12月10日開幕|エコプロで体感 再生板紙構法

再生板紙構法を展示

開催期間:12月10日〜12月12日

再生板紙構法を展示
再生板紙ってどれくらい木材廃棄を減らせるの?コストはどうなの?
木材と同寸で置き換えることで大量廃棄の大幅削減が見込めます。主要会場だけで年間約2万トンの廃材試算があり、現状は防炎処理でコスト約1.5倍ですが、需要拡大で改善が期待されます。
エコプロではいつどこで見られて登壇はあるの?
エコプロ2025は12月10日〜12日に東京ビッグサイト東ホールで開催。スーパーペンギンのブースは小間番号6-002(3小間)で、代表・竹村氏は12月12日(金)15:50〜16:30にエコプロステージで登壇します。

廃棄の課題を素材の置き換えで解く──「再生板紙構法」とは何か

展示会ブースの撤去後に発生する大量の木材廃棄は、展示会業界が長年抱えてきた問題です。スーパーペンギン株式会社(代表取締役:竹村尚久)は、この課題に対して既存の構法を大きく変えるのではなく、材料そのものを別素材で置き換えるという発想の転換で解決を図る「再生板紙構法」を提案しています。

再生板紙構法は、木材と同じ形状・寸法で〈再生板紙〉を用い、従来の木工ブースと同様の施工(経師紙貼り、ビス留め等)が可能である点が特長です。使用後は再溶解して再利用できる素材であるため、廃棄物量の削減を目指せます。一方で現時点では防炎処理が必要で、コストはおおむね従来の木材施工の約1.5倍になる課題もあります。

発想の転換で「木材廃棄量ゼロ」を目指す/デザイン会社が提案する展示会ブースの新構法「再生板紙構法」とは? 画像 2

展示会業界における木材廃棄の現状と推計

スーパーペンギンが示す試算では、主要会場(東京ビッグサイト・幕張メッセ・インテックス大阪)だけで年間約2万トンの木材が廃棄されていると推計されます。これは、標準的な木工ブース(2小間で約400kgの木材使用)を基準に、年間の総出展面積と木工ブースとシステムブースの割合(仮に6:4)を掛け合わせて算出したものです。

この数値は会場規模やブース構成比率で変動しますが、現状のままでは木材廃棄量はゼロにならないという認識のもと、材料の置き換えで可能な限り削減する手法を提示しています。

  • 再生板紙の特性:使用後に溶かして再利用が可能、経師紙貼りなど木工に近い仕上げが可能
  • 設計の自由度:木材と同様の寸法自由性・デザイン再現性を維持
  • コスト課題:防炎処理の工程により費用は約1.5倍(現状)
発想の転換で「木材廃棄量ゼロ」を目指す/デザイン会社が提案する展示会ブースの新構法「再生板紙構法」とは? 画像 3

エコプロ2025での出展内容と来場者が得られる情報

スーパーペンギンはエコプロ2025(会期:2025年12月10日~12日、会場:東京ビッグサイト東ホール)に出展し、実際のブースを用いて「再生板紙構法」を実物で解説します。出展者名はSUPER PENGUIN株式会社、出展小間番号は6-002です(プレスリリース配信日時:2025年12月6日 23時10分)。

今年のブースは昨年の2小間から3小間(9m × 3m)に拡大し、増設した1小間をプレゼンスペースとして活用します。プレゼンスペースではモニターによる動画上映のほか、代表や関係メンバーが随時導入ポイントを説明します。

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ブースの主なポイント

  1. プレゼンスペースの拡充:昨年の2小間から3小間へ拡大。竹村代表やスタッフによる導入説明を随時実施。
  2. 素材感を前面に:今年は面積全体を再生板紙のままで展示し、素材の質感や構造を直接体感できる構成。
  3. 関係者の常駐:素材製造の日本化工機材株式会社、施工・設営を担当する株式会社アド・スペースの担当者が全日常駐し、さまざまな視点からの質問に対応。

展示台や事前検討模型も設置され、具体的な施工イメージをその場で確認できます。導入を検討する設営会社や展示会出展者は、実物を前に施工や運用のポイントを得られます。

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導入の実務上の注意点と代表・竹村のメッセージ

再生板紙構法の導入にあたっては、既存の生産・施工体制を大きく変えずに取り入れられる点がメリットです。実際の導入事例では、施工作業を担当した設営会社が「20分ほど説明すればほとんどの施工会社は作れる」と述べるなど、習得の容易さも報告されています。

ただし現時点での課題としては、防炎処理工程の必要性に伴うコスト増(約1.5倍)が挙げられます。これは需要が増加することで改善が期待される項目であり、業界内での段階的な普及がコスト低減に寄与するとスーパーペンギンは考えています。

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竹村代表の背景と想い

竹村尚久代表は展示会ブースデザインを専門とするデザイナーで、来場者心理を軸にした空間設計を得意とします。設計・運営の経験から、展示会現場で繰り返し見られる木材廃棄の光景に10年以上関心を持ち続けてきたと述べています。日本化工機材との出会いを契機に材料置き換えの発想を実践に移し、2年ほど前から試作・導入促進を進めています。

竹村は、業界全体での普及が重要だとし、自社だけでなく多くの設営会社や関係企業と協力していく方針を示しています。著書として『展示会ブースデザイン/人を集める105の手法』に続き、2025年10月15日に第2作目『展示会ブースデザイン/人を集める105の手法 PENGUIN METHOD(ペンギンメソッド)ポイントブック』を刊行しています。

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要点まとめと重要情報一覧

以下の表は本記事で扱った出展内容、スケジュール、関係団体、導入上の利点と課題を整理したものです。表にまとめることで情報を整理し、導入検討や来場の参考にしてください。

項目 内容
出展社 SUPER PENGUIN株式会社(代表取締役:竹村尚久)
プレス配信日時 2025年12月6日 23時10分
イベント名/会期 エコプロ2025(第27回)/2025年12月10日(水)〜12日(金) 10:00〜17:00
会場/小間番号 東京ビッグサイト 東ホール/小間番号 6-002
当社ブース規模 3小間(9m × 3m)。昨年の2小間から拡大。プレゼンスペースを設置。
主な展示内容 実物ブース展示(再生板紙構法)。素材感を全面に出した展示、模型・展示台、動画上映、常駐説明。
常駐関係者 竹村尚久(代表)、スーパーペンギンスタッフ、日本化工機材株式会社、株式会社アド・スペース(設営担当)
導入メリット 木材廃棄量を大幅に削減可能。既存の施工手順を大きく変えずに導入可能。素材は再溶解・再利用可能。
導入課題 現状は防炎処理が必要で、コストは約1.5倍。需要拡大で改善が期待される。
木材廃棄推計 主要会場のみで年間約2万トン(試算:2小間で約400kg使用を基準、木工ブース対システムブース比率6:4で算出)
代表登壇(エコプロステージ) エコプロ最終日の12月12日(金)15:50–16:30に登壇予定(プログラムの表記に一部日付の表記揺れが含まれていたため、会期最終日である12月12日が該当)。内容は再生板紙構法の導入ポイントと課題解説。
会社概要(抜粋)
商号
SUPER PENGUIN 株式会社
代表者
代表取締役 竹村 尚久
設立
2005年6月2日
所在地
〒141-0021 東京都品川区上大崎3-10-50 SEED 花房山 405
TEL
03-6417-4497
事業内容
展示会ブースデザイン・プロデュース、展示会集客セミナー企画・開催
HP
https://www.superpenguin.jp/

この記事はスーパーペンギンのプレスリリースを基に、再生板紙構法の概要、エコプロ2025での出展内容、導入に関する利点と課題、代表の考え方を整理してお伝えしました。展示会業界における木材廃棄の現状と、それを低減するための具体的な一手としての本構法の位置付けが分かるようにまとめています。

参考リンク: