11月16日|豊橋で無料上演 吉田文楽第34回公演

吉田文楽第34回公演

開催日:11月16日

吉田文楽第34回公演
入場って本当に無料?事前申し込みはいるの?
はい。観覧は無料で申込不要、全席自由です。開場13:00、開演13:30。配付資料で演目順を確認でき、混雑時は早めの来場をおすすめします。
初心者や子どもでも楽しめる?
楽しめます。太夫・三味線・人形遣いが一体となる表現は視覚と音で分かりやすく、豊城中の生徒参加など親しみやすい構成。会場で配布資料がある場合もあります。

豊橋で受け継がれる飽海人形浄瑠璃と会場の佇まい

飽海(あくみ)人形浄瑠璃「吉田文楽」は、慶長期(約400年前)に遡るとされる伝統芸能で、豊橋市の無形民俗文化財に指定されています。人形遣い、太夫、三味線が一体となって語りと所作を織り成す日本独自の総合芸術であり、当地に残る地域文化の代表的な表現の一つです。

今回、この吉田文楽保存会による第34回定期公演が、歴史的建造物である豊橋市公会堂大ホールで開催されます。豊橋市公会堂は1931年(昭和6年)建築で、国登録有形文化財に登録されており、当時の意匠を伝える空間で伝統芸能が上演される点が大きな特徴です。

400年前から受け継がれる人形浄瑠璃が無料で見られる!「第34回 吉田文楽保存会定期公演」を豊橋市公会堂で開催 画像 2

人形浄瑠璃とは何か/芸能の構成要素

人形浄瑠璃は、物語の情景や登場人物の台詞、心情を表現する太夫、語りに伴う音楽を担う三味線、そして人形そのものを操って視覚表現を行う人形遣いの三者が一体となる芸能です。3人で1体の人形を操ることで、細やかな所作や視覚的な表現を可能にします。

太夫の語りと三味線の音色が重なり合うことで物語が立ち上がり、人形遣いの技術によって登場人物の動きや感情が観客に伝わります。こうした総合的な表現は海外からも注目されることがあり、地域に根ざした芸能でありながら普遍的な評価を受けています。

指定文化財
豊橋市指定無形民俗文化財「飽海人形浄瑠璃 吉田文楽」
公演会場
豊橋市公会堂大ホール(国登録有形文化財、1931年建築)
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第34回 吉田文楽保存会定期公演の具体的な日時・演目・入場案内

公演は令和7年(2025年)11月16日(日)に開催されます。開場は午後1時(13:00)、開演は午後1時30分(13:30)です。入場料は無料で、申込不要、全席自由となっています。観覧にあたって事前申し込みは不要ですので、当日会場に直接来場する形式です。

主催は吉田文楽保存会、共催は豊橋市です。会場は豊橋市公会堂大ホールで、歴史的建築の雰囲気の中で伝統芸能を鑑賞できます。詳細なタイムスケジュールは当日配布資料等で確認してください。

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上演演目と特別出演

今回の上演演目は以下の三番組です。各演目の持ち時間や場面割は当日案内に従いますが、演目構成としては伝統的な曲目と吉田文楽オリジナルの取り組みが並びます。

  1. 二人三番叟(ににんさんばそう)
  2. お弓橋心中 お弓橋の段(おゆみばししんじゅう おゆみばしのだん)
  3. 傾城阿波の鳴門 順礼歌の段(けいせいあわのなると じゅんれいうたのだん) (客演あり)

特別出演として、太夫に竹本友代、三味線に鶴澤友吉が名を連ねます。両名はいずれも重要無形文化財「義太夫」の総合認定保持者として紹介されています。三番目の演目には客演も予定されており、普段とは異なる顔ぶれでの上演がある点にも注目が集まります。

なお、同月の11月21日には穂の国とよはし芸術劇場で公益財団法人文楽協会による本場の文楽公演が予定されており、地元で育まれた飽海人形浄瑠璃と本場の文楽公演の両方を同月内に鑑賞できる機会が用意されています。

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若い継承者の参加と新しい試み — 豊城中学校人形浄瑠璃部の初参加と『お弓橋心中』の人形化

本公演では、豊城中学校人形浄瑠璃部の生徒3名が吉田文楽保存会の舞台に初めて参加します。中学生が保存会のメンバーと同じ舞台に立つことで、地域内での世代を超えた継承の様子が実際に確認できる構成です。

また、吉田文楽オリジナル演目である「お弓橋心中」はこれまでは太夫と三味線のみで演じられる素浄瑠璃として披露されてきましたが、今回は初めて部分的に人形浄瑠璃として上演されます。今回の上演は一部のみの人形化であり、作品としてはまだ発展途上の段階にあります。

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継承と稽古体制、会員募集について

吉田文楽保存会では外部の師匠による指導を受けながら稽古を重ねています。具体的には、太夫は豊竹藤太夫師匠、三味線は鶴澤清志郎師匠、人形は吉田玉佳師匠から年に数回の指導を受けているとされています。こうした指導体制により技術や表現の質を高める取り組みが続けられています。

一方で会員数には課題があり、とくに人形遣いは1体の人形につき3名の遣い手が必要であるため、現在のメンバー数(10人以下)では新たな演目の上演が困難な状況です。保存会では稽古見学や参加希望者を受け入れる案内を行っており、地域の伝統芸能を支える担い手の確保が課題となっています。

指導を行う師匠
太夫:豊竹藤太夫師匠
三味線:鶴澤清志郎師匠
人形:吉田玉佳師匠
現状の会員数
会員は10人以下(人形遣いの確保が特に課題)

観覧に関する実務情報とまとめ

公演の観覧は無料、申込不要、全席自由です。会場は豊橋市公会堂大ホール(所在地の詳細は下記問い合わせ先参照)で、開場は13:00、開演は13:30となります。当日は会場の展示や配付資料等でより詳しい進行や休憩時間が案内される見込みです。

主催は吉田文楽保存会、共催は豊橋市です。公演に関する問い合わせは豊橋市文化・スポーツ部 文化課が窓口となっており、問い合わせ先の所在地や電話番号は公的な案内に準じます。公演当日は会場周辺での交通や駐車の案内に留意してください。

項目 内容
公演名 第34回 吉田文楽保存会定期公演(飽海人形浄瑠璃 吉田文楽)
開催日時 令和7年(2025年)11月16日(日) 開場 13:00 開演 13:30
会場 豊橋市公会堂 大ホール(国登録有形文化財、1931年建築)
入場料 無料(申込不要、全席自由)
演目 二人三番叟/お弓橋心中(おゆみばしの段)/傾城阿波の鳴門(順礼歌の段、客演あり)
特別出演 太夫:竹本友代(重要無形文化財「義太夫」総合認定保持者) 
三味線:鶴澤友吉(重要無形文化財「義太夫」総合認定保持者)
若手参加 豊城中学校人形浄瑠璃部の生徒3名が初参加。『お弓橋心中』を部分的に初の人形浄瑠璃として上演。
関連公演 同月11月21日 穂の国とよはし芸術劇場にて公益財団法人文楽協会による文楽公演あり
主催/共催 主催:吉田文楽保存会 / 共催:豊橋市
問い合わせ 豊橋市 文化・スポーツ部 文化課 所在地 〒440-8501 愛知県豊橋市今橋町1番地(豊橋市役所 西館3階) 電話 0532-51-2873

この記事では、令和7年11月16日に豊橋市公会堂で行われる第34回吉田文楽保存会定期公演の日時、会場、演目構成、出演者情報、若手の参加状況、会員募集と稽古体制、関連公演および問い合わせ先の全てを整理して記しました。地域に残る飽海人形浄瑠璃の現状と今回の公演の意義が把握できるよう、必要な情報を網羅しています。