国産吉野檜のkupu saunaチェア、VISON本草湯に初導入

国産吉野檜を用いた「kupu saunaチェア」がVISON本草湯に日本で初めて導入

株式会社マルニ木工は、2025年12月3日付で、同社が今年初めて取り組んだ国産檜材の地産地消サウナシリーズ「kupu sauna」のチェアを、三重県多気町の複合商業施設VISON（ヴィソン）内の温浴施設「本草湯」へ新設導入したと発表しました。本導入は、日本国内で初めての事例となります。

導入の背景には、国産材活用の流れと、サウナ体験そのものを設計する動きがあります。今回の導入は、国産サウナブランド「ONE SAUNA」（株式会社Libertyship）監修による全面リニューアルと連携したもので、『VISON本草湯 × ONE SAUNA × マルニ木工』の3社協業によって実現しました。Photography: Norio Kidera のクレジットが付されています。

kupu saunaチェアの設計と素材

チェアには軽くて耐久性の高い吉野檜材を採用しています。座り心地と手触り、外観の佇まいに至るまでマルニ木工の約100年にわたる木工技術と感性が活かされています。

設計面の特徴としては、背もたれがフルフラットから5段階の角度に調節可能であり、利用者が“ととのい”の姿勢を自由に選べる点が挙げられます。座面のすのこは着脱可能としてメンテナンス性も考慮した仕様になっており、サウナと水風呂を経た後の休息時間を上質にすることを目的としています。

• 素材：吉野檜（国産）
• 背もたれ：フルフラット～5段階調節
• 座面：着脱可能なすのこ仕様（メンテナンス重視）
• 導入場所：VISON 本草湯（ととのいスペース）
• 導入意義：国内初導入で、地産地消素材のサウナ体験を可視化

リニューアルされた2つのサウナ空間と導入意図

VISON本草湯に今回新設された2つのサウナは、既存の2階建て構造を活かしつつ、三重県産の檜材を贅沢に使用した個性の異なるサウナ室として再構築されました。監修は国産サウナブランド「ONE SAUNA」で、薬草湯との組み合わせによる滞在価値の向上が狙いです。

本草湯は三重大学とロート製薬の共同研究による薬草湯レシピを活用し、季節ごとに異なる薬草を取り入れる温浴施設です。今回のサウナ改修は、薬草湯の強みを活かしながらサウナ体験をさらに深化させることを目指しています。

シアターサウナ（旧：光陰サウナ）の特徴

シアター型の座席配置とタワー型ヒーターを採用しており、セルフロウリュウによる蒸気操作が可能です。座席配置により温度勾配が生まれ、多様な温度帯を楽しめる構成となっています。

シアターサウナは視覚的演出も重視され、照明計画や自然光の取り入れ方を工夫することで時間帯や天候に応じた空間表現を行います。これにより、従来のサウナ体験とは異なる場の作り込みが図られています。

• 座席：シアター型（階段状）
• 暖房：タワー型ヒーター
• 機能：セルフロウリュウ対応、温度帯の多様化

ロフトサウナ（旧：水鏡サウナ）の特徴

ロフトサウナは「屋根裏感」を楽しめる立体的な空間設計を特徴としています。ヒーター上部の開口により2階へも熱気が届き、空間の上下で温度差を活かした体験が提供されます。

窓越しに大自然を望める設計や、立体的な内部動線を活かした回遊性の向上により、視覚的にも体感的にも変化のあるサウナ体験を生み出します。これら二つのサウナは個性を分けることで利用者の選択肢を広げています。

1. 立体的な内装設計
2. 熱気の上下移動を活かした温度設計
3. 窓からの景観を取り入れることで滞在価値を向上

改修の要点、各社コメント、各社の概要

今回のサウナリニューアルに際して実施された主な改修点は、内装刷新、熱循環の最適化、照明演出、動線整理、空調再設計、チラー導入など多岐にわたります。ととのいベンチはマルニ木工によるデザイン家具の導入で刷新されています。

改修で重視された点は、薬草湯との連携によるウェルネス価値の向上と、滞在中の動線を整理してサウナ・水風呂・薬草湯を円滑に結ぶ回遊性の確保です。これにより利用者はよりシームレスに複合的な温浴体験を得られます。

VISONのコメント（立花 哲也 代表取締役）

お客様の声に応え、薬草湯の特色と地域の自然環境を活かし、より深いウェルネス体験を提供するためのリニューアルであると説明されています。

ONE SAUNAのコメント（揚松 晴也 代表取締役）

地産地消の木材活用やサウナの本質的価値である「心身のリセット」をVISONのロケーションで表現することに挑戦したと述べています。

マルニ木工のコメント（山中 洋 代表取締役社長）

吉野檜を用いたkupu saunaチェアを日本初導入いただいたことに触れ、手触りや座り心地など細部にわたりこだわった点を強調しています。

各社の事業概要も改めて示されており、VISONは広大な敷地に約70店舗が出店する複合商業施設、株式会社Libertyshipは2019年設立で「ONE SAUNA」を展開しグッドデザイン賞を受賞した実績があり、マルニ木工は1928年創業の木工家具メーカーとして世界的な流通網を持つ企業です。

• VISON：東京ドーム約24個分（約119ha）の敷地にホテルや産直市場、飲食店などを擁する複合商業施設（HP: https://vison.jp/）
• 株式会社Libertyship：2019年設立、ONE SAUNAを運営し地域材活用でグッドデザイン賞受賞（https://libertyship.jp / https://onesauna.jp）
• 株式会社マルニ木工：1928年創業、国際展開する木工家具メーカー（https://www.maruni.com/ / https://sauna.maruni.com/）

施設概要と料金、導入日を含むまとめ一覧

以下に、今回の記事で取り上げた導入製品・施設・運営情報を表形式で整理します。主要な事実関係や数値、連絡先に相当する情報を明確に示しています。

本文では、導入製品の素材と機能、VISONサウナの改修方針、改修された二つのサウナ空間の特徴、改修に伴う施設運用情報と各社のコメントおよび会社概要を網羅して整理しました。これにより、今回の導入がどのような意図で行われ、どのような体験価値を提供するのかを把握できる構成になっています。