27卒 就職人気企業ランキング:業種別トップと変化
ベストカレンダー編集部
2025年12月8日 16:27
27卒 業種別ランキング
開催日:12月8日
就職人気企業ランキング(27卒)――業種別トップに立った企業とその変動
株式会社学情は、2027年卒業予定の学生を対象とした「就職人気企業ランキング(業種別トップ5)」の集計結果を発表しました。調査は2025年3月1日から2025年10月31日まで行われ、有効回答数は15,492件にのぼります。本記事では、発表資料に記載されたすべての情報を整理し、業種ごとの顔ぶれの変化や注目企業の動向、調査の詳細をわかりやすくまとめます。
今回のランキングでは、29業種のうち4業種で首位が入れ替わったこと、トップ5圏外からのランクインが目立った業種、顔ぶれがほとんど変わらなかった業種など、業種ごとに動きが分かれました。以下で個別の動きと調査概要、学情の事業内容まで含めて解説します。
首位が入れ替わった業種と変化の概要
29業種中、首位が入れ替わったのは4業種です。変動があった業種と、新たにトップに立った企業は以下の通りです。
- 鉄鋼・金属・ゴム・ガラス・セラミックス・セメント
- 日本製鉄(前年4位→今回トップ)。米鉄鋼大手USスチールの買収が話題となったことが背景要因として示されています。
- エネルギー
- 関西電力(前年2位→今回トップ)。前年トップの東京ガスは圏外となり、東邦ガス(前年7位→今回3位)、九州電力(前年8位→今回5位)なども入れ替わりが生じました。
- フードビジネス
- すかいらーくグループ(前年7位→今回トップ)。サイゼリヤは前年8位から今回4位へ上昇しています。
- 旅行・ホテル・冠婚葬祭
- JTBグループ(前年2位→今回トップ)。この業種は唯一すべての順位が入れ替わるほど変動が大きく、星野リゾート・マネジメント(前年トップ)は今回トップの座を譲りました。アイコニア・ホスピタリティ(前年9位→今回4位)、日本旅行(前年6位→今回5位)もランクインしています。
首位入れ替え以外にも、トップ5圏外からのランクインが目立った業種があり、特に「政府系その他団体」では複数の自治体が上位に入る結果になりました。
政府系その他団体の変化は以下の通りです。神奈川県は前年6位から2位へ、愛知県は前年8位から2位へ、大阪府は前年10位から5位へとランクを上げました。背景としては、地域の魅力や大規模イベントの影響が示唆されています。
企業別の注目動向と業界ごとの目立った変化
今回のランキングでは、個別企業の順位変動も多くの話題を呼んでいます。トピックスとして挙げられている点を中心に、主な企業の動きを整理します。
以下は発表資料に記載された主なトピックスとその詳細です。各項目は移動前後の順位も明記しています。
- トヨタ系部品メーカーの躍進:
輸送用機器・自動車関連ではアイシンが前年10位から今回2位へ大幅ジャンプアップし、デンソーが3位に入りました。両社が並ぶ形となり、日産自動車、SUBARUは圏外となりました。
自動車業界の中でも、トヨタ系サプライヤーの人気が高まっていることが伺えます。
- 医薬品分野の変動:
医薬品・化粧品・日用品では中外製薬が前年10位から5位へ上昇し、今回の医薬品分野で唯一のランクイン企業となりました。
医薬品業界内で特定企業の注目度が上がった点が確認できます。
- 小売・流通の動き:
スーパー・流通・百貨店のカテゴリではファミリーマートが前年8位から2位へ上昇しました。流通業界の中でコンビニエンスストアの存在感が高まっています。
また、銀行・信金のカテゴリでは三菱UFJ信託銀行が前年8位から5位へ上昇し、信託銀行として唯一ランクインしました。
- 保険業界の動き:
生保・損保では三井住友海上火災保険が前年6位から2位へ、大同生命保険は前年9位から4位へ上昇し、両社がランクインしました。
保険業界内の順位変動は限られるものの、特定企業の注目度が上がっています。
- IT・インターネット分野の台頭:
IT・ソフトウェア・インターネットのカテゴリではサイバーエージェントが前年10位から2位へ大きくジャンプしました。これに伴い、関連する業界・地域の注目度も影響を受けています。
サイバーエージェントの躍進は若年層のIT企業志向を反映している可能性があります。
- 金融関連のランクイン:
信販・クレジット・その他金融では三井住友ファイナンス&リースが前年10位から3位へ、楽天カードが前年9位から4位へと上昇しました。
この分野でも順位の入れ替わりが確認されています。
- 情報・調査・コンサルティングでの変化:
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが前年10位から4位へ入り、コンサルティング分野での注目が示されました。
総じて情報系・コンサル系への関心が高まっていることがうかがえます。
顔ぶれが変わらなかった業種
一方で、顔ぶれが大きく変わらなかった業種もあります。発表資料では次の業種が言及されています。
- 機械・プラントエンジニアリング
- スポーツ・ゲーム・その他メーカー
- 通信
- マスコミ(新聞・放送・広告・出版・芸能・エンタメ)
これらの業種は顔ぶれが変わらなかったとされ、さらに「商社(総合・専門)」と「証券」は顔ぶれも順位も不動だったと発表されています。
調査概要と株式会社学情の事業内容
発表資料の調査概要と学情についての情報は、ランキングの信頼性や調査母体の特性を理解するうえで重要です。以下に、調査の実施方法や対象、学情の主要サービスを整理します。
調査概要は次の通りです。調査期間、対象、回答数、回収方法などを明記しています。
| 調査期間 | 2025年3月1日~2025年10月31日 |
|---|---|
| 調査機関 | 株式会社学情 |
| 調査対象 | 2027年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生 |
| 有効回答数 | 15,492件 |
| 調査方法 |
|
| 回答方法 | 選択式(最大5社) |
株式会社学情については、以下のような事業基盤と実績が示されています。若年層向けの採用支援を中心に、複数のサービスを展開しています。
- 東証プライム上場、経団連加盟企業
- 2004年から「20代通年採用」を提唱
- 会員数280万人の「20代向け転職サイト〈Re就活〉」(2019年~2025年 東商調査で20代向け転職サイト第1位)を運営
- 30代向けサービス〈Re就活30〉、会員数60万人のスカウト型就職サイト〈Re就活キャンパス〉など
- 合同企業セミナーの先駆や「転職博」「就職博」の運営、2019年に「Japan Jobs」を開始(外国人材支援)
- 創業1976年、資本金15億円、加盟団体等の記載あり
詳細な調査結果や各業種のトップ5ランキングは、学情が公開しているレポートページで閲覧できます。発表資料中に示された関連URLは以下です。
- https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251125/
- https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251209/
記事の締めと要点整理
今回の発表では、29業種のうち4業種で首位が入れ替わるなど、業界ごとに明確な動きが見られました。特に自動車関連のサプライヤー、IT・インターネット、旅行・ホテル分野、フードビジネスなどで注目企業の順位変動が大きく、地域を代表する政府系団体のランクインも目立ちます。
最後に、本記事で取り上げた主要なポイントを表にまとめて整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表者 | 株式会社学情(本社:東京都中央区) |
| 発表日時 | 2025年12月8日 15:00(プレスリリース掲載日時) |
| 対象 | 2027年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生 |
| 有効回答数 | 15,492件 |
| 首位入れ替わりの業種(4業種) | 鉄鋼等:日本製鉄(前年4位→1位)、エネルギー:関西電力(前年2位→1位)、フードビジネス:すかいらーく(前年7位→1位)、旅行等:JTBグループ(前年2位→1位) |
| 政府系その他団体の新規ランクイン | 神奈川県(前年6位→2位)、愛知県(前年8位→2位)、大阪府(前年10位→5位) |
| 目立った企業の動き | アイシン(輸送用機器:前年10位→2位)、デンソー(3位)、サイバーエージェント(IT:前年10位→2位)、中外製薬(医薬品:前年10位→5位)など |
| 調査方法 | Re就活キャンパス登録学生へのメール告知と学情主催イベント来場者へのWeb入力フォーム回収(選択式:最大5社) |
| 参考URL | https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251125/ https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/report/251209/ |
以上の内容は株式会社学情のプレスリリースに基づくものであり、調査結果の詳細は上記レポートリンクにて確認できます。記事は発表資料に記載された情報を網羅的に整理して提供しています。
参考リンク: