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Creator's XがシリーズAで総額19億円調達、BENTEN Filmを完全子会社化

シリーズAで19億円調達

開催日:11月27日

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シリーズAで19億円調達
今回の資金って何に使うの?
調達した19億円は主にBENTEN Filmの完全子会社化に伴うM&A費用、アニメ制作向けのAI開発、そしてクリエイティブ・技術部門の人材採用に充てられ、制作力と技術基盤の強化を狙います。
BENTEN Filmを子会社化すると何が変わるの?
K&KデザインやスタジオSAIGAと合わせた3スタジオ体制で制作キャパを底上げし、吉祥寺移転や管理会計導入で現場起点のAI開発と業務効率化を進めます。

シリーズAラウンドで総額19億円を確保──資金調達の概要と活用計画

株式会社Creator’s Xは、2025年11月27日付の発表で、シリーズAラウンドのファーストクローズとして総額19億円の資金調達を完了したと公表しました。調達は第三者割当増資と複数銀行からの借入を組み合わせたもので、事業基盤の強化を目的としたものです。

プレスリリースによれば、第三者割当増資にはグローバル・ブレインおよび博報堂DYベンチャーズが参加し、借入にはみずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、商工中金が名を連ねています。これにより、技術開発・制作体制の両面での投資余力が確保されました。

AI時代のアニメ制作会社Creator’s XがシリーズAで総額19億円の調達 画像 2

調達の内訳と具体的な使途

調達資金は主に以下の3点に配分されるとされています。各項目は、Creator’s Xが掲げる「創るに没入しよう」というビジョンを実現するための重要な投資領域を示しています。

具体的には、BENTEN FilmのM&A関連費用、AI技術の開発費用、そしてクリエイティブおよび技術部門における優秀人材の採用費用に充当されます。これらはグループ全体の制作力強化と技術革新を加速するために想定された用途です。

  • M&A費用:BENTEN Filmの完全子会社化に関わる費用や統合に伴う実務コスト。
  • AI開発費:アニメ制作に特化したAIツールやワークフロー支援システムの研究開発。
  • 人材採用:クリエイティブと技術部門の人材確保、組織体制の拡充。

これらの投資により、短期的に制作ラインの安定化を図ると同時に、中長期的にはAIを活用した制作効率の改善とIP展開の基盤構築が目指されます。

AI時代のアニメ制作会社Creator’s XがシリーズAで総額19億円の調達 画像 3

BENTEN Filmの完全子会社化と吉祥寺への本社移転、社名変更の背景

Creator’s Xは2025年5月29日付で、株式会社木下グループから株式会社ガイナの全株式を取得し完全子会社化しました。さらに、2025年8月1日付で同社の社名を株式会社BENTEN Filmへ変更し、同月に本社を吉祥寺へ移転しています。

BENTEN Filmは2014年設立のアニメーション制作会社で、TVアニメ『ピアノの森』『ババンババンバンバンパイア』『グレンダイザーU』などの制作実績を有しています。Creator’s Xはこの完全子会社化を通じて、制作現場のノウハウとAI技術の融合を図ります。

AI時代のアニメ制作会社Creator’s XがシリーズAで総額19億円の調達 画像 4

BENTEN Filmの社名とロゴに込めた意図

旧社名の「ガイナ」から「BENTEN Film」への変更は、吉祥寺の弁財天に由来します。社内デザイナーの貞本義行氏は、ロゴについて水の流れと羽衣の動きを重ね合わせ、情熱と力強さを表す緋色を用いたと説明しています。これは、作品が波紋のように広がることを願った意図表現です。

代表取締役社長の浅尾芳宣氏は、Creator’s Xへの参画を通じて「創るに没入しよう」というビジョンの具現化を手応えとして感じていると述べています。組織としては、制作現場の技術と情熱を結びつける環境整備を進める方針です。

AI時代のアニメ制作会社Creator’s XがシリーズAで総額19億円の調達 画像 5

3スタジオ体制と制作環境の改善、AI活用の実務面

今回の完全子会社化により、Creator’s XグループはK&Kデザイン、スタジオSAIGA(背景美術)、BENTEN Filmの3つの制作スタジオを抱える体制となりました。この体制は、クリエイターが創作に専念できる環境を整備するための要となります。

併せて、Creator’s Xは制作環境の改善に向けた管理面の整備を進めています。具体的には、作品ごとの収益管理を行う管理会計の導入に着手し、業績の「見える化」と管理効率の向上を図っています。これにより、現場における意思決定のスピードアップと透明性の確保が期待されます。

AIを補助的に活用する制作モデル

Creator’s Xが目指すのは、AIがクリエイターの創作を完全に代替するのではなく、面倒な作業を肩代わりすることでクリエイターがストーリー表現に集中できる環境の整備です。プレスリリースでは、AI・テクノロジーを補助的に活用することで高品質なアニメーション制作と短納期化を両立し、クリエイターの待遇改善にも努めると明示されています。

また、自らが制作会社であることを活かし、現場起点でのワークフローに沿ったAI開発が可能である点を強みとしています。これにより、個々のクリエイターの個性を損なうことなく効率化を図ることが可能になるとされています。

  • 現場起点のAI開発:実制作のワークフローに沿ったツール作り。
  • 業務改善:管理会計導入による作品別収益管理と業績の可視化。
  • 人材面の強化:クリエイティブと技術の両面での採用拡充。

出資者・金融機関の見解と会社概要の詳細

本ラウンドに参画した投資家・銀行からは、Creator’s Xの事業モデルや成長可能性に対する期待が示されています。リード投資家であるグローバル・ブレインは、AIを活かしたアニメ制作のビジネスモデルに期待を寄せています。

博報堂DYベンチャーズは現場で培われた技術と生活者発想・クリエイティビティを掛け合わせる点に価値を見出し、制作現場の技や知恵を根幹に据えた技術開発への期待を表明しています。みずほ銀行、りそな銀行、商工中金からは長期融資や伴走支援の姿勢が示されています。

出資者・金融機関の主なコメント(要旨)

グローバル・ブレイン 代表取締役社長 百合本安彦氏は、Creator’s Xのビジョンと経営チームを評価し、AI開発やIP事業展開の可能性を高く評価すると述べています。Partnerの御手洗茂氏は、M&Aと自社制作の両輪での成長戦略、及び現場起点のAI開発を強みと評価しています。

博報堂DYベンチャーズの漆山乃介氏は、AIにより作業負担を軽減しクリエイターが創作に集中できる制作モデルの実現に期待を示しました。みずほ銀行の藤井洋平氏、りそな銀行の鳩野亮司氏、商工中金の髙橋幸一氏はそれぞれ、金融面での支援と日本のアニメ産業の持続可能性に寄与する観点からの協力を表明しています。

会社概要(公表された情報)

Creator’s Xの基本情報は以下の通りです。設立は2024年2月、共同代表体制で運営されています。所在地や事業内容も公表されています。

社名
株式会社Creator’s X(Creator’s X Inc.)
代表者
藤原 俊輔・湯浅 義朗(Co-CEOs)
所在地
東京都品川区東品川二丁目6-4 G1ビル2階
設立
2024年2月
URL
https://creatorsx.jp/
事業内容
AI・テクノロジーを活用したアニメーション制作、アニメ背景美術制作、ゲームCG制作

本稿では、発表された資金調達の構成、BENTEN Filmの完全子会社化の経緯、3スタジオ体制とAI活用の具体的方針、並びに出資者・金融機関の見解まで、公表情報に沿って整理しました。

この記事の要点まとめ
項目 内容
発表日 2025年11月27日 05:00
調達額 シリーズAラウンド(ファーストクローズ)で総額19億円
資金源 第三者割当増資(グローバル・ブレイン、博報堂DYベンチャーズ)および借入(みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、商工中金)
資金使途 BENTEN FilmのM&A費用、AI開発費用、クリエイティブ・技術部門の採用費用
M&A 2025年5月29日付で株式会社ガイナを取得、2025年8月1日付で社名をBENTEN Filmへ変更
グループ構成 K&Kデザイン、スタジオSAIGA、BENTEN Filmの3スタジオ体制
本社所在地 東京都品川区東品川二丁目6-4 G1ビル2階(Creator’s X)
設立 2024年2月
代表 藤原 俊輔・湯浅 義朗(Co-CEOs)
URL https://creatorsx.jp/

以上が公表された情報の整理です。資金調達の規模、BENTEN Filmのグループイン、そしてAIを補助的に活用する制作モデルという点を中心に、具体的な出資者・金融機関の関与や社名変更、移転の事実を含めて記載しました。