術を培ってきましたが、2024年に制作領域を拡張し、手びねりで造形し彩色する陶作品と油絵による表現へ転じました。キャラクター的なデフォルメ表現とサブカルチャー的要素を取り入れつつ、個の消失や他者・時代との関係性について思索する作家の姿勢が、各作品の造形や仕上げに反映されています。

【京都岡崎 蔦屋書店】美術作家 泥方陽菜の個展「▶CONTINUE」を11/22(土)より開催 画像 4

作品から読み取れる視点

陶という脆さと金彩・銀彩による装飾性が同居する作品群は、破損と修復、記憶の残滓といったテーマを併せ持ちます。小さな彫像的作品は、サブカルチャー的イメージを経由しつつも、鑑賞者に個人的な物語や感情を引き起こすよう設計されています。

また、タイトルに見られるように「Game Over」「Out of Control」「Lost Game Units」といった語彙は、ゲームの用語を借りながらも、人生や記憶の継続性、選択と後戻りの不可視性に関する比喩として機能します。素材表現と併せて鑑賞することで、作品の持つ時間性と反復性がより明確になります。

【京都岡崎 蔦屋書店】美術作家 泥方陽菜の個展「▶CONTINUE」を11/22(土)より開催 画像 5

会期・会場・販売情報──鑑賞と購入のための実務情報

展覧会の基本情報は次の通りです。会場は京都岡崎 蔦屋書店内のGALLERY EN ウォールで、一般の開館時間中に鑑賞が可能です。展示作品は店頭での販売に加え、オンラインでも一部を購入できます。

展覧会の実務情報は下記の通りです。問い合わせ先や店舗情報も明記しますので、来場や購入を検討する際の参考になります。

展覧会名
泥方陽菜 個展「▶CONTINUE」
会期
2025年11月22日(土)~12月16日(火)
時間
10:00〜20:00
会場
京都岡崎 蔦屋書店 GALLERY EN ウォール
主催
京都岡崎 蔦屋書店
お問い合わせ
Tel.075-754-0008

作品販売に関する詳細

展示作品は11月22日(土)10:00より店頭で販売されます。これに加え、一部の作品はアートのオンラインマーケットプレイス「OIL」で販売されます。オンライン販売の期間とURLは以下の通りです。

  1. オンライン販売開始:2025年11月25日(火)11:00
  2. オンライン販売終了:2025年12月16日(火)23:59
  3. オンラインストアURL:https://oil.bijutsutecho.com/gallery/1022

店頭販売とオンライン販売で出品作品が異なる場合があります。具体的な出品作リストや在庫情報は、店頭またはOILの詳細ページで確認する必要があります。

泥方陽菜の歩みと出品履歴──制作背景を支える経歴

泥方陽菜(HARUNA HIJIKATA)は2008年頃より独学で人形制作を始め、2011年から球体関節人形作家として活動してきました。2024年に表現領域を拡張して美術作家に転身し、現在は主に陶の彫刻作品と油絵を制作しています。アウトサイダー・アートや日本のサブカルチャー、文学、アニメーションから影響を受けながら、個の消失後の世界や他者・時代との関わりについて思索を重ねる作家です。

以下に、プレスリリースに記載された個展・グループ展の出品履歴をそのまま列記します。制作の文脈を理解するため、近年の展覧会を含めた経歴が網羅されています。

主な個展

  • 2025 「boundary.TXT」新宿眼科画廊(東京)
  • 2021 「pneuma」vanilla gallery(東京)
  • 2018 「おしまいの国」vanilla gallery(東京)
  • 2013 「剥離する真夜中」vanilla gallery(東京)
  • 2011 「仮構の幽閉」vanilla mania(東京)

主なグループ展

  • 2025 「人・形展」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2025 「HISTORIA FICTA」みうらじろうギャラリー@5(東京)
  • 2025 「ドローイング展 あきかぜ」JITSUZAISEI(大阪)
  • 2025 「散らかしヒルサイドテラス」marco gallery(大阪)
  • 2025 「bizart」Photobastei (チューリッヒ)
  • 2024 「人・形展」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2024 「GARDENS & CAGES」Provenance Art Gallery(マニラ)
  • 2023 「人・形展」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2022 「人・形展」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2022 「CONDENSED VANILLA DOLL&SCULPTURE」 vanilla gallery(東京)
  • 2021 「人・形展」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2021 「Tragic principal」vanilla gallery(東京)
  • 2021 「人形写真家・田中流の眼差し」横浜人形の家(横浜)
  • 2020 「人・形展」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2020 「花祀」Bar星男(東京)
  • 2019 「眠れる美女」vanilla gallery (東京)
  • 2019 「田中流 球体関節人形作品集出版記念展覧会」vanilla gallery (東京)
  • 2016 「aestheticism~耽美~」vanilla gallery(東京)
  • 2016 「創作人形展 春」丸善本店4Fギャラリー(東京)
  • 2016 「古屋兎丸展 深い嘆きの中で」vanilla gallery (東京)※オマージュドール提供
  • 2015 「VANILLAECCENCE」cell63(ベルリン)
  • 2015 「ビブリオテカヴァニラ」vanilla gallery(東京)
  • 2015 「出来損ないの神様は」vanilla gallery(東京)
  • 2015 「夏の日の乙女たち」ぼらん・どぉる(東京)
  • 2015 「古屋兎丸展 禁じられた遊び」vanilla gallery (東京)※オマージュドール提供
  • 2014 「現代日本のエロティックアート展 vol.2」Musee de lerotisme(パリ)
  • 2014 「POP and POISON」Cabinet des Curieux(パリ)
  • 2014 「エレゲイア」vanilla gallery (東京)

経歴には国内外のギャラリーでの展示や、他作家との協働、キュレーションされたグループ展への参加が含まれ、作家の制作活動が複数のフィールドにまたがっていることが分かります。

まとめと展覧会要点の一覧

以下の表は、本記事で触れた展覧会の主要な情報を見やすく整理したものです。来場や購入を検討する際の要点が一目で確認できます。

項目 内容
展覧会名 泥方陽菜 個展「▶CONTINUE」
会期 2025年11月22日(土)~12月16日(火)
時間 10:00〜20:00
会場 京都岡崎 蔦屋書店 GALLERY EN ウォール
代表出品作品(寸法・素材) 《Out of Control》H100×W175×D40mm / 陶、釉薬、金彩、銀彩、着彩 / 2025
《死なない雑魚敵》H65×W65×D40mm / 全て陶、釉薬、金彩 / 2025
《Game Over》H105×W190×D10mm / 陶、釉薬、金彩 / 2025
《Lost Game Units#1~5》およそH50-60×W56-85×D25-30mm / 全て 陶、釉薬、金彩 / 2025
作品販売(店頭) 2025年11月22日(土)10:00より店頭販売
作品販売(オンライン) OILにて2025年11月25日(火)11:00〜12月16日(火)23:59
URL: https://oil.bijutsutecho.com/gallery/1022
主催 京都岡崎 蔦屋書店
問い合わせ Tel.075-754-0008
会場住所 〒606-8342 京都府京都市左京区岡崎最勝寺町13 ロームシアター京都 パークプラザ1階
会場ウェブ https://store.tsite.jp/kyoto-okazaki/event/art/50907-1043131031.html
店舗情報: https://store.tsite.jp/kyoto-okazaki/
作家プロフィール 泥方陽菜(HARUNA HIJIKATA):2008年頃より人形制作開始。2011年より球体関節人形作家として活動。2024年に美術作家へ転身。陶彫刻と油絵を中心に制作。

出品作は、ゲームというモチーフを媒介にして生の選択と時間の経過を可視化するものであり、素材と表現方法の変化が作家としての現在地を示しています。会期中は店頭での販売を起点に、一部作品をオンラインでも購入できる体制が整えられていますので、会場での鑑賞と併せて各種情報を確認のうえ観覧や購入の検討が可能です。

展覧会に関する問い合わせや詳細は、京都岡崎 蔦屋書店(Tel.075-754-0008)および展覧会ページ(https://store.tsite.jp/kyoto-okazaki/event/art/50907-1043131031.html)をご参照ください。また、オンライン販売ページは https://oil.bijutsutecho.com/gallery/1022 です。