学生が考案した『景観×保育』を豊橋の保育園で実施

景観×保育の現場実践

開催日:12月3日

景観×保育の現場実践
これは何をする取り組みなの?
豊橋の景観を遊びの素材にして園児に親しませる教育実践で、豊橋創造大学の学生が考案した遊びを公立保育園で実施し、地域愛着と学生の実践力を育てる取り組みです。
いつどこで行われるの?
発表は2025年12月3日で、実施は2025年12月に豊橋市内の公立保育園(くるみ保育園、牛川東保育園)で行われ、学生と保育士が共同で実施します。

豊橋市と豊橋創造大学が仕掛ける「景観×保育」──園児と学生がまちを感じる取り組み

豊橋市は2025年12月3日10時30分、園児の頃からまちの景観に親しませることを目的とした新たな取り組みを公表しました。今回の取り組みは、豊橋創造大学と連携して進められており、令和5年度から続く教育連携の一環として実施されます。豊橋市内の景観や花火、海、市電の音といった身近な風景を遊びの中で触れることで、子どもたちの地元への愛着心を育むことが主要な狙いです。

この取り組みは、保育・幼児教育の現場と景観教育を掛け合わせる、全国でも稀な試みです。保育士・幼稚園教諭を志す学生が豊橋の景観を学び、自ら考案した遊びを保育園で実施するという教育実践を通じて、園児・学生・保育現場の三者それぞれにとって学びと気づきを生む構成になっています。

全国でも珍しい取り組み! 豊橋創造大学の学生が考えた活動を保育園で行います 画像 2

発表の日時と関係機関

発表は豊橋市より2025年12月3日10時30分に行われました。連携先の教育機関は豊橋創造大学で、保育士・幼稚園教諭を目指す学生が主な参加者となります。

今回の現場実践は、豊橋市内の公立保育園2園、くるみ保育園牛川東保育園で2025年12月に実施されます。活動は学生がワークショップで考案した内容を、各保育園の先生方とともに実践する形で行われます。

全国でも珍しい取り組み! 豊橋創造大学の学生が考えた活動を保育園で行います 画像 3

子どもが遊びながら学ぶ景観教材とその目的

取り組みの中心にあるのは、遊びを通じて景観に親しむことです。園児が楽しく取り組める教材や遊びの形で、地域の景観に触れる機会を提供します。こうした体験は、子ども時代の記憶として残り、小学校以降の学習とも自然に結びつくように構成されています。

豊橋市が作成している景観マップ(描画:かんだ あさ)は、里山、川、海、祭りなどが調和した豊橋の多様な自然とまちの風景を図示した冊子です。市内の保育園にも配布されており、小学三年生での授業にも用いられます。園児の時点で景観に親しむことは、後の学習との接続を意図した設計です。

景観教育の効果と欧州の事例

景観学習は、地域に対する誇りや愛着を育て、将来的にはまちづくりへの参画につながることが期待されます。欧州では景観に関する学習が義務教育に組み込まれている例もあり、幼少期から地域の景観に関する学びを行う文化が根付いています。

豊橋市の取り組みは、このような欧州の考え方に倣いつつ、日本の保育・幼児教育の現場に適した形で実践されます。地域の景観に親しむことで、子どもの感性が豊かになり、将来のまちづくりに寄与する市民性を育成することが期待されます。

学生の学習過程と保育現場での実践内容

豊橋創造大学の学生は、1年次に豊橋の景観に関する講義を受け、2年次にワークショップを通じて、園児が楽しめる活動の企画・提案を行います。学生の出身地には豊橋市外の者もいることから、地域理解を深める機会としての側面もあります。

学生が企画した活動は、保育園の先生が自園の実情に合わせて選択し、保育士や学生が一緒に実施します。これにより、学生は保育現場で自ら考えた活動を直接実践でき、保育職の魅力ややりがいを実感することができます。

学生に期待される成長

活動を通じて、学生は景観に関する感性や知識を深めると同時に、実際の保育現場での応用力を身につけることが期待されます。保育実習においては現場で覚えることが多く、学生が「子どもと触れ合う楽しさ」を感じる余裕が少ない場合もありますが、本取り組みはその点を補完する機会として機能します。

また、保育士不足が指摘されている状況下で、学生が職場の魅力を早い段階で体感することは、将来の職業選択や定着に寄与する可能性があります。園児の反応を直接観察しながら得られる実践経験は、理論だけでは得られない重要な学びとなります。

公立保育園で行われる具体的な活動と実施体制

2025年12月、くるみ保育園と牛川東保育園の2園で、学生が考えた景観をテーマにした活動が実施されます。各園で行う内容は次の通りです。いずれもワークショップで提案されたアイデアを保育園の先生が選択・調整して実施します。

くるみ保育園では景観を発想源にしたかるたの製作と遊びを行います。かるたには豊橋の風景や音、行事などが題材として盛り込まれ、園児が遊びながら地元の景観に親しめるよう工夫されます。牛川東保育園では、身近な自然の景観に触れる活動を行い、実際に自然素材に触れる体験を通して景観の多様性を体感します。

  • くるみ保育園: 景観かるたの製作・遊び
  • 牛川東保育園: 身近な自然の景観に触れる遊び(自然素材を使った体験等)

実施にあたっては、保育園の保育士、豊橋創造大学の学生、そして地域の景観教材(景観マップ等)が連携します。ワークショップで学生が提案した活動案を、各園の保育士が実情に合わせて選択することで、園ごとの特色に応じた実践が可能になります。

実施場所
くるみ保育園、牛川東保育園(豊橋市内、公立)
実施時期
2025年12月
主催・連携
豊橋市、豊橋創造大学(保育士・幼稚園教諭志望の学生)
目的
園児の景観への親しみの醸成、学生の保育実践能力と職業魅力の体感

これらの活動は、園児が遊びを通じて自然と豊橋の景観に親しめる内容として構成されています。保育現場での実施は、教育的効果の検証や今後の教材開発にもつながると考えられます。

活動の意義とまとめ

今回の「景観×保育」の取り組みは、単に遊びを提供するだけではなく、長期的な市民の景観意識の育成、保育職の魅力発信、そして将来のまちづくりへの人材育成という複数の目的が重層的に設定されています。園児の早期段階からの景観体験は、小学三年生での景観学習と記憶が接続されることを目指しており、豊橋市が作成する景観マップと連携した教育設計になっています。

また、欧州のように幼少期から景観に関する学びを行うことは、将来的なまちへの誇りや愛着、そして持続可能な都市形成に資するとの視点があります。豊橋市の取り組みはこうした考え方を踏まえ、地域の実情に応じた形で保育教育に導入される点が特徴です。

項目 内容
発表/公表日時 豊橋市 2025年12月3日 10時30分
連携機関 豊橋創造大学(保育士・幼稚園教諭志望の学生)
実施園 くるみ保育園、牛川東保育園(公立、豊橋市内)
実施時期 2025年12月
主な活動 くるみ保育園:景観かるたの製作・遊び/牛川東保育園:身近な自然の景観に触れる活動
取り組みの開始 令和5年度からの連携(講義・ワークショップの継続)
目的 園児の景観への親しみ育成、学生の保育実践の機会提供、まちづくりへの意識醸成
関連教材 豊橋の景観マップ(描画:かんだ あさ)、その他ワークショップ資料
想定される効果 子どもの地域愛着の形成、学生の職業理解・実践力向上、将来的なまちづくりへの貢献
カテゴリ 保育・幼児教育、政治・官公庁・地方自治体

以上の通り、豊橋市と豊橋創造大学による「景観×保育」の連携は、園児や学生、保育現場、それぞれに具体的な学びと実践の機会を提供する取り組みです。地域の景観を遊びの中で伝えることによって、子どもたちの感性や地域への愛着が育ち、将来的なまちづくりに資する人材の育成へとつながることが期待されます。