12月22日開催 天岩戸神社 注連縄張神事の見どころ
ベストカレンダー編集部
2025年12月6日 06:00
天岩戸注連縄張神事
開催日:12月22日
天岩戸に新しい注連縄を張る伝統の一日
宮崎県・高千穂の天岩戸神社で毎年冬至に行われる恒例行事『天岩戸注連縄張神事』が、令和七年十二月二十二日(月)に開催されます。本行事は、古事記・日本書紀に由来する神話の再現とご神体である天岩戸への注連縄の張替えを通じて、神話の継承と世の中が末永く明るくあることを願うもので、令和三年以降は冬至の年末恒例行事として定着しています。
天岩戸神社は『注連縄発祥の地』とされ、国指定無形文化財である天岩戸神楽をはじめとする伝統芸能や文化継承に重きを置いた奉納行事が特徴です。本年も注連縄の張替だけでなく、国内を代表する芸術家や文化継承者が一堂に会しての奉納が予定されており、地域の伝統を体感できる機会となります。
注連縄張りと神事の位置づけ
注連縄張神事はご神体である天岩戸に注連縄を張る神事で、宮司の祝詞奏上のもと、鏑矢奉献の儀や関連奉納が執り行われます。神話に描かれた場面を再現することで、地域の物語と信仰を後世へつなぐ役割を果たしています。
令和七年の注連縄張りは、登山家による技術的な張替作業と、芸術家・文化継承者らの奉納行為が組み合わされる点が特徴的です。地域の伝統文化を守りつつ、現代の表現者による多彩な奉納を通じて、より広い層に訴求する構成となっています。
- 開催日:令和七年十二月二十二日(月)
- 開催時間:午前6:40~午後4:00
- 開催場所:天岩戸神社 西本宮(宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1)
奉納者と演目—多彩な顔ぶれが揃う
本年の注連縄張神事には、登山家や演奏家、舞踊家、書家、武道家、料理家、そして地元高校の弓道部や巫女が参加し、神話をテーマにした多様な奉納が行われます。以下に参加者と主な奉納内容を具体的に整理します。
奉納は式次第に沿って午前から午後にかけて次々と行われ、国指定無形文化財である天岩戸神楽の奉納も予定されています。なお、注連縄の張替は登山家の技術を要する作業となるため、安全確保のうえ実施されます。
- 注連縄張替を担当する登山家
- 望月将悟(もちづき・しょうご)、天野和明(あまの・かずあき)
- 音楽・演奏
- 梶原徹也(かじわら・てつや、元ブルーハーツのドラマー)、阿部一成(あべ・かずなり)による奉納演奏
- 舞踊・舞・演武
- 舞踊家 酒井はな(さかい・はな)、島地保武(しまじ・やすたけ)、武道家 荒谷卓(あらや・たかし)による奉納演舞・奉納演武、巫女 五十幡香奈(いそはた・かな)による巫女舞奉納
- 茶道・香の奉納
- 西行庵円位流 花輪竹峯(はなわ・ちくほう)による献香献茶式
- 書(揮毫)
- 永山玳潤(ながやま・たいじゅん)による奉納揮毫
- その他の奉納
- 長鳴鶏の鳴き声奉納、宮崎県立高千穂高等学校 弓道部による鏑矢奉献の儀、料理家 山本誠(やまもと・まこと)による献饌奉納
注連縄張りと連動する行事の流れ
当日の行事は朝6:40に始まり、夜に至るまで神事と奉納が連続します。主要プログラムは時間帯ごとに設定され、参列者は日本神話に基づく儀式と伝統芸能を通じて祭礼の意義を確認できます。
以下に当日の主なタイムラインを示します。時間は公表されたスケジュールです。
- 6:40 ご奉納行事(献香献茶式/神鶏 長鳴きの儀/奉納演武)
- 9:00 注連縄張神事(宮司祝詞奏上、鏑矢奉献の儀、御神体注連縄張神事)
- 10:00 ご奉納行事(献饌奉納/巫女舞奉納/奉納演舞/奉納揮毫)
- 12:30 国指定無形文化財 天岩戸神楽奉納
- 13:00 畳投げ大会(重さ約20Kgの畳を投げ、その距離を競う)
岩戸投げ大会と伝承の由来、参加方法
『岩戸投げ大会』はかつて天岩戸神社で行われていた行事を再現するもので、天岩戸伝説に登場する手力男命(たぢからをのみこと)が岩戸を投げ飛ばした故事に由来します。伝承では投げられた岩戸が長野県の戸隠山となったと伝えられています。
大会ではこの岩戸を模した重さ約20Kgの畳を投げ、その距離を競います。参加はどなたでも可能とされており、年齢や性別に関係なく挑戦できますが、安全面の配慮として運営側の指示に従う必要があります。
- 競技用具:重さ約20Kgの畳(主催側が用意)
- 参加資格:特に制限は掲示されていないが安全確保のため運営の指示に従うこと
- 開始時間:13:00(当日のスケジュールに準拠)
天岩戸神楽と無形文化財の位置づけ
天岩戸神楽は国の無形文化財に指定されており、神話の場面を舞と音で表現する長い伝統があります。本年も12:30から天岩戸神楽の奉納が行われ、神事の中心的な役割を果たします。
神楽の奉納を含めた各種奉納は、地域の祭礼文化を支える要素であり、参加・参列により直接その文化を観察できる機会となります。
アクセス、問い合わせ先、参加にあたっての留意点
会場は天岩戸神社 西本宮(宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1)です。公共交通機関や各方面からの車でのアクセス方法が案内されています。特に車で訪れる場合は山間部を通行するため、冬季の道路状況に注意が必要です。
一般の方の問い合わせ先は天岩戸神社(電話: 0982-74-8239)です。また、天岩戸神社の公式サイトでも詳しい案内や会場周辺マップ、境内マップ、当日配布のチラシ表裏が提供されています(関連リンク欄参照)。
- 車でのアクセス(主要ルート)
- 福岡・佐賀・長崎・鹿児島方面:九州道嘉島JCTから九州中央道に入り山都通潤橋ICより約1時間。
- 宮崎・大分方面:東九州自動車道から延岡JCTを経て九州中央自動車道に入り、終点蔵田で国道218号線に降り、再び平底ICで九州中央自動車道に入り、日之影深角ICで降りる。日之影深角ICから約7分。
- 空港から
- 阿蘇熊本空港より車で約1時間30分、宮崎空港より車で約2時間15分。
- 公共交通機関
- 熊本駅・熊本空港からは宮崎交通 特急バス『高千穂号』で高千穂バスセンターへ、そこから路線バスで天岩戸神社へ。延岡駅からは宮崎交通の路線バスで高千穂バスセンターへ、同様に路線バスで天岩戸神社へ向かうルートが案内されています。
当日は多くの奉納・神事が連続します。参列の際は公共の秩序や神事の進行に配慮し、案内表示や係員の指示に従うことが求められます。
関連情報と参考リンク
天岩戸神社の公式サイトでは詳細情報や会場周辺マップ、境内マップ、当日配布用のチラシ(表・裏)が掲載されています。最新の交通情報や当日の変更事項は公式サイトでの確認が推奨されます。
公式サイト:https://amanoiwato-jinja.jp/
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 令和七年十二月二十二日(月) |
| 開催時間 | 午前6:40~午後4:00 |
| 会場 | 天岩戸神社 西本宮(宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1) |
| 主な行事 | 献香献茶式、神鶏 長鳴きの儀、奉納演武、鏑矢奉献の儀、御神体注連縄張神事、献饌奉納、巫女舞奉納、奉納演舞、奉納揮毫、国指定無形文化財 天岩戸神楽、畳投げ大会(13:00) |
| 主な奉納者 | 望月将悟、天野和明、梶原徹也、荒谷卓、酒井はな、島地保武、阿部一成、花輪竹峯、永山玳潤、山本誠、五十幡香奈、宮崎県立高千穂高等学校 弓道部 ほか |
| 参加・問い合わせ | 天岩戸神社 電話: 0982-74-8239、公式サイト: https://amanoiwato-jinja.jp/ |
| 備考 | 畳投げ大会の畳は重さ約20Kg。公共交通機関および各方面からの車でのアクセス案内は公式情報を参照。写真・会場周辺マップ・境内マップ・チラシは公式サイトに掲載。 |
本稿では、天岩戸神社が伝える日本神話の場面を再現する注連縄張神事の趣旨、当日の奉納構成、特に注連縄張替や畳投げ大会の由来、参加方法、交通アクセスなどを整理して伝えた。地域の伝統文化と現代の表現者が交差する年に一度の機会として、行事の全体像を把握できるよう配慮した。
参考リンク: