浄楽寺に一棟貸し宿坊「観」開業、運慶仏と体験滞在

浄楽寺の境内に誕生した宿坊「TEMPLE STAY KAN～観～」の背景と開業日程

宗教法人浄楽寺（代表役員：土川妙真、所在地：神奈川県横須賀市）は、境内に安置される国指定重要文化財・運慶作仏像五体を有する場所に宿坊「TEMPLE STAY KAN～観～」（以下「観」）を整備し、令和7年（2025年）11月29日（土）にグランドオープンすることを発表しました。これは2025年10月20日付の浄楽寺プレスリリースNo.6での告知に続く正式発表となります。

開業に先立ち、2025年11月28日（金）13:00～16:00（受付12:30～）には、メディアおよび旅行事業関係者を対象とした「観」の内覧会と宿泊プラン説明会が浄楽寺および「観」収蔵庫で開催されます。本リリースは一般社団法人BUSHIDO文化協会による公表（2025年11月28日16:00）に基づいています。

庭園完成とクラウドファンディングの状況

本施設の整備に際しては庭園作庭プロジェクトがクラウドファンディングで支援を募っており、庭園の完成により「観」を構成するすべての要素が揃ったことがグランドオープンの理由の一つとして示されています。クラウドファンディングは2025年12月31日まで継続して実施されています（https://a-portmirai.asahi.com/projects/jorakuji2025）。

「観」は浄楽寺の歴史的背景と深く結びつく施設であり、運慶の造像活動や三浦一族の和田義盛、そして浄楽寺にゆかりの深い前島密の歴史的事蹟を踏まえた宿坊として設計されています。

宿坊「観」の設備概要・予約情報・利用条件

「観」は一日一組限定の一棟貸し宿坊で、宿泊定員は1名～8名（推奨6名）です。部屋構成は和室（四畳半・六畳・七畳半）、土間キッチン＆ダイニング、ヒノキ風呂を備え、自炊が可能なキッチン設備を設置しています。食事提供は行わず、地域の食材を使った自炊や近隣提供レストランのディナー予約代行などにより食文化体験を提供する仕様です。

チェックインは15:00、チェックアウトは11:00です。宿泊料金はお一人様23,750円～（人数・時期により変動）で、0～3歳は無料とされています。予約は専用ホームページ（https://templestay-kan.com/）より行い、宿泊料金はオンラインチェックイン事前決済となります。

所在地・連絡先

所在地：神奈川県横須賀市芦名2-30-5（浄楽寺境内）。

問い合わせ先：宗教法人 浄楽寺（担当：副住職 土川憲弥）info@jorakuji.jp 、電話 046-856-8622。

宿泊プランと連携提供される食文化体験の概要

「観」では基本が素泊まりの一棟貸し宿泊である一方、地域の食文化事業者と連携した選択型のオプショナルディナー予約代行プランが2種類用意されています。いずれのプランも宿泊（素泊まり）に対して近隣事業者の食体験を予約代行する形で提供され、体験は宿泊時に選択可能な各種オプションとの組合せが想定されています。

提供される食文化プランは次の2種類です。いずれも定員2名～8名、宿泊場所は「観」。料金や決済方法、提供場所に差がありますので注意が必要です。

• 三浦水軍寿司握り体験型ディナー（クックバル葉山提供）
  • 宿泊料金：23,750円～（人数・時期により変動、0～3歳無料）
  • 三浦水軍寿司握り体験型ディナー料金：大人11,000円／人、小学生以下5,500円／人
  • 体験場所：「観」（握り体験は「クックバル葉山」のシェフが提供）
  • 決済：宿泊はオンライン事前決済、寿司体験は現地でクレジットカードのタッチ決済のみ
• 浜浅葉イタリアン（ジビエ）8品コースディナー（Loriga三浦半島食蔵提供）
  • 宿泊料金：23,750円～（同条件）
  • 浜浅葉イタリアン 8品コース：大人13,200円／人、キッズプレート2,000円／人
  • 提供場所：Loriga三浦半島食蔵（「観」より徒歩7分）
  • 決済：宿泊はオンライン事前決済、ディナー料金は店舗にて現金決済のみ

両プランとも「観」がディナーの予約を代行する形式です。いずれのプランにも武士文化に関連する各種体験メニュー（写経修行、暗闇参りなど）を組み合わせることが可能です。

体験メニューの全容（武士体験、造像・工芸・食文化）

「観」滞在中に選択可能な体験メニューは多岐にわたり、武士文化や運慶の造像精神、地域の食文化、伝統工芸に触れる構成になっています。以下は提供されるすべての体験メニューと、その提供主体、所要時間、料金を含む詳細です。

各体験は多くが「観」宿泊者向けに特別料金または宿泊者無料で提供され、体験後には運慶作仏像への参拝や暗闇参りがセットで行われることが多く、浄楽寺の歴史的文脈と結びついた流れが設計されています。

体験メニュー一覧（提供、場所、所要時間、料金）

写経修行

提供：浄楽寺

場所：浄楽寺書院／収蔵庫、所要時間：60分、料金：「観」宿泊者無料（通常5,000円）。阿弥陀経などを写し、運慶仏やバーチャル運慶へ奉納。体験後に運慶仏参拝と暗闇参りを実施。

バーチャル運慶発願体験

提供：浄楽寺

場所：浄楽寺書院／収蔵庫、所要時間：30分、料金：「観」宿泊者無料（通常5,000円）。運慶作五尊を3Dスキャンしたバーチャル空間で拝観するVR体験。

暗闇参り拝観

提供：浄楽寺

場所：収蔵庫、所要時間：60分、料金：「観」宿泊者無料（通常2,500円）。ろうそくの灯のみで運慶作五尊を拝観し、僧侶の読経とともに祈願を行う体験。

朝のお勤め

提供：浄楽寺

場所：本堂、所要時間：30分、料金：「観」宿泊者無料。浄土宗式の朝勤行で木魚と読経の響きに包まれる時間。

彫像修行

提供：浄楽寺

場所：浄楽寺書院／収蔵庫、所要時間：180分、料金：宿泊者特別料金15,000円（通常20,000円）。木彫の小仏（約12cm）と蓮台を彫る体験。完成品は持ち帰り可。

彩色修行

提供：浄楽寺

場所：浄楽寺書院／収蔵庫、所要時間：150分、料金：宿泊者特別料金10,000円（通常15,000円）。小仏に彩色を施す体験。

鎌倉彫体験（鎌倉彫藤孔会）

提供：鎌倉彫藤孔会会長・田中信吾氏

場所：「観」、所要時間：約2時間、料金：お一人様7,000円。直径15cmの小皿づくりで、削りと拭き漆の工程を体験。

感謝はがき体験

提供：浄楽寺

場所：浄楽寺書院、所要時間：30分、料金：1,000円（郵便はがき代込み）。越前和紙の特製はがきに感謝を綴り、前島密胸像のポストへ投函する体験。

三浦水軍寿司握り体験（クックバル葉山提供）

提供：クックバル葉山

場所：「観」、所要時間：3.5～4時間、料金：大人11,000円、小学生以下5,500円。相模湾の地魚を用いた握り寿司体験と、鎌倉時代の調味料「ゑかいひしを」試食を含む。

浜浅葉イタリアン（ジビエ）（Loriga三浦半島食蔵提供）

提供：Loriga三浦半島食蔵

場所：Loriga三浦半島食蔵（徒歩7分）、所要時間：約2時間、料金：大人13,200円／人、キッズプレート2,000円。『浜浅葉日記』の記述を基に三浦半島の魚介・野菜・丹沢ジビエを組み合わせた8品コース。

野草茶体験（大楠野草部提供）

提供：大楠野草部

場所：「観」、所要時間：約15分、料金：ウェルカムドリンクとして無料提供。「五和茶」と称する五種の野草を調合した飲み物を提供。

自分で炊くお寺の朝げ「おかゆセット」

提供：浄楽寺

場所：「観」、所要時間：約40分、料金：1,000円／人。地域の梅干しや漬物、味噌汁等の食材を受け取り、自炊で朝食を作る体験。

秋谷 Loriga「サラダ生ハムフォカッチャサンド朝食セット」

提供：Loriga三浦半島食蔵

場所：「観」、所要時間：約20分、料金：2,200円／人。宿泊翌朝に食材とレシピが配達され、セルフクッキングで朝食を用意。

食文化体験の歴史的・地域的背景

三浦半島の食文化体験では、和田義盛にまつわる伝承や『浜浅葉日記』（天保5年〜明治35年にわたる記録）に基づいた食材・調理法の再現が重視されています。握り寿司体験では、醤油誕生以前の食し方として「ひしを（醤）」の再現版である「ゑかいひしを」を試食するなど、歴史文化の再現と現代的解釈を併せた内容です。

また、丹沢ジビエの利用については、地域の野生鳥獣対策と食資源循環の文脈があり、Lorigaのジビエコースはその地元資源を用いた料理として提供されます。

内覧会・説明会の内容と対象、締めの要約表

2025年11月28日（金）に行われる内覧会および宿泊プラン説明会は、浄楽寺と「観」収蔵庫で実施し、以下の内容が予定されています：コンセプト説明、宿泊プラン説明、体験メニュー紹介（武士体験、食文化体験、鎌倉彫、野草茶など）、ならびに「観」内覧会。その対象はメディア関係者および旅行事業関係者です。

以下に本件の主要事項を整理した表を示します。これにより、本リリースで示された情報を一覧で確認できます。

以上が本リリースに基づく「TEMPLE STAY KAN～観～」の整備内容、宿泊プラン、体験メニュー、開催予定の説明会、予約・支払方法、連絡先などの要点です。本文中に記載された各種料金、所要時間、提供主体、決済手段、日程等はプレスリリースの記載に基づいており、詳細や最新情報は専用ホームページおよび浄楽寺への問い合わせで確認できます。