ホリデー前にマカフィー警告 家族のゲーム詐欺対策

ゲーム詐欺調査発表

開催日:12月1日

ゲーム詐欺調査発表
子どもが遊んでるゲームで個人情報やお金を盗まれることってあるの?
ある。偽の「無料通貨」やハックを装ったサイトでマルウェアが配布され、フィッシングでログイン情報や決済情報が抜かれアカウント乗っ取りや金銭被害に発展するリスクが高い。
家庭で今すぐできる対策は何をすればいい?
まず二段階認証を有効にし、OSやブラウザを常に更新、公式以外の配布や不審リンクを開かせない。ペアレンタルコントロールと信頼できるウイルス対策導入も有効。

増加するオンラインゲーム詐欺――家庭が直面する現実

マカフィー株式会社(本社:東京都千代田区)は、2025年12月1日13時05分に、McAfee Labsによる最新調査結果を発表しました。ホリデーシーズンを前に、オンラインゲームに関連した詐欺が増加していることを指摘しています。本稿では発表内容を整理し、家庭で実行可能な具体的対策までを詳述します。

発表の主な背景には、オンラインゲームが世界中の子どもやティーンエージャーを結びつける重要なコミュニティへと進化したことがあります。この普及に伴い、プレイヤーの信頼や好奇心を悪用する詐欺行為が多様化・巧妙化しており、子どもを持つ保護者にとって無関係では済まない問題となっています。

マカフィー、オンラインゲーム詐欺の温床に警鐘!家族が知るべき安全対策を発表 画像 2

具体的な詐欺手口と観測された事例

McAfee Labsは複数の事例を報告しています。代表的なものとして、人気ゲームの「無料通貨」や「ゲームハック」をうたう偽広告によって不正ソフト(マルウェア)をインストールさせる手口、正規ログインページを模倣したフィッシングサイトで認証情報や支払い情報を窃取する手口が挙げられます。

報告に含まれる具体的ドメイン例は次の通りです。Fortnite20[.]comのような模倣サイトは複雑なリダイレクトを用いて偽のウイルス警告や「デバイス最適化」ツールへ誘導し、最終的に有害なソフトウェアのダウンロードを促します。Robiox[.]com[.]amは「ロブロックス」のログインページを模倣し、ユーザー名、パスワード、保存された支払い情報の取得を狙う設計でした(現在は公式サイトへリダイレクト)。また、gg-hub[.]xyzのようなサイトはYouTubeなどを通じた誘導で、トロイの木馬型マルウェア「LummaStealer」を含む偽ハックを配布している事例が確認されています。

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被害の実態と家庭への影響

マカフィーが2025年8月に実施した「子どものオンライン安全に関する調査」によれば、オンライン上の脅威の標的となった子どもを持つ日本の保護者のうち24%が、詐欺や操作がゲーム中に発生したと報告しています。特に16~18歳の年齢層では、保護者の43%がゲームに関連した詐欺を経験したと答え、被害は年齢によって偏りが見られます。

金銭面や精神面の影響も深刻です。調査結果の詳細は次の通りです。

  • 保護者の35%が、子どもが不安、恥、または安全でないと感じた経験があると報告。
  • 12%は専門的なカウンセリングを受けたと回答。
  • 6%は子どもが金銭的被害を被ったとし、被害額の平均は1件あたり約27,000円。
  • 保護者の19%がオンラインゲームを子どもの安全に関する懸念要因と認識。
  • 27%は深夜帯のプレイを最も危険視し、監督不在の時間帯に衝動的な判断が起きやすいと指摘。

また、警視庁のデータとして、昨年オンラインゲームが原因で犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは98人に上り、SNS関連の児童被害者全体の6.6%を占め過去最高を記録したことも示されています。これらの数値は、ゲームプラットフォームがデジタル脅威の前線になっている現状を示しています。

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詐欺の種類と深刻度

具体的な被害形態は多岐にわたります。フィッシングによる認証情報窃取、クレジットカード情報の盗難、マルウェア感染によるブラウザやアプリのデータ抜き取り、アカウント乗っ取りと人質化(返還と引き換えの支払い要求)などが報告されています。これらの手口は、暗号資産ウォレットやその他の機密情報にまで影響を及ぼす可能性があります。

さらに、終わりのないアンケートで個人情報を収集する仕組みや、公式外のアプリストアからダウンロードさせることでデバイスの深いアクセス権を獲得する手口など、社会工学的な側面も組み合わさっている点が特徴です。

家庭でできる具体的な防御策と推奨ツール

マカフィーは被害を最小化するために、家庭で取り組める具体的対策を提示しています。以下はプレスリリースで示された全ての推奨事項を網羅的に整理したものです。

これらの対策は単独ではなく、組み合わせて実施することで効果を高めることが期待されます。以下に推奨事項を列挙します。

  1. 二段階認証(2FA)の有効化:対応サービスでは必ず2FAをオンにし、ワンタイムコードを必須にすることでパスワード漏えい時の不正ログインを防ぐ。
  2. メールアドレスの安全確保と確認:アカウント復旧に用いるメールは長期間使用するものを選び、メール自体にも2FAを設定し、ゲーム内でメールアドレスを認証しておく。
  3. ソーシャルアカウント連携の活用:信頼できるSSO(例:Google)を連携する際はそのアカウント自体を強固に保護することが前提。
  4. デバイスの安全性保持:OSやブラウザを最新化し、信頼できるウイルス対策・マルウェア対策を利用、不明なソフトや拡張機能は避ける。
  5. アカウントの購入や共有をしない:売買・共有は多くのゲームでポリシー違反であり、詐欺やアクセス喪失のリスクを高める。
  6. 不審なオファーを信用しない:無料や割引を謳う外部サイトやメッセージは無視し、取引は公式チャネルを通じて行う。
  7. 仮想通貨が現実の金銭であることを教育する:ゲーム内通貨は現実の通貨と連動している点を子どもに理解させ、購入ルールやペアレンタルコントロールを設定する。

加えて、マカフィーは自社の保護製品の利用も推奨しています。具体的にはマカフィー® リブセーフマカフィー® トータルプロテクション、およびMcAfee+が挙げられています。これらは偽サイトやフィッシング、悪意あるリンクを検出・警告し、誤ってアクセスした際にはブロックする機能を提供します。

教育と監督の重要性

テクニカルな対策だけでなく、保護者が子どもとゲームの仕組みや仮想通貨と実際のお金の関係について日常的に話し合うことが推奨されています。ペアレンタルコントロールを活用して購入制限を設けることや、夜間のプレイの監督強化も具体的な手段です。

マカフィーは、これらの対策を「解決の鍵」と位置づけ、被害の未然防止に向けた取り組みを促しています。

調査の方法と企業情報、代表者コメント

調査は「子どものオンライン安全に関する調査」として、2025年8月に実施されました。対象はアメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、日本、インドの18歳未満の子供を持つ保護者約4,300人で、オンラインでの回答を集めています。調査手法とサンプル規模は発表資料に明示されています。

マカフィーについての説明も発表に含まれています。マカフィーは消費者と中小企業向けのオンライン保護のグローバルリーダーであり、デバイスだけでなく人を保護することを重視したソリューションを提供しているとしています。詳細は公式サイト(https://www.mcafee.com/ja-jp/index.html)を参照するよう案内されています。

代表取締役社長 栗山憲子氏のコメント

発表文中でマカフィー株式会社 代表取締役社長・栗山憲子氏は次のように述べています。

「子どもたちがオンラインゲームに費やす時間が増える中で、詐欺師はこうしたプラットフォームをログイン情報やお金、個人情報を盗む罠として悪用しています。警視庁によると、昨年オンラインゲームが原因で犯罪に巻き込まれた18歳未満の子供は98人に上り、SNS関連の児童被害者全体の6.6%を占め、過去最高を記録しました。また、『無料オファー』を装った偽サイトや、トロイの木馬型ハッキング、フィッシングサイトなど、さまざまな手口で日本の子どもたちが深刻な精神的・経済的被害に直面しているのが現状です。こうした状況だからこそ、マカフィーは、アカウントセキュリティを強化したり、ゲーム内通貨の仕組みに関する正しい知識を身に着けたりすることが解決の鍵だと考えています。さらに、被害を未然に防ぐために『マカフィー® リブセーフ』や、『マカフィー® トータルプロテクション』、『McAfee+』といった保護ツールの利用をお勧めします。」

このコメントは、調査データと具体的な観測事例を踏まえてのものです。製品名やブランド名は米国およびその他の国における商標または登録商標である旨も明記されています。

要点の整理(まとめ表)

以下の表は、本記事で示した発表内容と重要な数字、具体例、推奨対策を一覧化したものです。情報を俯瞰して確認できます。

項目 内容
発表元・日時 マカフィー株式会社(本社:東京都千代田区)/2025年12月1日 13:05
調査名・実施時期 「子どものオンライン安全に関する調査」/2025年8月
調査対象 アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、日本、インドの18歳未満の子供を持つ保護者 約4,300人(オンライン調査)
主な統計 ゲーム関連で詐欺や操作があったと回答した保護者:日本24%/16~18歳層は43%/子どもの不安等を報告した保護者35%/専門カウンセリング12%/金銭被害6%(平均約27,000円)
具体的な悪質サイト例 Fortnite20[.]com(偽サイトリダイレクト)/Robiox[.]com[.]am(ロブロックス模倣)/gg-hub[.]xyz(偽ハック配布)/マルウェア例:LummaStealer
被害形態 フィッシングによる認証情報窃取、クレジットカード情報盗難、マルウェア感染、アカウント乗っ取りと人質化、個人情報収集アンケート等
推奨対策 二段階認証、メール保護、SSOは安全に設定、OS/ブラウザ・ウイルス対策の最新化、アカウント非共有、疑わしいオファー無視、仮想通貨教育、ペアレンタルコントロール
推奨製品 マカフィー® リブセーフ、マカフィー® トータルプロテクション、McAfee+
参考リンク https://www.mcafee.com/ja-jp/index.html

以上が発表内容の要点整理です。本記事では発表された調査結果、具体的な詐欺事例、被害の影響、そして家庭で実行可能な防御策およびマカフィーが推奨する製品情報を網羅的に伝えました。オンラインゲームが提供する利便性や楽しさと同時に存在するリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが求められます。

参考リンク: