Anemoi制作ドキュメント公開 清澄白河BASEの技術
ベストカレンダー編集部
2025年11月11日 14:42
Anemoiドキュメント公開
開催日:11月11日
清澄白河BASEで制作された「Anemoi」──本編と制作ドキュメンタリーの公開スケジュール
ソニーPCL株式会社は、クリエイティブ拠点清澄白河BASEにおけるバーチャルプロダクションの最新事例として、オリジナルコンテンツ「Anemoi」の本編と、それに続く制作ドキュメンタリーを公開しました。オリジナルコンテンツ本編は2025年11月6日に先行公開され、制作ドキュメンタリー『林響太朗 × Vehicle Shooting|「Anemoi」』は2025年11月11日(火)12:00に公開されました。
本編はバーチャルプロダクションの撮影手法を用いて、リアルかつ高品質な映像表現を追求した作品です。演出は映像ディレクターの林響太朗氏が担当し、楽曲はRyu Matsuyamaの「Anemoi」を題材に制作しています。制作ドキュメンタリーでは監督や制作に携わったプロフェッショナルたちの声と制作舞台裏の映像を通じて、技術とクリエイティブの融合の詳細を伝えます。
公開物の一覧とアクセス
公開されたコンテンツは以下の通りです。各コンテンツはオンラインで視聴可能で、制作過程や撮影手法に関する解説も含まれます。
- オリジナルコンテンツ:「Anemoi」(本編) — 2025年11月6日公開
- 制作ドキュメンタリー:『林響太朗 × Vehicle Shooting|「Anemoi」』 — 2025年11月11日 12:00公開
- Vehicle Shooting Gallery:自動車シーンの撮影ポイントを解説するギャラリー(プレイリスト)
- 関連リンク:https://www.youtube.com/watch?v=Wnk-7FdwOV0
プレスリリースに添付された画像ファイルはダウンロードが可能で、制作素材やスチール類を確認できます。ダウンロード用の素材はプレス向けに配布されています。
Vehicle Shootingソリューションの実務的活用点とギャラリー項目
本プロジェクトでは、清澄白河BASEが提供するVehicle Shootingソリューションを最大限に活用し、車両シーンの撮影における多様な演出と技術的課題に対応しました。バーチャル背景の活用とカメラトラッキング、LEDディスプレイを組み合わせることで、実写と3DCGをリアルタイムで合成する手法を用いています。
撮影ポイントを体系的に整理した「Vehicle Shooting Gallery」では、自動車シーンを構成する代表的なワークフローやカットのバリエーションを解説付きで紹介しています。以下はギャラリーに掲載されている全ての項目です。
- 車内から車外へのワンカットカメラワーク|「Anemoi」
- 車内と車外をシームレスにつなぐワンカット撮影の手法、カメラマウントやトラッキングのポイントを解説しています。
- 180°レールワーク 現実/回想|「Anemoi」
- 180度のレール移動を用いた現実的なカメラワークと回想シーンの演出の差分、レール操作と背景同期について説明しています。
- 車後方からのアングルのバリエーション|「Anemoi」
- 車後方からの撮影での構図や光の扱い、被写界深度制御、背景の合成手法を具体的に示しています。
- 夕焼けのバリエーション|「Anemoi」
- 夕景演出における色温度制御、ライトの配置、LED背景の調整による多彩な表現を紹介します。
- 海外アセットのバリエーション|「Anemoi」
- 海外ロケーションを示す3DCGアセットの組み合わせと、現実感を損なわない素材選定のポイントを解説しています。
- ソニー独自の3DCG生成技術活用カット|「Anemoi」
- ソニーの技術を用いた3DCG生成の活用例、リアルタイムレンダリングの性能やワークフローについて触れています。
- リアル&バーチャル 雨カットMix|「Anemoi」
- 実際の降雨表現とCG雨の混在、透過光や反射の調整方法、物理的な条件と演出の整合性に関する説明があります。
- 雨の走行シーン~ハイビーム~|「Anemoi」
- 雨天でのヘッドライト表現、ハイビームの使用時のリアルとバーチャルの光表現の組み合わせについての手法を示しています。
これらの項目はプレイリスト形式で公開されており、各カットの撮影設定や使用した技術、注意点が解説されています。車内外のワンカットや雨シーンなど、実務的に有用な情報が整理されています。
制作の中心となったクリエイティブ陣と制作プロセスの詳細
演出は林響太朗氏が担当し、楽曲はRyu Matsuyamaの「Anemoi」を主題に制作されています。出演俳優としては南琴奈氏と小河原義経氏が参加しており、演技を通じた没入感の演出が本作の重要な要素となっています。制作にはソニーPCLのチームと、東北新社をはじめとする外部パートナーが協力しています。
監督の林響太朗氏は1989年東京生まれで、多摩美術大学情報デザイン学科 情報デザインコースを卒業。DRAWING AND MANUALに参加した経歴を持ち、多摩美術大学 情報デザイン学科デザインコースの非常勤講師も務めています。本プロジェクトに関して林氏は具体的な意図と制作中の考えを次のように述べています。
- 林響太朗(監督)コメント
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今回のお話をいただいて、まず初めにどのように世の中に知ってもらうのが良いのかと思いました。そう考えた時に、「感じさせない」ことがとても重要だし、それを自然とやってのけている映像であることが一番美しいと考えていました。その考えのもと、ソニーPCLの皆さん、そして東北新社の皆さんやいつもの撮影の仲間たちと共に心を動かせるものを作れないかと考えました。協力してくれたRyu Matsuyamaの楽曲と素晴らしい演技力で映像に没入させてくれた二人の俳優、南琴奈、小河原義経のおかげで考えていた以上の映像に仕上がったと感じています。たくさんのチャレンジと、こだわりを多方面で組み上げていきました。ぜひとも見ていただけると嬉しいです。
制作チームの取り組みは、映像表現と技術の両面での繊細な調整を必要としました。俳優の演技とLED背景の同期、カメラトラッキングの精度向上、3DCG素材の色調整とライティングの整合など、多岐にわたる工程が連動して完成しています。
ソニーPCLと清澄白河BASEの役割──技術基盤と提供ソリューションの全貌
ソニーPCLは先端テクノロジーを駆使し、クリエイターの企画を具現化するクリエイティブカンパニーです。2020年からバーチャルプロダクション技術の開発および国内での事業推進を開始し、2022年2月1日にクリエイティブ拠点清澄白河BASEを開設して以降、CM、映画、TV番組、ミュージックビデオ、ライブパフォーマンスなど多岐にわたる映像制作を支援しています。
提供する主なソリューションは、体験型デジタルコンテンツ制作、高解像度(8K/16K)撮影、VR、HDR撮影、ポストプロダクション、LBE(ロケーション・ベース・エンタテインメント)、空間企画デザインなどです。ボリュメトリックキャプチャ技術や独自の3DCG生成技術を早期に実制作へ導入することで、映像表現の幅を拡げています。
- 拠点開設日:2022年2月1日(清澄白河BASE)
- バーチャルプロダクション事業推進開始:2020年
- 主な適用ジャンル:CM、映画、TV番組、ミュージックビデオ、ライブパフォーマンス
- 公式サイト:https://www.sonypcl.jp/kiyosumi-shirakawa/index.html
- 企業サイト:https://www.sonypcl.jp
また、今回のプロジェクトで採用されたソニー独自の3DCG生成技術やLED背景の活用は、現場での効率化と映像の質の向上に貢献しています。雨表現や夜間走行の光表現など、実写だけでは再現が難しい条件下でも高い再現性を得る試みが行われました。
以下の表は、本記事で触れた主要な情報を整理したものです。公開日時や関係者、利用技術や関連リンクなどを網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| オリジナルコンテンツ名 | Anemoi |
| オリジナル本編公開日 | 2025年11月6日 |
| 制作ドキュメンタリー公開日時 | 2025年11月11日(火)12:00 |
| 制作ドキュメンタリー名 | 『林響太朗 × Vehicle Shooting|「Anemoi」』 |
| 演出(監督) | 林 響太朗(1989年東京生まれ、多摩美術大学情報デザイン学科卒) |
| 楽曲 | Ryu Matsuyama「Anemoi」 |
| 出演俳優(主要) | 南琴奈、小河原義経 |
| 制作拠点 | 清澄白河BASE(ソニーPCL) |
| 主な撮影手法・技術 | バーチャルプロダクション(大型LED、カメラトラッキング、ゲームエンジン)、ソニーの3DCG生成技術、ボリュメトリックキャプチャ |
| Vehicle Shooting Galleryの項目 | 車内から車外へのワンカット、180°レールワーク、車後方アングル、夕焼けバリエーション、海外アセット、3DCG生成カット、雨カットMix、雨の走行シーン(ハイビーム) |
| 関連リンク | https://www.youtube.com/watch?v=Wnk-7FdwOV0 |
| プレスリリース発行企業 | ソニーPCL株式会社(本社:東京都港区港南、代表取締役 執行役員社長 水野 敬久) |
| 配布素材 | プレスリリース内の画像ファイル(ダウンロード可能) |
| カテゴリ | 映画・演劇・DVD、音楽 |
| キーワード | バーチャルプロダクション、Virtual Production、ソニーPCL、林響太朗、SONY、Ryu Matsuyama、映像、映画、清澄白河BASE、ミュージックビデオ |
本記事では、公開されたオリジナルコンテンツ「Anemoi」と制作ドキュメンタリー、そしてVehicle Shootingに関する解説を包含して整理しました。公開日時や参加クリエイター、技術的な特徴、ギャラリーに含まれる全項目など、プレスリリースに記載された情報を網羅しています。
参考リンク: