マイネット、OrcaのCNAPP導入でマルチクラウド強化

Orcaでセキュリティ強化

開催日:12月10日

Orcaでセキュリティ強化
Orcaを入れると何が変わるの?
マルチクラウドのリスクを単一画面で可視化し、CSPM/CWPP/CIEMで誤設定や脅威を検出。AI支援で対応時間を短縮し運用を効率化できる点が大きく変わります。
導入はいつから運用されるの?
発表日は2025年12月10日で導入を公表した段階です。Orcaはエージェントレスで導入が速い特長があるものの、実運用開始時期はマイネットの移行計画に依存します。

マルチクラウドを前提としたセキュリティ基盤の抜本的強化

株式会社マイネットは、2025年12月10日12時00分に、マルチクラウド環境を包括的にカバーするセキュリティ基盤の強化として、Orca Securityのプロダクトを導入したことを発表しました。発表資料には、同社の所在地や代表者名も明記されており、株式会社マイネット(東京都港区、代表取締役社長:岩城 農)が実施した取り組みです。

今回の導入は、エージェントレス・クラウド・セキュリティのパイオニアであるOrca Security(本社:イスラエル・テルアビブ、CEO:Gil Geron)が提供するCNAPPソリューションを採用するもので、同社が利用する複数のクラウド環境を統一的に監視・管理し、サービス基盤の更なる高度化を図る目的で実施されています。

導入製品の特長と技術的な概要

導入されたのはOrca Securityが提供するCNAPP(Cloud Native Application Protection Platform)です。CNAPPはクラウドネイティブ環境全体のリスクを一元的に可視化・保護する統合プラットフォームであり、Orca社の強みであるエージェントレス技術を用いて、インフラからアプリケーション層まで広範囲にリスクを検知します。

特に当該プラットフォームは、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformといった主要クラウドサービスプロバイダーに対応しており、マルチクラウド環境における構成差を吸収しながら、単一の管理画面で一元的なリスク把握と防御を可能にします。

搭載される主要機能

導入製品に含まれる主な機能は、構成の誤り検知(CSPM)、脅威検知(CWPP)、IDとアクセス管理(CIEM)など多岐に渡ります。これらを組み合わせることで、クラウド全体のセキュリティリスクを統合的に可視化し、優先度に応じた対処を行いやすくしています。

加えて、リアルタイム検知機能やAIアシスタントを活用した分析支援により、検出から対応までの時間短縮や運用効率化が期待されます。エージェントレス方式は迅速な導入を可能とし、各クラウド固有の制約に依存しない横断的な防御を実現します。

用語の整理

本導入に関連する主要な用語について整理します。クラウドセキュリティの用語は略称が多いため、理解を統一することで運用面の齟齬を防ぎます。

CSPM
Cloud Security Posture Management。クラウドの構成ミスや設定不備を検出して改善を促す機能。
CWPP
Cloud Workload Protection Platform。クラウド上のワークロードに対する脅威検知と防御を行う機能。
CIEM
Cloud Infrastructure Entitlement Management。IDとアクセス権の過剰付与や不適切な権限を管理する機能。
CNAPP
Cloud Native Application Protection Platform。クラウドネイティブ環境全体を対象にリスクを一元管理する統合プラットフォーム。

導入の背景と達成を目指す目的

発表では、国内外でサイバー攻撃が高度化・多様化している点と、当社が採用するマルチクラウド戦略が導入の背景にあると説明しています。事業やゲームタイトルごとに最適なクラウドを使い分ける運用方針に対し、従来の局所的な対策では全体の防御が困難であることが認識されました。

そのため、マルチクラウド環境を統一的なセキュリティ基準で管理し、リスクの早期発見と迅速な対応を可能にする基盤が求められたことが導入決定の直接的な理由です。

導入で掲げる三つの目的

  1. 信頼性の向上

    セキュリティ基盤の強化により、ユーザーが安心して利用できるサービス提供を目指します。具体的には、リスク可視化と優先度付けにより重要な問題を速やかに解消する体制を整えます。

  2. サービスの継続性の確保

    脅威の早期検知と迅速な対応を通じて、サービス停止や障害リスクの最小化を図り、安定的・継続的な稼働を実現することを目標としています。

  3. 運用プロセスの高度化と効率化

    AIを活用した分析支援や自動化機能により、複雑なマルチクラウド環境の管理を一元化し、運用負荷を軽減しつつ技術革新の速度にも対応できる体制を構築します。

パートナーシップの意義と企業背景

Orca Securityとの連携は、マルチクラウド環境における可視性の向上とインシデント対応力の強化を狙った戦略的な取り組みです。Orca社はイスラエルを拠点とするクラウドセキュリティの企業であり、CEOはGil Geron、販売責任者を務めるのはVP of SalesのDaniel Keidar氏です。

発表文にはDaniel Keidar氏のコメントが掲載されており、両社の協業により可視性や対応準備態勢を強化し、ユーザーに安全かつ安定した体験を提供するという意図が明示されています。コメントとしては英語の一節が次のように示されています:"The partnership between Mynet and Orca reflects a shared commitment to strengthening security across a complex, fast growing multi-cloud environment. Working together, we are enhancing visibility, improving response readiness, and helping ensure a safe and stable experience for users. This collaboration supports a strong security foundation guided by Orca and enables Mynet to continue innovating and growing with confidence."

また、マイネットグループ自身の事業概要も併記されており、同グループは「Make COLOR – 毎日に感動を -」をミッションに掲げるエンターテインメント企業です。ゲーム事業では累計80本を超えるタイトル運営の実績があり、企画・開発・運営のノウハウを活かした新規事業展開も進めています。

関連事業と問い合わせ先

マイネットは、ゲーム事業のほかにスポーツDX領域(ファンタジースポーツ)やBtoBソリューション領域を展開しており、今回のセキュリティ強化はこれらの事業基盤の信頼性向上にも寄与する見込みです。

本件に関する問い合わせ先は以下のとおりです。株式会社マイネット 広報担当、E-mail:pr@mynet.co.jp。公表されている関連リンクとしてマイネットのコーポレートサイト(https://mynet.co.jp)も参照可能です。

本件の要点まとめ

以下に、この記事で取り上げた発表の主要項目を整理した表を示します。導入製品の特性、目的、関係者情報などを簡潔に比較できるようにまとめています。

項目 内容
発表日 2025年12月10日 12時00分
発表企業 株式会社マイネット(東京都港区、代表取締役社長:岩城 農)
導入製品 Orca SecurityのCNAPP(Cloud Native Application Protection Platform)
Orca社情報 本社:イスラエル・テルアビブ、CEO:Gil Geron、VP of Sales:Daniel Keidar
対応クラウド AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform 等の主要クラウド
主要技術要素 エージェントレス検出、CSPM、CWPP、CIEM、リアルタイム検知、AIアシスタント
導入目的 1)信頼性向上 2)サービス継続性確保 3)運用プロセスの高度化・効率化
コメント Orca側コメント(Daniel Keidar氏):協業により可視性・対応準備を強化し、安全で安定した利用体験を提供する旨の声明あり
問い合わせ 株式会社マイネット 広報担当 E-mail:pr@mynet.co.jp
関連サイト https://mynet.co.jp

今回の発表は、マルチクラウド環境を採用する企業が直面する運用・セキュリティ上の課題に対する具体的な対応策を示すものであり、導入製品の技術的特性と運用目的が整理されています。導入により期待される可視性の向上や迅速な対応体制の構築は、サービス品質の安定化および長期的な運用効率の改善につながる点が主要なポイントです。