11月19日スタート オカルトを文化遺産化する新番組

オカルトを「文化遺産」として記録する新番組が始動

テレビ東京は、2025年11月19日（水）深夜27時26分から、全国各地に伝わる怪談や都市伝説、未解明現象を体系的に記録・検証する新番組「ジャパンオカルトアーカイブ～マジやば不思議話～」をスタートさせると発表した。放送枠は毎週水曜深夜27時26分～27時56分で、初回放送後は回によって放送時刻が異なる場合がある。

番組の趣旨は、単に怖い話を並べるのではなく、各地に伝わる「オカルト」をフィールドワークや取材で掘り下げ、文化的に価値のある記録（オカルト文化遺産）として保存・提示することにある。テレビ放送に加えて、配信サービスでも視聴が可能であり、より広い視聴者に向けてデジタルアーカイブ化を目指す。

MCとレギュラー陣――伝統的霊感と情報発信力のタッグ

番組のMCは、コンビ・モグライダーの芝大輔と都市伝説系YouTuberのコヤッキーの二人。芝は代々“霊感を受け継ぐ家系”の出身で、本人も実際の霊体験を持つことが明かされている。そうした背景から、目の前で起きることを他人事とせず受け止める視点が期待される。

一方で、コヤッキーはYouTubeで登録者数200万人超えの実績を持つオカルト・都市伝説ジャンルの情報発信者で、地上波番組へのレギュラー登板は今回が初めてとなる。膨大な知識と独自の取材ネットワークを活かし、都市伝説や未解明現象を体系化する役割を担う。

MCの特長と役割

芝大輔（モグライダー）は家系的な霊感と自身の体験をもとに、現場で見聞きした事象を感覚的に掘り下げる。視聴者にとっては、単なる語り手ではなく当事者的な視点でのリポートが番組の信頼性と臨場感を高める要因になる。

コヤッキー（都市伝説系YouTuber）は、YouTubeで培った検証力と情報収集力を持ち込み、都市伝説の背景や社会的文脈、検証可能な事実との線引きを行う。番組では“オカルト文化を体系化する”視点を提示するという。

“オカルト保存委員”とゲスト陣

番組にはレギュラーや準レギュラーとして、濱口優、吉田悠軌（怪談・オカルト研究家）、ぁみ（怪談家）、シークエンスはやとも（霊視芸人）、ウマヅラ（都市伝説系YouTuber）、ともしげ（モグライダー）らが“オカルト保存委員”として集結する。各人は自身のフィールドワークや体験談を持ち寄り、専門性や個別の視点で掘り下げを行う。

ゲストとしては第1回にAKB48の小栗有以が出演する予定で、第2回には城月菜央（高嶺のなでしこ）が登場することが明記されている。これにより、エンタメ性と検証性を両立させる構成になる。

各回で取り上げる取材ネタの具体的中身と考察の方向性

プレスリリースでは、初回以降に扱う各論題の具体的な事例が複数挙げられている。以下に挙げるのはリリースで明記された取材テーマと、その取材に基づく番組内での扱い方の概要である。

番組は各ゲストの現地取材や体験談の披露、その後に行う考察トークおよび出演者間のクロストークを構成の中心に据える。分析は単にオカルトを恐怖や謎として扱うだけでなく、科学・民俗・心理など多角的な視点からの検討を行い、新しい解釈を提示することを目的としている。

リリースに記載された個別取材内容（すべてを掲載）

• ぁみ：要塞跡に響いた謎の声

  北海道のある要塞跡地で「誰もいないのに声が聞こえる」という体験談を取材。ぁみが現地でカメラを回している最中に、説明のつかない音声が収録されたとされる。番組ではその音声の検証と、要塞の歴史的背景や音響特性の検討が行われる。

  音声記録については、現場音の解析や証言の複合的比較を行い、自然発生的な音響現象か否かを検証する視点が提示される。

• ウマヅラ：天の逆鉾の謎（高千穂）

  日本神話の神器とされる「天の逆鉾」が現在も九州・高千穂の山頂に刺さっているとされる伝承を取り上げる。番組では、坂本龍馬にまで関連するという“引き抜いてはいけない禁忌”の史的記述と民間伝承の繋がりを検証する。

  考察では、神話と地域史、観光・信仰の関係性に触れ、伝承が地域社会に与える影響を整理する試みが示される。

• 吉田悠軌：伊豆諸島の「外出してはいけない夜」

  伊豆諸島に伝わる「日忌様」と呼ばれる伝承。毎年1月24日の夜、島民全員が外出を控えるという禁忌的慣習について、理由を知らずに外出すると重大な事が起きるとされる。吉田はその伝承の由来と生活文化との結びつきを掘り下げる。

  検証では、気候・漁業・疫病などの実務的理由が伝承に変質した過程や、共同体の秩序維持手段としての役割が議論される。

• 濱口優：“自分そっくりの何か”が自宅に帰ってきた

  濱口が経験したとされる事象で、ある朝濱口が仕事に出かけた後に当時の彼女が「濱口そっくりの誰か」が部屋を歩き回るのを目撃したという。番組ではその正体の調査と心理学的解釈、証言の信憑性検討が行われる。

  現象の説明候補としては、誤認、夢うつつ、他者の成りすまし、あるいは社会的な噂の生成過程などが議論される。

• シークエンスはやとも：神社本殿で見つかった“謎のオーパーツ”

  長年閉ざされていた神社の本殿扉を宮司の許可で開いたところ、そこに祀られていたのは一見して「現代技術の産物」に見える物品であったという。番組ではオーパーツ（時代にそぐわない技術的遺物）としての評価と、その由来について現地調査を行う。

  考察では、後世の奉納物である可能性や誤認による分類の問題、保存・伝承の過程での誤解が検討される。

• コヤッキー：霊媒師ビジネスの実態

  「予言」「除霊」「開運」といったサービスを提供する“霊媒師”たちの裏側を暴く企画。コヤッキーは、信じる気持ちにつけこむ霊媒師の手法や、そのビジネス構造、被害事例の特徴などを取り上げる。

  番組では“本当にヤバい”霊媒師の特徴を具体的に提示し、社会的・心理的な背景を解説することに重点が置かれる。

• ともしげ（モグライダー）：飯能の“ターボババア”伝説と町おこし構想

  漫画『ダンダダン』のモデルになったと噂される埼玉・飯能の都市伝説「ターボババア」を取り上げる。飯能市出身のともしげが地元愛を込めて伝承を紹介し、伝説を活用した町おこしの構想を提示する。

  番組は伝説の文化資源化と地域振興策の関係に注目し、伝承を観光資源や地域ブランディングにどう結びつけるかを議論する。

取材後の考察と番組の視点

各回の構成は、(1)現地取材レポート、(2)証言や記録の提示、(3)出演者による考察トーク、(4)専門的観点からの再評価という流れになる。こうした多層的なアプローチを通じ、単なる恐怖話の提示に留まらない“解釈の更新”が番組の主要な狙いである。

出演者どうしのクロストークも重視され、異なるバックグラウンドを持つメンバーが互いの知見を補完しながら議論を深める点が特徴だ。

放送・配信情報、公式窓口、著作権情報の全容

番組の放送局はテレビ東京。初回放送は2025年11月19日（水）深夜27時26分から27時56分の30分枠でスタートする。以降は毎週水曜深夜の放送を基本軸とするが、放送時刻は回ごとに異なる場合があると注意喚起されている。

配信については、放送と同時のリアルタイム配信が民放公式テレビ配信サービスTVerで提供される。初回の見逃し配信はTVerでの配信が翌日2025年11月20日（木）午後5時から予定されている。広告付き無料配信サービス「ネットもテレ東」でも見逃し配信が行われる。

公式サイト・SNS・配信リンク

番組の公式情報発信は以下の経路で行われる。公式サイトでは放送回ごとの詳細や出演者情報、映像のダイジェスト等が掲載される見込みである。

公式HP

https://www.tv-tokyo.co.jp/japan_occult_archives/

TVer（シリーズページ）

https://tver.jp/series/sre3ngpc3u

ネットもテレ東（見逃し配信）

https://video.tv-tokyo.co.jp/japan_occult_archives/

公式X

@Jpoccult

公式TikTok

@JPoccult_archive

出演者一覧（放送リリースに基づく）

出演者は以下の通りで、MC2名を軸に複数の“オカルト保存委員”とゲストが出演する構成になっている。

• MC：芝大輔（モグライダー）、コヤッキー（都市伝説系YouTuber）
• ゲスト／レギュラー陣：濱口優、ともしげ（モグライダー）、吉田悠軌（怪談・オカルト研究家）、ぁみ（怪談家）、シークエンスはやとも（霊視芸人）、ウマヅラ（都市伝説系YouTuber）
• 特別ゲスト：小栗有以（AKB48）※第1回、城月菜央（高嶺のなでしこ）※第2回

番組に関する著作権表示はプレスリリース時点でⒸテレビ東京とされている。

番組の要点整理とまとめ

ここまで述べてきた番組の概要、出演者、取材内容、配信情報を表にまとめて整理する。以下の表は、放送開始前の公式発表に基づく情報を網羅的に示したものである。

番組は地域に根ざした伝承や都市伝説、個人の体験談をフィールドワークと検証でまとめる点に特徴がある。放送と配信を通じて、現代に残るオカルト的事象を文化遺産として記録・提示する試みとして位置づけられている。初回の放送情報や配信日時、出演者等は上掲の通りである。

以上が、テレビ東京による新番組「ジャパンオカルトアーカイブ～マジやば不思議話～」の公表内容に基づく要点と詳細の整理である。