NVIDIA B300を1万基投入、シドニーに200 ExaFLOPS超のAIクラスター構築
ベストカレンダー編集部
2025年12月11日 19:13
シドニーAIクラスター構築
開催日:12月11日
オーストラリア・シドニーに誕生する、NVIDIA B300搭載のハイパースケールAIクラスター
構築の概要と提供性能
データセクション株式会社は、2025年12月11日17時00分の発表において、NVIDIA B300 GPUを中核とした大規模AIクラスターをオーストラリア・シドニーに構築する計画を明らかにしました。今回の調達はNVIDIA B300 GPUを合計10,000個、それらを搭載するサーバーが1,250台にのぼる構成であり、FP4演算において200 ExaFLOPSを超える計算性能を提供することを目指しています。
本プロジェクトは、世界最大規模のクラウドサービスプロバイダーからの要請に基づくもので、NVIDIAの最新Blackwell世代(B300)を採用する点でグローバルで初のハイパースケール構築となることが公表されています。データセクションはこの取り組みにより、アジア・パシフィック地域だけでなく、世界的なAIインフラのリーディング企業としての地位をより強固にする狙いがあります。
システム構成のポイント
構築されるスーパークラスターの技術的な要点は、最新GPUの大量投入と、高密度サーバーによる統合運用にあります。FP4による計算性能を最適化するためのハードウェア選定とネットワーク設計が行われます。
- GPU:NVIDIA B300(Blackwell世代)×10,000個
- サーバー台数:1,250台
- 想定性能:200 ExaFLOPS超(FP4)
- 設置場所:オーストラリア・シドニー
- 発注背景:世界最大規模のクラウドサービスプロバイダーからの要請
戦略的パートナーシップと供給体制
Inventecとの連携と調達の確保
データセクションは、台湾台北市に本社を置くInventec Corporationとの戦略的パートナーシップに基づき、今回の大量GPU搭載サーバーの供給を確保しました。Inventecはアジア有数のサーバー機器サプライヤーであり、信頼性の高いハードウェアを安定的に提供することで、プロジェクトの迅速な立ち上げを支援します。
このパートナーシップによりデータセクションは、次世代ハードウェアへの優先的なアクセス権を得るとともに、複数市場での事業拡大を迅速に進める体制を整えています。調達面での安定性は大規模AIインフラ運用において重要な要素であり、今回の連携はその基盤を強化するものです。
事業展開と地理的戦略
シドニーでの構築は、アジア・パシフィック地域へのサービス提供を念頭に置いた戦略的位置づけです。データセクションは同地域におけるエンタープライズグレードのAI計算サービスの需要を見据え、供給不足が懸念される領域に対して高性能なインフラを迅速に供給する計画を示しています。
また、Inventecとの連携により、ハードウェアの安定供給だけでなく、複数市場での事業スケール拡大が期待されます。データセンターの運用効率と稼働安定性を確保しつつ、地域の企業や組織へAIトランスフォーメーション支援を行う方針です。
独自技術と提供サービス、対象市場
独自アルゴリズムシステム「TAIZA」
データセクションの競争優位性の中核をなすのが、AIワークロード向けに最適化された独自アルゴリズムシステム「TAIZA」です。TAIZAは大型GPUクラスターの運用を効率化する設計であり、リソース利用率の向上、運用コストの削減、パフォーマンスの信頼性向上を実現します。
具体的には、TAIZAはクラスター管理、ジョブスケジューリング、リソース配分最適化を通じて、機械学習のトレーニング、推論ワークロード、高性能計算(HPC)アプリケーションにおけるパフォーマンスを最大化するよう設計されています。標準的なクラスター管理ソリューションと比較して、顧客にとって明確な運用・コスト上の価値を提供する点が強調されています。
対象となるサービスと市場機会
提供されるサービスは主にエンタープライズ向けAI計算サービスであり、生成AIのトレーニングや大規模推論、HPC用途への対応が見込まれます。データセクションはB200/B300技術における先駆者優位性を用いて、市場シェアの拡大を目指しています。
アジア・パシフィック地域のAIインフラ市場は、製造業、金融サービス、医療、テクノロジー業界におけるAI導入の加速により成長が見込まれます。データセクションはこれらの領域に向けて高性能かつ信頼性の高い計算基盤を提供し、企業・組織のAIトランスフォーメーションを支援する意図を明示しています。
発表内容の要点整理
代表者コメントと運営体制
データセクション代表取締役社長の石原紀彦氏は、今回のプロジェクトについて次のように述べています。「今回のプロジェクトは、当社がアジア・パシフィックで最大かつ最も信頼されるAIクラウドサービスプロバイダーとしての地位を確立した非常に大きな一歩といえます。今回シドニーで構築するAIクラスターは、10,000個のGPU(1,250台)を搭載する巨大なクラスターです。NVIDIA B300を搭載するハイパースケールとしてはグローバルでも初の構築となります。今回の成果を世界へ発信できることを嬉しく思います。当社は、今後、パートナーとの協業を通じて、アジア・パシフィック地域全体の次世代AIイノベーションを支えるインフラ基盤を最速で確立してまいります。」
このコメントからは、同社が地域的リーダーシップの確立と、パートナー連携を通じた事業スピードの向上を重視している点が読み取れます。運営体制は、ハードウェア供給の安定化、独自運用技術の活用、そしてクラウドサービスプロバイダーとの協業を基礎としています。
補助情報と問い合わせ先
本発表は発表時点の情報に基づくものであり、記載されている会社名および商品・サービス名は各社の登録商標または商標である旨が注記されています。関連する詳細情報や最新の更新はデータセクションの公式サイトにて公表されます。
- 報道関係者お問い合わせ先
- データセクション株式会社 グループ経営企画部
- TEL: 050-3649-4858
- EMAIL: bm-cp@datasection.co.jp
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表企業 | データセクション株式会社 |
| 発表日時 | 2025年12月11日 17時00分 |
| プロジェクト内容 | NVIDIA B300搭載AIクラスターのシドニー構築(ハイパースケール、グローバル初) |
| GPU数/サーバー数 | GPU 10,000個/サーバー1,250台 |
| 計算性能 | 200 ExaFLOPS超(FP4) |
| 主要パートナー | Inventec Corporation(台湾台北市、本社) |
| 独自技術 | TAIZA(クラスター運用最適化アルゴリズム) |
| 対象市場 | アジア・パシフィック(製造業、金融サービス、医療、テクノロジー等) |
| 問い合わせ | 050-3649-4858 / bm-cp@datasection.co.jp |
| 公式情報 | https://www.datasection.co.jp/news/pressrelease-20251211001 |
| 会社概要(抜粋) | 本社:東京都品川区西五反田1丁目3番8号 五反田PLACE 8階。設立:2000年7月11日。代表:代表取締役社長 石原 紀彦。事業内容:AIデータセンター/AIクラウド、データサイエンス、マーケティングソリューション、システムインテグレーション。 |
上表は本発表の主要事項を整理したものです。本発表には、上記のハードウェア・性能情報、パートナーシップ、独自技術、対象市場および問い合わせ先が含まれています。発表時点の情報として提供されるため、詳細や追加の更新については公式情報をご参照ください。
※記載されている会社名及び商品・サービス名は、各社の登録商標又は商標です。※本プレスリリースに掲載されている内容は、発表時点の情報です。
参考リンク: