VISON本草湯のサウナが二空間に刷新、マルニ木工導入
ベストカレンダー編集部
2025年12月3日 12:31
VISON本草湯サウナ刷新
開催日:12月3日
VISON本草湯のサウナが二つの個性ある空間へと全面刷新される
株式会社Libertyship(本社:宮崎県宮崎市、代表取締役:揚松晴也)は、2025年12月3日付の発表で、三重県多気町の複合商業施設VISON内の温浴施設「本草湯」に併設されるサウナ2棟(水鏡サウナ・光陰サウナ)を、同社が展開する国産サウナブランド「ONE SAUNA」の監修のもと全面リニューアルしたことを明らかにしました。発表日時は2025年12月3日10時00分です。
本プロジェクトは、世界的家具メーカーの株式会社マルニ木工と協業し、ととのいのための新たなベンチ(チェア)を設計・製作する取り組みを含みます。リニューアルは薬草湯との融合と地産地消を旨とする設計思想に基づき、VISON本草湯の滞在価値を高めることを目的に進められました。
- 発表
- 株式会社Libertyship(2025年12月3日 10:00)
- 場所
- VISON(ヴィソン)内 本草湯(住所:三重県多気郡多気町ヴィソン672番1)
- 関係企業
- 株式会社Libertyship(ONE SAUNA)、株式会社マルニ木工、ヴィソン多気株式会社
二つのサウナが描く異なる体験──シアターサウナとロフトサウナ
改修の中心は既存の2階建て構造を活かして個性を分けた二つのサウナ室の設計です。ONE SAUNAの地産地消コンセプトに基づき、サウナ室内には三重県産の檜材を贅沢に使用しています。これにより、素材感と香りが空間全体の体験を支えます。
二つのサウナは日替わりで男女が入れ替わる運用となり、宿泊客は朝と夜で異なるサウナ空間を体験できます。設計の要点や利用方法、体験の違いについて詳しく紹介します。
シアターサウナ(旧:光陰サウナ)
2階建ての建屋を活かし、座席をシアター型に配置したサウナです。座る位置によって異なる温度帯を楽しめる設計が特徴で、来訪者はその日の気分や好みに合わせた温度選択が可能です。
センターにはタワー型のサウナヒーターを配置しており、どの座面からでもセルフロウリュウが行えるため、個人の好みに合わせた蒸気演出を自分で調節できます。自然光や影を活かした照明設計も取り入れられ、時間帯や天候で表情が変わる空間演出が施されています。
- 座席:シアター型の段差配置で温度差を体感
- ヒーター:タワー型でセルフロウリュウ対応
- 演出:自然光と影を活かした照明設計
ロフトサウナ(旧:水鏡サウナ)
水鏡側に面した朝日の入るサウナを「屋根裏感」を味わえる立体的なロフト空間へとアップデートしました。ヒーター上部に開口を設けるなど熱循環を最適化し、2階のロフトスペースにも熱気がしっかり滞留するよう設計されています。
2階の窓からはVISONの豊かな大自然が望めるため、外光と景観を取り込む形で静かな没入感のあるサウナ体験が可能です。朝日が差し込む時間帯と夕方で表情が変わるため、訪問時間により異なる心地を得られます。
- 空間性:屋根裏的な立体感とロフトからの景観
- 熱設計:ヒーター上部の開口で2階へ熱を届ける熱循環最適化
- 景観:朝日の入る水鏡側の窓からVISONの自然を望む
マルニ木工のチェア導入と技術的な改修点
ととのい空間の刷新も今回の重要なテーマです。HIROSHIMAアームチェアで世界的に知られるマルニ木工が、プロダクトデザイナー熊野亘氏とともに2025年に発表した「kupu sauna」シリーズのチェアが、VISONサウナに日本で初めて導入されました。チェアは吉野檜材をふんだんに用い、座り心地や手触り、佇まいに至るまで細部にこだわった設計です。
この導入により、サウナ利用後の「ととのい」時間の質が高められます。マルニ木工の山中洋社長は、約100年にわたる木との向き合いを背景に、チェアが心地よい時間に寄り添う存在になることを期待しています。
技術・設備面での改修項目
今回のリニューアルでは、内装と設備の両面で多岐にわたる改善が行われました。サウナ室の熱循環や照明演出、空調、動線整理など、体験の質を高めるための総合的な改修が実施されています。
以下が公表された主な改修項目です。詳細は現地での体感によって確認できますが、設計の方向性と狙いを整理します。
- 水鏡サウナ改修:内装刷新、熱循環計画の最適化、照明演出の導入
- 光陰サウナ改修:自然光と影の演出を活かした空間改変
- ととのいベンチ刷新:マルニ木工によるデザイン家具導入(kupu saunaチェア)
- 動線整理:サウナ・水風呂・薬草湯をつなぐ回遊性向上
- 照明設計:時間や天候に呼応する光陰演出
- 空調設計:サウナ室内の空気の循環を再設計
- チラー導入:快適な温度での水風呂体験を実現
Photography: Norio Kidera
施設情報、各社の役割と要点の整理
VISON本草湯とそのサウナリニューアルは、薬草湯の研究成果(※三重大学とロート製薬の共同研究によるレシピ)を核にして、地域資源とデザイン、家具の協働により新たなウェルネス体験を目指すプロジェクトです。VISON自体は約119ha(東京ドーム24個分)を有する複合商業施設で、産直市場や多様な店舗が出店しています。
関係各社のコメントも発表資料に含まれています。ヴィソン多気株式会社代表取締役・立花哲也氏は、薬草湯と地域環境を活かした深いウェルネス体験の提供を目的に本改修が実現したと述べています。ONE SAUNAを率いる揚松晴也氏は、地産地消の木材活用やサウナの本質的価値の表現に挑戦したと語っています。マルニ木工の山中洋社長は、吉野檜材を用いたkupu saunaチェアの導入について触れています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | VISONサウナ(ヴィソンサウナ) 本草湯内 |
| 所在地 | 三重県多気郡多気町ヴィソン672番1 |
| 営業時間 | 10:00~22:00(入浴は6:00~24:00) |
| 利用料金(大人) | 平日 1,200円 / 土日祝 1,500円 |
| 利用料金(子供) | 3歳〜小学生:平日 600円 / 土日祝 700円(3歳未満は無料) |
| 特別期間 | GW・お盆・年末年始などは土日祝料金適用 |
| 主要改修点 | サウナ内装刷新・熱循環最適化・照明・空調再設計・チラー導入・動線改善・デザイン家具導入 |
| 導入家具 | マルニ木工「kupu saunaチェア」(吉野檜材)日本初導入 |
| 関連リンク | ONE SAUNA https://onesauna.jp / VISON https://vison.jp/ / MARUNI https://www.maruni.com/ |
この記事では、リニューアルの目的、具体的な施設改修点、導入された家具やデザインの背景、施設情報を整理しました。VISON本草湯のサウナは、薬草湯との調和、三重県産檜材の活用、マルニ木工のチェア導入など複数の要素が組み合わさることで、既存の温浴施設に新たな価値を付加することが意図されています。運用面では日替わりの男女入替により、訪問時刻に応じて異なる体験ができる点も大きな特徴です。
参考リンク: