三井ダイレクト損保が2年連続でIT奨励賞、刷新で契約増加

二年連続受賞の背景と評価のポイント

三井ダイレクト損害保険株式会社（以下、三井ダイレクト損保）は、2025年12月8日16時10分付の発表で、公益社団法人 企業情報化協会（以下、IT協会）が主催する2025年度（第43回）IT賞において、「IT奨励賞（経営・業務改革）」を受賞したと公表しました。これは、昨年受賞した「IT賞（マネジメント領域）」に続く2年連続での受賞となります。

評価された取り組みは、マーケティングシステムの刷新に伴う業務プロセス改革です。従来のIT部門主体の開発プロセスから、ビジネス部門が主導して施策を実行できる体制へと転換し、データドリブンなマーケティングを実現した点が高く評価されました。これにより、お客さま体験の向上と社内業務の効率化、システム開発のスピード向上に寄与した点が審査対象となっています。

IT賞の位置づけと今回の受賞カテゴリ

IT協会が授与するIT賞は「ITを高度に活用したビジネス革新」に対する表彰制度で、1983年の第1回開催以来、毎年の取り組みを顕彰しています。今回で第43回にあたります。

三井ダイレクト損保が受賞した「IT奨励賞（経営・業務改革）」は、ITやデジタル技術を活用して業務プロセスの革新や経営資源の最適化を実現し、事業成長や企業力の強化に結びつけた取り組みに対して授与されるものです。特に将来性・新規性・挑戦性の高いプロジェクトが評価対象となります。

授与組織

公益社団法人 企業情報化協会（IT協会）

受賞回

第43回（2025年度）

受賞区分

IT奨励賞（経営・業務改革）

参考ページ

IT協会のIT賞紹介ページ: https://jiit.or.jp/awards/it/

マーケティングシステム刷新の狙いと実施内容

今回のプロジェクトは、ネット型自動車保険の特性上、デジタル接点が主であり、直接的な対面接触が少ないビジネスモデルにおいて、顧客視点に立った適切な案内を迅速に行うことを目的に進められました。データ中心の時代に対応するため、戦略立案から施策実行までの時間短縮と精度向上が求められていました。

そのために採られた方針は、IT部門が一手に開発を担う従来の体制から脱却し、ビジネス部門が主体となってカスタマージャーニーを策定し、最適なチャネルでの提案を素早く実行できる仕組みを構築することでした。これにより、業務と開発の連動が強化され、施策のサイクルが短縮されました。

具体的な取り組みと技術的側面

刷新されたマーケティングシステムは、データドリブンマーケティングを実現するための設計思想に基づいて構築されました。ビジネス部門による自走化を前提に、データ活用のフローやツールの設計が行われています。

システム設計では、以下のような要素が組み込まれました。

• カスタマージャーニー策定を支援するデータ統合と可視化
• ビジネス部門が直接操作・実行できるマーケティングオートメーション機能
• 迅速な施策展開を可能にするテンプレート化とワークフロー
• 施策効果の測定と次フェーズへのフィードバックを短サイクルで回すための分析基盤

得られた成果と事業への影響

三井ダイレクト損保は、新しいマーケティングシステムの活用により、お客さま体験価値の向上とともに、社内業務の効率化やシステム開発のスピードアップを実現しました。ビジネス部門主導の施策実行により、より顧客に寄り添った案内ができるようになった点が数値的な成果にも結びついています。

具体的な事業的成果としては、契約数の増加および収入保険料の増収につながった点が報告されています。こうした効果は、データドリブンな施策の迅速な展開と、業務プロセス改革による執行力向上の組み合わせによって導かれたものです。

補足情報と関連資料

今回の受賞テーマは「データドリブンマーケティングで実現した業務プロセス改革 ～　IT依存からの脱却　～」とされています。三井ダイレクト損保は、関連するプレスリリースとして「強くてやさしい」を支えるマーケティングシステムの構築（https://news.mitsui-direct.co.jp/press/20240329/index.html?id=40593）を公開しています。

また、三井ダイレクト損保はMS&ADインシュアランス グループに属する損害保険会社であり、会社Webサイトは https://www.mitsui-direct.co.jp/ です。代表は取締役社長 河村 隆之で、本社所在地は〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目5番1号です。

企業概要とブランドメッセージの整理

三井ダイレクト損保は1999年6月に設立され、インターネット経由で加入できる自動車保険「強くてやさしいクルマの保険」を提供しています。事業内容は損害保険業であり、ネットサービスを核にした販売チャネルを特徴とします。

同社が掲げる「強くてやさしい」は、顧客に対する姿勢や企業としての在り方を示すメッセージです。正直で公平、本音であること、顧客の立場を優先すること、親切で頼りになる存在であることを示しており、顧客視点に立った運営方針が事業や今回のシステム刷新にも反映されています。

会社名

三井ダイレクト損害保険株式会社

代表

取締役社長 河村 隆之

本社

〒112-0004 東京都文京区後楽2丁目5番1号

設立

1999年6月

事業内容

損害保険業（インターネットを通じた自動車保険「強くてやさしいクルマの保険」など）

Webサイト

https://www.mitsui-direct.co.jp/

今回のポイント整理

以下の表に、本記事で触れた受賞に関する主要な情報を整理しました。受賞内容、取り組みの概要、得られた成果、関連リンクなどを一覧で確認できます。

以上が今回の受賞に関する主要事項の整理です。発表資料に記載された情報を基に、受賞の背景、取り組みの中身、事業上の効果、会社概要までを網羅してまとめました。今回の受賞は、データと業務プロセスを結びつける取り組みが企業競争力の強化に直結する事例として位置づけられます。