2025年クリスマス消費:12/24に需要集中、市場規模は約7,274億円

クリスマス消費調査2025

開催期間:12月24日〜12月25日

クリスマス消費調査2025
なんで今年のクリスマス消費は縮小してるの?
平均予算は16,418円で前年比ほぼ横ばいだが、市場規模は約7,274億円に縮小。実質賃金の伸び悩みや物価・エネルギー高で非必需支出が抑えられ、予定なし回答の増加と平日化(12/24・25)が高額消費を抑制しています。
ケーキ需要ってまだあるの?
ケーキを食べる人は40.6%で前年とほぼ横ばい。購入は中価格帯が中心(3,000~3,999円が最多)で、消費は12月24日中心に集中しており“派手さは抑えるがケーキは残る”傾向です。

クリスマス消費の概況:予算は横ばいも市場は縮小、イベント感は弱まる

株式会社インテージが2025年11月19日~11月25日に実施した全国の15~79歳の男女5,000人を対象とする調査によると、今年のクリスマスに対する家計の平均予算は16,418円で、前年に比べてほぼ横ばい(前年比100.5%)にとどまりました。一方で、過去2年前(2023年の22,588円)と比べると大幅に低下しており、実質的な支出抑制が続いていることが示されています。

この調査を基に推計した今年のクリスマス市場規模は7,274億円(前年比94.2%、2年前比で約3分の2)となり、プレスリリースの見出しで示された約7,270億円と整合する規模で、2年連続の縮小となっています。物価高や実質賃金の伸び悩み、エネルギーコスト上昇などが背景にあり、生活者の「非必需支出」見直しが継続しています。

  • 平均予算:16,418円(前年比100.5%)
  • 2年前(2023年):22,588円
  • 推定市場規模:7,274億円(前年比94.2%)
クリスマス“予定なし”54% 前年から3ポイント増 画像 2

縮小の背景とカレンダー要因

調査報告では、実質賃金の伸び悩みや生活必需品の価格上昇、エネルギーコスト上昇による生活防衛意識の定着が支出抑制の要因とされています。加えて、2025年のクリスマス・イブ(12月24日)およびクリスマス(12月25日)が平日にあたることも、外食や旅行など高額消費が発生しにくい構造へと寄与しています。

図表1の説明として、調査結果は「予定なし」の回答増加と、予定あり層の行動縮小の双方が市場縮小に影響していることを示しています。以下の章で具体的な行動変化や理由を掘り下げます。

クリスマス“予定なし”54% 前年から3ポイント増 画像 3

予定なしが過半数に:行動縮小の実状と理由

今年は「クリスマスの予定がない」と回答した人の割合が54.1%に達し、前年の51.1%から3ポイント上昇しました。調査開始以来で最も高い水準です。予定がある層でも、「プレゼントを購入(自分用含む)」は前年27.4%から26.0%へ、「自宅でパーティー」は25.6%から24.2%へといずれも微減しています。

これらの数値は、イベント全体の縮小傾向を示しており、特別な行事よりも日常生活の安定を重視する傾向が強まっていることを示唆します。節約志向の定着が、クリスマスという季節イベントの盛り上がりを抑制している可能性があります。

クリスマス“予定なし”54% 前年から3ポイント増 画像 4

予定なしの理由(複数回答)と世帯差

予定がない理由として最も多かったのは「興味がない・習慣がない」31.1%で、次いで「お金をかけたくない・節約したい」16.2%でした。ほかには「一緒に過ごす相手がいない」「仕事・学業などがある」といった回答も上位に挙がっています。

世帯別の特徴として、末子が高校生相当以下の世帯では予定なし層の割合が約1割程度と低めである一方、その理由として「お金をかけたくない・節約したい」が21.5%と全体(16.2%)より約5ポイント高く、子育て世帯でも経済的負担回避の傾向が見られます。

主な理由(上位)
興味・習慣がない:31.1%
お金をかけたくない・節約したい:16.2%
一緒に過ごす相手がいない:割合あり
仕事・学業等で予定が立てにくい:割合あり
クリスマス“予定なし”54% 前年から3ポイント増 画像 5

