調査:中堅社員の“枠を超える力” 成長実感は3割

中堅社員の成長調査

開催日:12月8日

中堅社員の成長調査
中堅社員のマンネリって何が原因なの?
調査では「担当業務に変化がない」と「業務の目的意識が不明瞭」が上位要因。成長実感は約3割がある一方で約3割がないと答え、約4割は判断がつかない状況でした。
上司や会社はどう支援すればいいの?
回答では「役割や期待を具体的に伝える(58.3%)」「意見を話しやすい職場づくり」「客観的フィードバック」が上位。小さな成功体験を積ませる仕組みも有効とされています。

中堅社員の成長実感と業務の“マンネリ”――現状の数字が示すもの

株式会社シェイクは2025年12月8日13時に、入社4年目~10年目の管理職ではない正社員を対象とした「中堅社員の“枠を超える力”」に関する調査結果を公表しました。本調査は2025年11月17日~11月18日にPRIZMAによるインターネット調査で実施され、有効回答数は1,004人です。

調査の結果、自己の成長実感については回答が分かれており、〈とてもある 4.5%/ややある 29.2%/どちらともいえない 36.8%/あまりない 20.7%/全くない 8.8%〉という分布になりました。成長実感が「ある」層は約3割、「ない」層も約3割と拮抗しており、最も多かったのは「どちらともいえない」で約4割を占めています。

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マンネリや停滞を感じる要因の上位は「業務の変化の無さ」と「目的意識の不明瞭さ」

「仕事のマンネリ感やキャリア停滞を感じた要因」について成長実感別に集計した結果、共通して上位に挙がったのは「担当業務に変化がなく成長実感がない」という項目でした。成長実感がない層では、特に「担当している業務に対して、目的意識や意義を見いだせていない」という比率が高く、目的意識の欠如が成長実感の差を大きく生んでいることが示唆されます。

各層の主要回答(抜粋)は以下の通りです。全ての層で「仕事のマンネリ感、キャリアの停滞を感じたことがない」が上位に入る一方、成長実感がない層ほど「目的意識の不明瞭さ」を挙げる傾向が強くなっています。

  • 全くない:仕事のマンネリ感がない 37.1%、成長が遅い 25.8%、担当業務に変化がない 25.8%
  • あまりない:担当業務に変化がない 37.0%、目的意識が見いだせない 29.3%
  • どちらともいえない:マンネリ感がない 49.1%
  • ややある:マンネリ感がない 28.0%、目的意識が見いだせない 23.6%
  • とてもある:マンネリ感がない 55.6%、担当業務に変化がない 24.4%
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業務範囲を超えたい意欲と、実際の行動の差

「現在の業務範囲を超えて挑戦したいか」という問いでは、〈とても思う 4.1%/やや思う 28.9%/あまり思わない 15.6%/まったく思わない 7.6%〉という結果になりました。「とても思う」「やや思う」を合わせると約3割が前向きな意欲を示していますが、一方で判断に迷う層や消極的な層も一定数存在します。

挑戦意欲の度合いは実際の行動にも現れており、意欲が高い層ほど未経験業務への取り組みや業務改善の工夫、上司との面談など具体的な行動を取る割合が高くなっています。意欲が低い層では「特に意識・行動はしていない」が大部分を占めています。

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挑戦意欲別の行動傾向(主な項目)

  1. 〈とても思う〉は「未経験仕事への積極的取り組み 65.9%」「業務の工夫 43.9%」「上司面談 34.2%」
  2. 〈やや思う〉は「業務の工夫 48.3%」「未経験仕事への取り組み 30.7%」「上司面談 20.0%」
  3. 〈あまり思わない〉は「特に意識・行動していない 56.7%」
  4. 〈まったく思わない〉は「特に意識・行動していない 81.6%」

この結果は、主体的な挑戦が行動に結びつく一方で、行動に移せない層には日常業務の余裕や心理的安全の不足が影響している可能性を示しています。

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リーダーシップの現状と、行動を阻む要因

リーダーシップの発揮経験について尋ねたところ、最も多かった回答は「リーダーシップを発揮して周囲に良い影響を与えたことがない」で44.8%でした。リーダーシップを自覚して発揮できている人は必ずしも多数ではなく、そのあり方や評価の仕方に課題があることがうかがえます。

一方で、個別支援や問題解決に主体的に取り組む経験を持つ人も存在し、具体的には「メンバーの指導・サポート 15.0%」「職場の問題に主体的に取り組み解決 14.6%」などが示されています。リーダーシップは一様ではなく多様な発揮の仕方がある点も読み取れます。

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上司に期待する支援と、挑戦の不安要因

業務の枠を超えて動く際に望む上司の関わりについては、「自分に期待される役割や動きを具体的に伝えてほしい」58.3%が最多で、続いて「意見を話しやすい職場風土の形成」55.9%「客観的フィードバック」50.1%が挙がりました。複数の支援が同時に求められている点が示されています。

一方、行動をためらう不安としては、〈リーダーに必要な知識・スキルが不足している 70.3%/何をすればよいか明確でない 68.9%/失敗への評価低下や周囲への迷惑を恐れる 51.3%〉といった声が上がりました。スキル不足や役割期待の曖昧さ、失敗への懸念が挑戦を抑制していることが明確です。

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成長実感を生んだ経験と求められるスキル

成長実感がある層が挙げた「自分が一皮むけた経験」では、〈新分野の挑戦 17.8%/失敗からの学びで挽回 17.2%/他者を巻き込み成果を上げた経験 14.8%〉が上位となりました。未知への挑戦、失敗を乗り越える学び、周囲の巻き込みが成長体験の主要因です。

今後枠を広げて行動するために必要なスキルとしては、挑戦意欲が高い層で〈他者を巻き込むスキル 46.3%/専門知識 43.9%〉が挙がり、意欲が低い層では〈業務専門知識〉が相対的に重視される傾向がありました。スキルの種類や焦点が意欲レベルによって異なる点が示されています。

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支援ニーズとシェイクの提供するアプローチ

「枠を広げて行動する」ために必要な支援としては〈特にない 28.2%/小さな成功を積み重ね自信を育てる 19.9%/挑戦を歓迎し失敗から学べる職場づくり 16.1%/上司との会話やフィードバック 15.7%〉が挙がりました。段階的な成功体験と環境面の安心感、上司による支援が重要視されています。

今回の調査を実施した株式会社シェイク(https://shake.co.jp/)は、人材育成と組織開発のトータルソリューションを提供しており、自律型人材育成やリーダーシップ開発、キャリア自律やシェアド・リーダーシップの普及に注力しています。シェイクが提示する主要なアプローチは以下の通りです。

DRIVE

問題発見解決の考え方と、周囲を動かす具体的手法を学ぶプログラム。シミュレーションを通じて主体的行動の課題を把握し、職場で取るべき具体的行動を明らかにします。

セルフ・リーダーシップ

個人が目的地を定め、自らを動かすためのリーダーシップ。目標に向かって自律的に行動する力を育てます。

パーソナリティ・ベース・リーダーシップ

役職や権限ではなく、各個人の強みや個性を活かしてリーダーシップを発揮する組織づくりを支援します。

サービスの詳細や資料は、シェイクのサービスページ(https://shake.co.jp/service/leadership/)およびダウンロードページ(https://shake.co.jp/download/)から確認できます。問い合わせはホームページ(https://shake.co.jp/)のコンタクトフォーム、または電話03-5213-6888で受け付けています。

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要点整理(調査結果のまとめ)

以下の表は本調査の主要データと要点を整理したものです。調査概要と結果の数値、そしてシェイクの提供する支援方針を一目で参照できるようまとめています。

項目 内容
発表日 2025年12月8日 13:00(株式会社シェイク発表)
調査期間・方法 2025年11月17日~11月18日/PRIZMAによるインターネット調査
対象・人数 入社4年目~10年目の管理職ではない正社員(モニター提供:PRIZMAリサーチ)/1,004人
成長実感(全体) とてもある 4.5%・ややある 29.2%・どちらともいえない 36.8%・あまりない 20.7%・全くない 8.8%
マンネリ・停滞の主因 担当業務に変化がないこと、業務の目的意識や意義が明確でないことが上位
業務範囲を超えたい意欲 とても思う 4.1%・やや思う 28.9%(合計約33%)
挑戦意欲と行動 意欲高い層は未経験業務への挑戦や業務改善の工夫、上司面談など具体行動が多い
リーダーシップ経験 周囲に良い影響を与えたことがない 44.8%/メンバー支援 15.0%/問題解決で主体的に行動 14.6%
上司に期待する支援 役割・動きを具体的に伝えること 58.3%/意見を話しやすい職場づくり 55.9%/客観的フィードバック 50.1%
行動を阻む不安 必要な知識・スキル不足 70.3%/期待が明確でない 68.9%/失敗の評価低下が怖い 51.3%
支援ニーズ 特にない 28.2%/小さな成功の積み重ね 19.9%/挑戦を歓迎する職場 16.1%/上司のフィードバック 15.7%
シェイクの主な提供価値 DRIVE/セルフ・リーダーシップ/パーソナリティ・ベース・リーダーシップによる段階的な育成と職場実践支援

今回の調査は、中堅社員が業務の変化量や目的意識の明確化、上司や職場の支援によって成長実感や行動の幅が左右される実態を示しました。調査レポートの詳細なデータや分析は、シェイクのダウンロードページ(https://shake.co.jp/download/2025tyuken/)で確認できます。また、サービス詳細はhttps://shake.co.jp/service/leadership/、問い合わせはhttps://shake.co.jp/contact/または電話03-5213-6888にて受け付けています。

参考リンク: