ラストチャンスから逆転優勝 Crazy Raccoonがブロスタ世界一に

ブロスタ世界一決定戦優勝

開催期間:11月28日〜11月30日

ブロスタ世界一決定戦優勝
Crazy Raccoonってどんなチーム?誰が出てたの?
日本のプロeスポーツチームで、選手はTensai、Moya、Milkreoの3名。ラストチャンス予選経由で出場し決勝を3-0で制して優勝、Tensaiは通算3度目の世界タイトルを獲得しました。
ラストチャンス予選から優勝したって何が凄いの?
ラストチャンス予選は地域枠に入れなかったチームの敗者復活枠で、そこから世界大会本戦に進み優勝するのは史上初。通常より厳しい道のりを勝ち抜いた逆転劇です。

ストックホルムで繰り広げられた激闘 — Crazy Raccoonが世界王者に

2025年11月28日から11月30日にかけて、スウェーデン・ストックホルムのDreamHack Stockholm(Stockholmsmässan)で開催された「ブロスタ 世界一決定戦2025」において、日本代表のCrazy Raccoonが優勝し、賞金総額のうち40万ドルを獲得しました。主催はモバイルゲーム開発会社のSupercellで、本大会は「ブロスタ(Brawl Stars)」の公式eスポーツイベントである「ブロスタ チャンピオンシップ」の最終決戦に位置づけられます。

Crazy Raccoonは今回、予選の最終段階にあたるラストチャンス予選から進出しての優勝となり、ラストチャンス予選経由で世界王者になったチームは史上初の快挙となりました。決勝ではHMBLEを相手に3-0のストレート勝利を収め、昨年の雪辱を果たしました。

「ブロスタ 世界一決定戦2025」日本のCrazy Raccoonが激闘を制し世界チャンピオンに 画像 2

Crazy Raccoonの布陣と選手実績

Crazy RaccoonはTensai選手、Moya選手、Milkreo選手の3名で構成されています。大会での優勝により、特にTensai選手は自身が過去に所属したチームでの実績を含め、今回が通算3回目の世界タイトル獲得となりました。これにより選手個人としての世界大会での経験と実績がさらに強調される結果となりました。

Crazy Raccoonの勝利は、長期にわたるシーズン制大会を勝ち上がる中での粘り強さと、決勝での安定したパフォーマンスが結実したものと評価できます。日本勢としては他にもZETA DIVISIONとREJECTが出場し、会場を盛り上げました。

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大会フォーマットと2025年シーズンの構成

「ブロスタ チャンピオンシップ」は世界を5つのメイン地域と2つのサブ地域に分け、地域ごとにポイント制でマンスリー決勝戦を行うシステムです。2025年は2月からシーズンが始まり、6カ月にわたるシーズンが実施されました。

2025年シーズンは、6カ月の月次シーズンに加えて、オフラインイベントとしてBRAWL CUP、ラストチャンス予選、そして世界一決定戦の3つが行われ、オフライン大会の実施数としては過去最多となる史上最大規模で運営されました。

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各シーズンの主な構成

  1. チャンピオンシップチャレンジ
  2. マンスリー予選
  3. マンスリー決勝戦

以上の構成により各チームはシーズンを通じてポイントを積み上げ、最終的に6カ月間の結果とラストチャンス予選の勝者を合わせた16チームが世界一決定戦への出場権を獲得しました。

この方式は、安定して成績を残したチームだけでなく、予選での巻き返しを果たしたチームにも道を開くものであり、Crazy Raccoonのような逆転劇を生む土壌となっています。

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会場の雰囲気と出場チーム、試合配信

会場となったDreamHack Stockholmは、eスポーツ大会や大型イベントの開催実績がある会場で、来場者・配信視聴者双方で賑わいを見せました。出場チームは各地域代表とラストチャンス予選枠を合わせた16チームで構成されています。

以下に出場チームの一覧を示します。地域表記やラストチャンス予選枠の有無も記載しています。

  • Crazy Raccoon:東アジア(日本チーム・ラストチャンス予選枠)
  • FUT Esports:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表
  • HMBLE:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表
  • LOUD:南米代表
  • NOVO Esports:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表
  • REJECT:東アジア代表(日本チーム)
  • Papara SuperMassive:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表(ラストチャンス予選枠)
  • Reply Totem:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表(ラストチャンス予選枠)
  • Revenant XSpark:東南アジア代表(ラストチャンス予選枠)
  • Spacestation Gaming:北米代表
  • Team Heretics:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表
  • Tribe Gaming:北米代表
  • SKCalalas SA:南米代表
  • SK Gaming:ヨーロッパ・中東・アフリカ代表
  • STMN:北米代表
  • ZETA DIVISION:東アジア代表(日本チーム)
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大会の日程と配信リンク

大会は3日間で実施され、Day1とDay2はグループステージ、Day3は決勝トーナメント(準々決勝〜決勝)で構成されました。

Day1(11月28日):
16チームを4グループに分けたグループステージ(Round1)。配信:Day 1 配信
Day2(11月29日):
Day1で勝利した12チームによるグループステージ(Round2)。配信:Day 2 配信
Day3(11月30日):
準々決勝、準決勝、決勝。配信:Day 3 配信

日本チームの成績は以下の通りです。ZETA DIVISIONはベスト16でGroup Stage Round1敗退、REJECTはベスト16でGroup Stage Round2敗退、Crazy Raccoonは優勝となりました。

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賞金配分と大会データの整理

本大会の賞金総額は100万ドルで、内訳は以下の通りです。賞金配分は上位から段階的に設定されており、優勝チームには40万ドルが授与されました。

順位 賞金(USD)
優勝 40万ドル
準優勝 20万ドル
ベスト4 8万ドル
ベスト8 3万ドル
ベスト12 1.7万ドル
ベスト16 1.3万ドル

大会のフォーマット上、上位進出にはグループステージを複数ラウンド勝ち抜く必要があり、Day1での成績がDay2進出に直結します。Day3はトーナメント方式で一発勝負に近い緊張感が生じるため、各チームの戦略調整とピック運用が勝敗を左右しました。

ブロスタというタイトルの位置付け

『ブロスタ(Brawl Stars)』はSupercellが手がけるテンポの速いチーム制モバイルゲームです。多彩なマップとゲームモード、個性豊かなキャラクターの必殺技を用いたバトルが特徴で、2018年のグローバルリリース以降の累計ダウンロード数は10億件を突破しています。

ゲームは短時間で勝負が決しやすい設計であり、これがeスポーツ大会としての回転率と視聴性を高める要因の一つとなっています。Supercellは新キャラクターや機能を継続的に追加することで、ゲームと競技シーン双方の進化を図っています。

大会の主要データ要約
項目 内容
大会名 ブロスタ 世界一決定戦2025
主催 Supercell Oy
開催日 2025年11月28日(金)〜11月30日(日)
会場 DreamHack Stockholm(Stockholmsmässan)
出場チーム数 16チーム(各地域代表+ラストチャンス予選枠含む)
優勝チーム Crazy Raccoon(ラストチャンス予選枠/日本)
優勝賞金 40万ドル
賞金総額 100万ドル
配信リンク Day1: https://www.youtube.com/live/jJ9zhTzPE7E?si=yR5-ixQlA6desBXv
Day2: https://www.youtube.com/live/rherZg0q8zc?si=VdJWeiG1zHmq17iX
Day3: https://www.youtube.com/live/NuHtbguLw54?si=fWSwWQHp2IHdIF5J
日本勢の結果 Crazy Raccoon:優勝
ZETA DIVISION:ベスト16(Group Stage Round1敗退)
REJECT:ベスト16(Group Stage Round2敗退)

以上が「ブロスタ 世界一決定戦2025」の主要な事実と大会概要の整理です。大会は6カ月にわたるシーズンと複数のオフラインイベントを経た集大成として実施され、Crazy Raccoonの優勝はラストチャンス予選からの復活劇として歴史的な意味を持つ結果となりました。