ガンダム新作『GQuuuuuuX』がネット流行語100年間大賞に

ガンダム新作がネット年間大賞を制覇 — 2年連続でシリーズ関連語が上位を占める異例の結果

ピクシブ株式会社と株式会社ドワンゴが共同で運営する「ネット流行語100」2025の年間大賞が、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』（ジークアクス）に決定しました。表彰式は2025年12月11日（木）に開催され、発表は翌12月12日正午付のプレスリリースで公表されています。

「ネット流行語100」は2018年に開始され、今回は8回目の実施。対象は「ピクシブ百科事典」「ニコニコ大百科」各単語ページのアクセス数の昨年比に基づいてノミネートされた100単語で、年毎のアクセス増減により“今年ネットで最も流行った単語”を選出します。今回の表彰式では、全100単語のランキングと年間大賞に加え、pixiv賞、ニコニコ賞、ネット新語賞の3つの特別賞も発表されました。

劇場先行ヒットとTV放送を経ての大賞受賞

年間大賞の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』は、2025年4～7月にTVシリーズが放送される前に公開された劇場先行版が興行収入35億円を記録する大ヒット作です。劇場版の成功や放送に先立つ話題性が、ピクシブ百科事典やニコニコ大百科でのアクセス増を牽引しました。

本作の関連単語は多数ランクインしており、『アマテ・ユズリハ』（第2位）、『シイコ・スガイ』（第4位）などを含め、合計で20もの関連語がランキング入りしました。シリーズ関連語が年間大賞を連続で受賞するのは、本企画の史上初の事例であり、前回2024年間大賞の『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に続く2年連続の栄誉となっています。

特別賞の受賞と背景にある出来事

今年選ばれた3つの特別賞は、それぞれ選出基準や背景が異なります。pixiv賞はpixivへの投稿数の増加で決まり、ニコニコ賞はニコニコユーザーのアンケートで決定、ネット新語賞はネット流行語100委員会（ピクシブ・ドワンゴ）が新語性と話題性を評価して選定しています。

各賞にはそれぞれ事情があり、受賞語が示す潮流や出来事は多面的です。以下に各賞の受賞理由と経緯を整理します。

pixiv賞：『忍たま乱太郎』

pixivへの投稿数の増加により選ばれたpixiv賞は、『忍たま乱太郎』が受賞しました。原作は尼子騒兵衛氏の漫画『落第忍者乱太郎』で、1993年からNHKでTV放送が続く長寿アニメです。

劇場版『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』は公開時に興行収入30億円を突破するヒットとなり、その後2025年12月5日から再上映が行われるなど、1年を経ても盛り上がりが継続しました。pixivでは作品やキャラクターを題材にしたファンアートの投稿が年間を通して増加したことが受賞理由にあげられています。

pixiv賞 受賞者コメント（『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』製作委員会）

昨年の劇場公開時に多くのお客さまにご覧いただき、その後もファンがネット上で作品やキャラクターの魅力を広め続けてくれていることを嬉しく思います。現在全国の劇場で再上映も実施していますので、この機会にぜひ劇場でご覧ください、といった主旨のコメントが寄せられました。

ニコニコ賞：『グエー死んだンゴ』

ニコニコ賞に選ばれたのは、ネットスラングの『グエー死んだンゴ』です。本語は2010年代に掲示板「２ちゃんねる（現５ちゃんねる）」の「なんでも実況J」から生まれ、コミカルな断末魔表現としてネットでの“返し”などに使われてきました。

受賞の直接のきっかけとなった出来事は、2025年10月14日に希少がんで闘病していたユーザー「なかやま」さんが生前に予約していたとみられる投稿（該当単語を含む）が公開され、それが「成仏してクレメンス」というコメント付きで拡散したことです。この投稿を通じて、関連するがん研究センターなどに対する弔意を込めた寄付が寄せられるなど、ネットスラングを介した連帯が生まれ、多くのユーザーの心を動かしました。

ネット新語賞：『ｴｯﾎｴｯﾎ』

委員会が選ぶネット新語賞は、メンフクロウのヒナが走る写真を題材にしたミームに由来する『ｴｯﾎｴｯﾎ』に決定しました。この写真はオランダの写真家ハンニ・ヘーレ氏が撮影したもので、氏は2021年に自身のFacebookページで当該写真を共有していました。

2025年には比較文学研究者の津田雅之氏が同写真をXに再投稿したことから再び話題となり、日本国内で広く認知されるに至りました。ハンニ・ヘーレ氏は受賞に際して、自身が2021年に撮影・共有した写真が日本で「ｴｯﾎｴｯﾎ」というフレーズと結びついて広まったことに感謝を述べています。氏は写真に写る若いフクロウが一生懸命に前進する姿が、日本語の音と結びついたことを理解している旨もコメントしています。

上位入賞と個別コメント — ランキングの主要項目を読む

年間大賞のほか、発表資料には上位入賞語とそれぞれの受賞者・関係者からのコメントが多数掲載されています。ここではプレスリリースに明記された個別の順位とコメントを網羅して紹介します。

表記は発表時のまま、順位と関連コメントを掲載します。

1. 第1位：『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』 — 年間大賞（劇場先行版興行収入35億円）
2. 第2位：『アマテ・ユズリハ』
3. 第3位：『猗窩座』 — 『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』（2025年7月公開）の主要キャラクター。歴代日本映画における全世界興行収入1位を記録するなど世界的なヒット作の登場人物。
4. 第4位：『シイコ・スガイ’（GQuuuuuuX関連）
5. 第5位：『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー’ — スーパー戦隊シリーズ50周年記念作品。豪華キャストや“史上初の女性ブラック”などで注目。
6. 第6位：『子翠’（『薬屋のひとりごと』関連）
7. 第7位：『見なよ…オレの司を…’
8. 第8位：『童磨’（『鬼滅の刃』関連）
9. 第10位：『ｴｯﾎｴｯﾎ’（ネット新語賞受賞）
10. 第11位：『雑渡昆奈門’（『忍たま乱太郎』関連）
11. 第12位：『キミとアイドルプリキュア♪’（制作スタッフコメントあり）
12. 第14位：『タコピーの原罪’（製作委員会コメントあり）
13. 第15位：『野原ひろし 昼メシの流儀’（作者：塚原洋一氏コメント）
14. 第16位：『レゼ’（MAPPA一同コメント）
15. 第17位：『メダリスト’（TVアニメ『メダリスト』監督⼭本靖貴氏のコメント）
16. 第20位：『都市伝説解体センター’（墓場文庫一同・林真理氏コメント）

上記のうち、特に受賞者コメントがプレスリリースに掲載されている項目については、作品側からの感謝や制作背景の言及がありました。たとえば『猗窩座』関連ではアニプレックスの高橋祐馬氏がスタッフや声優の貢献に言及しており、『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』側も50周年の節目と結びつけたコメントを寄せています。

表彰式と放送の概要、関連リンク

「ネット流行語100」2025 年間大賞の表彰式は生放送で配信され、番組名は「今年ネットで最も流行った単語を発表『ネット流行語100』年間大賞2025 表彰式 生放送」。放送日時は2025年12月11日（木）19時〜で、放送URLは https://live.nicovideo.jp/watch/lv349043463 です。

出演者はMCに声優・小西克幸さん、フリーアナウンサー・森遥香さん。特設サイトは https://nettrend100.jp/。また、ピクシブ百科事典やニコニコ大百科の各サイトも活動の土台として案内されています（ピクシブ百科事典、ニコニコ大百科）。

主催企業と問い合わせ、資料ダウンロード

本企画および表彰式の主催はピクシブ株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役CEO：丹羽康弘）と株式会社ドワンゴ（本社：東京都中央区、代表取締役社長：夏野剛）です。ピクシブの事業内容はインターネットサービス事業。ドワンゴはネットワークエンタテインメント関連の企画・開発・運用等を行っています。

企業情報はプレスリリースに以下のとおり明記されています。問い合わせ先はピクシブが info@pixiv.co.jp（西土井・西田） を案内しています。

ピクシブ株式会社

所在地：東京都渋谷区千駄ヶ谷4-23-5、代表取締役CEO：丹羽 康弘、設立日：2005年7月25日、公式サイト：https://www.pixiv.co.jp

株式会社ドワンゴ

所在地：東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー、代表取締役社長：夏野 剛、設立日：1997年8月、公式サイト：https://dwango.co.jp

掲載画像とダウンロード素材

プレスリリースには「すべての画像」「種類」「イベント」など記載があり、プレスリリース素材として画像ファイルのダウンロードが可能である旨が示されています。ビジネスカテゴリは「ネットサービス」「アート・カルチャー」、キーワードとしては「pixiv」「ドワンゴ」「ピクシブ百科事典」「ニコニコ大百科」「ネット流行語100」「表彰」「ガンダム」「GQuuuuuuX」「忍たま乱太郎」「ネットミーム」などが挙げられています。

今回の要点まとめ（表形式）

以下の表は、本記事で扱ったプレスリリースの主要情報を整理したものです。受賞語、順位、関連事実、関係者情報をまとめています。

以上がプレスリリースの全体像と主要な発表内容の整理です。本稿は、ピクシブおよびドワンゴが公表した情報に基づき、年間大賞の受賞理由、特別賞の背景、上位入賞語と関係者のコメント、放送および主催企業の情報を網羅的にまとめています。