セルシス:CLIP STUDIOサブスクARRが53億円に到達

サブスク売上が過去最高

開催日:11月1日

サブスク売上が過去最高
CLIP STUDIO PAINTのサブスク売上が過去最高って本当?
本当です。セルシスの11月度月次レポートで、CLIP STUDIO PAINTの3か月移動平均ARRが過去最高の53億円に到達したと発表されました。
どうして売上が伸びたの?
サブスクリプションの定着に加え、新規ユーザー獲得を狙ったツール販売キャンペーンが好調でツール販売も増加し、ARR拡大に寄与しています。

CLIP STUDIO PAINTのサブスクリプション売上が過去最高を記録

株式会社セルシスは2025年12月5日11時26分、2025年11月度の月次事業進捗レポートを公開しました。レポートによると、11月はCLIP STUDIO PAINTサブスクリプション売上のARR(Annual Recurring Revenue)が過去最高となり、3か月移動平均のARRが53億円に到達しました。前月からの増加額は今期で最大となったことが明示されています。

この成果は、サブスクリプションモデルの定着と新規ユーザー獲得施策の効果が重なった結果と示唆される内容です。製品別やサービス別の内訳は後節で整理しますが、サブスクリプション売上の拡大が全体の売上構成に与える影響が大きいことが報告されています。

セルシス、2025年11月度の月次事業進捗レポートを公開 画像 2

サブスクリプションARRの算出方法と補足

報告書ではARRの性質と算出上の留意点が明記されています。ARRは契約更新がすべて行われる前提で1年間に得られる売上高を示す指標であり、決済手段による月間日数の変動や四半期決算期末月での決算調整により月次の金額が揺らぐため、3か月移動平均が採用されています。

具体的には、決済手段により3か月毎に1か月の日数が変動する仕組み(通常月は28営業日、特別月は35営業日)や四半期決算期末の調整があるため、月次での変動を平滑化する目的で移動平均を用いています。

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チャーンレートと過去の決済システム変更の影響

CLIP STUDIO PAINTのチャーンレート(有料契約の解約率)に関しては、SaaS版の有料サブスクリプション契約数をベースに、前月末時点の契約数に対する当月の解約数で算出していると説明されています。顧客が複数契約を行っている場合は各契約を個別にカウントし、年額契約や月額の短期利用契約の一時的な契約・解約の繰り返しも含めて集計されています。

また、2023年5月に発生したセキュリティ強化のための決済システム変更についての説明も含まれています。WindowsおよびmacOS環境のサブスクリプション決済に使っていたシステムを変更した際、一部の契約者からの再登録が行われず、再登録期限(2023年5月末)で解約になった契約があり、チャーンレートが一時的に大きくなったことが過去の特記事項として触れられています。新規契約数は引き続き順調に推移し、2023年7月以降は安定しているとされています。

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チャーン集計上の注記

集計基準
前月末時点の契約数を母数とし、当月の解約数で算出。
複数契約の扱い
同一顧客の複数契約はそれぞれ別個の契約としてカウント。
短期契約の反映
年額契約だけでなく、必要な時だけ利用できる月額契約も含むため、契約・解約の入れ替わりが発生する。
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クリエイタープラットフォームと全体の売上内訳

クリエイタープラットフォーム分野については、利用者数やサービス別の売上が報告されています。プラットフォーム利用者数には、CLIP STUDIO ASSETSなどのCLIP STUDIO WEBサービスの利用者数が含まれます。

全体としては、クリエイターサポート分野およびクリエイタープラットフォーム分野の3か月移動平均売上内訳の推移が示され、サブスクリプション、ツール販売、プラットフォームサービス、流通ソリューション(電子書籍・DC3関連)といった区分で説明されています。計算過程で百万円未満を切り捨てているため、連結業績や他指標と差異が生じる旨も注記されています。

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11月の全体トピック

  • サブスクリプションが過去最高となった(ARR:53億円)。
  • 新規ユーザー獲得を目的としたツール販売のキャンペーンが好調に推移し、ツール販売が増加。
  • 当該ツール販売キャンペーンは12月も実施予定。

これらの動きは、サブスクリプションの拡大だけでなく、買い切りモデルや法人向けライセンスを含むツール販売の増加があることを示しています。また、プラットフォームサービスや流通ソリューションも売上構成に寄与しています。

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IR情報の提供場所と企業の事業概要

セルシスは、デジタルコンテンツ制作・活用の成長するクリエイターエコノミー市場において、CLIP STUDIO PAINTをはじめとする創作支援ツールや、クリエイターの活動の場となるサービスプラットフォームを提供しています。企業のコーポレートサイトやIR情報ページで製品・サービス、マーケティング、アライアンスなどの定性的情報を随時掲載していると明示しています。

IR関連の情報・連絡先として、ニュースページやIRアンケート、IRメールマガジン、YouTubeチャンネルへのリンクが示されています。IR改善の一環として、コーポレートサイト上にIRに関するアンケートが掲載されており、投資家や関係者からの意見を参考にレポートの改善を続ける旨が記載されています。

公開日時
2025年12月5日 11時26分(株式会社セルシス 発表)
関連リンク
https://www.celsys.com/irinfo/(IR・投資家情報)
https://www.celsys.com/irinfo_celsysnews/(セルシスニュース)
https://www.celsys.com/irinfo_questionnaire/(IRアンケート)
https://www.celsys.com/(コーポレートサイト)
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メディア・ダウンロード情報

プレスリリース内で使用されている画像ファイルのダウンロードが可能である旨の案内があり、経営情報やビジネスカテゴリ(スマートフォンアプリ、ネットサービス)に関連する素材が提供されています。

また、キーワードとしてIT、経営、アプリ、SaaS、エンタメ、イラスト、アニメ、漫画、マンガ、サブスク等が付記されており、事業領域と対象ユーザー層が明確に示されています。

レポート要点の整理

以下の表は、本リリースで示された主要な数値・事実やリンク、注記を整理したものです。本文で触れた注記(3か月移動平均の採用理由、チャーン率の算出基準、決済システム変更による過去の影響、百万円未満の切り捨てによる差異など)は表の下にまとめて再掲しています。

項目 内容
公開日時 2025年12月5日 11:26
発表者 株式会社セルシス
11月の主要成果 CLIP STUDIO PAINTサブスクリプション売上(3か月移動平均ARR)が過去最高の53億円
チャーンレート SaaS版有料サブスクリプション契約数を基に、前月末契約数に対する当月解約数で算出。複数契約は個別集計。
過去のシステム変更の影響 2023年5月の決済システム変更により一部契約の再登録が行われず、解約が増加したが、2023年7月以降は安定
売上内訳 サブスクリプション、ツール販売(買い切り・法人ライセンス含む)、プラットフォームサービス、流通ソリューション(電子書籍・DC3)
マーケティング施策 ツール販売のキャンペーンが好調でツール販売増加。キャンペーンは12月も継続予定
参考リンク IR・投資家情報 他(ニュース・アンケート・YouTube等)

注記:ARRは契約更新が全て行われる前提の指標で、決済手段による月の日数変動(通常月28営業日、特別月35営業日)や四半期の決算調整により月次数値が変動するため、3か月移動平均を採用しています。売上集計では計算過程で百万円未満を切り捨てており、連結業績や他の指標と差が生じることがあります。

本記事は、セルシスが公表した2025年11月度の月次事業進捗レポートの全文に基づいて、報告内容と注記、関連情報を整理して伝えています。

参考リンク: