東京で体現された「まんまうるま」と感動産業の挑戦
ベストカレンダー編集部
2025年11月28日 14:04
まんまうるま東京サミット
開催日:11月25日
東京で体現された「まんまうるま」──開催の趣旨と当日の概要
沖縄県うるま市は、2025年11月25日(火)に東京都千代田区麹町のLIFULL Tableでビジネスイベント「まんまうるまブランドサミット in TOKYO」を開催した。主催側の発表によれば、当日は首都圏のメディア関係者、大手企業、関連事業者など約60名が来場し、うるま市が掲げる「感動産業特区」というコンセプトを軸に、地域ブランド戦略を首都圏に発信した。
本サミットは単なる広報イベントではなく、市職員が来場者と直接交流するなど自治体の新しいプロモーションの形を提示する場と位置づけられた。プログラムは大きく三部構成で、冒頭の市長プレゼンテーション、専門家を交えたトークセッション、そして五感で「まんまうるま」を体験する交流会が行われた。
プログラムの中身と登壇者の主張
第1部では中村正人市長が登壇し、「感動産業特区」のビジョンを中心にうるま市のまちづくり戦略を説明した。市長は「行政の枠を超え、人の心を動かす『感動』こそが、地域の稼ぐ力になる」「『感動』こそが地域を活性化させる原動力」と述べ、うるま市が持つ人の温かさや活気、飾らないありのままの姿を地域資源として位置づける考えを示した。
第2部はトークセッション「感動がつくる 地域ブランディングとは」で、社会構想大学院大学 コミュニケーションデザイン研究科教授の上岡典彦氏を招いた。上岡氏は「機能的価値(便利さ)だけでなく、情緒的価値(感動)がいかに地域ブランドを強くするか」をテーマに、学術的な視点と現場の実践知を踏まえた議論を展開し、うるま市の取り組みを先進事例として評価した。
このセッションの進行は、伊波大志(うるま市感動産業特区アンバサダー、闘牛実況アナウンサー)と前堂ニイナ(マルチタレント、クリエイターチーム『ナナイロノート』ボーカル)が務め、来場者との質疑応答や会場の一体感を高める役割を担った。
交流会:うるまの「食」と「素材」が示した世界水準
第3部の交流会では、市職員が「まんまうるま」ロゴ入りユニフォームを着用し、来場者との垣根を低くしたコミュニケーションが行われた。会場に並んだのは、海外の舞台でも提供実績のある泡盛や国際コンペで評価されるクラフトビール、亜熱帯気候で熟成するウイスキーなど、世界水準の酒類と地元食材を使った料理である。
以下は、当日提供された「まんまうるまセレクション」の詳細である。出品者名や特長、提供形態を含めてプレスリリースに記載された内容をすべて列挙する。
提供された酒類(Drink)
- 暖流 CRAFT 3年古酒 40度(神村酒造):カンヌ国際映画祭「CANNES GALA」で振る舞われた逸品。オーク樽で3年以上貯蔵・熟成させ、鼻に抜ける甘い香りと心地よい余韻が特徴の泡盛。
- Golden Ale(島国ブルワリーOKINAWA):コンテナビール工房が生むクラフトビール。International 2025 Beer CupでHazy IPAが金賞受賞した醸造技術を示すエール。
- 新里ウイスキー 43度(新里酒造):樫樽貯蔵の泡盛13年古酒ベースのスピリッツをブレンドした新感覚の沖縄ウイスキー。麦芽の風味と米由来の繊細な甘みを併せ持つ。
- 琉歌SINGLE MALT WHISKY(新里酒造):沖縄最古の蔵元が手掛けるシングルモルト。亜熱帯気候を生かした熟成とブレンディング技術が評価され、2024年にも高い品質評価を受けた。
- 松藤 限定5年熟成古酒44度(松藤):数量限定の古酒。44度ながら5年の熟成によって角が取れ、とろりとした重厚な旨味を醸す。
提供された食材・加工品(Food / Seasoning / Sweets)
- うるまの海ぶた(うるマルシェ、池宮城畜産):ハワイから海を渡ってきた系譜の豚。黄金芋を飼料に育て、融点が低く口溶けの良い脂身が特徴。今回は地元塩「ぬちまーす」の出汁でしゃぶしゃぶとして提供された。
- 勝連産もずく天ぷら(勝連漁業協同組合):生産量日本一を誇る勝連産のもずくを使用。太くしっかりした歯ごたえと磯の香りが楽しめる。
- うま藻(AlgaleX):泡盛の酒かすで育った藻を活用した旨味調味料。カラスミのような濃厚なコクがあり、都内のフレンチの名店でも採用されるサステナブルな新食材。
- くがに物語(徳森養鶏場):ブランド卵「くがにたまご」、浜比嘉島の塩、黄金芋など地域素材を使用したバウムクーヘン。しっとりふわふわの食感。
- アンダカシー(龍華):豚皮と背脂を釜揚げ製法で揚げたスナック。沖縄の豚食文化を反映した一品で、カリッと香ばしい食感が特徴。
参加者の反応と今後の連携へ向けた動き
当日、参加者からは市長のプレゼンテーションに対する評価や食材・加工品の品質に関する感想が寄せられた。メディア関係者からは「市長のプレゼンから本気度が伝わってきた。ここまで熱い自治体イベントは珍しい」との声が、企業担当者からは「うるまの海ぶたやもずくなど、食材のクオリティの高さに驚いた。ふるさと納税の返礼品としても魅力的」といった意見があった。
また、企業代表者からは「職員の方がとても気さくで、すぐに打ち解けられた。今度うるま市に訪れてみたい」との発言があり、自治体と首都圏企業の間で具体的な連携につながる期待感が示された。主催側は本サミットを契機に、企業版ふるさと納税や事業共創など、首都圏企業との連携を加速させる方針を示している。
- 主催
- 沖縄県うるま市(市長:中村正人)
- 開催日
- 2025年11月25日(火)
- 会場
- LIFULL Table(東京都千代田区麹町)
- 来場者数(主催発表)
- 約60名(首都圏のメディア関係者、大手企業、関連事業者等)
うるま市の特性と問い合わせ先、まとめ
うるま市は沖縄本島中部東海岸に位置し、有人・無人を含め8つの島々を有する。市名の「うるま」は沖縄方言で「珊瑚の島」を意味し、海中道路や世界遺産・勝連城跡などの観光資源を有する一方で、闘牛、現代版組踊「肝高の阿麻和利」、伝統エイサーといった地域文化が根付くまちである。プレスリリースに記載された基本情報は以下のとおりである。
人口は127,229人(令和7年11月1日現在)。那覇空港から車で約50分のアクセス。うるま市は「感動産業特区」として、地域の『ありのままの感動』を世界へ発信する取り組みを掲げている。関連情報は公式サイトで案内されている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント名 | まんまうるまブランドサミット in TOKYO |
| 開催日 | 2025年11月25日(火) |
| 開催場所 | LIFULL Table(東京都千代田区麹町) |
| 来場者 | 約60名(首都圏のメディア関係者、大手企業、関連事業者等) |
| 主催 | 沖縄県うるま市(市長:中村正人) |
| 主要登壇者 | 中村正人(うるま市長)、上岡典彦(社会構想大学院大学 教授)、MC:伊波大志、前堂ニイナ |
| 提供した主な食材・酒類 | 暖流 CRAFT 3年古酒、Golden Ale、新里ウイスキー 43度、琉歌SINGLE MALT WHISKY、松藤 5年熟成古酒、うるまの海ぶた、勝連産もずく天ぷら、うま藻、くがに物語、アンダカシー |
| 人口(市) | 127,229人(令和7年11月1日現在) |
| アクセス | 那覇空港より車で約50分 |
| 公式情報 | https://kando-uruma.com/mammauruma/ |
| 問い合わせ | うるま市役所企画部プロジェクト推進2課 TEL:098-923-7606 E-mail:project2-ka@city.uruma.lg.jp |
本記事では、2025年11月25日に東京で行われた「まんまうるまブランドサミット in TOKYO」の開催目的、プログラム内容、提供された食材・酒類の詳細、参加者の反応、うるま市の基本データと今後の連携方針について、プレスリリースの記載内容を網羅的に整理して報告した。関連リンクは公式ページに案内されている。
参考リンク: