AVerMediaがJetson搭載のAI開発キット発表

AVerMediaがエッジでのマルチモーダルAI開発を狙って投入する新キット

アバーメディア・テクノロジーズ株式会社は、2025年11月24日9時00分に、エッジ環境におけるマルチモーダルAIアプリケーション（LLM／VLMを含む）開発向けキットとして『AVerMedia AI Fusion Kit』を発表しました。発表によれば本製品は2025年12月1日以降、順次市場へ投入される予定です。

本発表は、映像・音声技術分野でのエッジAI導入を加速するための製品ラインナップ拡充を目的としており、特にローカルでの高精度な音声・映像入力を前提としたLLM／VLMを含むマルチモーダル処理に焦点を当てたものです。発表日時や投入スケジュールとともに、キットの構成や対応モデル、同梱物、オプションについて具体的な情報が公開されています。

発表日時と市場投入予定

発表は2025年11月24日9時00分に行われ、製品は2025年12月1日以降に順次出荷・販売開始となります。具体的な販売チャネルや流通スケジュールは別途案内される可能性がありますが、公式サイトには製品ページが用意されています。

発表資料はプレスリリース素材として画像ファイルのダウンロードも可能で、製品紹介ページには詳細な仕様や関連リンクが掲載されています。報道発表を含む一次情報は下記の関連リンクで確認できます。

公式製品ページ

https://professional.avermedia.com/Products/ai-fusion-kit/ai-fusion-kit-series

問い合わせ先（総合窓口）

Service.Japan@avermedia.com

キットの構成と技術的な特徴

『AVerMedia AI Fusion Kit』は、AVerMedia製のNVIDIA Jetsonベース推論PC、4K USBカメラ、高SNR（高信号雑音比）スピーカーマイクをセットにした開発者向けキットです。推論PCにはBSP（Board Support Package）や主要ドライバがあらかじめセットアップされており、購入後の複雑な初期設定を抑え、すぐに開発を開始できます。

ハードウェアとソフトウェアの組合せにより、ローカルでの推論処理を前提としたマルチモーダルAI開発を支援します。音声・映像データの高精度入力をそのままローカルのLLM／VLM処理へ取り込める点が特長です。

同梱物と標準機能

標準で同梱される構成要素は次のとおりです。これらにより、開発環境の初期導入工数が削減されます。

• AVerMedia製NVIDIA Jetson推論PC（BSP・主要ドライバ事前導入）
• 4K USBカメラ（高解像度の映像入力対応）
• 高SNRスピーカーマイク（スピーカーフォン）（音声入力の高品質化）
• GUIデモ、クイックスタートガイド、セットアップスクリプト（同梱）

ソフトウェア面では、JetPackベースの最適化が施されており、主要なドライバやライブラリが事前に構成されているため、追加の環境調整を最小限に抑えられます。

対応モデルと拡張性

本キットは、Llama、Phi-4、LLaVAなどの主要なLLM/VLMモデルの実行に対応しています。これにより、テキストや映像、音声を組み合わせたマルチモーダルな処理や会話インターフェースの開発が可能です。

さらに別売オプションとして、LTE/WiFi通信対応モジュールや外部機器連携のためのI/O増設が利用できます。これにより、通信環境が限定されるエッジ用途や外部センサーとの連携が必要な用途でも柔軟に対応できます。

製品ファミリー、想定用途、サポート情報

『AVerMedia AI Fusion Kit』は用途に応じて2種類のパッケージを用意しています。高いオンデバイス演算能力が要求される処理にはAGX Orin搭載モデルを、より省電力でコンパクトな構成が求められる場面にはOrin NX搭載モデルが想定されています。

AVerMediaはNVIDIA Elite Partnerとして、ハードウェアとソフトウェアを統合したカスタム可能なソリューションを提供しており、本キットはスマートシティ、ロボティクス、産業オートメーションなど幅広い分野でのエッジAI導入をターゲットにしています。

製品ラインナップの詳細

• NVIDIA Jetson AGX Orin 32GB搭載キット：高いオンデバイス演算能力を必要とするLLM／VLM処理向け。
• NVIDIA Jetson Orin NX 16GB搭載キット：省電力かつコンパクトなマルチモーダルAI用途に最適化。

両キットとも、AVerMedia製品で統一された構成により相性問題や接続トラブルの発生を抑える設計になっています。導入後はGUIデモやセットアップスクリプトを活用して、迅速にプロトタイプ開発へ移行できます。

サポートと関連資料

同社は製品の導入支援として、GUIデモ、クイックスタートガイド、セットアップスクリプトを同梱しています。さらに、製品ページからプレスリリース素材および画像ファイルのダウンロードが可能で、報告書作成や社内共有時に利用できます。

問い合わせはアバーメディア・テクノロジーズ株式会社の総合お問い合わせ窓口（Service.Japan@avermedia.com）へ送る形式となっています。製品の仕様や導入支援、オプション構成に関する詳細は公式ページで案内されています。

主要情報の整理とまとめ

以下は本プレスリリースで示された主要情報を整理した表です。発表日、製品名、出荷開始予定、同梱物、ラインナップ、対応モデル、ソフトウェア、オプション、問い合わせ先、公式リンク、カテゴリ・キーワードを網羅しています。

本稿では発表されたすべての情報を含め、製品の構成、対応モデル、ソフトウェア環境、オプション、問い合わせ先および関連リンクを網羅して整理しました。公式ページにはさらに詳細な仕様やダウンロード可能な素材が用意されているため、導入検討や技術評価の際はこちらを合わせて参照してください。