食関連消費の実態:ケーキ需要は底堅く、中価格帯が中心

イベント行動は縮小傾向にあるものの、クリスマスケーキの需要は底堅いという結果が出ています。調査で「ケーキを食べる」と回答した人は40.6%で、前年の40.0%とほぼ変わらない水準でした。ケーキがクリスマスの標準的な消費行動として一定の支持を維持しています。

ケーキ購入の価格帯では中価格帯が中心で、最も多かったのは3,000~3,999円(29.7%)、次いで2,000~2,999円(20.1%)4,000~4,999円(17.0%)という順です。高価格帯(5,000円以上)は12.2%で前年の12.4%とほぼ横ばいでした。

消費日の集中とカレンダー効果

今年のクリスマス料理やケーキを食べる日(予定)として最も多かったのは12月24日(水)57.9%、次いで12月25日(木)21.3%でした。20日(土)・21日(日)の週末に前倒しして消費する層も11.5%程度存在しますが、消費は24日・25日に集中しています。

この日付の集中は、カレンダー要因により前倒し消費が限定的であることを反映しており、外食や旅行などの高額消費が生じにくい構図につながっています。全体としては「短期間集中」「中価格帯中心」「自宅中心の低コスト志向」が食関連消費の特徴です。

ケーキ購入予算の内訳(割合)
価格帯 割合
2,000~2,999円 20.1%
3,000~3,999円 29.7%
4,000~4,999円 17.0%
5,000円以上 12.2%

調査の方法と今回の要点整理

本調査はインテージのネットリサーチによる自主調査で、調査地域は日本全国、対象は15~79歳の男女、標本サイズはn=5000です。標本抽出は同社の「マイティモニター」から抽出して配信し、回答は国勢調査に基づき性別・年代・地域構成に合わせて回収されています。調査実施時期は2025年11月19日(水)~11月25日(火)です。

インテージについては1960年創業で、インテージグループはアジアでのマーケティングリサーチ/インサイト事業の展開を含め、国内外の企業支援を行っています。なお同社は「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2025」に基づくグループ連結売上高でアジアNo.1と位置付けられています。

調査概要
調査方法:インテージのネットリサーチ(マイティモニターから抽出)
調査対象:15~79歳の男女(全国)
標本数:n=5000(性別・年代・地域を母集団構成に合わせて回収)
実施期間:2025年11月19日~11月25日

問い合わせ先など

本調査の発表は2025年12月12日 11時00分付のプレスリリースで公表されています。報道機関からの問い合わせ先として、株式会社インテージ 広報担当(下河原/依田/森) 電話03-5294-6000が記載されています。

関連リンクとして、インテージのプレスリリースページ(https://www.intage.co.jp/news/7079/)に調査レポートや添付資料が提供されています。プレスリリースにはダウンロード可能なPDFや調査素材の画像ファイルも含まれています。

まとめ(要点の表形式整理)

項目 主な内容
平均予算 16,418円(前年比100.5%)
市場規模(推計) 7,274億円(前年比94.2%、2年前比で約3分の2)
予定なしの割合 54.1%(前年51.1%)
予定ありの行動変化 プレゼント購入:26.0%(前年27.4%)/自宅でパーティー:24.2%(前年25.6%)
予定がない主な理由 興味・習慣がない31.1%/お金をかけたくない・節約16.2%
ケーキを食べる 40.6%(前年40.0%)。購入額は3,000~3,999円が最多(29.7%)
消費日の集中 12月24日:57.9%/12月25日:21.3%/週末20・21日:11.5%
調査対象・期間 15~79歳男女、n=5000、2025年11月19日~11月25日
発表日・発表者 2025年12月12日 11:00、株式会社インテージ(取締役社長:檜垣 歩)
問い合わせ 株式会社インテージ 広報(下河原/依田/森) TEL:03-5294-6000

以上は株式会社インテージによる2025年のクリスマスに関する全国調査の結果を要約・整理したものである。市場規模や各種割合、調査方法などは同社の発表資料に基づく。

参考リンク: