生成AI活用調査:業務で最も使われるのはChatGPT

生成AIエンジニア調査

開催期間:9月30日〜10月1日

生成AIエンジニア調査
実務で一番使われてる生成AIって何?
調査ではChatGPTが62.4%で最多。次いでGoogle Gemini(41.3%)、GitHub Copilot(38.1%)で、コーディングや設計、技術調査など幅広い業務で活用されています。
生成AIスキルって本当に転職や年収に影響あるの?
影響ありと答えた割合は83.8%。35.5%が既に影響を実感、49.5%は今後1〜2年以内に影響が出ると予測。プロンプトやAI基礎、設計力が重要とされています。

生成AIが日常業務に浸透:業務で最も使われているツールはChatGPT

株式会社キッカケクリエイションが実施した、生成AIを活用しているITエンジニア431名を対象とした実態調査では、業務で利用されている生成AIツールとしてChatGPTが62.4%で最多となりました。回答は複数選択可であり、他にGoogle Geminiが41.3%、GitHub Copilotが38.1%と続きます。ツールの多様化が進む一方で、対話型AIであるChatGPT系の利用が依然として高いことが明らかになりました。

本節ではツール別の利用状況を示すとともに、調査の実施期間や対象など基本データも合わせて提示します。調査はIDEATECHの「リサピー®︎」によるインターネット調査で、調査期間は2025年9月30日〜10月1日、有効回答は生成AIを活用しているITエンジニア431名です。

【生成AI時代のエンジニアキャリアとスキルを調査】現在エンジニアが最も活用しているAIは「ChatGPT」が最多で62.4%!また、8割以上が生成AIスキルは「市場価値に影響する」と回答 画像 2

生成AIツールの利用割合の詳細

以下の表は、調査で報告された業務で利用している生成AIツール・サービスの内訳を示しています。複数回答のため合計は100%を超える可能性があります。数値は資料の掲載どおり端数処理が行われている点に留意してください。

出典は「キッカケエージェント」であり、ウェブで使用する場合は指定のURLの設置が求められています(https://kikkakeagent.co.jp/)。

ツール・サービス 利用割合
ChatGPT 62.4%
Google Gemini 41.3%
GitHub Copilot 38.1%
Claude(Claude Code) 25.5%
CodeWhisperer 11.8%
Cursor 11.4%
Tabnine 9.3%
社内独自の生成AI/RAGシステム 7.2%
その他 4.4%
わからない/答えられない 2.6%
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生成AIの実務利用場面と、もたらした改善効果

直近1ヶ月で生成AIを最も頻繁に活用した場面は「コーディング・実装」が40.4%で最多でした。設計や情報収集など上流工程や調査段階での活用も高く、生成AIが幅広い工程で使われている実態が示されています。

生成AIの導入が実務に与えた影響としては、コーディングや技術調査、ドキュメント作成など具体的な作業の改善が上位に挙がっています。業務負荷の軽減や品質安定化といった定量的でない変化も多く報告されています。

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活用場面と改善内容(直近1ヶ月・改善点)

生成AIを最も頻繁に活用した場面(上位)と、生成AI活用によって最も大きく改善した業務をそれぞれ整理します。どちらも複数回答の結果です。

活用場面ではコーディング・実装、設計・アーキテクチャ検討、技術調査・情報収集が上位を占めます。改善点ではコーディングや技術調査、設計ドキュメント作成が上位となり、実務の時間配分や品質に影響を与えていることが示唆されます。

  • 直近1ヶ月での活用場面(上位)
    • コーディング・実装:40.4%
    • 設計・アーキテクチャ検討:28.1%
    • 技術調査・情報収集:27.6%
    • 要件定義・仕様検討:25.1%
    • ドキュメント作成:24.6%
    • コードレビュー:21.6%
    • テスト設計・テストコード作成:20.6%
    • デバッグ・障害対応:13.5%
    • 運用自動化・スクリプト作成:12.3%
    • その他:1.2%
    • わからない/答えられない:2.6%
生成AIによって最も大きく改善したこと(単一回答) 割合
コーディング 24.4%
技術調査・情報収集 21.3%
設計ドキュメント作成 15.5%
要件定義・仕様策定 9.3%
コードレビュー 9.0%
テスト 6.0%
デバック・手戻り対応 5.3%
環境構築・設定 2.3%
その他 0.5%
特にない 3.5%
わからない/答えられない 2.8%
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生成AIスキルがキャリアに与える影響と、求められるスキル

調査では、エンジニアの83.8%が「生成AI活用スキルが市場価値(年収・転職)に影響する」と回答しています(非常に大きく影響する:27.1%、やや影響する:56.7%)。また、その影響が「すでに出ている」あるいは「今後1〜2年以内に出る」とする回答が合計で85.0%にのぼり、近い将来のキャリアインパクトが意識されています。

今後重要になるスキルとしては「プロンプトエンジニアリング」(32.3%)、「AI/MLの基礎知識」(31.8%)、「システム設計・アーキテクチャ」(29.2%)が上位に挙げられ、従来の設計力やプログラミング基礎に加えてAI固有のスキルが重視される傾向が見られます。

【生成AI時代のエンジニアキャリアとスキルを調査】現在エンジニアが最も活用しているAIは「ChatGPT」が最多で62.4%!また、8割以上が生成AIスキルは「市場価値に影響する」と回答 画像 6

スキル、影響時期、学習手段、企業選択基準

以下に調査で示された具体的な数値を示します。スキルや影響理由、学習方法、転職時の条件に関する設問の回答は、エンジニアのキャリア判断に直結する情報です。

学習方法としては「業務を通じた実践」が40.6%、「社内勉強会・研修への参加」が39.0%、「オンライン学習サービスの利用」が32.7%と、実務と並行した学びが中心に選ばれています。また、転職先選びで「勤務先が生成AIを業務に活用していること」を条件に含めたいと回答した割合は75.7%(必ず含めたい:26.0%、できれば含めたい:49.7%)に達しています。

今後重要になるエンジニアスキル(上位)
プロンプトエンジニアリング:32.3%/AI/MLの基礎知識:31.8%/システム設計・アーキテクチャ:29.2%/要件定義・仕様化能力:28.3%/プログラミング基礎力:22.5%
生成AI活用スキルの市場価値への影響(Q6)
非常に大きく影響する:27.1%/やや影響する:56.7%/あまり影響しない:10.0%/全く影響しない:0.9%/わからない:5.3%
影響が出る時期(Q7、該当回答者n=361)
すでに影響している:35.5%/今後1~2年以内:49.5%/3~5年以内:12.5%/5年より先:1.7%/影響しない:0.8%
生成AIスキルがキャリアに影響すると考える理由(Q8)
市場全体でAI人材の需要が拡大しているから:61.5%/業務効率や成果の向上が評価につながりやすいから:39.3%/他のエンジニアとの差別化につながるから:39.1%
生成AIスキルを高めるための学習方法(Q9)
業務を通じた実践:40.6%/社内勉強会・研修への参加:39.0%/オンライン学習サービス:32.7%/書籍での独学:29.0%/SNS・YouTube等:25.3%
転職時の条件として生成AI活用を重視するか(Q10)
必ず条件に含めたい:26.0%/できれば条件に含めたい:49.7%/あまり条件にはしない:15.5%/全く条件にしない:2.3%/わからない:6.5%

なお、調査報告書内のQ8に関連する記載のうち、別の項目(「家族の理解があったから」等)と思われる項目群が続けて掲載されています。本記事では資料の記載内容を尊重してすべてを列記していますが、該当箇所は資料の編集上の混在の可能性がある点に留意してください。

【生成AI時代のエンジニアキャリアとスキルを調査】現在エンジニアが最も活用しているAIは「ChatGPT」が最多で62.4%!また、8割以上が生成AIスキルは「市場価値に影響する」と回答 画像 7

調査概要、企業情報と本調査の要点整理

ここでは調査概要と株式会社キッカケクリエイション(キッカケエージェントを運営)の会社情報、及び本記事で取り上げた主要な数値を整理します。出典は必ず「キッカケエージェント」としてください。ウェブで利用する場合は指定のURL(https://kikkakeagent.co.jp/)を併記する必要があります。

下表は本調査の要点を一目で確認できるようにまとめたものです。調査名、期間、対象、主要結果、会社情報などを網羅しています。

項目 内容
調査名称 ITエンジニアのAIツール活用に関する実態調査
調査方法 IDEATECH提供のリサーチマーケティング「リサピー®︎」によるインターネット調査
調査期間 2025年9月30日〜2025年10月1日
有効回答 生成AIを活用しているITエンジニア431名
業務で利用している生成AIトップ3 ChatGPT:62.4%/Google Gemini:41.3%/GitHub Copilot:38.1%
直近1ヶ月の主な活用場面(上位) コーディング・実装:40.4%/設計・アーキテクチャ検討:28.1%/技術調査・情報収集:27.6%
生成AIによって最も改善した業務 コーディング:24.4%/技術調査・情報収集:21.3%/設計ドキュメント作成:15.5%
生成AI活用による働き方の変化(上位) 付加価値の高い業務に時間を割けるようになった:44.1%/定型業務・単純作業の削減:42.3%/作業品質や成果物の安定化:40.6%
今後重要と思われるスキル(上位) プロンプトエンジニアリング:32.3%/AI/ML基礎知識:31.8%/システム設計・アーキテクチャ:29.2%
生成AIスキルの市場価値影響 影響あり(非常に大きくorやや):83.8%
転職時の企業選びで生成AI活用を重視する割合 必ず含めたいorできれば含めたい:75.7%
コラム・出典 https://kikkakeagent.co.jp/column/report/4001/(キッカケエージェント)
調査主体(会社情報) 会社名:株式会社キッカケクリエイション(キッカケエージェント)/設立:2020年3月26日/代表:川島 我生斗/所在地:東京都渋谷区桜丘町22番14号 N.E.Sビル N棟3階/URL:https://kikkakecreation.com/

今回の調査は、生成AIを活用するITエンジニアの現状と、生成AIスキルがキャリアに与える影響を数量的に示すものです。業務の効率化に留まらず、スキルや勤務先選択といったキャリア判断にまで波及している状況が読み取れます。出典を明記する条件のもと、詳細はキッカケエージェントのコラム(https://kikkakeagent.co.jp/column/report/4001/)で確認できます。

参考リンク: