12月5日給食で提供 老舗がくぢら餅を無償配布

くぢら餅を学校給食で提供

開催日:12月5日

くぢら餅を学校給食で提供
くぢら餅ってどんなお菓子?
最上地方に伝わる郷土菓子で、みそ味の餅が特徴。江戸時代に起源を持ち桃の節句で供えられる習慣がある。今回はくるみなしで契約農家の特別栽培米を使用しています。
誰がいつどこで無償提供するの?
創業340年の老舗・うろこや総本店が実施。大石田町内の全小中学校へ児童・生徒合計430名分を、2025年12月5日の給食で無償提供し食育の機会とします。

創業の地で伝統をつなぐ:大石田町の子どもたちへくぢら餅を無償提供

山形県内陸部で和洋菓子製造小売業を営む株式会社うろこや総本店(所在地:山形県尾花沢市、代表取締役社長:戸田悟)は、創業の地である大石田町の全小中学校に対して、郷土菓子「くぢら餅」を無償で提供する取り組みを実施します。発表は株式会社うろこや総本店によるプレスリリース(2025年12月2日 08時10分)で公表されました。

この無償提供は、12月1日から5日に実施される「心を育む学校給食週間」に合わせて行われ、12月5日(金)の給食時に、町内の全小中学校の児童・生徒合計430名分が提供されます。提供するくぢら餅はみそ味(くるみなし)で、契約農家による特別栽培米を使用して製造されます。

【山形・創業340年の老舗菓子店】うろこや総本店、郷土菓子「くぢら餅」の文化継承へ。創業の地・大石田町の小中学校にくぢら餅を無償提供し、子どもたちの食文化体験を支援 画像 2

取り組みの目的と背景

くぢら餅は最上地方に古くから伝わる郷土菓子で、特に桃の節句(ひな祭り)にお供えする風習が残る地域の味です。しかし近年は食の多様化や生活様式の変化により、子どもたちがくぢら餅に触れる機会が減り、継承が危ぶまれています。うろこや総本店では、主力商品の一つであるにもかかわらず、地方発送や販売数が年々緩やかに減少していると説明しています。

こうした状況を受け、老舗としての文化的責任を重く受け止め、地域の次世代にふるさとの味を経験させることを目的に、今回の学校給食への提供が決まりました。提供は単なる試食の場ではなく、食文化や歴史に触れる教育の機会として設計されています。

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給食で提供されるくぢら餅の詳細と実施スケジュール

今回提供される製品は、伝統の味を大切にしたくぢら餅(みそ味・くるみなし)です。使用する米は、うろこや総本店が契約する農家による特別栽培米で、安全性や品質管理に配慮されています。

提供先は大石田町内の全小中学校、児童・生徒合計430名分で、提供日は2025年12月5日(金)。提供は給食で行われ、同社は今回の取り組みを食育の機会として位置づけています。期間としては「心を育む学校給食週間(12月1日〜12月5日)」の一環です。

  • 提供商品:くぢら餅(みそ味・くるみなし)
  • 提供先:大石田町内の全小中学校(児童合計430名分)
  • 提供日時:2025年12月5日(金)給食にて提供
  • 実施期間に関する位置づけ:「心を育む学校給食週間(12月1日〜12月5日)」
  • 使用原料:契約農家による特別栽培米
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給食提供のねらいと教育的意義

給食での提供は、単に味を伝えるだけでなく、郷土の歴史や文化、食の背景を学習カリキュラムと連携して伝える意図があります。学校側と連携することで、食材や由来についての解説、地域の行事との結びつきなどを子どもたちに伝える機会となります。

地域の食文化を学校教育の場に持ち込むことにより、子どもたちが「ふるさとを大切にする心」を育むことを目指している点も、同社が明確にしている方針です。

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くぢら餅の由来と地域文化としての位置づけ

くぢら餅(久持良餅)は、最上地域で古くから伝わる郷土菓子です。名称については諸説あり、携帯食として長く持ち歩いてもよい餅という意味で名付けられたという説や、その形状から鯨(くじら)を連想して名づけられたという説が伝わります。起源は江戸時代、約300年前に遡るとされ、新庄藩の藩主・戸沢正庸の時代に兵糧食として作られたとの説が有力です。

現在では桃の節句にお雛様にくぢら餅をお供えする習慣が残り、家族が揃って春の訪れを祝う伝統行事の一部となっています。地域文化としての重要性は高く、郷土の季節行事と結びついた食品文化の代表例と言えます。

名称
くぢら餅(久持良餅)
起源
江戸時代(約300年前)に兵糧食として作られたとの説が有力
習俗
桃の節句にお供えする、地域の季節行事と結びついた郷土菓子
現在の提供形態
みそ味が地域で親しまれている。今回の学校給食ではくるみなしで提供

老舗の立場から見た課題とこれからの取り組み、購入方法

うろこや総本店は創業340年の伝統を誇る老舗である一方、くぢら餅の販売数は近年緩やかに減少傾向にあると説明しています。食の多様化や生活様式の変化が影響しており、地方発送の需要はあるものの、継続的な世代間の支持を取り戻す必要があるとの認識です。

今回の学校給食での提供はその対策の一環であり、同社は以下のような活動計画を明示しています。地域との連携による実体験の場をつくることで、伝統の理解と興味を喚起し、販売回復につなげることを目指します。

  1. 地元小学校と連携した「くぢら餅づくり体験」の実施
  2. パッケージデザインの若返りによる世代横断的な魅力づくり
  3. 子どもにも親しみやすいフレーバー開発の検討

また、くぢら餅は同社のネット販売でも購入可能で、地域外の消費者にも山形の郷土の味を知ってもらう取り組みを行っています。購入方法や販売期間は以下の通りです。

購入方法 うろこや総本店公式サイト(https://www.e-urokoya.com/)
販売期間 通年(ひな祭り期間は需要が高まる)

代表者コメントと企業情報

代表取締役社長の戸田悟氏はコメントで、くぢら餅を「この地域の歴史と風土が詰まった宝物」と位置づけ、今回の給食提供によって老舗としての使命を改めて強く感じたと述べています。地域社会への貢献と未来へつなぐお菓子づくりに今後も取り組む意向を示しています。

うろこや総本店は「子供たちに自信を持って食べさせられるお菓子」を基本理念に、原材料と製法にこだわった商品開発を続けています。生クリーム大福やJALとコラボしたショコラテリーヌ、ファーストクラス茶菓のやまがたワッショイなど、ギフト向け商品も多数展開しています。

商号
株式会社うろこや総本店
代表者
代表取締役 戸田悟
所在地
〒999-4221 山形県尾花沢市尾花沢1524
設立
1972年9月(法人設立)
創業
創業340年の伝統を有する老舗
事業内容
和洋菓子製造販売
資本金
1,000万円
公式サイト
https://www.e-urokoya.com/
Instagram
https://www.instagram.com/urokoya1524/
X(旧Twitter)
https://x.com/urokoyasohonten

要点の整理と今回の提供内容まとめ

ここまで説明した内容を整理すると、今回の取り組みは郷土菓子であるくぢら餅の文化継承を目的に、創業の地である大石田町の全小中学校へ無償提供を行うもので、教育的意義と地域貢献の両面を持っています。提供は2025年12月5日の給食で実施され、児童・生徒合計430名分が対象です。

下の表では、この記事で取り上げた重要項目を見やすく整理しています。

項目 内容
発表日 2025年12月2日 08時10分(株式会社うろこや総本店のプレスリリース)
提供目的 郷土菓子「くぢら餅」の食文化継承および食育
提供商品 くぢら餅(みそ味・くるみなし)、契約農家の特別栽培米使用
提供先 大石田町内の全小中学校(児童合計430名分)
提供日時 2025年12月5日(金)給食にて提供(「心を育む学校給食週間」期間内)
背景 食の多様化と生活様式の変化によりくぢら餅を食べる機会が減少、販売数が緩やかに減少傾向
今後の取り組み くぢら餅づくり体験、パッケージ刷新、フレーバー開発などを検討
購入方法 公式サイト(https://www.e-urokoya.com/)、通年販売(ひな祭り期は需要増)
企業情報 株式会社うろこや総本店(代表:戸田悟)所在地:山形県尾花沢市尾花沢1524、設立:1972年9月、創業:340年の伝統

今回の取り組みは、地域の伝統文化を教育の場に持ち込み、子どもたちに直接触れてもらうことで郷土の味を体験させる試みです。うろこや総本店は老舗としての責務を果たす形で、地域と協働しながら伝統の継承と商品の魅力向上に取り組む姿勢を示しています。

参考リンク: