留学で遅れない就活に 長期留学生向け支援を11月開始
ベストカレンダー編集部
2025年11月25日 11:41
長期留学生支援開始
開催日:11月25日
留学中の情報格差が生む課題──背景と必要性
株式会社ワンキャリアは、学校法人関西外国語大学(以下、関西外大)の長期派遣留学生を対象に、就職活動を中心としたキャリア支援プログラムの提供を開始すると発表しました(リリース日:2025年11月25日 10時00分)。本取り組みは、留学前・留学中・帰国後の3フェーズにわたる包括的かつ中長期的な支援を目指すものです。
国内における採用活動の早期化に伴い、大学2年春からインターンシップを実施する企業の増加や、選考の開始時期の前倒しが進んでいます。その結果、留学準備中や長期留学中の学生は、国内で行われる就活イベントや情報取得の機会を逃しやすく、国内学生との間で「情報格差」や「接点の機会格差」が生じています。留学経験は企業から高く評価される反面、情報や参加のタイミングを逃すことでその価値をキャリアにつなげきれない懸念があり、こうした課題への対応が求められていました。
早期化する採用環境の実態
近年、企業は早期の母集団形成や人材確保を目的に、大学2年生の春からインターンシップを開催するケースが増えています。学生はインターンシップを通じて企業への志望度を高め、早期に内定へとつながる流れが一般化しつつあります。
一方で長期留学中の学生は、国内で開催される企業イベントやインターンシップに参加できないことが多く、企業情報や選考のノウハウへのアクセスが限定されるため、就活戦線で不利になり得ます。このギャップが留学の選択に影を落とすケースも指摘されています。
プログラムの全体像と段階別支援内容
ワンキャリアと関西外大は、長期派遣留学生に対して留学前・留学中・帰国後の3段階で一貫した支援を実施します。支援はオンライン中心で行われ、留学中の物理的な障壁を越えて情報提供と個別支援を行う点が特徴です。
支援の第一弾は2025年11月に開始され、対象は現在留学中で2025年12月から翌年2月に帰国予定の学生です。今回は主に帰国直前の学生を対象にした内容からスタートしますが、将来的には留学前の準備段階向けプログラムも展開予定です。
留学中(第一弾:2025年11月開始)の支援内容
オンライン講座では自己分析や選考の基礎対策(エントリーシート、面接)を提供します。これに加えて、海外就業経験者や留学経験のある先輩社会人を招いたセミナーを用意し、留学生特有の悩みに対応します。
さらに、ワンキャリアの経験豊富なキャリアアドバイザーによる個別面談も実施されます。面談では就活の進め方、留学中の経験やスキルをどのように企業に示すか、帰国後のスケジュール調整など実務的な相談が可能です。
帰国後および留学前の支援予定
帰国後は希望する学生を対象にキャリアアドバイザーが継続的に面談を行い、内定獲得に向けた支援や、留学経験を活かせる企業とのマッチング支援を提供します。就活の具体的なスケジュール調整や選考対策のブラッシュアップも行われます。
また、今後は留学前の学生に対しても、就活準備や心構え、留学経験をキャリア形成に役立てる方法をテーマにしたセミナーを展開する予定です。これにより、留学を選択する段階からの不安解消と準備が可能になります。
- 提供開始時期:2025年11月より(第一弾)
- 対象:関西外大の長期派遣留学生(第一弾は2025年12月〜2026年2月帰国予定の学生)
- 形式:オンライン講座、セミナー、個別面談、帰国後の継続支援
関係者のコメントと組織情報
関西外大キャリアセンター長の大家 純一氏は、本学の長期派遣留学生は年間約300人で、多くが3年生の春または秋学期に海外へ派遣されると述べています。早期化する就活と留学時期が重なることで、留学に踏み切るかどうか迷う学生や保護者が増えている点を指摘し、今回の取り組みにより留学とキャリア選択の両立が図られることを期待しています。
大家氏は「今回は留学前・中・後と一貫してサポートできる環境を用意することができた」とし、ワンキャリアと協働してサービスを磨き続ける意向を示しています。
ワンキャリア側の視点
ワンキャリア 大学渉外チームの伊東 有希氏は、個人的に大学3年春から半年間ラオスで海外インターンを経験したことを振り返り、留学中に感じた情報アクセスの難しさが今回の支援の原点であると述べています。留学で得た視野や価値観を卒業後のキャリアにつなげるための伴走が必要であるとの認識を示しました。
ワンキャリアはこれまでに蓄積した選考体験談、早期対策やインターンシップ情報、口コミデータを活用し、オンラインセミナーや個別面談を通じて学生一人ひとりに最適な支援を行う計画です。
- お問い合わせ先(派遣留学生へのキャリア支援に関心のある大学様)
- メール:mkd-uni-all@onecareer.jp
関西外国語大学の概要
関西外国語大学は1945年創立で、創立80周年を迎えています。建学の理念は「国際社会に貢献する豊かな教養を備えた人材の育成」「公正な世界観に基づき、時代と社会の要請に応えていく実学」です。
組織は国際共生学部、英語キャリア学部、外国語学部、英語国際学部、短期大学部、大学院、留学生別科で構成され、学生数は約1万1000人、年間の長期派遣留学生は約300人です。
株式会社ワンキャリアの概要
株式会社ワンキャリアは「人の数だけ、キャリアをつくる。」をミッションに、個人・企業が仕事選びに関するあらゆるデータを利用できるプラットフォームを提供しています。サービスは学生版の就活支援、企業向けの新卒採用サービス、転職支援のワンキャリア転職の3領域で展開されています。
会社の主な情報は以下の通りです。設立は2015年8月18日、本社は東京都渋谷区桜丘町20-1 渋谷インフォスタワー16階、代表取締役社長 執行役員CEOは宮下 尚之、証券コードは4377(東証グロース)です。企業サイト:https://onecareer.co.jp/
この記事では、ワンキャリアと関西外大が協働して開始する長期派遣留学生向けキャリア支援の狙いと具体的な支援内容、関係者のコメント、大学・企業の基本情報を整理しました。以下に、本取り組みの主要事項を表でまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年11月25日 10:00 |
| 提供開始時期(第一弾) | 2025年11月(対象:2025年12月〜2026年2月帰国予定の留学生) |
| 対象 | 関西外国語大学の長期派遣留学生(年間約300人の規模) |
| 支援フェーズ | 留学前・留学中・帰国後(3フェーズで一貫支援) |
| 主な提供内容 | オンライン講座(自己分析、ES・面接対策)、先輩・海外経験者セミナー、ワンキャリアのキャリアアドバイザーによる個別面談、帰国後のマッチング支援 |
| 目的 | 留学中の情報格差・機会格差の解消と、留学経験を卒業後のキャリアにつなげること |
| 関係者コメント | 関西外大 キャリアセンター長 大家 純一氏、ワンキャリア 大学渉外チーム 伊東 有希 |
| 問い合わせ | mkd-uni-all@onecareer.jp |
| ワンキャリア 会社情報 | 設立:2015年8月18日 / 本社:東京都渋谷区桜丘町20-1 渋谷インフォスタワー16階 / 代表:宮下 尚之 / 証券コード:4377(東証グロース) / サイト:https://onecareer.co.jp/ |
| 関西外国語大学 概要 | 創立:1945年(創立80周年) / 学生数:約1万1000人 / 組織:各学部・短期大学部・大学院・留学生別科 |
以上のとおり、ワンキャリアと関西外大の協働による長期派遣留学生向けキャリア支援は、留学という学びの機会と国内就職環境との間に生じるギャップを埋めることを目指すものです。提供される各種支援を通じて、留学経験を卒業後のキャリアに結びつけることが期待されます。